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第三章 コバルトブルーレイク直轄領
第百七十四話 プライドの塊だった男の敗戦
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「おい、ふざけるな! 俺が魔法を全く放っていないじゃないか!」
あっ、やっぱり大柄な男性がいちゃもんをつけてきたよ。
今まで何回か不良冒険者の相手をしてきたから、こうなるんじゃないかなと思ったんだ。
念の為に、大柄な男性にかけているエアーバインドを継続しておいて良かったよ。
「バートン、師団長たる私の裁定に文句をつけるのか!」
「うるせー! 平民は黙っていろ! 俺は由緒正しきナンシー侯爵家の人間なんだ!」
あっ、そういう事か。
この大柄な男性は、貴族のプライドの塊なんだ。
だから平民出だけど大出世した師団長さんに噛み付いて、平民出身の僕の存在が許せないんだね。
因みに、師団長さんの事は前に少し話を聞いていました。
シュン。
「僕は良いですよ。やりましょう」
「このちびが! ぶっ殺してやる!」
僕はエアーバインドを解除してから、大柄な男性に再戦を伝えました。
顔を真っ赤にして目が血走っている大柄な男性が、手を上に上げて火の玉を作り始めました。
「このちびが! 焼き殺してやる!」
うーん、魔法の発動は遅いし火の玉も魔力が練られていないなあ。
こんな魔法で、僕を攻撃しようとしたんだね。
そんな事を思っていたら、大柄な男性がニヤリとしました。
シュイーン。
「ははは、これでちびは動けないぞ。死ねー!」
おお、ご丁寧に大柄な男性が僕にバインドを仕掛けてきたよ。
僕を拘束して動けなくしてから、魔法で僕を焼き殺そうとしているんだね。
考え方としてはまあまあ良いけど、如何せん魔法使いとしての修行が足りないね。
シュッ、じゅー。
すかっ。
「なっ、えっ?」
僕は拘束されたまま、小さなウォーターバレットを作って高速で大柄な男性の手の上にあった火の玉を相殺しました。
大柄な男性は僕に火の玉を思いっきり投げようとして空振ったので、何が何だか分かっていないみたいです。
「あの、別に拘束されていても魔法は使えますよ。それにこんなバインドなんて、拘束したに入りませんから」
パリーン。
「なっ!」
僕は大柄な男性に呆れながらも、マジックブレイクでバインドを破壊しました。
大柄な男性はかなりびっくりした表情に変わったけど、きっとバインドが破壊されるとは思わなかったんですね。
シュイーン。
「別に拘束しなくても、僕は動きませんよ。魔法障壁を張っただけですので、ご自慢の火魔法で破壊して下さい」
「このちびがー! 言ったな!」
シュイーン、ドーン。
シュイーン、ドーン。
シュイーン、ドーン。
僕の挑発に更に激昂した大柄な男性は、僕の魔法障壁を壊そうと次々に火の玉を僕にぶつけてきます。
魔力が練られていないから、全然威力がない攻撃だなあ。
ナナさんの方が、遥かに凄いダークバレットを放てるよ。
僕は暇になったのでチャーリーさんに手を広げたジェスチャーをしたら、チャーリーさんも苦笑していました。
「はあはあはあ、な、何故ちびの魔法障壁が壊せないんだ……」
一分もすれば大柄な男性は魔力切れを起こしてしまい、汗だくで膝をつきながら荒い息をしています。
一分で魔力切れだと、大口を叩くレベルじゃない気がするよ。
じゃあ、今度は僕の出番だね。
「よっと」
シュイン、シュイン、シュイン。
ばらーん。
「はっ、何だ? よ、鎧が壊れたぞ?」
僕は、立ち上がった大柄な男性の鎧の接合部を狙って風魔法を放ちました。
鎧が落ちてアンダーウエアだけになったけど、大柄な男性は何があったか全く分かっていないみたいです。
じゃあ、これはどうかな?
「えい!」
シュイーン、パラパラ。
「なっ、今度は髪の毛が?」
僕は再び風魔法を使って、今度は大柄な男性の髪を切り落としました。
でも、大柄な男性は頭をペタペタと触るだけで、またもや何が起こったか分かっていません。
どうしよう、このくらいで終わりにしようとしたけど駄目だったよ。
審判をしている師団長さんも、呆れ顔になっちゃったよ。
うーん、あまり人を傷つけたくなかったけど、もう仕方ないですね。
僕が師団長さんを見ると師団長さんが顎でやっちゃえというジェスチャーをしたので、僕も頷きました。
もう、しょうがないね。
「えーい」
ヒューン、ズドーン!
「ぐっはあ!」
僕はエアーバレットを大柄な男性の顎目掛けて、撃ち込みました。
大柄な男性の顎が上を向き、そのまま仰向けに大の字で倒れました。
完全に意識が飛んでいるね。
「勝負あり、レオ君の勝ち」
「「「わー!」」」
師団長さんが再び僕の勝ちを宣言すると、またもや訓練場が大きな歓声に包まれました。
クリスちゃんもシロちゃんと一緒になって拍手をしてくれていたので、僕も手を振り返しました。
ざす。
「殺す……」
シャキン。
おや?
大柄な男性が意識を取り戻したと思ったら、腰にぶら下げていた剣を抜いたよ。
「このちびが! ぶっ殺してやる!」
ブオン、バキン!
僕は硬めに魔法障壁を張って、大柄な男性が振り下ろした剣を折りました。
折れた剣先が、上空を飛んで訓練場後方に突き刺さりました。
バリバリバリ。
「うぎゃーーー!」
僕はもう駄目だと思って、強めの電撃を大柄な男性に浴びせました。
電撃をモロに浴びた大柄な男性は、痙攣した後白目をむいてピクピクしながら倒れました。
「バートンを武装解除して、直ぐに独房にぶちこめ。治療は最低限で良い」
「「「はっ」」」
直ぐに師団長さんが、兵に命じて大柄な男性を連行していきました。
うーん、何とか分かって貰えないかと抑え気味にやっていたけど、最初からある程度の強さでやれば良かったのかな。
あっ、やっぱり大柄な男性がいちゃもんをつけてきたよ。
今まで何回か不良冒険者の相手をしてきたから、こうなるんじゃないかなと思ったんだ。
念の為に、大柄な男性にかけているエアーバインドを継続しておいて良かったよ。
「バートン、師団長たる私の裁定に文句をつけるのか!」
「うるせー! 平民は黙っていろ! 俺は由緒正しきナンシー侯爵家の人間なんだ!」
あっ、そういう事か。
この大柄な男性は、貴族のプライドの塊なんだ。
だから平民出だけど大出世した師団長さんに噛み付いて、平民出身の僕の存在が許せないんだね。
因みに、師団長さんの事は前に少し話を聞いていました。
シュン。
「僕は良いですよ。やりましょう」
「このちびが! ぶっ殺してやる!」
僕はエアーバインドを解除してから、大柄な男性に再戦を伝えました。
顔を真っ赤にして目が血走っている大柄な男性が、手を上に上げて火の玉を作り始めました。
「このちびが! 焼き殺してやる!」
うーん、魔法の発動は遅いし火の玉も魔力が練られていないなあ。
こんな魔法で、僕を攻撃しようとしたんだね。
そんな事を思っていたら、大柄な男性がニヤリとしました。
シュイーン。
「ははは、これでちびは動けないぞ。死ねー!」
おお、ご丁寧に大柄な男性が僕にバインドを仕掛けてきたよ。
僕を拘束して動けなくしてから、魔法で僕を焼き殺そうとしているんだね。
考え方としてはまあまあ良いけど、如何せん魔法使いとしての修行が足りないね。
シュッ、じゅー。
すかっ。
「なっ、えっ?」
僕は拘束されたまま、小さなウォーターバレットを作って高速で大柄な男性の手の上にあった火の玉を相殺しました。
大柄な男性は僕に火の玉を思いっきり投げようとして空振ったので、何が何だか分かっていないみたいです。
「あの、別に拘束されていても魔法は使えますよ。それにこんなバインドなんて、拘束したに入りませんから」
パリーン。
「なっ!」
僕は大柄な男性に呆れながらも、マジックブレイクでバインドを破壊しました。
大柄な男性はかなりびっくりした表情に変わったけど、きっとバインドが破壊されるとは思わなかったんですね。
シュイーン。
「別に拘束しなくても、僕は動きませんよ。魔法障壁を張っただけですので、ご自慢の火魔法で破壊して下さい」
「このちびがー! 言ったな!」
シュイーン、ドーン。
シュイーン、ドーン。
シュイーン、ドーン。
僕の挑発に更に激昂した大柄な男性は、僕の魔法障壁を壊そうと次々に火の玉を僕にぶつけてきます。
魔力が練られていないから、全然威力がない攻撃だなあ。
ナナさんの方が、遥かに凄いダークバレットを放てるよ。
僕は暇になったのでチャーリーさんに手を広げたジェスチャーをしたら、チャーリーさんも苦笑していました。
「はあはあはあ、な、何故ちびの魔法障壁が壊せないんだ……」
一分もすれば大柄な男性は魔力切れを起こしてしまい、汗だくで膝をつきながら荒い息をしています。
一分で魔力切れだと、大口を叩くレベルじゃない気がするよ。
じゃあ、今度は僕の出番だね。
「よっと」
シュイン、シュイン、シュイン。
ばらーん。
「はっ、何だ? よ、鎧が壊れたぞ?」
僕は、立ち上がった大柄な男性の鎧の接合部を狙って風魔法を放ちました。
鎧が落ちてアンダーウエアだけになったけど、大柄な男性は何があったか全く分かっていないみたいです。
じゃあ、これはどうかな?
「えい!」
シュイーン、パラパラ。
「なっ、今度は髪の毛が?」
僕は再び風魔法を使って、今度は大柄な男性の髪を切り落としました。
でも、大柄な男性は頭をペタペタと触るだけで、またもや何が起こったか分かっていません。
どうしよう、このくらいで終わりにしようとしたけど駄目だったよ。
審判をしている師団長さんも、呆れ顔になっちゃったよ。
うーん、あまり人を傷つけたくなかったけど、もう仕方ないですね。
僕が師団長さんを見ると師団長さんが顎でやっちゃえというジェスチャーをしたので、僕も頷きました。
もう、しょうがないね。
「えーい」
ヒューン、ズドーン!
「ぐっはあ!」
僕はエアーバレットを大柄な男性の顎目掛けて、撃ち込みました。
大柄な男性の顎が上を向き、そのまま仰向けに大の字で倒れました。
完全に意識が飛んでいるね。
「勝負あり、レオ君の勝ち」
「「「わー!」」」
師団長さんが再び僕の勝ちを宣言すると、またもや訓練場が大きな歓声に包まれました。
クリスちゃんもシロちゃんと一緒になって拍手をしてくれていたので、僕も手を振り返しました。
ざす。
「殺す……」
シャキン。
おや?
大柄な男性が意識を取り戻したと思ったら、腰にぶら下げていた剣を抜いたよ。
「このちびが! ぶっ殺してやる!」
ブオン、バキン!
僕は硬めに魔法障壁を張って、大柄な男性が振り下ろした剣を折りました。
折れた剣先が、上空を飛んで訓練場後方に突き刺さりました。
バリバリバリ。
「うぎゃーーー!」
僕はもう駄目だと思って、強めの電撃を大柄な男性に浴びせました。
電撃をモロに浴びた大柄な男性は、痙攣した後白目をむいてピクピクしながら倒れました。
「バートンを武装解除して、直ぐに独房にぶちこめ。治療は最低限で良い」
「「「はっ」」」
直ぐに師団長さんが、兵に命じて大柄な男性を連行していきました。
うーん、何とか分かって貰えないかと抑え気味にやっていたけど、最初からある程度の強さでやれば良かったのかな。
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