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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々
六百九十五話 皆で昼食
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結局、お昼になるまでリズ達は帰ってこなかった。
というか、帰れなかった。
「色に溺れた馬鹿がこんなにもいるとは。本当に嘆かわしい事ですわ」
「真面目に仕事をやっていて昇進出来ずにいた職員もいるので、後釜は直ぐに埋まりそうですわね」
「あー」
王妃様だけでなくアリア様までもが、産後の運動といってエリちゃんを抱っこしたまま参戦してきたのだ。
人事課長だけでなく部長も、職権を使って各部署から賄賂を貰っていたのが発覚した。
その中には、例の秘書課長の様な非道な方法を使っている者もいた。
まさかの初日午前中で、大騒ぎになってしまったのだった。
「僕としては最初は穏便に始める予定でしたけど、その最初が大罪を抱えていましたね」
「本当よ。地位を狙う事自体は悪くないけど、手段がとっても下劣ね」
「出世欲が、本来の仕事をも駄目にしてはならないわ」
現在、特別調査チームの面々は宰相執務室の応接セットで休憩中です。
午後も、まだまだやるって言っていますよ。
「あの、午後は学園に行って入園式の打ち合わせがあるんですけど。行ってきても良いですか?」
「行ってきて良いわよ。ただ、ルーシーは借りるわよ」
「その代わりに、ローリーを連れて行きなさい。もう、アレク君の秘書みたいなものだからね」
ローリーさんはとっても頭が良くて、あっという間に僕の仕事を手伝ってくれました。
秘書課の勉強として各課の事も一通り習ったそうで、今の僕にはピッタリです。
「ローリーさん、いきなりのお仕事ですけど大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です」
ローリーさんも、ニコリとして返事をしてくれました。
しかし、こんな事も言っていました。
「あの、午前中見ただけですけど、アレク殿下って働き過ぎではないですか? 宰相補佐の仕事をしつつ学園の事もやって、更に新しい仕事も始めておられます」
うんうん、ローリーさん分かっているよ。
もっと言っていいよ。
「アレク君は冒険者としても活動しているからね。でも、確かにもう少し人手が欲しいわね」
「夏には新閣僚も決まるだろうし、そこまでは下手に手が打てないわね」
えー、そんな……
王妃様とアリア様だけでなくローリーさんまでが、とっても気の毒そうな表情で僕の事を見ていた。
うん、そんな気が少ししていたよ……
僕は思わずガクリとしちゃいました。
「じゃあ、昼食にしましょう。ローリーも食堂に来ると良いわよ」
「あ、あの、私お弁当がありますので……」
「アレク君の秘書なら、うちの子とも仲良くならないとね。さあ、行きましょう」
そして、ローリーさんまでもが食堂に行く事になりました。
エマさんとオリビアさんとルシアは何回も食堂に来ているから、普通に僕達の後をついていきました。
「「ねーねー、このおねーちゃんだれー?」
「私とオリビアの同級生よ。ローリーちゃんよ」
「ローリーちゃんは、アレクお兄ちゃんの秘書さんなのよ」
「「おー、そーなんだ!」」
早速ルカちゃんとエドちゃんがローリーさんの所に突撃したけど、そこはエマさんとオリビアさんが優しく対応してくれました。
「初めまして、ルカリオ殿下、エドガー殿下、ローリーと申します」
「ルカだよ」
「エドだよ」
「えっと、ルカ殿下、エド殿下?」
「ルカなの」
「エドなの」
「えーっと……」
あっ、ローリーさんがルカちゃんとエドちゃんと挨拶をしていたけど、どうもルカちゃんとエドちゃんの意図が上手くローリーさんに伝わらないみたいですね。
「ローリーさん、ルカちゃんとエドちゃんは、気に入った人には殿下とか様って言って欲しくないんですよ。ルカちゃん、エドちゃんって言ってあげて下さい」
「え、え、えっと、ルカちゃん、エドちゃん」
「「はーい」」
ローリーさんがルカちゃんとエドちゃんの名前を呼んであげると、二人は元気よく手を上げていた。
ローリーさんは既にジンさんチェックもオッケーだし、エリちゃんも全然平気だった。
この分なら、王家の人々とも上手くやっていけそうだね。
と、ここで、ティナおばあさまがローリーさんを見て一言。
「うーん、ローリーは入園式に参加するし、スーツやドレスを持っていた方が良いわね」
「えっ?」
「そうね、お詫びにもならないけどそのくらいは準備した方が良いですわね」
「この際だから、髪も綺麗に切り揃えた方が良いですわね。アレク君と学園に行く前に、採寸しちゃいましょう」
「え、え、え?」
これから公式の場に立ち会う事も増えるだろうし、キチンとした服は持っていた方が良いですね。
王妃様とアリア様が支払うつもりだけど、僕が支払っても問題ないないよね。
と、ここでリズが僕に爆弾発言をしてきた。
「ねーねーお兄ちゃん、今日はどんな悪い事があったの?」
「「「あっ……」」」
リズとエレノアとサンディは、強制わいせつに婦女暴行の意味が分かっていない様だ。
何気にイヨとメアリは何の事だが分かっている様だけど、どうやって教えれば良いのかな?
「リズちゃん、あのね、課長はローリーに乱暴な事をしたのよ」
「だから、レイナも物凄く怒っちゃったんだよ」
「「「えー、なにそれー、酷いな!」」」
レイナさんとカミラさんがそれとなく説明していたけど、間違ってはないからな。
ともあれ、皆でわいわいしながらの昼食は終わりました。
というか、帰れなかった。
「色に溺れた馬鹿がこんなにもいるとは。本当に嘆かわしい事ですわ」
「真面目に仕事をやっていて昇進出来ずにいた職員もいるので、後釜は直ぐに埋まりそうですわね」
「あー」
王妃様だけでなくアリア様までもが、産後の運動といってエリちゃんを抱っこしたまま参戦してきたのだ。
人事課長だけでなく部長も、職権を使って各部署から賄賂を貰っていたのが発覚した。
その中には、例の秘書課長の様な非道な方法を使っている者もいた。
まさかの初日午前中で、大騒ぎになってしまったのだった。
「僕としては最初は穏便に始める予定でしたけど、その最初が大罪を抱えていましたね」
「本当よ。地位を狙う事自体は悪くないけど、手段がとっても下劣ね」
「出世欲が、本来の仕事をも駄目にしてはならないわ」
現在、特別調査チームの面々は宰相執務室の応接セットで休憩中です。
午後も、まだまだやるって言っていますよ。
「あの、午後は学園に行って入園式の打ち合わせがあるんですけど。行ってきても良いですか?」
「行ってきて良いわよ。ただ、ルーシーは借りるわよ」
「その代わりに、ローリーを連れて行きなさい。もう、アレク君の秘書みたいなものだからね」
ローリーさんはとっても頭が良くて、あっという間に僕の仕事を手伝ってくれました。
秘書課の勉強として各課の事も一通り習ったそうで、今の僕にはピッタリです。
「ローリーさん、いきなりのお仕事ですけど大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です」
ローリーさんも、ニコリとして返事をしてくれました。
しかし、こんな事も言っていました。
「あの、午前中見ただけですけど、アレク殿下って働き過ぎではないですか? 宰相補佐の仕事をしつつ学園の事もやって、更に新しい仕事も始めておられます」
うんうん、ローリーさん分かっているよ。
もっと言っていいよ。
「アレク君は冒険者としても活動しているからね。でも、確かにもう少し人手が欲しいわね」
「夏には新閣僚も決まるだろうし、そこまでは下手に手が打てないわね」
えー、そんな……
王妃様とアリア様だけでなくローリーさんまでが、とっても気の毒そうな表情で僕の事を見ていた。
うん、そんな気が少ししていたよ……
僕は思わずガクリとしちゃいました。
「じゃあ、昼食にしましょう。ローリーも食堂に来ると良いわよ」
「あ、あの、私お弁当がありますので……」
「アレク君の秘書なら、うちの子とも仲良くならないとね。さあ、行きましょう」
そして、ローリーさんまでもが食堂に行く事になりました。
エマさんとオリビアさんとルシアは何回も食堂に来ているから、普通に僕達の後をついていきました。
「「ねーねー、このおねーちゃんだれー?」
「私とオリビアの同級生よ。ローリーちゃんよ」
「ローリーちゃんは、アレクお兄ちゃんの秘書さんなのよ」
「「おー、そーなんだ!」」
早速ルカちゃんとエドちゃんがローリーさんの所に突撃したけど、そこはエマさんとオリビアさんが優しく対応してくれました。
「初めまして、ルカリオ殿下、エドガー殿下、ローリーと申します」
「ルカだよ」
「エドだよ」
「えっと、ルカ殿下、エド殿下?」
「ルカなの」
「エドなの」
「えーっと……」
あっ、ローリーさんがルカちゃんとエドちゃんと挨拶をしていたけど、どうもルカちゃんとエドちゃんの意図が上手くローリーさんに伝わらないみたいですね。
「ローリーさん、ルカちゃんとエドちゃんは、気に入った人には殿下とか様って言って欲しくないんですよ。ルカちゃん、エドちゃんって言ってあげて下さい」
「え、え、えっと、ルカちゃん、エドちゃん」
「「はーい」」
ローリーさんがルカちゃんとエドちゃんの名前を呼んであげると、二人は元気よく手を上げていた。
ローリーさんは既にジンさんチェックもオッケーだし、エリちゃんも全然平気だった。
この分なら、王家の人々とも上手くやっていけそうだね。
と、ここで、ティナおばあさまがローリーさんを見て一言。
「うーん、ローリーは入園式に参加するし、スーツやドレスを持っていた方が良いわね」
「えっ?」
「そうね、お詫びにもならないけどそのくらいは準備した方が良いですわね」
「この際だから、髪も綺麗に切り揃えた方が良いですわね。アレク君と学園に行く前に、採寸しちゃいましょう」
「え、え、え?」
これから公式の場に立ち会う事も増えるだろうし、キチンとした服は持っていた方が良いですね。
王妃様とアリア様が支払うつもりだけど、僕が支払っても問題ないないよね。
と、ここでリズが僕に爆弾発言をしてきた。
「ねーねーお兄ちゃん、今日はどんな悪い事があったの?」
「「「あっ……」」」
リズとエレノアとサンディは、強制わいせつに婦女暴行の意味が分かっていない様だ。
何気にイヨとメアリは何の事だが分かっている様だけど、どうやって教えれば良いのかな?
「リズちゃん、あのね、課長はローリーに乱暴な事をしたのよ」
「だから、レイナも物凄く怒っちゃったんだよ」
「「「えー、なにそれー、酷いな!」」」
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