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第十八章 結婚式の話

第三百六十九話 探していたもの

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「サトー、私達も行ってくるねー」
「ふふふ、奴らの首根っこを捕まえてやるぞ」

 翌朝、リーフもシルもやる気満々でスラタロウと一緒に人神教国に向かっていった。
 最近平和だったのでとっても暇をしていた馬も、物凄くやる気になっている。
 お願いだから、怪しい人は生かしておいてね。
 そんな事を思いつつ、俺は仕事に向かった。

「お兄ちゃん、これお願いね」
「はいはい、うーんこれは差し戻しの所に入れておいて。もう少し企画を練り直しだ」
「はーい」

 ララから差し出された書類を処理しつつ、俺も黙々と書類をこなす。
 ララとリリが書類を分別してくれるだけでも非常に助かる。
 そう思いながら、昼食の時間になった。

「スラタロウ大丈夫かな……」
「スラタロウがやられる事はないよ」
「違うの、スラタロウがやりすぎないかなって」
「ああ、そっちね……」

 ご飯を食べながらレイアにもスラタロウとかがやりすぎないか心配されていた。
 と、ここで急にホワイトとリーフがやってきた。

「ふっふっふー、奴らの足がかりを見つけたのだぞー」
「リーフ、もう見つけたのかよ」
「あれだけのメンバーがいれば当然だよー」

 リーフとホワイトがドヤ顔で胸を張っていた。
 これには、一緒に食事をしていた宰相もびっくりしていた。

「して、首尾はどうなった?」
「奴らは夜に現れるから、もう罠を張ったよー。うふふ、奴らの驚いた顔を見るのがとても楽しみー」
「やりすぎないように、生捕りで頼むよ」
「勿論だよー」

 そう言って、リーフとホワイトはニヒヒと笑いながら再び人神教国に向かった。
 これは絶対に何かやらかしそうで、ちょっと怖いぞ。

 そして翌朝、皆で朝食の準備をしていると、やりきったといった表情で従魔達が屋敷に帰ってきた。

「森の中から穴を掘って、地下から侵入していたよー」
「全ての箇所で待ち伏せていたら、奴らはかなり驚いた顔をしていたぞ」

 ふふふといった感じで、リーフとシルがニヤニヤしていた。
 既に捕まえた連中は、王都の軍の拘置所に送られているらしい。

「奴らの目的は、魔獣化の薬だったぞ」
「どうも魔獣化の薬には有効期限があるみたいー。だから、まだ有効期限のある薬を探していた様だよー」
「でも、確か人神教国の施設内の物って、徹底的に探して薬とかは処分したよね? エステルが燃やしていた記憶あるし」
「そうだよー。だから、残念無念だよー」

 しかし、ここにきて人神教国の残党が急に活動し始めたのは少し気にかかるな。
 軍に色々と調べてもらわないと。
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