75 / 515
第三章 コバルトブルーレイク直轄領
第百七十話 勲章の授与式だよ
しおりを挟む
「ごほん、ではレオへの勲章授与式を始める。レオは前へ」
「はい」
シェファードさんがキリリとした表情で僕の名前を呼んだので、僕もちょっと気合が入っちゃったよ。
「王国の代理として、コバルトブルーレイク直轄領代官がレオへ勲章の授与式を執り行う。セルカーク直轄領での代官と司祭の不正を暴いた功績、並びにコバルトブルーレイク直轄領で発生した毒ポーション事件を解決に導いた功績を持って、レオへ勲章を授ける」
「ありがとうございます」
パチパチパチ。
シェファードさんが、僕の着てる服に大きな勲章をつけてくれたよ。
会場に集まった人が大きな拍手をしてくれて、クリスちゃんも一生懸命に拍手してくれました。
「続いて、王国軍よりレオへの勲章の授与式を執り行う。コバルトブルーレイク直轄領に属する村で発生したゴブリン騒ぎに際し、ゴブリンジェネラル及びゴブリンキングを単独で打ち破り、更に多くの傷ついた人を治療し一人の死者を出さなかった。この功績を称え、王国軍よりレオへ勲章を授ける」
「ありがとうございます」
パチパチパチ。
続いて師団長さんが、別の勲章を僕の服につけてくれました。
またしても、大きな拍手が起きました。
クリスちゃんもニコニコしていますね。
「以上で、勲章授与式を終了する。この後会場の配置を変更して昼食会を執り行う」
ふう、緊張したけど何とか無事に終わったよ。
僕達がシェファードさんと師団長さんのいる前の方に移動すると、沢山のメイド服を着た人がテーブルとかを移動し始めたよ。
あれ?
ユリアさん達が、メイド服を着た人に混ざっていたよ。
「ユリアさん、イリアさん、ナナさん、今日は代官邸でのお仕事何ですか?」
「そうよ。レオ勲の勲章授与式で人手が必要なのよ」
「こういう突発的な依頼もあるのよ」
「ユマとハナは、この後料理を持ってくるわ。楽しみにしていてね」
とても忙しそうに働いているのでちょこっとだけ話をしたけど、皆が授与式を手伝ってくれてとっても嬉しいな。
そんな事を思っていたら、師団長さんが話しかけてきました。
「レオ君、今話した侍従と知り合いなのか?」
「今僕がお世話になっている双子の冒険者さんと、僕が魔法を教えているお姉さんです」
「ほう、レオ君の師匠と僅か十日で魔法を放てたというレオ君の初めての弟子か」
ざわざわざわざわ。
師団長さんが興味深そうに話したら、周りの人がざわざわとし始めたよ。
そして、チャーリーさんも僕に話しかけてきました。
「まだ随分と若いが、レオ君の師匠なのかい?」
「僕がアマード子爵領からコバルトブルーレイク直轄領に来る時にずっと一緒にいて、ゴブリンキングを倒す時も良いヒントを教えてくれたんです。今も、毎朝剣を教えてくれています。アマード子爵領でも、教会の修繕の指揮をしていたんですよ」
「ほうほう、中々有望な冒険者みたいだな」
チャーリーさんがふむふむと頷くと、昼食会の準備をしていたユリアさんとイリアさんの顔が少し赤くなったよ。
でも、僕が話しているのは本当の事だし、実際にユリアさんとイリアさんは凄い冒険者だもんね。
「そういえば、レオ君がどうやって魔法を教えたか、聞かせて貰うんだったな」
「うーん、と言っても特別な事はしていないですよ。二日間は僕とシロちゃんでナナさんと手を繋いで魔力循環をして、昨日までは魔力制御の訓練をしていました。後は魔法はイメージがとても大切だと教わったので、同じ事をナナさんに伝えていました。もしかしたら、冒険者ギルドで不良冒険者を倒した時に、いっぱい闇魔法を披露したのもあるのかもしれません」
「ふむ、魔力循環に魔力制御とイメージか。後で軍の魔法使いに話を聞いてみるが、どれかが欠けている可能性が高そうだな」
もしかしたら、魔法使いは軍でも少ないって聞いたから、訓練方法が出来ていないかもしれないね。
でも、師団長さんなら上手く解決してくれるかもしれないね。
「クリスティーヌ様、可愛らしいスライムですわね」
「しろちゃんっていうの。おにーさまのすらいむで、まほーがつかえるんだよ」
「何と、黒髪の天使様は魔法を使うスライムを使役しているのか!」
クリスちゃんに話しかけている人もいるけど、シロちゃんが凄いスライムでびっくりしているよ。
あと、シロちゃんは友達だから、使役している訳じゃないんだよ。
「マリアージュ卿、私どももレオ君と話してもよろしいでしょうか?」
「おお、構わんよ。ただ、小さい子どもとはいえ本日の主賓である事は忘れぬように」
「心得ております。先程レオ君がマリアージュ卿と師団長殿と話されている時、幼い子どもとは思えぬ程理路整然と話をしておりました。我々もとても驚愕しております」
あっ、師団長さんにチャーリーさんと色々話し過ぎちゃったかも。
僕は、授与式の参加者とも色々話をしました。
僕の何でもない話にもニコニコしながら聞いてくれて、今日集まっている人はとても良い人だなあと改めて思いました。
「はい」
シェファードさんがキリリとした表情で僕の名前を呼んだので、僕もちょっと気合が入っちゃったよ。
「王国の代理として、コバルトブルーレイク直轄領代官がレオへ勲章の授与式を執り行う。セルカーク直轄領での代官と司祭の不正を暴いた功績、並びにコバルトブルーレイク直轄領で発生した毒ポーション事件を解決に導いた功績を持って、レオへ勲章を授ける」
「ありがとうございます」
パチパチパチ。
シェファードさんが、僕の着てる服に大きな勲章をつけてくれたよ。
会場に集まった人が大きな拍手をしてくれて、クリスちゃんも一生懸命に拍手してくれました。
「続いて、王国軍よりレオへの勲章の授与式を執り行う。コバルトブルーレイク直轄領に属する村で発生したゴブリン騒ぎに際し、ゴブリンジェネラル及びゴブリンキングを単独で打ち破り、更に多くの傷ついた人を治療し一人の死者を出さなかった。この功績を称え、王国軍よりレオへ勲章を授ける」
「ありがとうございます」
パチパチパチ。
続いて師団長さんが、別の勲章を僕の服につけてくれました。
またしても、大きな拍手が起きました。
クリスちゃんもニコニコしていますね。
「以上で、勲章授与式を終了する。この後会場の配置を変更して昼食会を執り行う」
ふう、緊張したけど何とか無事に終わったよ。
僕達がシェファードさんと師団長さんのいる前の方に移動すると、沢山のメイド服を着た人がテーブルとかを移動し始めたよ。
あれ?
ユリアさん達が、メイド服を着た人に混ざっていたよ。
「ユリアさん、イリアさん、ナナさん、今日は代官邸でのお仕事何ですか?」
「そうよ。レオ勲の勲章授与式で人手が必要なのよ」
「こういう突発的な依頼もあるのよ」
「ユマとハナは、この後料理を持ってくるわ。楽しみにしていてね」
とても忙しそうに働いているのでちょこっとだけ話をしたけど、皆が授与式を手伝ってくれてとっても嬉しいな。
そんな事を思っていたら、師団長さんが話しかけてきました。
「レオ君、今話した侍従と知り合いなのか?」
「今僕がお世話になっている双子の冒険者さんと、僕が魔法を教えているお姉さんです」
「ほう、レオ君の師匠と僅か十日で魔法を放てたというレオ君の初めての弟子か」
ざわざわざわざわ。
師団長さんが興味深そうに話したら、周りの人がざわざわとし始めたよ。
そして、チャーリーさんも僕に話しかけてきました。
「まだ随分と若いが、レオ君の師匠なのかい?」
「僕がアマード子爵領からコバルトブルーレイク直轄領に来る時にずっと一緒にいて、ゴブリンキングを倒す時も良いヒントを教えてくれたんです。今も、毎朝剣を教えてくれています。アマード子爵領でも、教会の修繕の指揮をしていたんですよ」
「ほうほう、中々有望な冒険者みたいだな」
チャーリーさんがふむふむと頷くと、昼食会の準備をしていたユリアさんとイリアさんの顔が少し赤くなったよ。
でも、僕が話しているのは本当の事だし、実際にユリアさんとイリアさんは凄い冒険者だもんね。
「そういえば、レオ君がどうやって魔法を教えたか、聞かせて貰うんだったな」
「うーん、と言っても特別な事はしていないですよ。二日間は僕とシロちゃんでナナさんと手を繋いで魔力循環をして、昨日までは魔力制御の訓練をしていました。後は魔法はイメージがとても大切だと教わったので、同じ事をナナさんに伝えていました。もしかしたら、冒険者ギルドで不良冒険者を倒した時に、いっぱい闇魔法を披露したのもあるのかもしれません」
「ふむ、魔力循環に魔力制御とイメージか。後で軍の魔法使いに話を聞いてみるが、どれかが欠けている可能性が高そうだな」
もしかしたら、魔法使いは軍でも少ないって聞いたから、訓練方法が出来ていないかもしれないね。
でも、師団長さんなら上手く解決してくれるかもしれないね。
「クリスティーヌ様、可愛らしいスライムですわね」
「しろちゃんっていうの。おにーさまのすらいむで、まほーがつかえるんだよ」
「何と、黒髪の天使様は魔法を使うスライムを使役しているのか!」
クリスちゃんに話しかけている人もいるけど、シロちゃんが凄いスライムでびっくりしているよ。
あと、シロちゃんは友達だから、使役している訳じゃないんだよ。
「マリアージュ卿、私どももレオ君と話してもよろしいでしょうか?」
「おお、構わんよ。ただ、小さい子どもとはいえ本日の主賓である事は忘れぬように」
「心得ております。先程レオ君がマリアージュ卿と師団長殿と話されている時、幼い子どもとは思えぬ程理路整然と話をしておりました。我々もとても驚愕しております」
あっ、師団長さんにチャーリーさんと色々話し過ぎちゃったかも。
僕は、授与式の参加者とも色々話をしました。
僕の何でもない話にもニコニコしながら聞いてくれて、今日集まっている人はとても良い人だなあと改めて思いました。
819
お気に入りに追加
5,454
あなたにおすすめの小説
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
7個のチート能力は貰いますが、6個は別に必要ありません
ひむよ
ファンタジー
「お詫びとしてどんな力でも与えてやろう」
目が覚めると目の前のおっさんにいきなりそんな言葉をかけられた藤城 皐月。
この言葉の意味を説明され、結果皐月は7個の能力を手に入れた。
だが、皐月にとってはこの内6個はおまけに過ぎない。皐月にとって最も必要なのは自分で考えたスキルだけだ。
だが、皐月は貰えるものはもらうという精神一応7個貰った。
そんな皐月が異世界を安全に楽しむ物語。
人気ランキング2位に載っていました。
hotランキング1位に載っていました。
ありがとうございます。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。