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第十七章 みんなで温泉と開拓地
第三百四十八話 温泉卓球
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「お兄ちゃん、旅館に卓球があるってよ」
「本当か? ここは本当に日本とそっくりだな」
食事も終わって部屋で寛いでいたら、ミケが卓球があると言ってきた。
温泉といえば卓球って、いつから始まったのだろうか?
「サトー、卓球ってなに?」
「小さなボールをラケットで打ち合う対戦競技だよ」
「ふーん。食後の腹ごなしには丁度いいかも」
「エステル、お前はやめておけ。酔っ払いに運動は厳禁だ」
「このくらい大丈夫」
酔っ払いに何言っても無駄な状態になっているが、とりあえず皆で遊技場に移動。
タラちゃん達は、部屋に置いたカゴの中で休んでいるそうだ。
遊技場には確かに卓球があり、ビリヤードとかも置いてあった。
何人かの宿泊客がゲームに興じていた。
俺とミケは、卓球台で向き合った。
玉はプラスチックっぽいけど違うし、ラケットのラバーもゴムじゃない。
何の素材を使っているのだろうか?
「こんな感じで打ち合うんだよ。周りにお客様もいるから、本気で打ち合わないようにね」
「ラリーが続くのも楽しいよ!」
「ふむふむ、これは面白い」
今日は卓球初めての人ばかりなので、俺とラリーがどれだけ続くかを競う事にきた。
ミケ達は小さいので卓球台からちょこんと顔が出ている位だけど、器用にボールを打ち返している。
「面白いね、これ」
「続けるのも難しいね」
「ボールが変化する」
ララとリリとレイアも、それぞれボールを打ち返しているけど、レイアは早くも変化球を覚えたようだ。
レイアと卓球は、相性がいいかもしれない。
「中々面白いですね」
「簡単なので、他の子でもできますわね」
一方、リンとフローレンスもあっという間にボールを打ち返せるようになった。
ただ、浴衣でやっているのでどうしても視線が二人の胸元にいってしまう。
特にフローレンスの浴衣姿は、何というか破壊力抜群だな。
いかんいかん、集中だ集中。
「あれー、ボールが三つに見えるよ」
「駄目だこりゃ」
そしてエステルなのだが、酔いがまわっていて全く使い物にならない。
とても卓球が出来る状態ではないので、遊技場に設置されているソファーに寝かせる事にした。
「えへへへ」
「エステル、抱きつかない。酒臭い」
「「「「あー、ズルい!」」」」
「だあ、お前らも抱きつかないの」
わざとなのかわからないが、エステルが俺に抱きついてきた。
既にたちの悪い酔っ払いモードだ。
ミケ達はエステルが俺に抱きついているのが羨ましいのか、エステルを運ぶ俺に抱きついてきた。
今は抱きつかれると邪魔になります。
「うーん、うーん」
「そして、どうしてこうなった」
ソファーに寝かせようとしたらエステルが駄々をこねて、何故か俺がエステルの事を膝枕する事になった。
エステルはうなっているし、下手に動かせない。
仕方ないので、他の人が卓球をやっているのを眺めるだけになった。
因みに膝枕が羨ましいと言っていたミケ達だったが、エステルがうなりだしたらそそくさと逃げ出した。
流石に巻き添えになるのは勘弁なのだろう。
しょうがないのでエステルに聖魔法の状態異常回復をかけてやったら、少しは落ち着いた様だ。
「サトー」
「うん? 何だ?」
「ごめんねー」
「いつもの事だ。気にするな」
「ごめんねー」
濡れタオルを目元に置いたエステルが何か言っているが、いつもの事なので気にしない事にしよう。
いつの間にか試合ルールになって白熱し始めた卓球台を眺めながら、俺は少しの間ゆっくりする事にした。
「本当か? ここは本当に日本とそっくりだな」
食事も終わって部屋で寛いでいたら、ミケが卓球があると言ってきた。
温泉といえば卓球って、いつから始まったのだろうか?
「サトー、卓球ってなに?」
「小さなボールをラケットで打ち合う対戦競技だよ」
「ふーん。食後の腹ごなしには丁度いいかも」
「エステル、お前はやめておけ。酔っ払いに運動は厳禁だ」
「このくらい大丈夫」
酔っ払いに何言っても無駄な状態になっているが、とりあえず皆で遊技場に移動。
タラちゃん達は、部屋に置いたカゴの中で休んでいるそうだ。
遊技場には確かに卓球があり、ビリヤードとかも置いてあった。
何人かの宿泊客がゲームに興じていた。
俺とミケは、卓球台で向き合った。
玉はプラスチックっぽいけど違うし、ラケットのラバーもゴムじゃない。
何の素材を使っているのだろうか?
「こんな感じで打ち合うんだよ。周りにお客様もいるから、本気で打ち合わないようにね」
「ラリーが続くのも楽しいよ!」
「ふむふむ、これは面白い」
今日は卓球初めての人ばかりなので、俺とラリーがどれだけ続くかを競う事にきた。
ミケ達は小さいので卓球台からちょこんと顔が出ている位だけど、器用にボールを打ち返している。
「面白いね、これ」
「続けるのも難しいね」
「ボールが変化する」
ララとリリとレイアも、それぞれボールを打ち返しているけど、レイアは早くも変化球を覚えたようだ。
レイアと卓球は、相性がいいかもしれない。
「中々面白いですね」
「簡単なので、他の子でもできますわね」
一方、リンとフローレンスもあっという間にボールを打ち返せるようになった。
ただ、浴衣でやっているのでどうしても視線が二人の胸元にいってしまう。
特にフローレンスの浴衣姿は、何というか破壊力抜群だな。
いかんいかん、集中だ集中。
「あれー、ボールが三つに見えるよ」
「駄目だこりゃ」
そしてエステルなのだが、酔いがまわっていて全く使い物にならない。
とても卓球が出来る状態ではないので、遊技場に設置されているソファーに寝かせる事にした。
「えへへへ」
「エステル、抱きつかない。酒臭い」
「「「「あー、ズルい!」」」」
「だあ、お前らも抱きつかないの」
わざとなのかわからないが、エステルが俺に抱きついてきた。
既にたちの悪い酔っ払いモードだ。
ミケ達はエステルが俺に抱きついているのが羨ましいのか、エステルを運ぶ俺に抱きついてきた。
今は抱きつかれると邪魔になります。
「うーん、うーん」
「そして、どうしてこうなった」
ソファーに寝かせようとしたらエステルが駄々をこねて、何故か俺がエステルの事を膝枕する事になった。
エステルはうなっているし、下手に動かせない。
仕方ないので、他の人が卓球をやっているのを眺めるだけになった。
因みに膝枕が羨ましいと言っていたミケ達だったが、エステルがうなりだしたらそそくさと逃げ出した。
流石に巻き添えになるのは勘弁なのだろう。
しょうがないのでエステルに聖魔法の状態異常回復をかけてやったら、少しは落ち着いた様だ。
「サトー」
「うん? 何だ?」
「ごめんねー」
「いつもの事だ。気にするな」
「ごめんねー」
濡れタオルを目元に置いたエステルが何か言っているが、いつもの事なので気にしない事にしよう。
いつの間にか試合ルールになって白熱し始めた卓球台を眺めながら、俺は少しの間ゆっくりする事にした。
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