864 / 878
第三十章 入園前準備
九百九十話 ルーシーお姉様の課外活動の日
しおりを挟む
ルーシーお姉様の校外活動の日がやってきたので、僕は早めに学園に向かいました。
基本的にはルーカスお兄様の時と同じなんだけど、新たに二つ冒険者活動が追加になりました。
一つが冒険者ギルド内の食堂関連で、もう一つが教会付属の治療施設での活動です。
他にも声を上げてくれたところがあったらしいけど、あんまり手を広げると監督する人も増えるので次回以降に持ち越しです。
「それにしても、来年はここに通うんだよなあ。何だか、不思議な気持ちだよ」
「アレク様の場合は、幼い頃から学園に来ていましたから。私も、入園式の時のアレク様の立派な祝辞を覚えていますわ」
ローリーさんが僕にニコリとしながら答えてくれたけど、初めて学園の式典で祝辞を言ったのは五歳の時だもんね。
そんなことを思いながら校庭で待っていたら、次々と学園生が校舎から出てきた。
その中に、僕のところに走ってくる女子生徒が。
「弟くん、お待たせ。もう少し待っていてね」
「る、ルーシー様。走るの速いですよ……」
ランさんを置いてけぼりにしながらルーシーお姉様が僕のところにやってきたけど、なんというかいつも以上にやる気満々です。
たくさんの人がやってきたけど、何故か女子生徒が僕の周りに集まってきた。
「わあ、例の弟くんだわ。とっても可愛いわね」
「来年から、一緒に学園に通うのよね。とってもワクワクしちゃうわあ」
「この後、妹ちゃんにも会えるのね。今日は本当に楽しみだわ」
何故か僕の頭を笑顔でなでなでしてくるし、何人かは抱きしめたりしてきた。
ローリーさんに視線を向けても、微笑ましいものを見ているって感じです。
すると、ルーシーお姉様がため息をつきながら僕と女子生徒の間に割って入りました。
「はいはい、時間がないからさっさと移動するよ。今日は、弟たちも来ているんだからね」
そうです、またもやルカちゃんとエドちゃんもミカエルたちと一緒に薬草採取をすると張り切っていました。
ちびっ子軍団は、新しい人に会えると待ち遠しくしていました。
引率の先生も来たので、僕は学園から辺境伯様の屋敷にゲートを繋ぎました。
すると、既に待ち切れない人たちがルーシーお姉様に群がっていました。
「「「ルーシーお姉ちゃん!」」」
「はいはい、分かったから少し待っていてね」
ミカエルたちがルーシーお姉様にニコニコしながら抱きついて来たけど、これから辺境伯様の話があるから少し待ちましょう。
リズたちも既に広間の後方に待機しているけど、何故か一歳児三人組もネコちゃんと一緒にいました。
何でここにいるのかなと思ったら、一緒にいた人が答えてくれました。
「ちょうど別件で、辺境伯と周辺領地に用事があったのよ。だから、ついでにエリの面倒を見て貰おうかなと思ったのよ。昼食後に帰れば良いから、時間的には問題ないわ」
ドレス姿のアリア様がニコリとしていたけど、一緒に話をしていた辺境伯様曰く本当に各領地に書状を渡したりする用事があるそうです。
護衛の近衛騎士とともにポッキーが一緒に行くので、移動手段もバッチリです。
「空間魔法が使える従魔がいると便利なのだけど、流石に直ぐには無理だから迎えに来て貰うことにしているのよ」
と、アリア様は言っているけど、ネコちゃんの毛並みの中で一匹のキンクマタイプの小さなマジカルラットが動いているのは気のせいではないと思います。
こっそりと鑑定すると、空間魔法使いでした。
というか、今年もブチパパとブチママ、更にクマパパとクマママのどちらからか空間魔法使いの子どもが生まれていたのか。
ある意味凄いことだけど。
そして、最初の挨拶は辺境伯様だけでなくアリア様もしていました。
まさかの登場に学園生もビックリしていたけど、良い経験になると思ってください。
基本的にはルーカスお兄様の時と同じなんだけど、新たに二つ冒険者活動が追加になりました。
一つが冒険者ギルド内の食堂関連で、もう一つが教会付属の治療施設での活動です。
他にも声を上げてくれたところがあったらしいけど、あんまり手を広げると監督する人も増えるので次回以降に持ち越しです。
「それにしても、来年はここに通うんだよなあ。何だか、不思議な気持ちだよ」
「アレク様の場合は、幼い頃から学園に来ていましたから。私も、入園式の時のアレク様の立派な祝辞を覚えていますわ」
ローリーさんが僕にニコリとしながら答えてくれたけど、初めて学園の式典で祝辞を言ったのは五歳の時だもんね。
そんなことを思いながら校庭で待っていたら、次々と学園生が校舎から出てきた。
その中に、僕のところに走ってくる女子生徒が。
「弟くん、お待たせ。もう少し待っていてね」
「る、ルーシー様。走るの速いですよ……」
ランさんを置いてけぼりにしながらルーシーお姉様が僕のところにやってきたけど、なんというかいつも以上にやる気満々です。
たくさんの人がやってきたけど、何故か女子生徒が僕の周りに集まってきた。
「わあ、例の弟くんだわ。とっても可愛いわね」
「来年から、一緒に学園に通うのよね。とってもワクワクしちゃうわあ」
「この後、妹ちゃんにも会えるのね。今日は本当に楽しみだわ」
何故か僕の頭を笑顔でなでなでしてくるし、何人かは抱きしめたりしてきた。
ローリーさんに視線を向けても、微笑ましいものを見ているって感じです。
すると、ルーシーお姉様がため息をつきながら僕と女子生徒の間に割って入りました。
「はいはい、時間がないからさっさと移動するよ。今日は、弟たちも来ているんだからね」
そうです、またもやルカちゃんとエドちゃんもミカエルたちと一緒に薬草採取をすると張り切っていました。
ちびっ子軍団は、新しい人に会えると待ち遠しくしていました。
引率の先生も来たので、僕は学園から辺境伯様の屋敷にゲートを繋ぎました。
すると、既に待ち切れない人たちがルーシーお姉様に群がっていました。
「「「ルーシーお姉ちゃん!」」」
「はいはい、分かったから少し待っていてね」
ミカエルたちがルーシーお姉様にニコニコしながら抱きついて来たけど、これから辺境伯様の話があるから少し待ちましょう。
リズたちも既に広間の後方に待機しているけど、何故か一歳児三人組もネコちゃんと一緒にいました。
何でここにいるのかなと思ったら、一緒にいた人が答えてくれました。
「ちょうど別件で、辺境伯と周辺領地に用事があったのよ。だから、ついでにエリの面倒を見て貰おうかなと思ったのよ。昼食後に帰れば良いから、時間的には問題ないわ」
ドレス姿のアリア様がニコリとしていたけど、一緒に話をしていた辺境伯様曰く本当に各領地に書状を渡したりする用事があるそうです。
護衛の近衛騎士とともにポッキーが一緒に行くので、移動手段もバッチリです。
「空間魔法が使える従魔がいると便利なのだけど、流石に直ぐには無理だから迎えに来て貰うことにしているのよ」
と、アリア様は言っているけど、ネコちゃんの毛並みの中で一匹のキンクマタイプの小さなマジカルラットが動いているのは気のせいではないと思います。
こっそりと鑑定すると、空間魔法使いでした。
というか、今年もブチパパとブチママ、更にクマパパとクマママのどちらからか空間魔法使いの子どもが生まれていたのか。
ある意味凄いことだけど。
そして、最初の挨拶は辺境伯様だけでなくアリア様もしていました。
まさかの登場に学園生もビックリしていたけど、良い経験になると思ってください。
568
お気に入りに追加
8,638
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。