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第二十九章 新しい町を作ろう!

九百四十二話 各国の偉い人に新年の挨拶をします

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「おっ、来たな。新年おめでとう」
「「「おめでとうございます」」」

 応接室に入ると、皇帝陛下一家が僕たちを出迎えてくれました。
 お互いに挨拶すると、子どもたちは一斉にジンさんの方に向かっていきました。
 王国から来た子どもたちと遊びたいのと、ジンさんと遊びたいの両方が混ざっていますね。
 リズたちも子どもたちの相手にしているので、今のうちに話をしちゃいましょう。

「昨年闇ギルド関連で色々と動きがあったが、帝国もポコポコと他の犯罪組織が生まれている。こういうのは、いたちごっこになるから本当に頭が痛いぞ」
「王国でも、同じような状況です。ただ、今は早めに叩くことができております。アレクに色々と任せっきりで、私が政務に携われていないのがとても心苦しいです」
「ルーカス殿下は、まだ学生の身だ。勉強が、優先となりましょう。卒業したら、直ぐに忙しくなりましょう」

 皇帝陛下とルーカスお兄様が昨年のことと僕の事で話しているけど、あと一年と少しで僕とルーカスお兄様の立場が逆転するんだよね。
 でも、十分に陣容は固まっているし更に職員が増えるから、たとえ僕がいなくても大丈夫です。

「帝国も、発展するための事業を進めている。王国の方も、中々忙しいと聞く」
「農地改革などを進めて、庶民の所得増を図っております。できれば、数年以内にスラム街の解体も進めたいと考えております」
「スラム街の問題は、中々難しいですな。我が国でも、色々な手を打っているが解決にはほど遠い」

 スラム街を解決して再編をするためにも、王都でも新たな都市建設を考案しているそうです。
 多分、どの国の首都でも同じ問題が出ているはずですね。
 ここで話は終わって次は共和国に行くというタイミングで、リルムが皇帝陛下に話しかけた。

「お父様、今度リズちゃんのお家に遊びに行ってもいい?」
「うん? 良いが、日程を決めないとならないな」
「わあ、お父様ありがとー!」
「「「わーい」」」

 リルムは皇女様だから、中々遊びに行けないもんね。
 僕の屋敷には王族の面々が泊まることもあるし、警備もバッチリです。
 この辺はまたということにして、早速次の訪問国の共和国に向かいます。

「共和国でも、首都に人が集まるのは同じです。幸いにしてまだ土地がありますので、住宅地の拡張を進めております」

 共和国に行っても、代表が同じことを言っていました。
 でも、土地があるだけまだ良いですよね。
 それに、アパートみたいな作りの建物もあったはずです。
 すると、代表がある悩みを語っていました。

「クレイモアを、今よりも重要なポジションにつけたいのだよ。仕事もできるし、人望もある。ただ、そうなると……」
「クレイモアさんの婚期が、ますます遅くなるということですね?」
「まさにそうだ。早いうちに、良い人と結婚してくれれば良いのだが」

 共和国でも、ある意味有数の悩みの種ですよね。
 普段はとても良い人なのに、婚活になると猛獣になるのがいけないと思うんですよ。
 ここは、本人に何とか頑張ってもらうしかないですね。
 共和国とはここまでで、次は教皇国に向かいます。

「我が国は、各地の都市が発達しているのでそこに人が集まっている。ただ、皇都にも人は集まっている。施しをするのも、年々大変になっているぞ」

 教皇猊下がため息をつきながら話をしたけど、貧民対策はお金がかかるから無限に行うのは難しいですよね。
 それでも、今はまだ何とかなっているそうです。
 ちなみに、ミカエルたちはカレン様とお話ししています。
 小さい子が一生懸命喋っているのを、カレン様も微笑ましくみています。
 みんな、カレン様が大好きだもんね。
 ついでという感じで、アイビー様もカレン様と何か話をしていました。
 共通の婚約者同士、色々と話すことがあるんでしょうね。
 こうして、各国への新年の挨拶も終わり、僕たちは王国に戻りました。
 王城に王家の面々を送って、僕たちも屋敷に戻ります。

「「「すー、すー」」」
「直ぐにお昼寝しちゃったわね。よっぽど楽しかったのね」

 辺境伯家に双子ちゃんを送ったら、ミカエルとブリットを除いた面々がいつの間にか一緒にお昼寝をしていました。
 ソフィアさんもにこやかに子どもたちを見ているけど、実際に楽しかったのは間違い無いですもんね。
 今年も、ちびっ子軍団は一生懸命に遊びますね。
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