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第二十五章 新たな脅威?
七百五十五話 真打登場
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と、ここである意味真打が登場した。
うん、何だろうか。
髪の毛はオレンジ色なので一発でブランデー子爵家の者と分かったけど、夫人はオレンジ色のロングヘアに夜会参加ってくらいの派手なアクセサリーと化粧をしていた。
因みに、派手なドレスがはち切れそうな体形なのは言わずもがなって感じです。
胸元に光るネックレスなんて、明らかに王妃様よりも豪華だった。
息子の方もオレンジ色の髪を短くオールバックに仕上げていて、良くわからない派手な指輪を身に着けていた。
取り敢えず、常識がないのはこの時点で良く分かった。
なんというか、二人が体育館に現れただけで体育館にいる全員の時が止まった。
「ふふふ、坊っちゃんの事を見て凄い人が来たと思っているわね」
「ママ、そうだね。皆が僕の事を注目しているよ」
僕たちが二人に注目しているのは間違いないんだけど、肝心の二人は注目している意味を勘違いしていた。
そして、息子は僕たちの方に近づいてきた。
な、何だ何だ?
集団が割れて、息子の通り道を作っているみたいです。
そして、息子はドヤ顔でルーシーお姉様の前に仁王立ちしました。
もちろん、ジンさんを始めとする僕たちも警戒に当たります。
「ふふ、貴様がルーシーか。なるほど、同年代じゃ抜けた美人だな」
「な、何よ……」
おい、コイツ自分が名乗ることも無くいきなりルーシーお姉様の事を呼び捨てで呼んだぞ。
ルーシーお姉様も、怪訝な表情になって息子の事を見上げていました。
そして、息子はとんでもない事を言い出した。
「ルーシー、俺の嫁になれ!」
「「「はあ?!」」」
ルーシーお姉様以外のこの場にいる全員が、息子の言った事を聞いて呆れた声を出していた。
えっと、ルーシーお姉様とジェットさんの婚約の話は国民に周知されているし、国際結婚だから両方の国の承認までとっているはずなんだけど……
僕たちがビックリして固まっている中、ブランデー子爵夫人は良くやったという表情をしていた。
そんな中、ルーシーお姉様だけは冷静に反論していた。
「えっ? あんたなんかの結婚なんて、絶対に嫌なんですけど」
「なっ!?」
ルーシーお姉様は、真顔で息子に返答していた。
息子はルーシーお姉様に断られると思ってなかった様で、酷く驚いていた。
「私、婚約しているんですけど。もちろん、全貴族に通知していますし。婚約していなくても、あんたとの結婚は絶対に無いわ」
「はっ、えっ?」
「そもそも、あんた子爵でしょ? たとえ嫡男でも、王家から降嫁はないわ。国の法律を勉強してね」
うん、ルーシーお姉様が言っている事は至極当然の話ばかりだ。
何をどうすれば、ルーシーお姉様とブランデー子爵の息子が結婚できるんだろうか。
ルーシーお姉様は王妃様の娘だから伯爵家の嫡男以上でないと降嫁できないし、他国に嫁ぐ場合でも全く同じだ。
そんな事を全く知らなかったブランデー子爵家の息子は、急に慌てふためいた。
「ま、ママ! 話が違うよ! どうなっているの?」
この場にいるブランデー子爵夫人と息子以外、何だこの茶番劇はって思っているだろう。
僕たちも、目の前で起きている事に呆れ返っていた。
「ルーカスお兄様、ジンさん。あの息子は、本当にルーシーお姉様と結婚出来るって思っていたのでしょうか?」
「多分だけど、結婚出来るって思っていただろう。でなければ、あそこまで慌てる事はないだろう」
「久々に見た大馬鹿だな。あの母親は黙り込んでいるが、さて何を言うか」
息子が母親の名前を呼んだので、体育館にいる全員が母親の方を見ていました。
因みに、母親の方は周囲の人が避けていてポツンと一人になっていました。
うん、何だろうか。
髪の毛はオレンジ色なので一発でブランデー子爵家の者と分かったけど、夫人はオレンジ色のロングヘアに夜会参加ってくらいの派手なアクセサリーと化粧をしていた。
因みに、派手なドレスがはち切れそうな体形なのは言わずもがなって感じです。
胸元に光るネックレスなんて、明らかに王妃様よりも豪華だった。
息子の方もオレンジ色の髪を短くオールバックに仕上げていて、良くわからない派手な指輪を身に着けていた。
取り敢えず、常識がないのはこの時点で良く分かった。
なんというか、二人が体育館に現れただけで体育館にいる全員の時が止まった。
「ふふふ、坊っちゃんの事を見て凄い人が来たと思っているわね」
「ママ、そうだね。皆が僕の事を注目しているよ」
僕たちが二人に注目しているのは間違いないんだけど、肝心の二人は注目している意味を勘違いしていた。
そして、息子は僕たちの方に近づいてきた。
な、何だ何だ?
集団が割れて、息子の通り道を作っているみたいです。
そして、息子はドヤ顔でルーシーお姉様の前に仁王立ちしました。
もちろん、ジンさんを始めとする僕たちも警戒に当たります。
「ふふ、貴様がルーシーか。なるほど、同年代じゃ抜けた美人だな」
「な、何よ……」
おい、コイツ自分が名乗ることも無くいきなりルーシーお姉様の事を呼び捨てで呼んだぞ。
ルーシーお姉様も、怪訝な表情になって息子の事を見上げていました。
そして、息子はとんでもない事を言い出した。
「ルーシー、俺の嫁になれ!」
「「「はあ?!」」」
ルーシーお姉様以外のこの場にいる全員が、息子の言った事を聞いて呆れた声を出していた。
えっと、ルーシーお姉様とジェットさんの婚約の話は国民に周知されているし、国際結婚だから両方の国の承認までとっているはずなんだけど……
僕たちがビックリして固まっている中、ブランデー子爵夫人は良くやったという表情をしていた。
そんな中、ルーシーお姉様だけは冷静に反論していた。
「えっ? あんたなんかの結婚なんて、絶対に嫌なんですけど」
「なっ!?」
ルーシーお姉様は、真顔で息子に返答していた。
息子はルーシーお姉様に断られると思ってなかった様で、酷く驚いていた。
「私、婚約しているんですけど。もちろん、全貴族に通知していますし。婚約していなくても、あんたとの結婚は絶対に無いわ」
「はっ、えっ?」
「そもそも、あんた子爵でしょ? たとえ嫡男でも、王家から降嫁はないわ。国の法律を勉強してね」
うん、ルーシーお姉様が言っている事は至極当然の話ばかりだ。
何をどうすれば、ルーシーお姉様とブランデー子爵の息子が結婚できるんだろうか。
ルーシーお姉様は王妃様の娘だから伯爵家の嫡男以上でないと降嫁できないし、他国に嫁ぐ場合でも全く同じだ。
そんな事を全く知らなかったブランデー子爵家の息子は、急に慌てふためいた。
「ま、ママ! 話が違うよ! どうなっているの?」
この場にいるブランデー子爵夫人と息子以外、何だこの茶番劇はって思っているだろう。
僕たちも、目の前で起きている事に呆れ返っていた。
「ルーカスお兄様、ジンさん。あの息子は、本当にルーシーお姉様と結婚出来るって思っていたのでしょうか?」
「多分だけど、結婚出来るって思っていただろう。でなければ、あそこまで慌てる事はないだろう」
「久々に見た大馬鹿だな。あの母親は黙り込んでいるが、さて何を言うか」
息子が母親の名前を呼んだので、体育館にいる全員が母親の方を見ていました。
因みに、母親の方は周囲の人が避けていてポツンと一人になっていました。
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