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第十八章 結婚式の話

第三百六十四話 両家顔合わせ

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 ソフィーとジュリエットが我が家にきて少し経った。
 その間に両家の挨拶も済ませる事ができた。
 調整の結果、うちに関係者が集まろうという事になった。
 何故か王妃様達も参加して。
 とはいえお互い顔見知りで、良好な関係なので何事もなく終了。
 困ったのが小さい子の発言だった。

「「「赤ちゃんはいつ生まれるの?」」」
「「「「「えっと......」」」」」

 勿論、赤ちゃんがどう生まれるか全く知らない子どもであるオーウェン皇子とベラ皇女にリディア公女の発言である。
 流石に、エステル含めて全員が顔を真っ赤にして言い淀んでいた。
 そして更に追撃が発生します。

「子どもは何人でも良いわよ。子沢山家族を目指すのも良いわね」
「養育費は潤沢にあるし、優秀な子が一杯な分には全く問題ないわ」
「それこそ、帝国と公国に生まれた子どもを嫁がせる事も出来る。そうね、最低一人五人は子どもを生んで欲しいわ」

 王妃様達の発言に、皇帝一家も公王一家もうんうんと頷いている。
 いや、最低子どもが二十五人ってどうなのよ。
 そしてエステル達は更に顔を真っ赤にして俯いていた。

「そうそう、オリガもマリリも一杯子どもを生んでね」
「二人も優秀な人材なんだから」
「二人の所も、五人以上は欲しいわね」
「「あの、その......」」

 そして、一緒に侍従と護衛役で同席していたオリガとマリリさんの所にも王妃様達の発言が飛び火した。
 流石に二人も王妃様相手では何も言い返せなかった。
 こうしてある意味嵐につつまれた両家の顔合わせが終わったのだった。

「もうお母さんったら、勝手な事を言ってばかりで」
「まあ、王妃様達の気持ちも分かりますよ。貴族的な意味合いもありますし、単に子どもが好きっていうのもありますから」

 嵐が去って皆で食堂でホッとしている。
 エステルの言い分も分からなくはないが、家族計画はしっかりとしないと。
 リンの所も、サーシャさんが特に生まれた子どもを可愛がりそうだ。
 サーシャさんの場合、お世話をするといってこっちに乗り込んでくる可能性もあるぞ。

「でも、これで私達も正式に婚約者ですね」
「何だか少しホッとしています」
「王妃様主導で動いていたからな。俺もホッとしている」

 本題だったソフィーとジュリエットの両家顔合わせは何も問題ないし、良しとしよう。

「「「エーちゃん、遊ぼー!」」」
「よし、こうなればストレス発散するぞ」
「「「キャー!」」」

 恥ずかしさからか、色々な感情が入り混じっていたエステルは、マシュー君達が遊びに誘うとストレス発散を兼ねて食堂を出ていった。

「エステルは子どもに懐かれているよな。遊び相手として」
「嫌われるより全然良いですよ。お風呂に入れたりと、面倒見もいいですし」
「色々な母親がいていいと思いますよ。お世話は私も得意です」
「そうだな。リンもフローレンスもいるし、役割分担してもいいかもね」

 ソフィーとジュリエットとそんな事を話していた。
 いつの間にか奥さんが五人になったけど、皆仲は良いし心配することはないだろうな。

「ぎゃー、やったな!」
「「「あはは、逃げろー!」」」

 屋敷内で響いている賑やかな声を聞きながら、俺は久々の休日を満喫したのだった。
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