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第一章 バルガス公爵領
第七話 ファーストバトル!
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ちゅんちゅん……
目を覚ますと、テントの天井が見えた。
横を見ると、ミケが抱きついていて寝言を立てていた。
ちょっと微笑ましい光景だ。
……そっか、異世界に転生したんだっけ。この光景で改めて感じた。
ちなみに寝る前にも言ったが、俺はロリコンではないぞ!
「主人、起きたか。なにブツブツ言っているんだ?」
「シル、気にしなくていいぞ」
シル、独り言だ。ツッコミは無しだぞ。
「うーん、お兄ちゃんおはよー。ねむねむ……」
シルと話していたら、ミケが起きたようだ。まだ眠そうだな。
「ミケ、おはよう。顔でも洗ってきたら?」
「うん、そうするー」
さて、ミケが顔を洗っているうちに、朝ごはんの準備でもするかな?
ミケが持ってきた枝もあるから、朝は卵料理でも作ろうかな。
「お兄ちゃん、朝ごはんのフレンチトーストが美味しかった! また作ってね!」
「我もまた作ってほしいぞ!」
ミケとシルにもフレンチトーストは好評だったようだ。俺は二人に笑顔で頷くと、二人とも尻尾をぶんぶんと振って喜んでいた。
今度は何にしようかな?ってメニュー考えるのも楽しみの一つ。
そんな事を考えながら出発の準備をしていきます。
「出発するぞ、二人とも」
「おー!」
ミケが元気よく手をあげて、街への旅を再開します。
本日もお天気が良く、歩くには気持ちの良い陽気です。
ちょっと寄り道をしたり、話をしながらのんびり歩きます。
お昼ご飯は昨晩作ったハンバーガーとお肉で、川辺でみんなのんびり食べています。
お昼ご飯を食べ、しばらく歩いていたら、シルが立ち止まり耳と鼻をひくひくとさせてあたりを警戒し始めました。
「主人、数が少ないが魔物の気配がする。戦闘の準備を」
「分かった」
シルがいて本当に助かった。
ここは異世界だ、魔物もいる。心臓のどきどきが止まらない。
「主人、我がいる心配するな」
「ミケもいるから大丈夫だよ! ハンマーちょうだい?」
「二人ともありがとう」
二人が声をかけてくれて、少し落ち着いた。
アイテムボックスからバトルハンマーをミケに渡し、刀を取り出して準備をする。
ガサガサ。
茂みが揺れている。くるか。
「キシャー!」
茂みの中から出てきたのはウサギに似た物だったが、鋭い爪と牙がある。
「主人、キラーラビットだぞ。鋭い爪と牙もそうだが、素早い上に小さいから攻撃も防御も注意だぞ」
シルが注意してる。
確かに小さくて、速そう。攻撃を当てるのは少し大変そう。
刀を抜いて正眼に構える。
シルもいつでも行けるように構える。
ミケはハンマーをぎゅっと構える。
キラーラビットは3匹だからちょうど三対三だ。
お互い少し睨み合い……キラーラビットが襲いかかった。
が、シルはあっという間に襲ってきたキラーラビットを倒していた。
俺は、キラーラビットの攻撃をよけて再度刀を構える。
お互いに睨み合っていて……
「ふっ」
短く息を吐き、今度は俺から仕掛ける。
少しフェイントを入れながら、わざと大振りの攻撃を仕掛ける。
キラーラビットが大きく飛んで攻撃を回避する。
チャンスだ。
「やあ!」
空中に飛んだ所を狙って、一撃を入れる。
空中なら避けようもないだろう。
攻撃はキラーラビットにあたり、地面に落ちたキラーラビットは動かない。
「流石だぞ、主人」
シルが誉めてくれた。心臓がバクバクだ。
そういえばミケの方が心配だ、どうなった?
「よっと、ほい」
ミケは器用にキラーラビットの攻撃を避けていた。
流石獣人、身体能力が高い。
そしてキラーラビットが飛びかかってきた所を、バトルハンマーを構えていたミケがブンっと一閃。
「いっけー!」
ホームラン!
キラーラビットはかなり飛ばされ、川の中に飛沫をあげて着水。
そのまま浮かび上がってこなかった。
「お兄ちゃん、シル。ミケやったよ!」
「「ああ、よくやったな……」」
ミケの怪力にびっくりした俺とシルはそれ以外何も言えなかった。
「主人、他に気配はないぞ。全部倒したみたいだぞ」
「ふう、シルありがとう」
シルが改めて周りを警戒したが、もう魔物はいないようだ。
はあっと息を吐き、どっかりと座り込んだ。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよミケ」
少し強がってみるが、汗はダクダクで心臓がどきどき。
これが命の戦いか……
「初めての戦いだったんだ。主人はよくやったぞ。これから少しずつ慣れていくぞ。」
「お兄ちゃん、かっこよかったよ」
「はは、ありがとうな二人とも」
少し落ち着いた所でシルが声をかけてきて、ミケが抱きついてきた。
この世界で生きていくんだ。シルの言う通り少しずつ頑張ろう。
「ところでシル、このキラーラビットはどうする?」
「捌いて食べてもいいし、街で買い取ってもくれる。とりあえず、アイテムボックスに入れておいた方が良いぞ」
「アイテムボックスに入るのか?」
「生きてなければお肉扱いだから大丈夫だぞ」
シルの言う通り、2匹のキラーラビットはアイテムボックスに入った。
ミケが吹っ飛ばしたのは……、川の中から探すのは無理だな、うん。
「さて二人とも、もう少し休んだら使った武器を綺麗にして出発しよう」
「はーい!」
「主人、分かったぞ」
こうして少し休んで後始末をして、街への旅を再開します。
……最初の戦いがウサギでよかった……
目を覚ますと、テントの天井が見えた。
横を見ると、ミケが抱きついていて寝言を立てていた。
ちょっと微笑ましい光景だ。
……そっか、異世界に転生したんだっけ。この光景で改めて感じた。
ちなみに寝る前にも言ったが、俺はロリコンではないぞ!
「主人、起きたか。なにブツブツ言っているんだ?」
「シル、気にしなくていいぞ」
シル、独り言だ。ツッコミは無しだぞ。
「うーん、お兄ちゃんおはよー。ねむねむ……」
シルと話していたら、ミケが起きたようだ。まだ眠そうだな。
「ミケ、おはよう。顔でも洗ってきたら?」
「うん、そうするー」
さて、ミケが顔を洗っているうちに、朝ごはんの準備でもするかな?
ミケが持ってきた枝もあるから、朝は卵料理でも作ろうかな。
「お兄ちゃん、朝ごはんのフレンチトーストが美味しかった! また作ってね!」
「我もまた作ってほしいぞ!」
ミケとシルにもフレンチトーストは好評だったようだ。俺は二人に笑顔で頷くと、二人とも尻尾をぶんぶんと振って喜んでいた。
今度は何にしようかな?ってメニュー考えるのも楽しみの一つ。
そんな事を考えながら出発の準備をしていきます。
「出発するぞ、二人とも」
「おー!」
ミケが元気よく手をあげて、街への旅を再開します。
本日もお天気が良く、歩くには気持ちの良い陽気です。
ちょっと寄り道をしたり、話をしながらのんびり歩きます。
お昼ご飯は昨晩作ったハンバーガーとお肉で、川辺でみんなのんびり食べています。
お昼ご飯を食べ、しばらく歩いていたら、シルが立ち止まり耳と鼻をひくひくとさせてあたりを警戒し始めました。
「主人、数が少ないが魔物の気配がする。戦闘の準備を」
「分かった」
シルがいて本当に助かった。
ここは異世界だ、魔物もいる。心臓のどきどきが止まらない。
「主人、我がいる心配するな」
「ミケもいるから大丈夫だよ! ハンマーちょうだい?」
「二人ともありがとう」
二人が声をかけてくれて、少し落ち着いた。
アイテムボックスからバトルハンマーをミケに渡し、刀を取り出して準備をする。
ガサガサ。
茂みが揺れている。くるか。
「キシャー!」
茂みの中から出てきたのはウサギに似た物だったが、鋭い爪と牙がある。
「主人、キラーラビットだぞ。鋭い爪と牙もそうだが、素早い上に小さいから攻撃も防御も注意だぞ」
シルが注意してる。
確かに小さくて、速そう。攻撃を当てるのは少し大変そう。
刀を抜いて正眼に構える。
シルもいつでも行けるように構える。
ミケはハンマーをぎゅっと構える。
キラーラビットは3匹だからちょうど三対三だ。
お互い少し睨み合い……キラーラビットが襲いかかった。
が、シルはあっという間に襲ってきたキラーラビットを倒していた。
俺は、キラーラビットの攻撃をよけて再度刀を構える。
お互いに睨み合っていて……
「ふっ」
短く息を吐き、今度は俺から仕掛ける。
少しフェイントを入れながら、わざと大振りの攻撃を仕掛ける。
キラーラビットが大きく飛んで攻撃を回避する。
チャンスだ。
「やあ!」
空中に飛んだ所を狙って、一撃を入れる。
空中なら避けようもないだろう。
攻撃はキラーラビットにあたり、地面に落ちたキラーラビットは動かない。
「流石だぞ、主人」
シルが誉めてくれた。心臓がバクバクだ。
そういえばミケの方が心配だ、どうなった?
「よっと、ほい」
ミケは器用にキラーラビットの攻撃を避けていた。
流石獣人、身体能力が高い。
そしてキラーラビットが飛びかかってきた所を、バトルハンマーを構えていたミケがブンっと一閃。
「いっけー!」
ホームラン!
キラーラビットはかなり飛ばされ、川の中に飛沫をあげて着水。
そのまま浮かび上がってこなかった。
「お兄ちゃん、シル。ミケやったよ!」
「「ああ、よくやったな……」」
ミケの怪力にびっくりした俺とシルはそれ以外何も言えなかった。
「主人、他に気配はないぞ。全部倒したみたいだぞ」
「ふう、シルありがとう」
シルが改めて周りを警戒したが、もう魔物はいないようだ。
はあっと息を吐き、どっかりと座り込んだ。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよミケ」
少し強がってみるが、汗はダクダクで心臓がどきどき。
これが命の戦いか……
「初めての戦いだったんだ。主人はよくやったぞ。これから少しずつ慣れていくぞ。」
「お兄ちゃん、かっこよかったよ」
「はは、ありがとうな二人とも」
少し落ち着いた所でシルが声をかけてきて、ミケが抱きついてきた。
この世界で生きていくんだ。シルの言う通り少しずつ頑張ろう。
「ところでシル、このキラーラビットはどうする?」
「捌いて食べてもいいし、街で買い取ってもくれる。とりあえず、アイテムボックスに入れておいた方が良いぞ」
「アイテムボックスに入るのか?」
「生きてなければお肉扱いだから大丈夫だぞ」
シルの言う通り、2匹のキラーラビットはアイテムボックスに入った。
ミケが吹っ飛ばしたのは……、川の中から探すのは無理だな、うん。
「さて二人とも、もう少し休んだら使った武器を綺麗にして出発しよう」
「はーい!」
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