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第十一章 帝国編
第二百四十六話 ロッジ白龍山のその後
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「な、なんだこりゃ!」
「とんでもない人数が並んでいるね」
俺とエステルにリンそれとミケとドラコ達で、休日を利用して白龍王へお礼をしにいこうと山の麓に行ってみたら、物凄い数の登山客で一杯だった。
登山の格好をしていない人は観光客で、麓の社にお参りしている。
老若男女や人種なんて関係なく、本当に色々な人が来ている。
この間のお茶屋のおばちゃんなんか、声をかけるのが申し訳ない位忙しそうだ。
「これ、山頂も凄いことになってそうだよね?」
「間違いないよ」
「おじいちゃん、大丈夫かな?」
「ちょっと心配……」
山頂に行くのも躊躇う気にもなったのだがドラコとシラユキの祖父母の心配の方が強かったので、まずは様子見ということで山頂に向かった。
「ぜんざい三つです!」
「おにぎり四つお願いします」
甘かった、完全に考えが甘かった。
頂上についたら、山小屋にひっきりなしに登山客が訪れている。
急いで山小屋に入ると、白龍王夫妻とドラコとシラユキの祖父母が注文に追われていた。
麓から助っ人を呼んだのか、三人のおばちゃんがいたけど数が足りていない。
思わずドラコが「おじいちゃん、手伝うよ」と言ったので、皆で手伝うことになった。
俺はというと、ひたすら食器を洗っていく。
黙々と洗っていたら、魔法で綺麗にすればいいということを忘れていた位だった。
スラタロウも呼んで、調理を手伝ってもらった。
「テーブル片付け終わりました」
「新規三名入ります」
「ぜんざい四つ入ります」
閉店時間まで人が途切れることはなく、大忙しだった。
「おじいちゃん、この人混みは?」
「どうやら、この間王都に白龍が大量に行った事が原因だな」
ドラコが祖父に聞いて、原因が判明した。
帝国に人神教国と関連組織がはびこっていたが、白龍王様が白龍を引き連れて退治してくれたという事になった。
そのお陰もあって、白龍信仰に火が付いたと言うわけだ。
「後は、あそこに飾ってある像も関係している」
「あれって、龍に乗っているサトー」
「そうだ。白龍王に乗る聖女様と聖女部隊の像だ」
「Oh、何て物が飾ってあるんだ」
俺は、思わず頭を抱えてしまった。
山小屋を出ると、そこそこの大きさの翼を大きく広げた白龍王の像の上に俺達が乗っている。
しかも女装した俺が剣を前に向けながら、行き先を指示しているようにも見える。
「麓にも同じ像があるぞ。観光客に大人気だ」
「どうも白龍の中に彫刻家がいて、この間の光景を見てインスピレーションが湧いてきたと言っていたな。あっという間に作ったぞ」
「白龍王に乗る聖女様が、帝国を救ったという訳だね」
「うう、ほぼ事実なので何も言えない……」
実際に白龍王の背中に乗って王都に行っているし、間違ってはいない。
しかし、これは恥ずかしい。
白龍王よりも、俺の方が目立っているのでは?
「しかし、まさか聖女が男だとは」
「匂いで同一人物だと分かったが、誰だと思ったぞ」
そしてやはりというか、聖女が男性だと分からなかった様だ。
前のドラコの様に、この姿で行ったら匂いが同じなのに別人だから驚いたそうだ。
「おじいちゃん、お店大丈夫?」
「明日からは増員するし、暫くは大丈夫だよ」
「もし時間あったら、また手伝いにくるね」
「ああ、何時でも歓迎だよ」
増員するらしいし、大丈夫だとドラコの祖父は言っていた。
確かにこの人数では、あの登山客の数には対応できないだろうな。
また来ると言って、山小屋を後にした。
ちなみにエステルとリンが白龍王に乗る聖女の像をとても気に入り、作った彫刻家に同じ物を頼んでいた。
同じ頃、帝国の城からも同じ像の発注があったという。
「とんでもない人数が並んでいるね」
俺とエステルにリンそれとミケとドラコ達で、休日を利用して白龍王へお礼をしにいこうと山の麓に行ってみたら、物凄い数の登山客で一杯だった。
登山の格好をしていない人は観光客で、麓の社にお参りしている。
老若男女や人種なんて関係なく、本当に色々な人が来ている。
この間のお茶屋のおばちゃんなんか、声をかけるのが申し訳ない位忙しそうだ。
「これ、山頂も凄いことになってそうだよね?」
「間違いないよ」
「おじいちゃん、大丈夫かな?」
「ちょっと心配……」
山頂に行くのも躊躇う気にもなったのだがドラコとシラユキの祖父母の心配の方が強かったので、まずは様子見ということで山頂に向かった。
「ぜんざい三つです!」
「おにぎり四つお願いします」
甘かった、完全に考えが甘かった。
頂上についたら、山小屋にひっきりなしに登山客が訪れている。
急いで山小屋に入ると、白龍王夫妻とドラコとシラユキの祖父母が注文に追われていた。
麓から助っ人を呼んだのか、三人のおばちゃんがいたけど数が足りていない。
思わずドラコが「おじいちゃん、手伝うよ」と言ったので、皆で手伝うことになった。
俺はというと、ひたすら食器を洗っていく。
黙々と洗っていたら、魔法で綺麗にすればいいということを忘れていた位だった。
スラタロウも呼んで、調理を手伝ってもらった。
「テーブル片付け終わりました」
「新規三名入ります」
「ぜんざい四つ入ります」
閉店時間まで人が途切れることはなく、大忙しだった。
「おじいちゃん、この人混みは?」
「どうやら、この間王都に白龍が大量に行った事が原因だな」
ドラコが祖父に聞いて、原因が判明した。
帝国に人神教国と関連組織がはびこっていたが、白龍王様が白龍を引き連れて退治してくれたという事になった。
そのお陰もあって、白龍信仰に火が付いたと言うわけだ。
「後は、あそこに飾ってある像も関係している」
「あれって、龍に乗っているサトー」
「そうだ。白龍王に乗る聖女様と聖女部隊の像だ」
「Oh、何て物が飾ってあるんだ」
俺は、思わず頭を抱えてしまった。
山小屋を出ると、そこそこの大きさの翼を大きく広げた白龍王の像の上に俺達が乗っている。
しかも女装した俺が剣を前に向けながら、行き先を指示しているようにも見える。
「麓にも同じ像があるぞ。観光客に大人気だ」
「どうも白龍の中に彫刻家がいて、この間の光景を見てインスピレーションが湧いてきたと言っていたな。あっという間に作ったぞ」
「白龍王に乗る聖女様が、帝国を救ったという訳だね」
「うう、ほぼ事実なので何も言えない……」
実際に白龍王の背中に乗って王都に行っているし、間違ってはいない。
しかし、これは恥ずかしい。
白龍王よりも、俺の方が目立っているのでは?
「しかし、まさか聖女が男だとは」
「匂いで同一人物だと分かったが、誰だと思ったぞ」
そしてやはりというか、聖女が男性だと分からなかった様だ。
前のドラコの様に、この姿で行ったら匂いが同じなのに別人だから驚いたそうだ。
「おじいちゃん、お店大丈夫?」
「明日からは増員するし、暫くは大丈夫だよ」
「もし時間あったら、また手伝いにくるね」
「ああ、何時でも歓迎だよ」
増員するらしいし、大丈夫だとドラコの祖父は言っていた。
確かにこの人数では、あの登山客の数には対応できないだろうな。
また来ると言って、山小屋を後にした。
ちなみにエステルとリンが白龍王に乗る聖女の像をとても気に入り、作った彫刻家に同じ物を頼んでいた。
同じ頃、帝国の城からも同じ像の発注があったという。
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