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第二十六章 ミカエルの五歳の祝い

七百八十一話 みんなでプリン作り

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 ミカエルの希望もあって、王都での五歳の祝い前の安息日に一気に大量のプリンを作る事になりました。
 仕事の合間を縫ってスラちゃんが大量の材料を買ってくれたので、僕だけでなくチセさんや侍従のお姉さんも加わって準備します。
 僕の屋敷の魔導具型冷蔵庫はとっても大きいから、百個のプリンが入っても大丈夫です。

「じゃあ、いつも通り卵を割る所から始めましょう!」
「「「おー!」」」

 みんなで沢山の卵をボウルに割って入れていきます。
 スラちゃん、リズ、サンディ、イヨは、僕と並んで綺麗に卵を割っていきます。
 一部のボウルでは、卵の中にお砂糖を入れてミカエルやブリットに加えてメイちゃんとリラちゃんがかき混ぜています。
 中々良い連携プレーですね。
 僕はカラメルを作って、どんどんと金属の容器に入れて行きます。
 カラメルを作るだけでも大変なので、ここはチセさんにも手伝って貰います。
 その横では、侍従のお姉さんとジュリさんが牛乳を温めています。
 温めた牛乳は、ミカエル達が卵を混ぜているボウルに少しずつ入れていきます。
 材料が、良い感じに混ざって来ましたね。

「ふふふ、容器に入れるのはリズがやっちゃうよ」
「私もお手伝いします」
「イヨも頑張る」

 ここで卵を割り終えた面々が、混ざった材料をカラメルが固まった金属の容器に入れていきます。
 普段からプリン作りを手伝っているから、中々上手な手つきです。
 ここからはどんどんプリンを蒸していくのですが、ここで僕の通信用魔導具に連絡が入りました。

「ティナおばあさまとエレノアも、午前中のお茶会が終わったからこっちに来るって。スラちゃん、迎えに行ってくれる?」

 僕のお願いに、スラちゃんは了解して触手をあげて王城に向かいました。
 直ぐに、ティナおばあさまとエレノアが近衛騎士と一緒にやってきました。

「あらあら、もう蒸し作業に入っているのね。じゃあ、おばあちゃんはミカエルちゃんのお手伝いをするわ」
「エレノアは、リズちゃんと一緒に器によそるよ」

 もう既に綺麗に分担ができているので、ティナおばあさまとエレノアもその中に混じって行きます。
 近衛騎士のお姉さんはどのくらい料理ができるか分からないので、簡単な作業だけにして貰いました。
 ここで、更に助っ人がやってきました。

「遅くなりました。私もお手伝いします」

 治療研究所での作業を終えたノエルさんが、着替えをして厨房に入ってきました。
 ノエルさんはお料理が上手なので、僕と一緒にプリンの蒸すタイミングをみて貰います。
 蒸し上がったプリンは、粗熱を取って魔導具型冷蔵庫に入れていきます。
 冷やしたプリンはこのままにして、当日容器から取り出して生クリームを上にかけます。
 当日の作業は、王城の料理人にお任せです。
 良い感じに午前中の分ができたので、一旦後片付けをして昼食にします。

「お兄ちゃんのプリンはふわふわぷるぷるで、とっても美味しいんだよね!」
「うん、とっても美味しいの! あんなに美味しいプリンは他にはないの!」

 昼食のおやつは、出来上がったプリンをみんなで試食します。
 良い感じにできているみたいで、ミカエルとブリットはとっても良い笑顔で僕の方を見ています。
 他の人も美味しいって食べているけど、あくまで試食なのでおかわりは無しですよ。
 ここで、食堂に姿を現した人が。

「おお、ここにいたのか。俺も手が空いたから手伝うぞ」
「あれ? ジンさんだけ来たんですか?」
「ああ。レイナ達は子どもを寝かしつけさせている。そのままお昼寝じゃねーか」

 食堂に姿を現したのは、準備万端って感じのジンさんでした。
 個人的には、料理の破壊神のレイナさん達が来ないのはとってもありがたいです。
 レイナさん達が加わると、午後のプリン作りが全滅する恐れもあるんですよね。

「ミカエルとブリットも、良いタイミングでお昼寝しましょうね」
「「お昼寝しないもーん」」

 僕がミカエルとブリットにお昼寝の事をいっても、二人はお昼寝をしないとちょっと反論していました。
 でも、絶対にお昼寝タイムに突入すると思いながら、みんなで厨房に向かいました。
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