433 / 890
第二十二章 新たな魔獣
五百五十九話 まだまだお仕事は続きます
しおりを挟む
僕達は応接室から移動して、隠し部屋の会った執務室に向かいます。
「まさか、こんな所に隠し部屋があるとはな」
「取り調べした結果ですと、この隠し部屋は当主と嫡男に闇ギルドの連中しか知らなかったそうです。あの侍従はナイツ子爵家に縁があるというので、たまたま知っていたみたいですな」
内務卿と軍務卿が話をしているけど、僕だってこんな隠し部屋があるなんて気が付かなかったよ。
因みに、あの侍従含めて三人の使用人がこの隠し部屋の存在を知っていて、全員がかなりの事を供述してくれたので捜査が進んだそうです。
違法な状態を知っていたという罪状はあるにせよ、かなりの情状酌量がくまれるそうです。
そして、皆で地下室に入っていきます。
「これは凄いな。地下室のある屋敷は珍しくないが、ここまで豪華な仕様にしているとは」
「表向きは普通の執務室にしておいて、裏では夜な夜な地下室で豪勢な生活をしていたみたいだな」
農務卿も商務卿も他の閣僚や代官も驚いていたけど、地下室の豪華さはやはり凄かったです。
明かりや換気やトイレの魔導具などを除いて、絵画なども後々外されて売却して領の運営資金に充てるそうです。
「金で闇ギルドの幹部の地位を得て、更に贅沢をしていたと。ナイツ子爵と嫡男は、さぞかし良い夢を見た事でしょうな」
「その裏で、領民が苦しんでいたのは事実だがな。はあ、なんとも情けないものだ。各地に派遣している密偵を強化して、更に情報を集めないとならないな」
軍務卿と宰相が今後の方針について話をしていたけど、住民の噂って馬鹿にならないかもしれないね。
地下室の確認はこのくらいにして、僕達は再び屋敷の中に戻りました。
「闇ギルドが、島などに拠点を作っている可能性もある。何とも難しい事だ。しかし、来年になれば稼働できる魔導船が増える。魔石を推進力にする船も建造しているし、一気に捜索範囲を広げる事ができる」
「後は、集めた情報の取捨選択が重要ですわね。分析官も増やさないとならないわ」
再び戻った執務室で、軍務卿とティナおばあさまが話をしていました。
地上と空と水上と、あらゆる所から情報を集める必要が出てくるね。
幸いにして税収が好調で、ある程度の予算を軍に予算を回しても問題ないのが大きいです。
各辺境伯領や直轄領を中心として、魔導船での調査を続けるそうです。
そのまま僕達は、炊き出しと無料治療が行われている屋敷の前に向かいます。
「あっ、お父様。屋敷の中は凄かったでしょう」
「ああ、報告を聞くだけと実際に見るとでは大違いだ。闇ギルドに対する対策も、新たにしないとならないな」
昼食前なので街の聞き込みから帰ってきたレイナさんが、父親である商務卿と話をしていました。
王城で報告を聞くだけでは、実情が分からない事も多いもんね。
「聞き込みの方はどうだった?」
「うーん、どうも今回捕まった闇ギルドの連中は、頻繁に船で何処かに行っていたみたいだね。何処かまでは分からなかったけど」
「拠点間の移動は船を使っていた可能性を探っていたけど、それが裏付けられた形か。早急に海兵を配置しないとな」
流石に海兵が配置となると、船が必要だもんね。
港湾設備の整備が必要だし、今直ぐにって訳にはいかないもんなあ。
「まさか、こんな所に隠し部屋があるとはな」
「取り調べした結果ですと、この隠し部屋は当主と嫡男に闇ギルドの連中しか知らなかったそうです。あの侍従はナイツ子爵家に縁があるというので、たまたま知っていたみたいですな」
内務卿と軍務卿が話をしているけど、僕だってこんな隠し部屋があるなんて気が付かなかったよ。
因みに、あの侍従含めて三人の使用人がこの隠し部屋の存在を知っていて、全員がかなりの事を供述してくれたので捜査が進んだそうです。
違法な状態を知っていたという罪状はあるにせよ、かなりの情状酌量がくまれるそうです。
そして、皆で地下室に入っていきます。
「これは凄いな。地下室のある屋敷は珍しくないが、ここまで豪華な仕様にしているとは」
「表向きは普通の執務室にしておいて、裏では夜な夜な地下室で豪勢な生活をしていたみたいだな」
農務卿も商務卿も他の閣僚や代官も驚いていたけど、地下室の豪華さはやはり凄かったです。
明かりや換気やトイレの魔導具などを除いて、絵画なども後々外されて売却して領の運営資金に充てるそうです。
「金で闇ギルドの幹部の地位を得て、更に贅沢をしていたと。ナイツ子爵と嫡男は、さぞかし良い夢を見た事でしょうな」
「その裏で、領民が苦しんでいたのは事実だがな。はあ、なんとも情けないものだ。各地に派遣している密偵を強化して、更に情報を集めないとならないな」
軍務卿と宰相が今後の方針について話をしていたけど、住民の噂って馬鹿にならないかもしれないね。
地下室の確認はこのくらいにして、僕達は再び屋敷の中に戻りました。
「闇ギルドが、島などに拠点を作っている可能性もある。何とも難しい事だ。しかし、来年になれば稼働できる魔導船が増える。魔石を推進力にする船も建造しているし、一気に捜索範囲を広げる事ができる」
「後は、集めた情報の取捨選択が重要ですわね。分析官も増やさないとならないわ」
再び戻った執務室で、軍務卿とティナおばあさまが話をしていました。
地上と空と水上と、あらゆる所から情報を集める必要が出てくるね。
幸いにして税収が好調で、ある程度の予算を軍に予算を回しても問題ないのが大きいです。
各辺境伯領や直轄領を中心として、魔導船での調査を続けるそうです。
そのまま僕達は、炊き出しと無料治療が行われている屋敷の前に向かいます。
「あっ、お父様。屋敷の中は凄かったでしょう」
「ああ、報告を聞くだけと実際に見るとでは大違いだ。闇ギルドに対する対策も、新たにしないとならないな」
昼食前なので街の聞き込みから帰ってきたレイナさんが、父親である商務卿と話をしていました。
王城で報告を聞くだけでは、実情が分からない事も多いもんね。
「聞き込みの方はどうだった?」
「うーん、どうも今回捕まった闇ギルドの連中は、頻繁に船で何処かに行っていたみたいだね。何処かまでは分からなかったけど」
「拠点間の移動は船を使っていた可能性を探っていたけど、それが裏付けられた形か。早急に海兵を配置しないとな」
流石に海兵が配置となると、船が必要だもんね。
港湾設備の整備が必要だし、今直ぐにって訳にはいかないもんなあ。
317
お気に入りに追加
8,682
あなたにおすすめの小説
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
令嬢に転生してよかった!〜婚約者を取られても強く生きます。〜
三月べに
ファンタジー
令嬢に転生してよかった〜!!!
素朴な令嬢に婚約者である王子を取られたショックで学園を飛び出したが、前世の記憶を思い出す。
少女漫画や小説大好き人間だった前世。
転生先は、魔法溢れるファンタジーな世界だった。リディーは十分すぎるほど愛されて育ったことに喜ぶも、婚約破棄の事実を知った家族の反応と、貴族内の自分の立場の危うさを恐れる。
そして家出を決意。そのまま旅をしながら、冒険者になるリディーだったのだが?
【連載再開しました! 二章 冒険編。】
せっかく転生したのに得たスキルは「料理」と「空間厨房」。どちらも外れだそうですが、私は今も生きています。
リーゼロッタ
ファンタジー
享年、30歳。どこにでもいるしがないOLのミライは、学校の成績も平凡、社内成績も平凡。
そんな彼女は、予告なしに突っ込んできた車によって死亡。
そして予告なしに転生。
ついた先は、料理レベルが低すぎるルネイモンド大陸にある「光の森」。
そしてやって来た謎の獣人によってわけの分からん事を言われ、、、
赤い鳥を仲間にし、、、
冒険系ゲームの世界につきもののスキルは外れだった!?
スキルが何でも料理に没頭します!
超・謎の世界観とイタリア語由来の名前・品名が特徴です。
合成語多いかも
話の単位は「食」
3月18日 投稿(一食目、二食目)
3月19日 え?なんかこっちのほうが24h.ポイントが多い、、、まあ嬉しいです!
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
スキルポイントが無限で全振りしても余るため、他に使ってみます
銀狐
ファンタジー
病気で17歳という若さで亡くなってしまった橘 勇輝。
死んだ際に3つの能力を手に入れ、別の世界に行けることになった。
そこで手に入れた能力でスキルポイントを無限にできる。
そのため、いろいろなスキルをカンストさせてみようと思いました。
※10万文字が超えそうなので、長編にしました。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。