上 下
79 / 394
第三章 ブルーノ侯爵領

第七十九話 招待状

しおりを挟む
「実は元々本日夜に、コマドリ亭に奥様の介護で伺う予定でおりました。その際に色々話をさせて頂ければかと」
「それは都合が良いですね。奥さんもルキアさんの治療の甲斐があって、だいぶ調子が良くなりました」
「お嬢様は優秀な治療士でも有られるのですね」

 ケリーさんが夜にコマドリ亭にくるので、その際に俺達の他のメンバーの紹介と今後の打ち合わせを行う事になった。
 場合によっては、街の人とも協力をすることにもなるだろう。
 みなさんこの後仕事があるというので、ここの場は解散となった。

「お嬢様が生きていてくれて、希望が湧いてきました」
「私もです。じいやとばあやにまた会えてよかった」
「今後の事は、私が窓口となりましょう」
「監視の目も増やすようにしよう。これから忙しくなるのが嬉しいです」

 ルキアさんと三人はお互いに軽く言葉を交わし、それぞれ動いていった。
 先ずは今夜コマドリ亭にケリーさんがきてからだな。
 仕事があるトルマさんを部屋に残し、俺はビアンカ殿下とルキアさんと一階に降りた。
 すると、店頭からミケの元気な声が聞こえてきた。

「いらっしゃい! いらっしゃい!」
「今日は元気な嬢ちゃんが店員か」
「可愛いお嬢ちゃんね」
「昨日の美人店員もいいけど、小さなメイドさんもいいな」
「今日は美人店員さんはいないの?」
「お姉ちゃんは奥で別のお仕事をしているんだ。だからミケがその分頑張るんだ」
「えらいわね。お姉ちゃんの分も頑張るなんて」

 ミケが店頭で声かけをしていて、沢山のお客さんに囲まれていた。
 その成果もあってか、店内は昨日よりも混雑していた。

「ほお、ミケもすごいのう」
「とても可愛いですから。それがあんなに元気に声掛けすれば、お客さんもつい寄ってきますよ」

 ビアンカ殿下とルキアさんも、ミケの接客ぶりに感心していた。
 あの笑顔で声かけられたら、そりゃ効果抜群だな。

「さて、妾達も情報収集をおこなうかのう」
「そうですね、私たちも頑張らないと」

 ビアンカ殿下とルキアさんも店を出て街に繰り出していった。
 特にルキアさんは知り合いが生きていた事で、やる気になっている。
 俺も頑張って仕事を始めるとしようか。
 
「ミケ、お待たせ」
「あ、お姉ちゃんお帰り」
「後から見ていたけど、頑張っていたね」
「うん、ミケ頑張っていたよ」

 ミケにねぎらいの言葉をかけて頭を撫でてやると、ミケはニコッと笑い返してきた。

「お、お姉ちゃんのお帰りだ」
「やっぱりあの店員さんは美人だよね」
「姉が美人だと、妹も美人だよね」
「美人姉妹は目の保養になるよ」

 嗚呼、もう俺も含めて美人扱いなんだね。

 ズドーン、ゴロゴロ。

 何かが吹き飛ばされる音がしたと思ったら、またならずものが馬に吹き飛ばされていた。
 人数が三十人になっているが、全く意味はないだろう。
 馬はもう起き上がる事なく、地面に伏せて寝たまま視線を動かしているだけだ。
 時折あくびしているが、どうもそれが余計にならずものに火をつけた。
 馬にばかにされていると思ったらしいが、実際にばかにされているから問題はないだろう。
 再度集団で馬に向かっていくが、関係なく吹き飛ばされる。
 何かを馬に向かって投げつけるが、それも魔法障壁で跳ね返される。
 馬は丁寧に、投げたものを風魔法で返してあげていた。
 ただし、ワース商会の壁に突き刺さる形ではあるが。
 正直もうコントになりつつあるので、通行人もまたかよって目で見ていた。
 俺も気にしないで接客を始めよう。

「お、姉ちゃん戻りかい?」
「はい、奥で少し作業をしていました」
「そうかいそうかい。昨日もきたけど今日も嬢ちゃんの顔を見たくてきちまったよ」
「それはありがとうございます。ごゆっくりどうぞ」
「おう」

 景気の良いおっちゃんから話しかけられたけど、こうやって常連さんと話をするのは楽しいな。
 前世のコンビニのバイトの時も、時折常連さんと話をしていたし。
 ただし、女装している俺に会いにくるのは複雑な心境だけどね。
 
「店員さん、ちょっといい?」
「はあい、お待ちください」

 さて、今度はおばちゃんから呼ばれたぞ。
 急いでいかないと。

 しかしながら今日もお客さんの入りがいいなあ。次々に品物が売れていくよ。
 補充をしてもどんどん売れていくから、店内と倉庫を行ったり来たりしている。
 夕方になってもその流れは続いていた。
 そして俺が倉庫に行っている間に、事件が起きてしまった。

「キャー!」
「ミケちゃん大丈夫?」

 店の奥で品物の補充をしている時に、店頭で悲鳴が上がった。
 ミケが品物を倒してしまったのかと思ったが、どうも様子が違う。
 慌てて店頭に向かうと、ミケがなぜかびしょ濡れで呆然と立ち尽くしていた。
 そしてミケの後ろには、空のバケツを手にしたガラの悪い男。
 あれって、初日に宿屋の旦那さんと娘さんにちょっかいを出していた三バカの一人では?

「一体何があったのですか?」
「そこの男が、突然ミケちゃんにバケツの水を頭からかけてきて」
「はあ?」

 近くにいた昨日もいた大阪のおばちゃん風の人に様子を聞いたところ、バカがいきなり水をかけて来たという。
 取り急ぎミケを生活魔法で綺麗にしてやり、声をかけてあげた。

「ミケ、大丈夫? 怖かったね」
「お姉ちゃん。怖かったよ、うわーん」

 ミケは俺に飛びついてきて大泣きだ。
 よっぽど怖い目にあったのだろう。
 ミケの事を抱きしめてあやしながら、バカの方を睨みつけた。
 バカは既に他の客に取り押さえられていた。
 俺の中の怒りのメーターが、久々に振り切った。

「おい、ミケに何をするんだこの馬鹿野郎が」
「おお、美人は怒ってもいいねえ」
「うるさい。なんでこんな小さい子に水をかぶせる事をした」
「商売の邪魔をしたからだよ」
「何だって?」
「だから商売の邪魔をしたからだよ。こんなに客を集めやがって、ワース商会の売上が落ちてしまったじゃないか」

 どうもこのバカは、昨日今日とオース商会に客を取られた報復にミケを狙ったらしい。
 店頭で元気な声をあげているミケの事が、こいつらにとって目障りだったのだろう。
 俺も怒りが上がってきたのだが、周りのお客さんの殺気も一気に上昇してきた。

「それで、こんな小さな子どもを狙うって? 冗談じゃない」
「昔からワース商会は横暴だったけど、ここ最近は異常だね」
「手段を選ばなくなってきたね。こんな可愛い子がかわいそうだよ」

 お客によって両腕を抑え込まれているバカに対して、周りの客から辛辣な言葉が次々と出てきた。
 お客さんもワース商会に対して、相当な鬱憤が溜まっているようだ。

「くそ!」

 バカは強引に拘束されていた腕を振り解き、急いで離れていった。

「ワース商会に喧嘩を売ってただで、ブヘラ!」

 バカは、こちらを指差し何かを言おうとしたところで突然吹き飛んだ。
 馬によって物理的に。
 馬は魔法障壁を展開した状態で、バカに突っ込んでいった。
 そして飛ばされて地面に転がっているバカの元に近づいて、バカを後ろ足で蹴り飛ばした。
 バカは一直線にワース商会に向かって飛んでいき、入り口から中に飛び込んでいった。
 おお、ワース商会の中から何かが割れる音が派手に聞こえたぞ。
 
「こらー、何をする……ヒィ」

 ワース商会から誰か出てきたが、あたりから発する殺気によって座り込んでしまった。
 周囲の人々からの殺気に、店の中に飛び込んできたバカが何かやらかしたのに気が付いたらしい。
 急いで立ち上がり、店の中に逃げ帰った。

「はあ、これはちょっと警戒レベルをあげないとな」
 
 バカがまた何かをしてくるとは限らないので、馬の内一頭をオース商会の護衛として店の前に立たせるようにした。
 強さはさっき見てもらったとおりなので、全く問題はない。
 馬も任せろって言った感じで、ヤル気まんまん。
 お客さんも、馬に向かって何か話をしていた。
 後はまだ俺に抱きついてグズっているミケのケアだな。
 仕方ない、宿に連れて行こう。

「ネルさん、すみませんがミケを宿に連れていきます」
「こちらのことは心配しないでください。ミケちゃんを宜しくね」

 ネルさんに断りをいれて、ミケを抱っこしたまま宿まで連れて行く。
 こういう時に、宿が近いと本当に助かるよ。
 宿に入ると、食堂でリーフがぶどうを食べていて、シルは床でぐーたらしていた。

「主よ、おかえりなのだ」
「サトーおかえり。あれ、ミケはどうしたのー」
「ちょっとしたトラブルがあってね。リーフとシルも戻りがはやいな」
「あんまり収穫がなかったから早く帰ってきて、さっきまでスラタロウと一緒に奥で奥さんの治療していたの」

 そうか、早く帰ってきても宿の奥にいたから、表の騒ぎに気が付かなかったのか。
 俺は抱きついてグズッているミケの頭を撫でながら、椅子に腰掛けた。
 
「実はこういうことがあったんだよ」

 シルとリーフに簡単にさっきの出来事を話すと、二人ともどう猛な目に変わってきた。

「ワース商会許すまじ」
「リーフが制裁をしてやるのー」

 おい、二人とも物騒なセリフを発しているぞ。怒ってメラメラと燃えている。
 だか、その気持ちは俺もよく分かる。
 馬がバカを吹き飛ばさなければ、俺がやってやろうと思ったほどだ。

「すう、すう」
「あー、ミケ寝ちゃったよー」
「泣きつかれたんだね、ベットに寝かせておこう」

 泣きつかれて寝てしまったミケを抱き直して、二階の客室のベットに寝かせる。
 しばらくはこのまま寝かせておこう。

「あとは私が見ているから、サトーは仕事に戻っていいよー」
「うむ、我に任せるのだぞ」
「すまないが、宜しくね」

 リーフとシルがミケのことを見てくれるというので、後ろ髪を引かれる思いではあるがお願いして仕事に戻った。

「あっ、サトーさん。おかえりなさい」
「遅くなり申し訳ないです」
「いえいえ、ちょっとお客さんも少なかったし大丈夫ですよ。ミケちゃんは大丈夫ですか?」
「泣きつかれて寝てしまったので、寝かせてきました」
「そう、あんな小さいのが泣きつかれるまでなんて、よっぽどショックだったんですね」

 ネルさんが店番をしてくれていたので、ミケの状況を説明していたところ、奥にいたトルマさんから声がかかった。

「サトーさん、すみませんが話がございます。二階に来ていただけますか」
「はい、すぐに向かいます」

 ミケのことが、もしくはならずもののことか。
 いずれにせよ、トルマさんに迷惑をかけてしまったな。
 二階にあがり、トルマさんの執務室に通された。

「サトー様、お座りください」
「その前に、ミケのことでご迷惑をおかけしました」
「ご迷惑なんてとんでもない。逆にミケ様に申し訳ないです。臨時とはいえうちの従業員ですから」
「そう言って頂きありがとうございます」
「今回の件はうちには非がなく、一方的にされましたから。目撃者も多く、相手はならずものだから気にすることはありません」
「そう言って頂きありがとうございます」
「ただ、また狙われる可能性がありますので、暫くは手伝いは控えて頂けると」
「分かりました。明日以降は私のみでお手伝いいたします」
「無理なお願いを聞いて頂き、感謝します」

 正直ミケが悪いわけではないけど、こればかりは仕方がない。
 せっかく良い経験になっていたのに残念だ。

「さて、サトー様にお越し頂いたのは、先ほどワース商会よりこのような物が届けられたからになります」
「これは、招待?」

 トルマさんから手渡されたのは、一枚の招待状だった。
 中を開けてみると、領主邸で行われるパーティーの招待状だった。
 何々、次期領主の誕生パーティーか。
 何でこれをワース商会が持ってきたんだ?

「明々後日の夕方に、次期領主とされる領主夫人のお子さまの誕生会が開かれ、それをワース商会が取り仕切っております」
「もしかして、ミケの事をこれで流せと言うことですか?」
「恐らくは。普段会えないとされる領主夫人と会えることで、手を打つ積もりです」
「ふーん、中々厄介な物だな。オース商会は参加しますか?」
「ほぼ強制参加ですね。高い参加料も払います」
「うわあ、ワース商会の力を見せつける為ですね」
「左様でございます」

 商人同士の力関係というか、難しい話だ。
 もしかしたら参加料で黒字になるかもな。
 うん? これはもしかしたら。

「トルマさん、この誕生パーティーって他にも参加する人はいますか?」
「はい、ほぼ有力な方は出てまいります。恐らくギルドや教会の方も」

 トルマさんは、俺が聞きたい意図を分かってくれた様だ。
 そしてこのパーティーには主要な人物がくる。
 このタイミングを使うか検討しよう。

「トルマさん、このパーティーに参加します」
「サトー様ならそう仰るかと思いました。当日は従者をつける事が出来ますので、皆様をお連れすることも可能でございます」
「ワース商会は何か動く可能性もありますので、戦力は分けるつもりです」

 この辺は話し合って決めていこう。
 アルス王子とかとタイミングを合わせないとな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜

MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった お詫びということで沢山の チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。 自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

処理中です...