転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百三十九話 ドレスは苦手？

　僕はリズとティナおばあさまと一緒の部屋で、前に泊まった部屋と同じです。
　僕は、騎士服から貴族服に着替えました。
　リズもティナおばあさまも、貴族らしいドレスに着替えました。

「動きやすい服の方が良いなぁ」

　蜀道に向かう途中、リズが少し動き難いドレスに愚痴をこぼしていました。
　黙っていれば美少女なリズなのだが、如何せん活動的なのでドレスはいつも苦痛なんですよね。

「分かる、リズちゃん私も良く分かるわ。私も昔からドレスは嫌だったのよ」
「私もドレスは苦手だな。ドレスを着てお嬢様っぽくしてと、おじいちゃんに何回も言われたよ」
「レイナにカミラよ、あなた達は生粋のお嬢様でしょうが……」

　ジンさんが思わずツッコミをいれたけど、レイナさんとカミラさんだけでなくルリアンさんとナンシーさんもドレス姿です。
　まあ、レイクランド辺境伯様との夕食だからドレスコードは守らないとね。
　スラちゃんとプリンも僕とリズと一緒だけど、今は流石に大人しくしています。

「さあ、座ってくれ。堅苦しいのは私も苦手だからな、ははは」
「そうですわね。皆様、食事を楽しみましょう」

　食堂に着くと、レイクランド辺境伯様とカレン様が僕達を出迎えてくれました。
　気楽でいいと言われて、ティナおばあさまを除く女性陣はホッと安心していました。
　席に着くと、直ぐに食事が始まりました。
　因みに、赤ちゃんはベビーカーに揺られながらすやすやと眠っていました。

「済まないが、丁度息子が二人とも生まれた孫の顔を見せに嫁の実家に行っているのだ」
「いえいえ、母親の両親も孫と会えるのがとても楽しみでしょう」
「ははは、そうですな。私も、息子が生まれた時の事を思い出しましたわ」

　レイクランド辺境伯様とティナおばあさまがにこやかに話をしているけど、僕達の周りには赤ちゃんが沢山いるし何となく気持ちが分かるなあ。
　というか、商務卿は未だにレイカちゃんに猛アタックして嫌われているけど、普通はそんな事はないだろうね。

「この赤ちゃんは男の子ですか、女の子ですか？」
「女の子ですわ。まだ三か月なのですが、結構堂々としておりますわよ」
「小さい子のうちは、女の子の方が強いですわね。うちの子も女の子なのですけど、本当に元気いっぱいで」

　一方で、カレン様とはレイナさん達がママさんトークをしています。
　確かに、女の子のレイカちゃんの方が男の子のガイルちゃんよりも肝が据わっているんだよね。
　リズも小さい頃か物凄く元気だったし、暫くは女の子の方が色々な意味で強いかもね。

「お兄ちゃん、今日もお魚だね。この前のお魚料理も美味しかったけど、今日のお魚料理もとっても美味しいよ！」

　リズはというと、スラちゃんとプリンと一緒に目の前の魚料理に夢中になっています。
　レイクランド湖産の美味しいお魚なので、臭みもなくとっても美味しいです。
　焼き魚に煮魚と、沢山の魚料理を堪能できました。
　夕食の後は、お風呂に入って早めに就寝します。

「えへへ、おばあちゃんと一緒に寝るの久しぶりだ！」
「はいはい、はしゃぐは終わりにして、早く寝ましょうね」
「はーい」

　リズはティナおばあさまと一緒に寝るのにテンションが上がっていたけど、明日は早く起きないといけないからね。
　スラちゃんとプリンも既にお休みモードだし、僕も早く寝ないと。
　ティナおばあさまと一緒のベッドでとっても温かくて、僕はあっという間に眠ってしまいました。