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第二十五章 新たな脅威?
七百五十九話 ブランデー子爵家領主代理
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嵐の原因が去ってようやく一息つけたけど、まだまだ確認しないといけないことは沢山ある。
と、その前にワクワクしながら僕の事を見ている人たちが。
「ねえねえ、宝探しを始めても良いかな?」
宝探しハンターこと、リズ達がそわそわとしていました。
ジンさんとルーカスお兄様の方を向くと、コクリと頷いた。
「もう大丈夫だよ。でも、まだお話しているから、周りの人に迷惑をかけちゃ駄目だよ」
「リズはちゃんと配慮できるから大丈夫だよ!」
という事で、リズ達はさっそく執務室を調べ始めました。
スラちゃんとプリンも一緒になって探しているけど、他に捕縛が必要な者は軍務卿とルーカスお兄様のマジカルラットが指揮をしてアマリリスが拘束してポッキーが王都近郊の駐屯地に転移魔法で運んでます。
さて、本題に移りましょう。
「ルーカスお兄様、アイビー様、その人はどなたですか?」
「春に学園を卒業した、ムーア先輩だ。ブランデー子爵家の二男になる」
「ムーア先輩はとても心優しくて、学園でも有名人でしたわ。先ほどもブランデー子爵を止めようとしていましたし、ブランデー子爵家唯一の良心ですわ」
儚い感じがしていて、てっきりルーカスお兄様と同じ年くらいかと思っていました。
ムーアさんは少し長めのオレンジ色の髪を後ろで縛っていて、線が細くて傍目から見ると美少年って感じです。
嫡男は王都屋敷にいて既に捕まっているらしく、三男がルーシーお姉様に結婚を迫った人物です。
ムーアさんはまだ涙が止まらないので、ここはムーアさんの同級生をお連れしましょう。
「ムーアは、本当に昔から泣き虫ね。でも、良く父親に立ち向かったと思うよ」
「エマちゃん、こういうのは感受性が高いと言うのよ。河川氾濫の件も、たった一人でどうにかしようとしていたみたいね」
「ムーア様、無理をなさらないで下さいませ。きっと、アレク殿下がムーア様のお力になりますわ」
同級生のエマさんとオリビアさんを辺境伯領から連れてきて、王城の宰相執務室でお仕事をしていたローリーさんを呼び寄せました。
エマさんとオリビアさんを連れてきたら何故かミカエルを始めとするちびっこ軍団までついてきたが、素直にリズ達と一緒にお宝探しをしています。
「うう、僕は悔しいです、何にも出来ませんでした。結局、父も母も止めることが出来ませんでした……」
「ムーアが不正に関与した訳では無い。それだけは言えよう」
「そうですわ。ムーア先輩はブランデー子爵を止めようと、勇敢に立ち向かっておりましたわ」
ルーカスお兄様とアイビー様もムーアさんを慰めていたけど、ルーカスお兄様とアイビー様はムーアさんの事を認めていたんだね。
すると、ムーアさんは腕で涙を拭いて、ソファーで休んでいる王子様のところに向かいました。
そして、腰につけていた魔法袋から結構な数の書類を取り出しました。
「王妃様、この度は両親と弟が大変な無礼を働きました。ブランデー子爵家の者として、深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ありません。ここに、ブランデー子爵家の不正を僕なりに纏めたものがあります。いつか告発できる時があればと持っておりました」
「ムーア、貴方からの謝罪を受け取りましょう。そして、この書類を証拠に罪の自白と認定しましょう。ブランデー子爵家にどのような裁定が下されるか分かりませんが、それまでは貴方が領主代理です。民の事を思い、民の為の統治を切に願います」
「王妃様からのお言葉、心に刻んで政治に励みます」
ムーアさんは、訓示を行う王妃様に綺麗な臣下の礼をしていました。
この場にいる全員が、そんな二人の様子を静かに見守っていました。
ブランデー子爵家の事は、ひとまず落ち着きそうです。
「「「おお、カッコいい!」」」
パチパチパチ。
ミカエル達ちびっこ軍団は流石に状況を理解しておらず、二人の様子がカッコいいと拍手を送っていました。
そんなちびっこ軍団の拍手に、張り詰めていた場の空気が少し緩みました。
と、その前にワクワクしながら僕の事を見ている人たちが。
「ねえねえ、宝探しを始めても良いかな?」
宝探しハンターこと、リズ達がそわそわとしていました。
ジンさんとルーカスお兄様の方を向くと、コクリと頷いた。
「もう大丈夫だよ。でも、まだお話しているから、周りの人に迷惑をかけちゃ駄目だよ」
「リズはちゃんと配慮できるから大丈夫だよ!」
という事で、リズ達はさっそく執務室を調べ始めました。
スラちゃんとプリンも一緒になって探しているけど、他に捕縛が必要な者は軍務卿とルーカスお兄様のマジカルラットが指揮をしてアマリリスが拘束してポッキーが王都近郊の駐屯地に転移魔法で運んでます。
さて、本題に移りましょう。
「ルーカスお兄様、アイビー様、その人はどなたですか?」
「春に学園を卒業した、ムーア先輩だ。ブランデー子爵家の二男になる」
「ムーア先輩はとても心優しくて、学園でも有名人でしたわ。先ほどもブランデー子爵を止めようとしていましたし、ブランデー子爵家唯一の良心ですわ」
儚い感じがしていて、てっきりルーカスお兄様と同じ年くらいかと思っていました。
ムーアさんは少し長めのオレンジ色の髪を後ろで縛っていて、線が細くて傍目から見ると美少年って感じです。
嫡男は王都屋敷にいて既に捕まっているらしく、三男がルーシーお姉様に結婚を迫った人物です。
ムーアさんはまだ涙が止まらないので、ここはムーアさんの同級生をお連れしましょう。
「ムーアは、本当に昔から泣き虫ね。でも、良く父親に立ち向かったと思うよ」
「エマちゃん、こういうのは感受性が高いと言うのよ。河川氾濫の件も、たった一人でどうにかしようとしていたみたいね」
「ムーア様、無理をなさらないで下さいませ。きっと、アレク殿下がムーア様のお力になりますわ」
同級生のエマさんとオリビアさんを辺境伯領から連れてきて、王城の宰相執務室でお仕事をしていたローリーさんを呼び寄せました。
エマさんとオリビアさんを連れてきたら何故かミカエルを始めとするちびっこ軍団までついてきたが、素直にリズ達と一緒にお宝探しをしています。
「うう、僕は悔しいです、何にも出来ませんでした。結局、父も母も止めることが出来ませんでした……」
「ムーアが不正に関与した訳では無い。それだけは言えよう」
「そうですわ。ムーア先輩はブランデー子爵を止めようと、勇敢に立ち向かっておりましたわ」
ルーカスお兄様とアイビー様もムーアさんを慰めていたけど、ルーカスお兄様とアイビー様はムーアさんの事を認めていたんだね。
すると、ムーアさんは腕で涙を拭いて、ソファーで休んでいる王子様のところに向かいました。
そして、腰につけていた魔法袋から結構な数の書類を取り出しました。
「王妃様、この度は両親と弟が大変な無礼を働きました。ブランデー子爵家の者として、深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ありません。ここに、ブランデー子爵家の不正を僕なりに纏めたものがあります。いつか告発できる時があればと持っておりました」
「ムーア、貴方からの謝罪を受け取りましょう。そして、この書類を証拠に罪の自白と認定しましょう。ブランデー子爵家にどのような裁定が下されるか分かりませんが、それまでは貴方が領主代理です。民の事を思い、民の為の統治を切に願います」
「王妃様からのお言葉、心に刻んで政治に励みます」
ムーアさんは、訓示を行う王妃様に綺麗な臣下の礼をしていました。
この場にいる全員が、そんな二人の様子を静かに見守っていました。
ブランデー子爵家の事は、ひとまず落ち着きそうです。
「「「おお、カッコいい!」」」
パチパチパチ。
ミカエル達ちびっこ軍団は流石に状況を理解しておらず、二人の様子がカッコいいと拍手を送っていました。
そんなちびっこ軍団の拍手に、張り詰めていた場の空気が少し緩みました。
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