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第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生

五百六十八話 慶事が続くと思ったら?

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 先日から慶事が続いたけど、今日は久々の冒険者活動です。
 でも、ジンさん達はクラヴィーアさんとルルーさんの結婚準備で不在で、ミカエルとブリットはルシアさんとククリさんと一緒にお留守番です。
 ミカエル達は、ソフィアさんが妊娠したので色々とおしゃべりしたいみたいです。
 まあ、ソフィアさんは妊娠初期だからまだ赤ちゃんがいる実感は無いと思うけどね。
 という事で、今日は僕とリズ達に加えてノエルさんとティナおばあさまと近衛騎士のジェリルさんとランカーさんが一緒です。
 ポニさん達は、また屋敷の庭で子ども用の馬車を引く予定です。

 とてとてとて。

「ねえ、何でジェリルさんとランカーさんは結婚しないの?」
「「ぶっ!」」
「?」

 おおう、冒険者ギルドに向かう最中に、リズがジェリルさんとランカーさんに思いっきりぶっ込んできたぞ。
 ここのところ、結婚関連の話が続いていたからなあ。
 ノエルさんはまだ十代だけど、ジェリルさんとランカーさんはもう二十代ってのは間違いないもんね。

「リズちゃん。ジェリルとランカーは、実は近衛騎士に相手が居るのよ。でも、その近衛騎士が未だに二人にプロポーズしないのよ」
「そーなんだ」
「て、ティナ樣!」
「何でその話を!」

 おっと、ここでまさかのティナおばあさまからの追撃です。
 でも、ちゃんとジェリルさんとランカーさんのお相手がいて良かったです。
 ジェリルさんとランカーさんは、顔を真っ赤にして俯いちゃったよ。
 でも、何故かノエルさんが不思議そうな顔をしていました。

「あれ? 確か先輩のお相手って言われているのって、マグワイア先輩ですよね? ナイツ子爵領の件で王城に行った際に、別の女性兵を口説いていましたよ。私は一応侯爵家の出なので、何も言われていませんが……」
「「「はっ? えっ?」」」

 おっと、ここでまさかの爆弾発言が飛び出しました。
 ジェリルさんとランカーさんは勿論の事、ティナおばあさまも呆気に取られた表情に変わりました。
 ここは言質を取るために、そのマグワイアという近衛騎士に口説かれたという王城駐在の女性兵を連れてくる事になりました。
 そして、冒険者ギルドでおばちゃんと合流し、更に話が大きくなったので屋敷からジュリさんにも来て貰いました。
 森に向かいながら、詳しく話を聞く事にしました。

「はい、間違いないです。私だけでなく、王城駐在の若い女性兵全てに声をかけていました」
「特にスタイルの良い女性兵には、かなりしつこく声をかけていました。ボディタッチもされて、肩も組まれたと言っていました」
「私は、今夜一緒に部屋で話さないかと、どストレートに誘われました。夜勤だと言って拒否しました」
「「「……」」」

 うん、まさかこんな証言が出てくるとは思わなかった。
 僕達は、リズも含めて思わず黙り込んでしまいました。
 確かにジェリルさんとランカーさんは、スタイル抜群です。
 となると、もしかしてそのマグワイアという近衛騎士は、ジェリルさんとランカーさんをもて遊んでいた?

 ズゴゴゴゴ。

 うん、主にジェリルさんとランカーさんからとんでもない怒気が出ています。
 森の中にいてこちらの様子を伺っていた動物も、怒気を感じて一目散に逃げて行きました。
 更に証言を確実にする為に、男性の近衛騎士も王城から呼びました。

「あっ、アイツの件ですね。この前、軍務卿にも報告したんですよ。新人の女性兵にちょっかいを出して、辞めたいって泣きつかれたんです。アイツは貴族の出身で、礼儀作法は綺麗ですからね。ころりと騙されるのがいるんですよ」

 おう、何という事でしょうか。
 男性の近衛騎士からも、マグワイアという近衛騎士はボロボロに言われています。
 そして、トドメの一言が入りました。

「あの馬鹿、お金を持っていてスタイルの良いジェリル先輩とランカー先輩をキープしつつ、若い女性兵も狙っていると言ってましたよ。剣や魔法の事に集中していた女なんて、優しくすれば簡単に落ちるって言ってました」

 あーあ、これはどうしようもないなあ……
 同じ男としても、マグワイアという近衛騎士はクズの極みだよ。
 この場が完全に静まり返ってしまいました。
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