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第二十五章 新たな脅威?

七百二十六話 スラちゃん部隊の活躍

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 さてさて、温泉でリフレッシュした翌日から、また張り切ってお仕事ですね。
 今日一発目は軍の関係者が集まって、例のツンツン頭の貴族の捜査の進捗具合を話し合います。

「いやはや、これは凄いな。奴らのしている事が丸裸じゃないか」
「これだけの諜報能力が発揮されるとは……」

 陛下も軍務卿も他の人も、目の前に配られている資料を見てビックリしています。
 そんな驚いている人の前で、スラちゃんがドヤ顔をしています。
 実は、スラちゃん率いる従魔部隊がツンツン頭の屋敷に潜入捜査をしていました。
 メンバーは、スラちゃん、プリン、アマリリス、マジカルラット達です。
 夜になったらスラちゃんとポッキーの転移魔法で従魔を集めて、スラちゃんが飛行魔法でツンツン頭の屋敷に潜入してみんなを呼び寄せます。
 後は、書類を確認してスラちゃんやプリンが書類を書き写したり、ポッキー達が簡易的な通信魔導具を使って書類を複写します。
 更に、アマリリスや他のマジカルラットが各部屋に潜入して、どういう事が行われているか全部記録していました。
 書類を盗む訳じゃないし誰も傷つけないので、ツンツン頭の屋敷にいる人は全く気づいていません。

「いやはや、敵にしたくない諜報能力だ。情報量が多いから分析する時間が必要だが、どうもあの馬鹿は闇組織とは直接取引していないな」
「そうですね。何人か怪しい家人がいて、そいつが馬鹿にあることないことを吹き込んでいるみたいですな」

 僕も資料を見た感じだと、あのツンツン頭はそこまで闇組織に深く関与していない。
 というか、家人が闇組織の人間だと気がついていない様だ。

「奴の仲間の屋敷も捜索して、もう少し情報を集めれば展開が見えそうだ。きっと怪しい連中が集まっている場所があるはずだ」
「そうですね。そこが分かれば、一網打尽にできますね」

 ジンさんの推測に、僕も賛成です。
 活動パターンが読めれば、一気に対応できるはずだね。

「では、引き続きスラちゃん達には諜報活動を行って貰おう」

 陛下の命令に、スラちゃんは恭しく礼をしていました。
 そのまま転移魔法で、ツンツン頭の屋敷に向かいました。

「スラちゃん部隊が、物凄く張り切っているんですよね。ご褒美に美味しいものを貰えるって、今日も張り切っていました」
「正直な所、敵にしたくないよな。まあ、特に隠す事はないから大丈夫だと思うけどな」

 僕もジンさんも、隠している事は何にもないので調べられても全然平気です。
 継続して調査分析を行なう事で、会議は終了です。
 僕は宰相と共に執務室に戻り、ジンさんは軍務卿と打ち合わせです。

「戻りました」
「戻ったぞ」
「「「お帰りなさいませ」」」

 執務室に戻ると、職員が出迎えてくれた。
 さてさて、お仕事をしないと。

「お兄ちゃん、今日は何かある?」
「もう会議も終わったし、普通にお仕事するだけだよ」
「じゃあ、今日はここで勉強しよーっと」

 リズ達も執務室にいたけど、大人しく勉強していました。
 というか、何で執務室で勉強しているんだ?
 ルーシーお姉様まで、執務室に来ているぞ。

「スラちゃん達が、お父様の隠していたオヤツを見つけたの。それで、お母様が勉強部屋でお父様を待っているの」
「今日はミカちゃんも来ていないし、エリちゃんはジンさんに預けるって」

 スラちゃん、王妃様の依頼でそんな事までしていたのか。
 この後の展開を考えれば、リズ達も避難していた方が良いだろうな。

「これは、内務部局に差し戻しですね。農務部局の分もあるので、ついでに持って行きます」
「あっ、リズもお手伝いするよ!」
「エレノアも持っていくの」

 差し戻しになる書類を、皆で持っていきます。
 ちゃんとしたお手伝いだし、リズ達も今日分の勉強は終わったみたいだ。

「では、行っています」
「「「「いってきまーす」」」」
「気をつけてな」

 宰相に見送られながら、僕達は書類を届けに行きました。
 因みに今日一日、会議の後で陛下を見ることはありませんでした。
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