転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
949 / 1,258
第三十二章 新入生

千百四十五話 久々の冒険者活動

しおりを挟む
 夏休みも最終盤となり、明日から学園も再開します。
 生徒会も明日から再開だし、宿題もバッチリ終えているので特にやる事はありません。
 仕事も前倒しで終わらせていたので、今日は一日フリーになりました。
 でも、後で通信用魔導具に来ている内容は確認するけどね。
 ということで、今日は久々に冒険者として活動することになりました。
 残念ながらレシステンシアさん、サキさん、メアリとかは用事があって参加できないけど、その他の面々は今日の冒険者活動に参加する事になりました。

「うーん、何だか冒険者活動も久々な気がするね!」
「久々なの。最近、ずっと宿題ばっかりやっていたの」

 冒険者服を着てやる気満々のリズとエレノアが僕の屋敷の食堂にいたけど、残念な事に二人は更に宿題を一つ忘れていて昨日まで必死になってやっていたのだ。
 夏休み何をしたというレポートなので直ぐに終わるのかと思ったら、二人はあーでもないこーでもないと何回も書き直しをしていたのだ。
 ようやく納得のいくレポートが仕上がったらしいけど、僕はこういうのはササッと終わらしちゃうんだよね。
 サンディも僕と同じくササッとレポートを書き終えていたけど、何にせよ再確認もして宿題のやり残しはありません。

「「「もぐもぐもぐ」」」

 そして、王城からはルーシーお姉様の他にルカちゃんとエドちゃんもやってきています。
 ミカエル達と一緒に食堂で朝食を食べているけど、まだ小さいエリちゃんは王城でお留守番しています。
 今日のエリちゃんはアリア様と一緒に公務をするそうで、終わったら僕たちのところに合流する予定です。
 王家の面々も揃っているので勿論近衛騎士とかも来ているけど、ポニさんたちも既に庭でやる気満々でいました。

「グー、グー」

 ドラちゃんは朝食のお肉を食べたら野良猫と共に二度寝していたけど、僕たちと一緒に冒険者ギルドに行くことになっています。
 そして、お隣の屋敷から僕の屋敷に元気なちびっ子たちと引率者がやってきました。

「「「おはよーございます!」」」
「キュッ」

 お隣の辺境伯家からは双子ちゃんとルシアさん、そしてジンさんのところからはレイカちゃんたちと保護者達がやってきました。
 ポッキーも、既に準備万端って感じですね。

「いやあ、久々に冒険者らしい活動をするわね」
「本当ね。ここのところ、経営が危ない冒険者ギルドの立て直して忙しかったからね」

 レイナさんとカミラさんが思わず愚痴を言っているけど、サーゲロイド辺境伯領の近くにある領地の冒険者ギルドでトラブルがあって暫くそっちにかかりっきりだったらしいです。
 ギルドマスターと職員が賃金支払いを巡って対立して冒険者ギルドが機能不全になったらしく、ジンさん達が現場に直行したそうです。
 調査の結果ギルドマスターに横領などの不正が発覚して、ギルドマスターと関与していた職員は解任の上で逮捕されました。
 賃金は割り増しで支払われて、更に職員の増員をしたそうです。
 サーゲロイド辺境伯領の冒険者ギルドから臨時のギルドマスターが就任してどうにかなったみたいだけど、珍しくジンさんもヘロヘロになるほど疲れていました。
 なので、今日はストレス発散も兼ねて動きたいそうです。

「「「食べ終わったよ!」」」

 食堂で朝食を食べていたちびっ子たちが、身支度を整えて玄関に姿を現しました。
 では、早速冒険者ギルドに向かいましょう。
 僕たちのいつものスタイルで、ゲートを使うことなく屋敷から歩いて冒険者ギルドに向かいました。

 ガヤガヤガヤ。

「今日も、たくさんの冒険者が集まっているね」
「どんな依頼をするのかな?」

 辺境伯領の冒険者ギルドは今日も活気に溢れていて、多くの冒険者が依頼掲示板とにらめっこしていた。
 ミカエルとブリットはそんな冒険者達を見て少しワクワクしていたけど、残念ながら今日はちびっ子たちがいるので森で薬草採取をすると決まっています。
 ミカエルとブリットだったらお手伝い系の依頼もできるけど、流石に今回は見送りです。

「おっ、この前の冒険者ギルド内の結婚式以来だな。宿題は終わらせたか?」
「終わったよ! 昨日までかかったんだ」
「レポート、とても大変だったの」
「そりゃ難儀な事だな、ガハハ」

 顔見知りの冒険者がリズとエレノアに気安く話しかけていたけど、僕たちにとってはいつも通りなので特に気にしていません。
 そして、いつも通り窓口で手続きをしていたのだけど、ついでにあの事を話しました。

「あの、予定通り二週間後に学園の一年生が冒険者体験をしにやってきます。近くなったら、また連絡します」
「アレク君は本当に真面目ね。ギルドマスターとマリーさんが調整しているから、そこまで心配しなくても大丈夫よ」

 顔見知りの受付のお姉さんが問題ないとニコリとしていたけど、実は学園の入園試験が終わったら一年生全員が冒険者体験の為にやってきます。
 色々な依頼の体験をする事になっているので、きっと皆も良い経験になるはずです。

 ザワザワ、ザワザワ。

「おい、俺はあのAランク冒険者のジンの関係者なんだぞ!」

 そろそろ森に行こうとしたところで、急に冒険者ギルド内がざわめき出しました。
 ジンさんの名前が聞こえたんだけど、いったい何が起きているのかな。
 僕はそのジンさんと思わず顔を見合わせて、それから騒動の起きているところに向かいました。
しおりを挟む
感想 297

あなたにおすすめの小説

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

教養が足りない、ですって

たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。

【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。 しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。 全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。 クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。