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第十二章 ルキアさんの結婚式
第二百五十話 自分達の結婚式の予想
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「そうか、世間に揉まれて真人間になったのか」
翌日の仕事中、陛下が仕事部屋に来たのでビューティーさんの話をしていた。
学園の頃の話しか知らない陛下にとっては、今のビューティーさんは信じられない所もあるのかもしれない。
「本人は結婚する予定らしいですし、色々と落ち着いたと言ってましたよ」
「意外とそういう人間は化けるからな。儂も少し気にしておこう」
ズズズっと紅茶を飲みながらはなす陛下であったが、何かから逃げているのは目に見えている。
「あなた、見つけましたわよ」
「私達が忙しいのに、優雅に紅茶ですか?」
「一緒に結婚式の準備をしましょうね」
あ、王妃様達が部屋に入ってきた。
そしてサボっている陛下の襟首を掴んで、部屋から出ていった。
陛下は諦め顔で、王妃様達についていった。
「宰相、俺とエステルとの結婚式の準備もあんな感じになるんですか?」
「多分大丈夫だろう。というか、陛下はサトーに丸投げするだろう」
「俺もそんな気がしてます」
とはいえ、殆ど調整することもないから、俺の時は楽だと思いたい。
でも、いっぺんに三人と結婚式を挙げるから、嫁の実家とも色々と話さないとな。
今回の結婚式は、自分の為にも参考にさせてもらおう。
「そう言えば、うちで一番結婚式が近いのってオリガだよね?」
「次がマリリ達で、その次に私達だよ」
うちに帰ってから、エステルとうちの結婚式事情について話をしていた。
うちの場合は来年の春先にオリガとガルフ、その少し後にマリリさんとマルクの結婚式が続く。
俺達は、夏前に結婚式を挙げる予定だ。
「オリガさんは、婚姻届を出して終わりにしたいと言っていますね」
「いやいや、お祭り好きの人が多いから、身内だけでも絶対にパーティーはやるだろうな」
「陛下や王妃様も参加しそうですわね」
「というか、お父さんは既に参加する気満々だったよ」
「いくら勲章を貰ってるとはいえ、平民の結婚式に陛下が参加するって普通はあり得ないよね」
「絶対にないかと思います」
マリリさんはともかくとして、オリガは派手なのは好きじゃないから、ホームパーティー風になるのかなと思う。
「正直な話、私達の時はお兄ちゃんの結婚式に参加する人がそのままそっくり来るからな」
「ルキアさんの結婚式には両親も参加しますし、確かに変わりありませんね」
「私は両親がもうおりませんので、その辺は気が楽なのかもしれません」
既にルキアさんに頼んで、来賓者リストは貰えるようになっている。
それに俺は貴族だが領主ではないし、お披露目を兼ねたパレードもやる必要がない。
そう思うと、少し気が楽になる。
「俺達の次ってなると、カロリーナさんになるのかな?」
「カロリーナは厳密には保護下に置いているだけであって身内となると違うけど、年齢的にはそうなるね」
「身内に限定すると、皆さん十歳以下なので当分先ですね」
「チナさんが教員していますから、その次辺りになる可能性はありますわ」
「あ、ヘレーネとダニエル君が私達の後に結婚式を挙げるって言っていたね」
「領主邸ができてからと言っていましたので、来年の秋ぐらいになるのかなと」
何れにせよ、俺達の結婚式の後は少し間が開く。
正直な所、まだ子どものミケ達の結婚式なんて想像がつかないな。
翌日の仕事中、陛下が仕事部屋に来たのでビューティーさんの話をしていた。
学園の頃の話しか知らない陛下にとっては、今のビューティーさんは信じられない所もあるのかもしれない。
「本人は結婚する予定らしいですし、色々と落ち着いたと言ってましたよ」
「意外とそういう人間は化けるからな。儂も少し気にしておこう」
ズズズっと紅茶を飲みながらはなす陛下であったが、何かから逃げているのは目に見えている。
「あなた、見つけましたわよ」
「私達が忙しいのに、優雅に紅茶ですか?」
「一緒に結婚式の準備をしましょうね」
あ、王妃様達が部屋に入ってきた。
そしてサボっている陛下の襟首を掴んで、部屋から出ていった。
陛下は諦め顔で、王妃様達についていった。
「宰相、俺とエステルとの結婚式の準備もあんな感じになるんですか?」
「多分大丈夫だろう。というか、陛下はサトーに丸投げするだろう」
「俺もそんな気がしてます」
とはいえ、殆ど調整することもないから、俺の時は楽だと思いたい。
でも、いっぺんに三人と結婚式を挙げるから、嫁の実家とも色々と話さないとな。
今回の結婚式は、自分の為にも参考にさせてもらおう。
「そう言えば、うちで一番結婚式が近いのってオリガだよね?」
「次がマリリ達で、その次に私達だよ」
うちに帰ってから、エステルとうちの結婚式事情について話をしていた。
うちの場合は来年の春先にオリガとガルフ、その少し後にマリリさんとマルクの結婚式が続く。
俺達は、夏前に結婚式を挙げる予定だ。
「オリガさんは、婚姻届を出して終わりにしたいと言っていますね」
「いやいや、お祭り好きの人が多いから、身内だけでも絶対にパーティーはやるだろうな」
「陛下や王妃様も参加しそうですわね」
「というか、お父さんは既に参加する気満々だったよ」
「いくら勲章を貰ってるとはいえ、平民の結婚式に陛下が参加するって普通はあり得ないよね」
「絶対にないかと思います」
マリリさんはともかくとして、オリガは派手なのは好きじゃないから、ホームパーティー風になるのかなと思う。
「正直な話、私達の時はお兄ちゃんの結婚式に参加する人がそのままそっくり来るからな」
「ルキアさんの結婚式には両親も参加しますし、確かに変わりありませんね」
「私は両親がもうおりませんので、その辺は気が楽なのかもしれません」
既にルキアさんに頼んで、来賓者リストは貰えるようになっている。
それに俺は貴族だが領主ではないし、お披露目を兼ねたパレードもやる必要がない。
そう思うと、少し気が楽になる。
「俺達の次ってなると、カロリーナさんになるのかな?」
「カロリーナは厳密には保護下に置いているだけであって身内となると違うけど、年齢的にはそうなるね」
「身内に限定すると、皆さん十歳以下なので当分先ですね」
「チナさんが教員していますから、その次辺りになる可能性はありますわ」
「あ、ヘレーネとダニエル君が私達の後に結婚式を挙げるって言っていたね」
「領主邸ができてからと言っていましたので、来年の秋ぐらいになるのかなと」
何れにせよ、俺達の結婚式の後は少し間が開く。
正直な所、まだ子どものミケ達の結婚式なんて想像がつかないな。
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