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第二十五章 新たな脅威?
七百三十二話 突撃の準備開始です
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アジト突入のタイミングを見計らいながらも、僕たちは通常勤務をしています。
メアリも王城に来てもらい、直ぐに動ける様にします。
「私も、最近は何となくスラちゃんの言いたいことが分かる気がしますわ。ここはお任せ下さい」
特別調査チームでメアリとスラちゃんは一緒にいる事が多かったから、一人と一匹のコミュニケーションはバッチリです。
メアリは魔法の名手だし、戦力としても計算できます。
スラちゃんの通訳は、メアリで決まりですね。
さてさて、今日は皆で炊き出しを行います。
でも、ただの炊き出しではありません。
敢えて、アジト候補の近くで行います。
もちろん、闇組織がどんな動きをするかを確認する為です。
スラちゃん達も各所に散らばって、スタンバイしています。
でも、今日はまだ逮捕しません。
「はいどーぞ」
「熱いから気をつけてね」
とはいえ炊き出しは普通に行なうので、いつものリズを中心とした配膳チームはうつわによそったスープを配っています。
今日はルーカスお兄様達は不在で、安全の為にルカちゃんとエドちゃんも不在です。
ミカエル達ちびっこ軍団も不在だけど、この人達が手伝ってくれました。
「はい、新しいお肉ができたよ」
「沢山あるので、順番に並んで下さいね」
エマさんとオリビアさんが、焼き上がったお肉を配ってくれます。
ここは大人がいた方が良いと、自ら名乗り出てくれました。
そして、もう一人助っ人がいます。
「ふふふ、私の料理の腕が試される時ね」
「キュー」
ルシアさんも、ポッキーと一緒に炊き出しを手伝ってくれています。
やる気になったルシアさんは、結構凄いんだよね。
ポッキーも、時々現れるスリとかを捕まえています。
このコンビは、このままで良いですね。
「やはり、こちらを伺っている奴がいるな」
「はい、明らかに怪しいですね。既にスラちゃんがロックオンしています」
そして、やはり大聖堂前で行なった炊き出しとは違い、こちらの様子をうかがう視線がありました。
ジンさんだけでなくこの場にいる全員がその複数の視線に気がついていて、笑顔で普通の人の対応をしつつたまに視線のある方を見ています。
そこそこ腕のある人物とみて良いでしょう。
「お兄ちゃん、そろそろ終わり?」
「いま鍋に入っている分で終わりだよ」
「分かった!」
リズが敢えて僕にスープの残量を聞いてきた。
おっ、監視していた人物が動き出したぞ。
早速、スラちゃん達が追跡を開始した。
炊き出しも終わるし、ちょうど良いタイミングだ。
僕たちは最後のスープを配りつつ、後片付けを始めました。
「いやあ、良いことをすると気持ちが良いね」
「キュー」
ルシアさんは、食材が空っぽになって大変ご満悦です。
ポッキーも複数のスリなどを捕まえて、良い仕事が出来たと満足しています。
「アレク君、スラちゃん達は後で合流するの?」
「はい、早ければ片付けの時に合流できるかもしれません」
「そっか、下手くそな監視だったから、思わず笑っちゃいそうだったよ」
「キュキュ」
ルシアさんも監視に気がついていたみたいだけど、かなり余裕って感じです。
ポッキーも、レベルが低いって手を広げていました。
何にせよ、スラちゃんの尾行結果でこの先の対応が変わるね。
片付けも終わったし、僕たちは先に王城に向かいました。
「奴らも動き出したか。では、今夜が勝負だな」
「軍も、いつでも出撃できる様に準備が出来ております」
「私も出ましょう。孫も出ますので、補助を行います」
直ぐに会議が行われ、今夜闇組織のアジトを抑える事が決定しました。
軍務卿だけでなく、メアリの祖父であるカーセント公爵も参加する事が決定しました。
カーセント公爵は軍務卿経験者だから、とっても心強いですね。
更に、ルーカスお兄様とアイビー様も作戦に参加するそうです。
「上手くいけばバレン子爵を追求できる材料が手に入るが、奴は本当に何も知らない可能性が高い。直接追求することは難しいな」
「そうですね、あのツンツン頭はいいように操られているだけですから」
それでも、ツンツン頭が過激な行動をするのを防ぐ事ができるはずです。
結構大きな効果が見込まれるはずだ。
シュッ。
「あっ、スラちゃんお疲れ様。やっぱり監視していた者は、四つのアジトに向かったそうです」
「そうか、これで決定だな。準備を進めるように」
「「「畏まりました」」」
監視を尾行していたスラちゃんの報告を受けて、陛下が決断しました。
僕達も準備を進めないと。
会議は終わったので、いつもの勉強部屋に向かいました。
ガチャ。
「戻りました」
「「「お帰りなさい」」」
勉強部屋に行くと、みんな騎士服に着替えて準備万端でした。
その中に、炊き出し時にはいなかった人物が。
「あれ? クラヴィーアさんとルルーさんに、アレクサさんとククリさんもいるんですか?」
「ええ、そうよ。ポッキーが私達を連れてきたのよ。今や、闇ギルド対策は各領主の務めですわ」
「少しでも憂いをなくす事が、領地の安定に繋がります」
「娘は、辺境伯様の屋敷に預けてきました。闇組織の脅威は、私も身をもって知っていますから」
「ルシちゃんも参加しますので、私が参加しないわけにはいきませんわ」
うん、このメンバーも騎士服を着てやる気満々です。
このメンバーがいるとなると、闇組織のアジト何分持つかな?
メアリも王城に来てもらい、直ぐに動ける様にします。
「私も、最近は何となくスラちゃんの言いたいことが分かる気がしますわ。ここはお任せ下さい」
特別調査チームでメアリとスラちゃんは一緒にいる事が多かったから、一人と一匹のコミュニケーションはバッチリです。
メアリは魔法の名手だし、戦力としても計算できます。
スラちゃんの通訳は、メアリで決まりですね。
さてさて、今日は皆で炊き出しを行います。
でも、ただの炊き出しではありません。
敢えて、アジト候補の近くで行います。
もちろん、闇組織がどんな動きをするかを確認する為です。
スラちゃん達も各所に散らばって、スタンバイしています。
でも、今日はまだ逮捕しません。
「はいどーぞ」
「熱いから気をつけてね」
とはいえ炊き出しは普通に行なうので、いつものリズを中心とした配膳チームはうつわによそったスープを配っています。
今日はルーカスお兄様達は不在で、安全の為にルカちゃんとエドちゃんも不在です。
ミカエル達ちびっこ軍団も不在だけど、この人達が手伝ってくれました。
「はい、新しいお肉ができたよ」
「沢山あるので、順番に並んで下さいね」
エマさんとオリビアさんが、焼き上がったお肉を配ってくれます。
ここは大人がいた方が良いと、自ら名乗り出てくれました。
そして、もう一人助っ人がいます。
「ふふふ、私の料理の腕が試される時ね」
「キュー」
ルシアさんも、ポッキーと一緒に炊き出しを手伝ってくれています。
やる気になったルシアさんは、結構凄いんだよね。
ポッキーも、時々現れるスリとかを捕まえています。
このコンビは、このままで良いですね。
「やはり、こちらを伺っている奴がいるな」
「はい、明らかに怪しいですね。既にスラちゃんがロックオンしています」
そして、やはり大聖堂前で行なった炊き出しとは違い、こちらの様子をうかがう視線がありました。
ジンさんだけでなくこの場にいる全員がその複数の視線に気がついていて、笑顔で普通の人の対応をしつつたまに視線のある方を見ています。
そこそこ腕のある人物とみて良いでしょう。
「お兄ちゃん、そろそろ終わり?」
「いま鍋に入っている分で終わりだよ」
「分かった!」
リズが敢えて僕にスープの残量を聞いてきた。
おっ、監視していた人物が動き出したぞ。
早速、スラちゃん達が追跡を開始した。
炊き出しも終わるし、ちょうど良いタイミングだ。
僕たちは最後のスープを配りつつ、後片付けを始めました。
「いやあ、良いことをすると気持ちが良いね」
「キュー」
ルシアさんは、食材が空っぽになって大変ご満悦です。
ポッキーも複数のスリなどを捕まえて、良い仕事が出来たと満足しています。
「アレク君、スラちゃん達は後で合流するの?」
「はい、早ければ片付けの時に合流できるかもしれません」
「そっか、下手くそな監視だったから、思わず笑っちゃいそうだったよ」
「キュキュ」
ルシアさんも監視に気がついていたみたいだけど、かなり余裕って感じです。
ポッキーも、レベルが低いって手を広げていました。
何にせよ、スラちゃんの尾行結果でこの先の対応が変わるね。
片付けも終わったし、僕たちは先に王城に向かいました。
「奴らも動き出したか。では、今夜が勝負だな」
「軍も、いつでも出撃できる様に準備が出来ております」
「私も出ましょう。孫も出ますので、補助を行います」
直ぐに会議が行われ、今夜闇組織のアジトを抑える事が決定しました。
軍務卿だけでなく、メアリの祖父であるカーセント公爵も参加する事が決定しました。
カーセント公爵は軍務卿経験者だから、とっても心強いですね。
更に、ルーカスお兄様とアイビー様も作戦に参加するそうです。
「上手くいけばバレン子爵を追求できる材料が手に入るが、奴は本当に何も知らない可能性が高い。直接追求することは難しいな」
「そうですね、あのツンツン頭はいいように操られているだけですから」
それでも、ツンツン頭が過激な行動をするのを防ぐ事ができるはずです。
結構大きな効果が見込まれるはずだ。
シュッ。
「あっ、スラちゃんお疲れ様。やっぱり監視していた者は、四つのアジトに向かったそうです」
「そうか、これで決定だな。準備を進めるように」
「「「畏まりました」」」
監視を尾行していたスラちゃんの報告を受けて、陛下が決断しました。
僕達も準備を進めないと。
会議は終わったので、いつもの勉強部屋に向かいました。
ガチャ。
「戻りました」
「「「お帰りなさい」」」
勉強部屋に行くと、みんな騎士服に着替えて準備万端でした。
その中に、炊き出し時にはいなかった人物が。
「あれ? クラヴィーアさんとルルーさんに、アレクサさんとククリさんもいるんですか?」
「ええ、そうよ。ポッキーが私達を連れてきたのよ。今や、闇ギルド対策は各領主の務めですわ」
「少しでも憂いをなくす事が、領地の安定に繋がります」
「娘は、辺境伯様の屋敷に預けてきました。闇組織の脅威は、私も身をもって知っていますから」
「ルシちゃんも参加しますので、私が参加しないわけにはいきませんわ」
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