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第十一章 帝国編
第二百四十話 皇帝陛下を解毒せよ
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流石は龍だけあって、山の麓からあっという間に王都に到着。
百頭を超える龍がいきなり現れたので、眼下に見える王都の街並みは大パニックになっている。
兵も思うように陣形を組めていない。
そこで一部の白龍が、牽制の意味で低空飛行をしたり吹雪のブレスを上空に吐いたりしていた。
そうしたら、更に街はパニックになっている。
混乱の中、俺達は無事に城のバルコニーに到着。
人間モードになった白龍王夫妻とドラコとシラユキの祖父母と共に、城の階段を登っていく。
時々兵が俺達を止めようとするが、白龍王が現れたと知るやいなや平伏して道を開けていた。
どうも兵士は白龍王の人間モードを知っているようで、怒りの顔を察知してか何もできなかった。
そんな事は知らない人神教国上がりの指揮官がたまに通せんぼをしてきたが、ポチによってあっという間に拘束されていく。
そうして階段を登っていくうちに、皇族の居住空間に入っていった。
騒ぎを聞きつけた人が何名か集まっていて、その中には高貴な服装をしている人がいた。
その人を見つけるやいなや、ソフィー皇女が走り出していった。
「お母様!」
「ソフィー、よく無事で。オーウェンとベラは?」
「王国の安全な所で匿われています」
「そう、良かった」
ソフィー皇女と同じ髪色をしているので、あの方が第三皇妃なのだろう。
第三皇妃はソフィー皇女をひとしきり抱きしめると、白龍王の方へ向き直った。
「白龍王、お久しぶりに御座います」
「うむ、久しいのう」
「本来ならゆっくりお話をしたいところですが、先ずは皇帝陛下と皇子達の治療室へご案内します」
「ああ、宜しく頼む」
第三皇妃は、俺達をとある部屋に案内した。
周りは警備が厳重に敷かれていて、高貴な人がいることが直ぐに分かった。
「あの一行を止めろ!」
と、登ってきた階段から何人かの兵がやってきた。
白龍王がやってきて、皇帝陛下の治療をされると困る勢力だろう。
いきなり剣を抜いてきて、こちらを威嚇してきた。
「サトーさん、ここは私達に任せて下さい」
「お姉ちゃんは、早く皆の治療を!」
リンとミケにドラコ達が、剣を抜いてきた兵に対峙した。
リン達は剣を抜いていないけど、この程度の兵だったら問題ないだろう。
その間に残りのメンバーで、治療をしている部屋に入った。
「「「え!」」」
部屋に入ってビックリ。
皇帝陛下と二人の皇子が毒に侵されているのは知っていたが、どう見ても皇妃二人と皇女三人も毒に侵されている。
「第三皇妃様、お休み下さい。皇妃様も毒に侵されているのですよ」
「え、お母様、本当ですか?」
「私は大丈夫、一番症状が軽いのよ」
といつつ、よく見ると第三皇妃も脂汗をかいている。
体調が良くないのは目に見えているので、先ずはベットに寝てもらった。
「そこにいらっしゃるのは聖女様ですね。陛下と皇子の治療をお願いします」
「直ぐに皆様の治療を行います」
そして、自分も辛いのに先に陛下と皇子の治療を依頼する辺り、皇妃としての覚悟ができているのだろう。
ソフィー皇女は、そんな第三皇妃の手をギュッと握りしめていた。
「では治療を始めます」
先ずは皇帝陛下から治療を開始する。
寝たきりになってしまったのか、やせ細ってしまっている。
早く治療を行わないと。
意識を集中して、体の悪い所を治療する。
かなり魔力を持っていかれたけど、何とか解毒できた様だ。
「う、う、こ、こは?」
「陛下! お気づきになられましたか?」
少ししたら皇帝陛下が意識を取り戻したので、慌てて侍従が駆け寄っていく。
その間に、皇子二人の治療も行っていく。
うーん、皇帝陛下よりも容態は良くないぞ。
解毒はできたけど、だいぶ体力が落ちてしまっている。
「お二方の治療も終わりました。解毒はできましたが、相当体力が奪われているため当分は絶対安静です」
「かしこまりました」
直ぐに、侍従が皇子に載せられていた濡れタオルを交換する。
俺は魔力をためた指輪から魔力を吸収するが、このまま魔力を使い続けると前の様にぶっ倒れるかもしれない。
と、ここでリンが扉を少し開けて顔を出した。
「サトーさん、すみませんが援軍を。思ったよりも兵の数が多いです」
「分かりました。ソフィー皇女、うちにいる聖女部隊を呼び寄せていいですか?」
「勿論です。皆様なら、安心してお任せできます」
ということで、出動可能なメンバーと従魔達をお屋敷から呼んできた。
ついでにホワイトとタラちゃんには、治療の手伝いをしてもらう。
うちには小さな子ども達にオーウェン皇子とベラ皇女が残るけど、マルクにガルフとフローレンスも残るし、馬とバハムートもいるから大丈夫だろう。
ということで、一気に動き始める。
「兵を押し戻すのじゃ。倒した兵は拘束して動けぬように」
「玉座を制圧するよ」
何故かうちにいたビアンカ殿下とエステル指揮の元、戦闘部隊は段々と兵を押し戻していく。
ポチにフランソワも加わり、どんどんと兵を拘束していく。
どうも周りの部屋などを傷つけないように慎重に戦っていたから、少し押されていたようだ。
その間に、治療班で皇妃様や皇女様の治療を行う。
流石はホワイトとタラちゃんと言ったところなのか、次々に治療をしていく。
皆さんひとまずの危機は脱した様で、タラちゃんも戦闘部隊に加わっていった。
治療を終えた人から、マリリさんが特製のポーションを飲ませていく。
品質のよい薬草を使っているので、怪我や病気だげなくある程度体力を回復させる効果もあるという。
お陰で、皇帝陛下はある程度動けるくらいまでに回復をした。
「白龍王、聖女様。この度のご尽力、誠にかたじけない。この国を治めるものとして、痛恨の極みです」
「いやいや、そなたが無事で良かった」
「ソフィーにも感謝する。ソフィーがいなければ、この国は間違いなく滅んでしまっただろう」
「お父様、私は多くの人に支えられてここまでやってこれました。全ての人に感謝しています」
「うむ、しかしまだ何も成し遂げていない。予も玉座に向かう故、ソフィーも付いてくるように」
「はい。お母様、私も玉座に向かいます」
「こちらは既に解毒されてますから。今はソフィーにできることを、精一杯やりなさい」
「はい」
護衛の為にオリガにマリリさんやホワイトを残すけど、ここは恐らく大丈夫だ。
皇帝陛下を護衛しつつ、白龍王夫妻とドラコとシラユキの祖父母と共に、俺達も玉座に向かうことにする。
百頭を超える龍がいきなり現れたので、眼下に見える王都の街並みは大パニックになっている。
兵も思うように陣形を組めていない。
そこで一部の白龍が、牽制の意味で低空飛行をしたり吹雪のブレスを上空に吐いたりしていた。
そうしたら、更に街はパニックになっている。
混乱の中、俺達は無事に城のバルコニーに到着。
人間モードになった白龍王夫妻とドラコとシラユキの祖父母と共に、城の階段を登っていく。
時々兵が俺達を止めようとするが、白龍王が現れたと知るやいなや平伏して道を開けていた。
どうも兵士は白龍王の人間モードを知っているようで、怒りの顔を察知してか何もできなかった。
そんな事は知らない人神教国上がりの指揮官がたまに通せんぼをしてきたが、ポチによってあっという間に拘束されていく。
そうして階段を登っていくうちに、皇族の居住空間に入っていった。
騒ぎを聞きつけた人が何名か集まっていて、その中には高貴な服装をしている人がいた。
その人を見つけるやいなや、ソフィー皇女が走り出していった。
「お母様!」
「ソフィー、よく無事で。オーウェンとベラは?」
「王国の安全な所で匿われています」
「そう、良かった」
ソフィー皇女と同じ髪色をしているので、あの方が第三皇妃なのだろう。
第三皇妃はソフィー皇女をひとしきり抱きしめると、白龍王の方へ向き直った。
「白龍王、お久しぶりに御座います」
「うむ、久しいのう」
「本来ならゆっくりお話をしたいところですが、先ずは皇帝陛下と皇子達の治療室へご案内します」
「ああ、宜しく頼む」
第三皇妃は、俺達をとある部屋に案内した。
周りは警備が厳重に敷かれていて、高貴な人がいることが直ぐに分かった。
「あの一行を止めろ!」
と、登ってきた階段から何人かの兵がやってきた。
白龍王がやってきて、皇帝陛下の治療をされると困る勢力だろう。
いきなり剣を抜いてきて、こちらを威嚇してきた。
「サトーさん、ここは私達に任せて下さい」
「お姉ちゃんは、早く皆の治療を!」
リンとミケにドラコ達が、剣を抜いてきた兵に対峙した。
リン達は剣を抜いていないけど、この程度の兵だったら問題ないだろう。
その間に残りのメンバーで、治療をしている部屋に入った。
「「「え!」」」
部屋に入ってビックリ。
皇帝陛下と二人の皇子が毒に侵されているのは知っていたが、どう見ても皇妃二人と皇女三人も毒に侵されている。
「第三皇妃様、お休み下さい。皇妃様も毒に侵されているのですよ」
「え、お母様、本当ですか?」
「私は大丈夫、一番症状が軽いのよ」
といつつ、よく見ると第三皇妃も脂汗をかいている。
体調が良くないのは目に見えているので、先ずはベットに寝てもらった。
「そこにいらっしゃるのは聖女様ですね。陛下と皇子の治療をお願いします」
「直ぐに皆様の治療を行います」
そして、自分も辛いのに先に陛下と皇子の治療を依頼する辺り、皇妃としての覚悟ができているのだろう。
ソフィー皇女は、そんな第三皇妃の手をギュッと握りしめていた。
「では治療を始めます」
先ずは皇帝陛下から治療を開始する。
寝たきりになってしまったのか、やせ細ってしまっている。
早く治療を行わないと。
意識を集中して、体の悪い所を治療する。
かなり魔力を持っていかれたけど、何とか解毒できた様だ。
「う、う、こ、こは?」
「陛下! お気づきになられましたか?」
少ししたら皇帝陛下が意識を取り戻したので、慌てて侍従が駆け寄っていく。
その間に、皇子二人の治療も行っていく。
うーん、皇帝陛下よりも容態は良くないぞ。
解毒はできたけど、だいぶ体力が落ちてしまっている。
「お二方の治療も終わりました。解毒はできましたが、相当体力が奪われているため当分は絶対安静です」
「かしこまりました」
直ぐに、侍従が皇子に載せられていた濡れタオルを交換する。
俺は魔力をためた指輪から魔力を吸収するが、このまま魔力を使い続けると前の様にぶっ倒れるかもしれない。
と、ここでリンが扉を少し開けて顔を出した。
「サトーさん、すみませんが援軍を。思ったよりも兵の数が多いです」
「分かりました。ソフィー皇女、うちにいる聖女部隊を呼び寄せていいですか?」
「勿論です。皆様なら、安心してお任せできます」
ということで、出動可能なメンバーと従魔達をお屋敷から呼んできた。
ついでにホワイトとタラちゃんには、治療の手伝いをしてもらう。
うちには小さな子ども達にオーウェン皇子とベラ皇女が残るけど、マルクにガルフとフローレンスも残るし、馬とバハムートもいるから大丈夫だろう。
ということで、一気に動き始める。
「兵を押し戻すのじゃ。倒した兵は拘束して動けぬように」
「玉座を制圧するよ」
何故かうちにいたビアンカ殿下とエステル指揮の元、戦闘部隊は段々と兵を押し戻していく。
ポチにフランソワも加わり、どんどんと兵を拘束していく。
どうも周りの部屋などを傷つけないように慎重に戦っていたから、少し押されていたようだ。
その間に、治療班で皇妃様や皇女様の治療を行う。
流石はホワイトとタラちゃんと言ったところなのか、次々に治療をしていく。
皆さんひとまずの危機は脱した様で、タラちゃんも戦闘部隊に加わっていった。
治療を終えた人から、マリリさんが特製のポーションを飲ませていく。
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「お父様、私は多くの人に支えられてここまでやってこれました。全ての人に感謝しています」
「うむ、しかしまだ何も成し遂げていない。予も玉座に向かう故、ソフィーも付いてくるように」
「はい。お母様、私も玉座に向かいます」
「こちらは既に解毒されてますから。今はソフィーにできることを、精一杯やりなさい」
「はい」
護衛の為にオリガにマリリさんやホワイトを残すけど、ここは恐らく大丈夫だ。
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