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第三章 コバルトブルーレイク直轄領
第百四十八話 貴族の別荘に泊まります
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バーサス子爵が連行された後、チャーリーさんはアマード子爵家の先代様やウィリアムさんが使っていたのと同じ魔導具を、ポチポチと操作し始めました。
「うむ、王都のバーサス子爵邸も軍が捜索に入ったそうだ。まあ、前から犯罪組織と繋がっていると噂されていて、軍にマークされていたがな」
犯罪組織って、アマード子爵領でもあったゴルゴン男爵家と似た組織なんだろうね。
というか、バーサス子爵とゴルゴン男爵は似た貴族みたいだね。
「明日、バーサス子爵を引き取る為に軍が王都を出発するそうだ。フランソワーズ公爵家の者も、軍と一緒に来るみたいだね」
「うーん、もしかして師団長さんも来たりして」
「貴族による公爵家令嬢の殺害未遂だからな、来る可能性はあるだろう。王都からだと、十日もあればコバルトブルーレイク直轄領に着くだろう」
個人的には、フランソワーズ公爵家から誰が来るかにも興味があります。
因みに、別荘は守備隊による捜索が続くので、僕達は一度代官邸に戻る事になりました。
「しかし、この目でレオ君の魔法を見ましたが、流石はゴブリンキングを倒すだけの実力と思いました」
シェファードさんが僕が別荘で襲ってきた人への対応を褒めてくれたけど、的が大きい分オオカミよりも人の方が簡単に魔法を当てられるんだよね。
「レオ君は、どの位までコバルトブルーレイク直轄領にいるつもりかな?」
「少なくても、秋くらいまでは居ようかと思っております」
「それは助かる。薬屋があんな状態になったから、当面の間の治療の手が必要になるよのだよ」
確かに薬屋さんがあんな事になっちゃったから、ポーションの生産をどうするかが課題だよね。
「あの、僕はポーションと毒消しポーションが作れます。新しい人が来るまで、薬屋さんの代わりをしますか? その、お店番や帳簿とかは駄目ですが……」
「いや、申し訳ないが今はその手しかなさそうだ。ポーションを作れる人材は引く手あまただから、常に不足しているのだよ」
確かに、アマード子爵領の薬屋さんも簡単にはお手伝いさんも見つからなかったよね。
でも、ただポーションを作るだけじゃ駄目だもんね。
「それなら、出来上がったポーションは冒険者ギルドに納品すれば良いわ。後はシェファードさんと販売先を調整して、街の人にポーションが届く様にすれば完璧ね」
「そうだな。信頼できる商会があるから、そことギルドで契約を結べば良いだろう。そうすれば、街の人も別荘に来ている貴族の関係者も気軽にポーションを購入できるという訳だ」
おお、これなら僕の負担はポーションを作るだけで済むね。
流石に僕は商売の事は全く分からないし、そこは専門家にお任せだね。
ポーション不足問題も解決しそうで、良かったです。
「明日レオ君と一緒にいた冒険者がマリアージュ侯爵家の別荘に伺いますので、どうか宜しくお願いします」
「いや、こちらこそ本当に助かった。また、宜しく頼むぞ」
話し合いはこれで終わりなので、僕とチャーリーさんは馬車に乗って別荘に戻りました。
カラカラカラ。
シュッシュ。
「うん? シロちゃんもポーション作りを手伝ってくれるの?」
シュッシュ!
「うわあ、ありがとう!」
馬車の中で、僕の手の平に乗っていたシロちゃんが、触手をふりふりしながらポーション作りを手伝ってくれるとアピールしてくれました。
シロちゃんも魔法が使える様になったし、薬草の抽出タイミングも分かるかもね。
「ふふ、やっぱりレオ君は可愛らしいな」
シロちゃんとお話をしている僕の事を、チャーリーさんがニコニコとしながら見つめていました。
因みに同行していた侍従さんは、顔を赤くしながらぷるぷるとしていました。
「お帰りなさいませ」
「ああ、クリスの様子はどうだ?」
「先程少し起きられまして、軽く食事を食べられましたら、またお眠りになっております」
「そうか、体力を消費したからな。ゆっくりと休ませないとな」
チャーリーさんの別荘で出迎えてくれた執事さんが、女の子の病状を教えてくれたよ。
少しでもご飯を食べられる位に回復して、僕もちょっと一安心です。
もう夕食の時間になっちゃったので、チャーリーさんと食堂に行きました。
夕食はお肉で、とっても良い匂いがしているよ。
「さあ、今日はレオ君も疲れただろう。早速食べてくれ」
「はい、わあ、とってもお肉が柔らかくて美味しいです!」
「そうか、それは良かった」
チャーリーさんも僕の食べる姿を見て、ホッとしたみたいだよ。
それから、少しお喋りをしながら食事を済ませました。
「今日は、レオ君には本当にお世話になった。もう少し落ち着いたら、改めて礼をしよう」
チャーリーさんが、改めて僕にお礼を言ってきました。
アマード子爵家での対応を思い出す限り、変に断るのは失礼だもんね。
僕は、チャーリーさんからお礼を貰う事にしました。
でも、ゴブリンキングとかを倒したお金も手に入るし、正直これ以上のお金はいらないんだよね。
そして、僕は今日宿泊する部屋に案内されました。
カチャ。
「こちらが、今夜お泊まりになるお部屋になります」
「わあー、素敵なお部屋です!」
侍従さんに案内された部屋は、こざっぱりしていてとても品の良さそうな部屋です。
正直言うと、バーサス子爵の別荘のキンキラキンの部屋とは大違いですね。
「何かありましたら、私どもに申し付けて下さいませ」
侍従さんはそう言うと、部屋から出ていきました。
僕は、自分とシロちゃんに生活魔法をかけてからベッドに入りました。
「ふわあ。シロちゃん、今日は色々あって疲れたね」
枕元でシロちゃんも僕の呟きに同意する様に、ふるふると震えていました。
でも、やっぱり色々あって疲れちゃったので、僕は直ぐに気持ち良いベッドで寝てしまいました。
「うむ、王都のバーサス子爵邸も軍が捜索に入ったそうだ。まあ、前から犯罪組織と繋がっていると噂されていて、軍にマークされていたがな」
犯罪組織って、アマード子爵領でもあったゴルゴン男爵家と似た組織なんだろうね。
というか、バーサス子爵とゴルゴン男爵は似た貴族みたいだね。
「明日、バーサス子爵を引き取る為に軍が王都を出発するそうだ。フランソワーズ公爵家の者も、軍と一緒に来るみたいだね」
「うーん、もしかして師団長さんも来たりして」
「貴族による公爵家令嬢の殺害未遂だからな、来る可能性はあるだろう。王都からだと、十日もあればコバルトブルーレイク直轄領に着くだろう」
個人的には、フランソワーズ公爵家から誰が来るかにも興味があります。
因みに、別荘は守備隊による捜索が続くので、僕達は一度代官邸に戻る事になりました。
「しかし、この目でレオ君の魔法を見ましたが、流石はゴブリンキングを倒すだけの実力と思いました」
シェファードさんが僕が別荘で襲ってきた人への対応を褒めてくれたけど、的が大きい分オオカミよりも人の方が簡単に魔法を当てられるんだよね。
「レオ君は、どの位までコバルトブルーレイク直轄領にいるつもりかな?」
「少なくても、秋くらいまでは居ようかと思っております」
「それは助かる。薬屋があんな状態になったから、当面の間の治療の手が必要になるよのだよ」
確かに薬屋さんがあんな事になっちゃったから、ポーションの生産をどうするかが課題だよね。
「あの、僕はポーションと毒消しポーションが作れます。新しい人が来るまで、薬屋さんの代わりをしますか? その、お店番や帳簿とかは駄目ですが……」
「いや、申し訳ないが今はその手しかなさそうだ。ポーションを作れる人材は引く手あまただから、常に不足しているのだよ」
確かに、アマード子爵領の薬屋さんも簡単にはお手伝いさんも見つからなかったよね。
でも、ただポーションを作るだけじゃ駄目だもんね。
「それなら、出来上がったポーションは冒険者ギルドに納品すれば良いわ。後はシェファードさんと販売先を調整して、街の人にポーションが届く様にすれば完璧ね」
「そうだな。信頼できる商会があるから、そことギルドで契約を結べば良いだろう。そうすれば、街の人も別荘に来ている貴族の関係者も気軽にポーションを購入できるという訳だ」
おお、これなら僕の負担はポーションを作るだけで済むね。
流石に僕は商売の事は全く分からないし、そこは専門家にお任せだね。
ポーション不足問題も解決しそうで、良かったです。
「明日レオ君と一緒にいた冒険者がマリアージュ侯爵家の別荘に伺いますので、どうか宜しくお願いします」
「いや、こちらこそ本当に助かった。また、宜しく頼むぞ」
話し合いはこれで終わりなので、僕とチャーリーさんは馬車に乗って別荘に戻りました。
カラカラカラ。
シュッシュ。
「うん? シロちゃんもポーション作りを手伝ってくれるの?」
シュッシュ!
「うわあ、ありがとう!」
馬車の中で、僕の手の平に乗っていたシロちゃんが、触手をふりふりしながらポーション作りを手伝ってくれるとアピールしてくれました。
シロちゃんも魔法が使える様になったし、薬草の抽出タイミングも分かるかもね。
「ふふ、やっぱりレオ君は可愛らしいな」
シロちゃんとお話をしている僕の事を、チャーリーさんがニコニコとしながら見つめていました。
因みに同行していた侍従さんは、顔を赤くしながらぷるぷるとしていました。
「お帰りなさいませ」
「ああ、クリスの様子はどうだ?」
「先程少し起きられまして、軽く食事を食べられましたら、またお眠りになっております」
「そうか、体力を消費したからな。ゆっくりと休ませないとな」
チャーリーさんの別荘で出迎えてくれた執事さんが、女の子の病状を教えてくれたよ。
少しでもご飯を食べられる位に回復して、僕もちょっと一安心です。
もう夕食の時間になっちゃったので、チャーリーさんと食堂に行きました。
夕食はお肉で、とっても良い匂いがしているよ。
「さあ、今日はレオ君も疲れただろう。早速食べてくれ」
「はい、わあ、とってもお肉が柔らかくて美味しいです!」
「そうか、それは良かった」
チャーリーさんも僕の食べる姿を見て、ホッとしたみたいだよ。
それから、少しお喋りをしながら食事を済ませました。
「今日は、レオ君には本当にお世話になった。もう少し落ち着いたら、改めて礼をしよう」
チャーリーさんが、改めて僕にお礼を言ってきました。
アマード子爵家での対応を思い出す限り、変に断るのは失礼だもんね。
僕は、チャーリーさんからお礼を貰う事にしました。
でも、ゴブリンキングとかを倒したお金も手に入るし、正直これ以上のお金はいらないんだよね。
そして、僕は今日宿泊する部屋に案内されました。
カチャ。
「こちらが、今夜お泊まりになるお部屋になります」
「わあー、素敵なお部屋です!」
侍従さんに案内された部屋は、こざっぱりしていてとても品の良さそうな部屋です。
正直言うと、バーサス子爵の別荘のキンキラキンの部屋とは大違いですね。
「何かありましたら、私どもに申し付けて下さいませ」
侍従さんはそう言うと、部屋から出ていきました。
僕は、自分とシロちゃんに生活魔法をかけてからベッドに入りました。
「ふわあ。シロちゃん、今日は色々あって疲れたね」
枕元でシロちゃんも僕の呟きに同意する様に、ふるふると震えていました。
でも、やっぱり色々あって疲れちゃったので、僕は直ぐに気持ち良いベッドで寝てしまいました。
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