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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百三十話 そろそろ武器を交換する?

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 昼食を食べ終わった僕とジンさんは、騎士服に着替えて準備を済ませます。
 更に陛下からは、帯剣許可も出ました。

「うーん、アレクはそろそろダガーからショートソードに変更しても良さそうだな」
「そうね、体も大きくなってきたし、ショートソードに慣れても良さそうだわ」

 僕がダガー二本を腰に下げると、ジンさんとレイナさんが剣を変えても良いと言ってきた。
 確かに、僕もダガーはちょっと短くなってきたかなって思うようになったんだよね。

「じゃー、にーにのダガー欲しい!」
「僕がショートソードを使える様になったら、僕のダガーをミカエルにあげるね」
「「やったー!」」

 何故かブリットもミカエルと一緒になって喜んでいるけど、ミカエルは僕の武器が欲しいんだね。
 因みにリズのファルシオンにはちびっこ軍団は誰も興味を見せておらず、どちらかというとエレノアやサンディが持っているレイピアに興味を持っていました。

「ルカ、じーのけんほちい!」
「エドもほちー!」
「うーん、流石に聖剣はガイルが持つ事になるわね」
「「えー!」」

 ジンさん大好きのルカちゃんとエドちゃんのお願いは、王妃様によってあっさりと否定されちゃいました。
 ジンさんの聖剣は、恐らくガイルちゃんが持つ事になります。
 因みに、剣士のレイナさんの娘のレイカちゃんが魔法使いで、魔法使いのカミラさんの息子のガイルちゃんが剣士という面白い結果になっています。
 ナンシーさんの息子のグランドちゃんとルリアンさんの息子のガリバーちゃんは、僕と似ていて魔法も剣も使えるタイプです。
 ミカエルは僕と似ていていて万能型で、ブリットとメイちゃんとリラちゃんは魔法使いです。
 ちびっ子軍団も、最近はそれぞれ個性が出てきましたね。

「準備できたよー」
「私も、できましたの」

 リズとエレノアの、騎士服への着替えも終わりました。
 リズは完全に前衛型の剣士タイプで、エレノアはレイピアを携えているけど魔法使いタイプです。
 サンディは後方支援型の魔法使いで、イヨはファイター型の格闘家だもんね。
 僕達は万能型のスラちゃんと魔法特化のプリンが入れば、どんな敵でも対応出来ます。
 ジンさんとレイナさん達みたいなベテランには敵わないけど、そこそこの強さはあるんじゃないかな。

「私も準備できたわ。悪い人を捕まえないとね」
「「「おー!」」」

 ルーシーお姉様も、騎士服に着替えました。
 ルーシーお姉様は、レイピアを下げているけど攻撃型の魔法使いなんだよね。
 準備もバッチリだし、僕とジンさんとリズとエレノアは軍務卿の所に向かいました。

「はあ……」
「軍務卿、だいぶお疲れですね」
「そりゃ、身内の恥をさらす事になるからね。気がとても重いよ」

 後方支援部隊に加えて会計担当者も不正をしている可能性が高いので、軍務卿は既に疲れてしまってました。

「ちょうど閣僚が入れ替わる時期でもあるし、一段落したら軍務卿を降りる事になるよ」
「うーん、軍務卿が悪い訳じゃないですけど、管理責任は出ちゃいますもんね」
「こればっかりはね。因みに、次の軍務卿の候補はケーヒル伯爵だ。軍の上層部も入れ替えないとならないな」

 既に事件終結後の話も出ているくらい、今回は大きな事件になりそうなんだ。
 僕も頑張って、皆のお手伝いをしないと。
 それに、ケーヒル伯爵ならキッチリと軍を纏めてくれそうだよ。

「因みに、宰相も年だから代わるだろうね。恐らく商務卿が、スライドで宰相になるだろう」
「この前の結婚式の時にぼそっと孫に会いに行く時間が減ると嘆いてたが、そんな理由があったんだな」

 確かに孫が大好きな商務卿だから、宰相になったら余計に忙しくなるだろうね。
 でも、レイカちゃんはちょくちょく王城に来ているし、執務の合間を見て会いに行けそうだよね。
 商務卿がしつこくしすぎて、レイカちゃんに嫌われなければだけど。
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