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第二十五章 新たな脅威?

七百二十一話 みんな大好物のお鍋です

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 昼食前になると、温泉街に行っていた面々もマロード男爵家の屋敷に戻ってきました。
 皆ストレス発散できて良い顔をしているけど、ちょっと気になった事が。

「あの、王妃様達も宰相達も馬車便で帰ってきたんですか? 連絡頂ければ迎えに行きましたよ」
「ちょうど帰ろうとしたら、良いタイミングで馬車便が来たのよ。折角だから、乗ってきたわ」
「「楽しかった!」」

 あの、皆さん、護衛がついているとはいえもうちょっと危機意識を持って頂けるとありがたいのですが。
 堅苦しい事が嫌いで、庶民的というのも良いんですけどね。
 王妃様は普通に答えていたし、ルカちゃんとエドちゃんは普段と違う馬車に乗れて大満足みたいですね。

「ちょうどお持ち帰り用の鍋セットもできました。皆様、お持ち帰り下さいませ」
「おお、これを待っていた。ありがたく頂くぞ」

 そして王妃様達と宰相達は、セシルさんからぼたん鍋セットを嬉しそうに受け取っていた。
 夜屋敷に帰ったら、家族で食べるそうです。
 これで、第一陣の温泉満喫は完了ですね。

「じゃあ、王城にゲートを繫ぎます。皆さん、準備は良いですか?」
「「はーい!」」

 第一陣は王城で昼食を食べるらしく、僕が王城にゲートを繋ぐと元気よく返事をしたルカちゃんとエドちゃんを先頭にしてゲートを通っていった。
 さてさて、僕達も昼食を食べましょう。

「ぼたん鍋ができているわ。皆で食堂に行きましょう」
「「「はーい」」」

 セシルさんが僕達に声をかけると、今度はミカエル達が元気よく返事をしていた。
 皆、一緒にワイワイできるお鍋が大好きだもんね。
 早速食堂に移動して、皆でお鍋を囲みます。

「はい、うつわに分けてあげるね」
「慌てなくても、沢山あるわよ」
「ありがとー」

 エマさんとオリビアさんだけでなく、レイナさんとかの大人の人が皆に鍋をうつわに分けて渡しています。
 僕とジンさんも、どちらかというと配膳係ですね。

「お肉おいしー! もっと食べたい!」
「お野菜も美味しいよ!」

 勿論ぼたん鍋は大好評で、ミカエル達は早速お代わりをお願いしていました。
 マロード男爵領のお鍋は、皆がお代わりしたくなる程美味しいもんね。

「いつもは食の細いお兄ちゃんの子も、鍋は沢山食べるんだよね」
「きっと、皆で食べるからつられて食べちゃうんだよ」
「「もぐもぐもぐ」」

 ある程度配膳が終わった所で、エマさんとオリビアさんは双子ちゃんのお世話をしていました。
 イザベラ様が、マロード男爵夫人と楽しそうにお喋りしているのもあります。

「わあ、お鍋が空っぽになっちゃった!」
「皆で沢山食べたからだよ。お腹いっぱいになったかな?」
「うん!」

 ミカエルもビックリするくらい、あっという間にお鍋を食べちゃいました。
 全員、大満足ですね。

「マイク様、セシルさん、ありがとうございました」
「このくらいは全然大丈夫だ。気持ちいい食べっぷりだったな」
「ええ、美味しいって残さず食べてくれるのは、とっても嬉しいのよ」

 残さず食べちゃったから、皆の満足そうな表情をマイク様もセシルさんもニコニコしながら見ていました。
 さて、もうそろそろ第二陣を出迎えないといけないね。
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