転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十六章 ミカエルの五歳の祝い

七百七十七話 教会での五歳の祝い

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 ミカエルとブリットを始めとする今年五歳を迎える子どもに、白いローブが配られます。
 確か、僕の時もあのローブを羽織っていたよね。
 全員が白いローブを羽織ったところで、儀式の準備完了です。
 教会内が静かに静まり返ったところで、儀式が始まります。
 司祭様が、神の像の前に手を組みながら跪きます。

「神よ、女神よ。神のご加護により、こうして多くの子どもが成長する事ができ感謝いたします。今ここにこの世に生を受け五年の月日を無事に過ごしてきた子ども達にどうか祝福を」

 司祭様が僕たちの時と同じ神への感謝の言葉を述べると、今度は司祭様が五歳の子どもに祝福を授ける番です。
 順番に子どもたちが席を立って、司祭様の前に進んで行きました。
 ミカエルとブリットはちょうど席の真ん中辺りに座っているので、司祭様のところに行くには少し時間がかかりそうです。
 その間に、シスターさんが花が乗っているトレーを持ってきました。
 教会での五歳の祝いのハイライトとなるイベントの準備です。
 その間に、ミカエルの順番になりました。

「神よ女神よ。この者にどうか祝福を与えよ」

 司祭様がミカエルの頭の上に手を置いて、祝福の言葉をかけます。
 続いて司祭様は、ブリットにも言葉をかけていました。
 僕もリズもその他の人も、みんな真剣に祝福を受ける子どもの事を見ていました。
 そして全員への祝福が終わり、今度は子ども達から両親に感謝を伝えます。
 シスターさんが、トレーに乗っている白い花を一本ずつ子ども達に配っています。
 何気にミカエルと一緒にいるスラちゃんも、白い花を受け取っていました。
 確かスラちゃんは、僕の時も白い花を受け取っていたっけ。

「では、お父さんお母さんにありがとうってお花をあげましょうね」
「「「はーい」」」

 笑顔の司祭様に促されて、白い花を手にした子ども達が保護者席にやってきました。
 もちろん、ミカエルとブリットも僕たちのところにやってきました。

「お兄ちゃん、お姉ちゃん、おばあちゃん、今までありがとう!」
「ありがとう!」

 ミカエルとブリットとスラちゃんは、僕とリズとティナおばあさまにお花を渡すとギュッと抱きついてきました。
 もちろん、僕たちもギュッと抱き返します。
 こうしてみると、あの赤ちゃんだったミカエルは本当に大きくなったね。
 でも、ミカエルにはまだ感謝を伝えないといけない人がいます。

「ミカエル、屋敷に帰ったら赤ちゃんの頃から面倒を見てくれた侍従の人にお礼を言わないとね」
「うん、もちろんだよ!」

 ミカエルも、分かっていると元気よく返事をしています。
 ミカエルが旧バイザー伯爵家にいた頃から面倒を見てくれた、侍従のお姉さんがいます。
 ある意味、本当のミカエルの育ての親とも言えるでしょう。
 その人にも、お礼を言わないと。
 因みに、やっぱりミカエルみたいに親に抱きついている子や、もじもじしながら親に花を渡している子もいます。
 花を貰った親が、みんな笑顔なのが一番ですね。

「じゃあ、教会からお屋敷まで馬車に乗りますよ。皆さん、馬車に乗って下さい」
「「「はーい」」」

 シスターさんの声掛けに、子ども達が元気よく手を上げていました。
 ポニさん達も準備バッチリみたいなので、みんなで教会前に移動します。

「えーっと、僕はこの馬車に乗る!」
「私はこの馬車!」

 子ども達は、綺麗に飾り付けされた子ども用オープン馬車に乗り込みます。
 こうして、ワイワイとしているのを見ると何だか微笑ましいですね。

「ブッチー、よろしくね」
「ヒヒーン」

 ミカエルとブリットはというと、お友達のブッチーが引く馬車に乗っています。
 二人がこの馬車に乗るのは、決まっていますね。
 子ども達が全員乗ったところで、出発です。
 街なかをゆっくりと馬車が先導していき、親と教会関係者が馬車の後をついていきます。

「みんな、おめでとうね」
「おめでとう!」

 街の人の祝福の声に、白いローブを着た子ども達が元気よく手を振り返しています。
 街の人も、子どもの成長を祝ってくれていますね。
 ここで、イヨがポツリと一言。

「誰も御者がいない事にツッコんでいない」

 そうです、ポニさんが引く子ども用馬車には御者が乗っていません。
 でも、スラちゃんやプリンにマジカルラットが手綱を引いているし、そもそもポニさんだから個人的には問題ないと思っているけどね。
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