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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々
六百四十三話 逃走しようとしたネイバー伯爵
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「ふう、やっと一息ついたね」
「うん、もう大丈夫だね」
戦闘終了から三十分もすると、運び込まれる怪我人も殆どいなくなりました。
後は後方支援部隊だけで対応出来るそうなので、僕とリズはティナおばあさまの所に向かいました。
ティナおばあさまの所には、ジンさん達とスラちゃんとプリンも集まっていました。
「ティナおばあさま、戻りました」
「アレク君、リズちゃん、お疲れ様」
「おばあちゃんも、お疲れ様!」
本当だったら一息つく所だったけど、どうも僕達は直ぐにネイバー伯爵領の領都に向かわないといけないようだ。
「捕縛した者を尋問したら、どうもネイバー伯爵は逃げようとしているらしいの」
「悪い人は捕まえないと!」
「そうね。だから、悪いけど直ぐに出発するわ」
馬車も用意してあるとの事だけと、ちょっと気になる事が。
「軍務卿、捕まえた兵はどうしますか?」
「駐屯地に連れて行くぞ。追加の兵も来るし、これも一種の訓練だ」
軍務卿は何も問題ないと言っているし、そもそもスラちゃんとプリンの広範囲エリアスタンで痺れている兵が多いから、きっと大丈夫だよね。
僕達は、兵と共に馬車に乗ってネイバー伯爵領の領都に向かいました。
ガラガラガラ。
馬車が早足で駆け抜けていくと、一台の幌馬車とすれ違いました。
何だかやけにボロボロな馬車なのに、馬はピカピカだね。
シュッ。
「あっ、スラちゃんとプリンが行っちゃったよ?」
「きっと、あの幌馬車に何か感じだったんだ」
バリバリバリ!
僕とリズが馬車から顔を出して幌馬車の方を向いたら、強烈なエリアスタンが幌馬車を包みました。
かなりの威力のエリアスタンだったけど、それだけ逃がしちゃいけない人が幌馬車の中にいたんだ。
馬車も止まって、幌馬車の中を確認する事になりました。
「あばばばば……」
「あっ、ネイバー伯爵! 変装して逃げようとしたな?」
馬車の中には髪の毛がちりちりになった街の人の服を着た小太りの男性がいたけど、レイクランド辺境伯様が直ぐに誰か分かったそうです。
念の為に、僕も鑑定を行なおう。
「このちりちりになった人が、ネイバー伯爵で間違いないです」
「スラちゃんの鑑定でも間違いないって」
「ふむ、この馬車の中には夫人らしき人物は見当たらないな。数名は、急いで屋敷に向かう様に」
「俺達も先に行こう」
レイクランド辺境伯様の言う通りネイバー伯爵夫人らしき人はいないので、ジンさん達が一部の兵と共に先行して行きました。
僕は、ビリビリに痺れているネイバー伯爵とその一味を王城に連れて行くためにゲートを繋いで馬車ごと運びました。
「ほほ、これはこれはキツい攻撃を受けたみたいだのう」
「あばばばば……」
未だに痺れが止まらないネイバー伯爵を見て、宰相は面白い物を見たと顎をシャクっていました。
既に軍務卿やティナおばあさまから連絡が行っていたので、直ぐに兵によってぐるぐるに縛られていきました。
「しかし、領主が逃げ出したとなると、治安や領民の事が心配ですね」
「領境に大量に兵を送り込んだ事を考えても、こやつがマトモな治世をしていたとは思えぬな」
僕の疑問を、宰相もかなり心配していました。
とにかく領都に行って現状を確認しないと。
僕達は王城から街道に戻って、再び領都へ向かいました。
「うん、もう大丈夫だね」
戦闘終了から三十分もすると、運び込まれる怪我人も殆どいなくなりました。
後は後方支援部隊だけで対応出来るそうなので、僕とリズはティナおばあさまの所に向かいました。
ティナおばあさまの所には、ジンさん達とスラちゃんとプリンも集まっていました。
「ティナおばあさま、戻りました」
「アレク君、リズちゃん、お疲れ様」
「おばあちゃんも、お疲れ様!」
本当だったら一息つく所だったけど、どうも僕達は直ぐにネイバー伯爵領の領都に向かわないといけないようだ。
「捕縛した者を尋問したら、どうもネイバー伯爵は逃げようとしているらしいの」
「悪い人は捕まえないと!」
「そうね。だから、悪いけど直ぐに出発するわ」
馬車も用意してあるとの事だけと、ちょっと気になる事が。
「軍務卿、捕まえた兵はどうしますか?」
「駐屯地に連れて行くぞ。追加の兵も来るし、これも一種の訓練だ」
軍務卿は何も問題ないと言っているし、そもそもスラちゃんとプリンの広範囲エリアスタンで痺れている兵が多いから、きっと大丈夫だよね。
僕達は、兵と共に馬車に乗ってネイバー伯爵領の領都に向かいました。
ガラガラガラ。
馬車が早足で駆け抜けていくと、一台の幌馬車とすれ違いました。
何だかやけにボロボロな馬車なのに、馬はピカピカだね。
シュッ。
「あっ、スラちゃんとプリンが行っちゃったよ?」
「きっと、あの幌馬車に何か感じだったんだ」
バリバリバリ!
僕とリズが馬車から顔を出して幌馬車の方を向いたら、強烈なエリアスタンが幌馬車を包みました。
かなりの威力のエリアスタンだったけど、それだけ逃がしちゃいけない人が幌馬車の中にいたんだ。
馬車も止まって、幌馬車の中を確認する事になりました。
「あばばばば……」
「あっ、ネイバー伯爵! 変装して逃げようとしたな?」
馬車の中には髪の毛がちりちりになった街の人の服を着た小太りの男性がいたけど、レイクランド辺境伯様が直ぐに誰か分かったそうです。
念の為に、僕も鑑定を行なおう。
「このちりちりになった人が、ネイバー伯爵で間違いないです」
「スラちゃんの鑑定でも間違いないって」
「ふむ、この馬車の中には夫人らしき人物は見当たらないな。数名は、急いで屋敷に向かう様に」
「俺達も先に行こう」
レイクランド辺境伯様の言う通りネイバー伯爵夫人らしき人はいないので、ジンさん達が一部の兵と共に先行して行きました。
僕は、ビリビリに痺れているネイバー伯爵とその一味を王城に連れて行くためにゲートを繋いで馬車ごと運びました。
「ほほ、これはこれはキツい攻撃を受けたみたいだのう」
「あばばばば……」
未だに痺れが止まらないネイバー伯爵を見て、宰相は面白い物を見たと顎をシャクっていました。
既に軍務卿やティナおばあさまから連絡が行っていたので、直ぐに兵によってぐるぐるに縛られていきました。
「しかし、領主が逃げ出したとなると、治安や領民の事が心配ですね」
「領境に大量に兵を送り込んだ事を考えても、こやつがマトモな治世をしていたとは思えぬな」
僕の疑問を、宰相もかなり心配していました。
とにかく領都に行って現状を確認しないと。
僕達は王城から街道に戻って、再び領都へ向かいました。
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