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第二十九章 新しい町を作ろう!
九百六十八話 とっても張り切っての入園式
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そして入園式の日になり、僕はいつもの服に着替えて準備を整えます。
流石に来賓がいっぱいになるので、リズたちは屋敷に残ってお勉強です。
勉強よりも式典の方が良いって言っていたけど、こればかりは仕方ないですね。
「じゃあ、今日は私が勉強を教えるわね」
「「「えー!」」」
やる気満々のレイナさんに対して、既にリズたちのやる気は萎んでいました。
ミカエルたちも勉強なので、朝からちょっとブルーです。
ちょっと恨めしい視線を背中に感じながら、僕はスラちゃんとプリンとともに王城に向かいました。
とととと。
「「準備できたよー!」」
王城に着くと、僕のところに着替えを済ませたルカちゃんとエドちゃんがニコニコ顔でやってきた。
それだけ、今日の入園式に参加するのを楽しみにしていたのだろう。
そして、同じく着替えたエレノアがリズたちがいないことに気がついた。
「エレノア、リズたちは今日は屋敷に残って勉強しているよ。来賓がたくさんになっちゃうもんね」
「なら、エレノアも辺境伯領に行って勉強してきなさいね。確かに、来賓が多いと学園側が大変だわ」
「えー! そん……」
シュッ。
哀れ、アリア様にも勉強してと言われてしまったのでエレノアは何かを言おうとした最中にスラちゃんの長距離転移で辺境伯領に連れて行かれてしまった。
きっと、しょんぼりしながら勉強するんだろうね。
スラちゃんが戻ってきたところで、僕たちは学園に移動しました。
体育館に移動すると、最高学年になって新しく生徒会長になったルーカスお兄様が僕たちを待っていた。
リズたちがいないのを見ると、直ぐに何かを悟ったみたいだった。
なので、あえて何も言わなかった。
「「二人とも、元気よくおめでとうございますって言うんだよ」」
「はーい!」
ルカちゃんとエドちゃんは、ルーカスお兄様に頭を撫でられながら元気よく答えていた。
ということで、僕たちはいつもの席に座ります。
ルカちゃんとエドちゃんも、用意された子ども用の椅子にちょこんと座りました。
新入生と保護者も隣にアリア様がいるから王族関係者の子どもだと分かったけど、ルカちゃんとエドちゃんが最初に姿を現した時はちょっとざわざわとしていた。
スラちゃんとプリンも、二人の足元にスタンバイしています。
「それでは、入園式を始めます」
おっと、開始のアナウンスがされたけど、司会はアイビー様なんだ。
確か、副会長に選出されたんだよね。
細かい案内などは、ルーシーお姉様がしているみたいです。
そして、最初にして最大の難関が始まりました。
「それでは、学園長先生のご挨拶を頂戴します」
あれ?
アイビー様のアナウンスで前に出てきたのは、いつものおじいちゃん先生ではなく、スキンヘッドの別の人だった。
確か、卒園式の学園長はあのおじいちゃん先生だったはずだよ。
そして、ハキハキと簡潔に話すので、ルカちゃんとエドちゃんも飽きずに座っていました。
いつの間にか、スラちゃんとプリンを抱いていたけど。
あの苦行のようなながーい話は、いったい何だったのだろうか。
そして、僕の挨拶が終わって遂に来賓紹介です。
「ルカリオ殿下、並びにエドガー殿下」
「「おめでとーございます!」」
元気いっぱいに挨拶をした小さな二人に、会場中から大きな拍手が送られていました。
二人とも、ちょっと誇らしげな表情をしていますね。
そして、校歌を披露して入園式は終わりです。
学園長先生の挨拶がないだけで、三十分以上早く終わったぞ。
新入生が全員教室に向かったところで、ルーカスお兄様とアイビー様が僕たちのところにやってきました。
「「がんばったよー!」」
「ふふ、そうだな。二人ともとても頑張ったな」
「とても立派だったわよ」
「「えへへ」」
ルカちゃんとエドちゃんは、大好きなお兄ちゃんとお姉ちゃんに褒められてご満悦です。
それよりも、僕としては学園長先生の件が気になります。
アリア様も疑問に思ったらしく、ルーカスお兄様に質問していた。
「ルーカス、あのおヒゲの先生はどうしたの? 今日は、あの先生の挨拶って聞いていたわ」
「それが、昨日ぎっくり腰になりまして。アイビーが治療したのですけど、高齢というのもあって当分教会の治療施設に入院することになったんです」
「足腰も弱っているので、リハビリも必要だそうです。このまま復帰できるかどうかは、本人の回復次第ですわ」
アイビー様も情報を付け加えてくれたけど、確かにあの学園長先生は高齢だし回復魔法でも治るのには限界がありそうです。
逆に、それがたまたまちびっ子が来賓に来ていたので良かったのかもしれない。
あの学園長先生のながーい挨拶だと、間違いなく飽き飽きしていただろうね。
こうして無事に入園式が終わったので、僕たちは王城に戻り、勉強が終わったリズたちも辺境伯領から連れてきました。
「えー、あのながーい話がなかったの!?」
「いいなー……」
入園式の様子を伝えたら、リズたちはあのながーい話がなかったのが一番の衝撃だった。
とはいえ、学園長先生が復帰したら、あのながーい話が復活するのだろうね。
そして、今日の昼食はルカちゃんとエドちゃんが頑張ったご褒美に美味しい料理が用意されました。
二人とも、とても美味しそうに料理を食べていました。
流石に来賓がいっぱいになるので、リズたちは屋敷に残ってお勉強です。
勉強よりも式典の方が良いって言っていたけど、こればかりは仕方ないですね。
「じゃあ、今日は私が勉強を教えるわね」
「「「えー!」」」
やる気満々のレイナさんに対して、既にリズたちのやる気は萎んでいました。
ミカエルたちも勉強なので、朝からちょっとブルーです。
ちょっと恨めしい視線を背中に感じながら、僕はスラちゃんとプリンとともに王城に向かいました。
とととと。
「「準備できたよー!」」
王城に着くと、僕のところに着替えを済ませたルカちゃんとエドちゃんがニコニコ顔でやってきた。
それだけ、今日の入園式に参加するのを楽しみにしていたのだろう。
そして、同じく着替えたエレノアがリズたちがいないことに気がついた。
「エレノア、リズたちは今日は屋敷に残って勉強しているよ。来賓がたくさんになっちゃうもんね」
「なら、エレノアも辺境伯領に行って勉強してきなさいね。確かに、来賓が多いと学園側が大変だわ」
「えー! そん……」
シュッ。
哀れ、アリア様にも勉強してと言われてしまったのでエレノアは何かを言おうとした最中にスラちゃんの長距離転移で辺境伯領に連れて行かれてしまった。
きっと、しょんぼりしながら勉強するんだろうね。
スラちゃんが戻ってきたところで、僕たちは学園に移動しました。
体育館に移動すると、最高学年になって新しく生徒会長になったルーカスお兄様が僕たちを待っていた。
リズたちがいないのを見ると、直ぐに何かを悟ったみたいだった。
なので、あえて何も言わなかった。
「「二人とも、元気よくおめでとうございますって言うんだよ」」
「はーい!」
ルカちゃんとエドちゃんは、ルーカスお兄様に頭を撫でられながら元気よく答えていた。
ということで、僕たちはいつもの席に座ります。
ルカちゃんとエドちゃんも、用意された子ども用の椅子にちょこんと座りました。
新入生と保護者も隣にアリア様がいるから王族関係者の子どもだと分かったけど、ルカちゃんとエドちゃんが最初に姿を現した時はちょっとざわざわとしていた。
スラちゃんとプリンも、二人の足元にスタンバイしています。
「それでは、入園式を始めます」
おっと、開始のアナウンスがされたけど、司会はアイビー様なんだ。
確か、副会長に選出されたんだよね。
細かい案内などは、ルーシーお姉様がしているみたいです。
そして、最初にして最大の難関が始まりました。
「それでは、学園長先生のご挨拶を頂戴します」
あれ?
アイビー様のアナウンスで前に出てきたのは、いつものおじいちゃん先生ではなく、スキンヘッドの別の人だった。
確か、卒園式の学園長はあのおじいちゃん先生だったはずだよ。
そして、ハキハキと簡潔に話すので、ルカちゃんとエドちゃんも飽きずに座っていました。
いつの間にか、スラちゃんとプリンを抱いていたけど。
あの苦行のようなながーい話は、いったい何だったのだろうか。
そして、僕の挨拶が終わって遂に来賓紹介です。
「ルカリオ殿下、並びにエドガー殿下」
「「おめでとーございます!」」
元気いっぱいに挨拶をした小さな二人に、会場中から大きな拍手が送られていました。
二人とも、ちょっと誇らしげな表情をしていますね。
そして、校歌を披露して入園式は終わりです。
学園長先生の挨拶がないだけで、三十分以上早く終わったぞ。
新入生が全員教室に向かったところで、ルーカスお兄様とアイビー様が僕たちのところにやってきました。
「「がんばったよー!」」
「ふふ、そうだな。二人ともとても頑張ったな」
「とても立派だったわよ」
「「えへへ」」
ルカちゃんとエドちゃんは、大好きなお兄ちゃんとお姉ちゃんに褒められてご満悦です。
それよりも、僕としては学園長先生の件が気になります。
アリア様も疑問に思ったらしく、ルーカスお兄様に質問していた。
「ルーカス、あのおヒゲの先生はどうしたの? 今日は、あの先生の挨拶って聞いていたわ」
「それが、昨日ぎっくり腰になりまして。アイビーが治療したのですけど、高齢というのもあって当分教会の治療施設に入院することになったんです」
「足腰も弱っているので、リハビリも必要だそうです。このまま復帰できるかどうかは、本人の回復次第ですわ」
アイビー様も情報を付け加えてくれたけど、確かにあの学園長先生は高齢だし回復魔法でも治るのには限界がありそうです。
逆に、それがたまたまちびっ子が来賓に来ていたので良かったのかもしれない。
あの学園長先生のながーい挨拶だと、間違いなく飽き飽きしていただろうね。
こうして無事に入園式が終わったので、僕たちは王城に戻り、勉強が終わったリズたちも辺境伯領から連れてきました。
「えー、あのながーい話がなかったの!?」
「いいなー……」
入園式の様子を伝えたら、リズたちはあのながーい話がなかったのが一番の衝撃だった。
とはいえ、学園長先生が復帰したら、あのながーい話が復活するのだろうね。
そして、今日の昼食はルカちゃんとエドちゃんが頑張ったご褒美に美味しい料理が用意されました。
二人とも、とても美味しそうに料理を食べていました。
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