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第二十二章 新たな魔獣
五百五十五話 謎の紙とご褒美
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「おや? 何だこの紙は?」
机を破壊して中身を調べていたジンさんとプリンが、机の下に落ちていて脚に踏まれていた紙を見つけました。
僕とティナおばあさまも、ジンさんとプリンが見つけた紙を覗き込みます。
「こりゃ、闇ギルドがあのナイツ子爵を幹部にするという手紙だな。どうもナイツ子爵は、金で闇ギルドの幹部職を買った様だな」
「更にお金を納めると、大幹部にするとも書いてありますね」
「ナイツ子爵が、街から金を集めていた理由が分かったわね。贅沢をする為と、闇ギルドの幹部の地位を得る為ね」
思わずため息が出る内容だったが、闇ギルドがお金を集めている方法の一つなんだろう。
重要書類になるので、スラちゃんに頼んで王城の軍の詰め所に送って貰いました。
さてさて、他の人はというと……
「うーん、流石にこれ以上は無さそうだよ」
「全部探したわ!」
「ベッドもあったよね。カビ臭いけど」
もはや、テーブルに乗り切れない程の金品財宝が押収されていました。
リズとルーシーお姉様とエレノアは、満足した表情でハイタッチをしていました。
押収品はポッキーがアイテムボックスに仕舞って、戻ってきたスラちゃんと共に再び王城に向かいました。
「さて、帳簿も押収したから、暫くすれば街の人に返金する金額も算出できるわ。じゃあ、昼食にしましょう」
「「「はーい」」」
ティナおばあさまが僕達に話しかけると、ミカエル達と共にルシアさんも元気よく手をあげていました。
クラヴィーアさんが頭を押さえながらあちゃーって顔をしていたけど、もう誰も気にしていません。
階段をのぼって、執務室に戻りました。
「皆様、お帰りなさいませ」
「何か変わったことはありましたか?」
「何もございません」
「そう、ありがとうね」
ティナおばあさまが執務室の警備をしていた兵に話しかけていたけど、屋敷内も特に変わりないみたいです。
今日はキチンと昼食をとろうと言う事になったので、皆で食堂に移動しました。
「今日は、ナイツ子爵領特産の海の幸をふんだんに使用した昼食をご用意いたしました」
「「「おー!」」」
料理人が昼食のメニューを言っていたけど、僕も海の幸はポートコール直轄領以来だね。
ミカエルとブリット用に、食べやすく魚を切り分けてくれています。
「にーに、おいしー!」
「とっても柔らかいの」
お魚の煮付けを食べたミカエルとブリットは、僕に満面の笑みを見せてきました。
ミカエルとブリットの側に控えている侍従も、思わず笑顔になります。
「お兄ちゃん、後でお魚買って帰ろう!」
「アレク様、お家でも食べたいです」
「最低でも、十匹は必要」
リズ達もとても美味しい魚料理を気に入ったみたいで、僕に購入を勧めてきました。
僕よりも、スラちゃんとプリンが魚介類の購入を既に心に決めていそうです。
「うーん、こんなにも美味しい料理なのに、ナイツ子爵と嫡男は何で気に入らなかったのだろう?」
「きっと、お肉とお酒が好きだったんだよ。リズちゃんに聞いたらぶくぶくに太っていたって」
エレノアとルーシーお姉様も海の幸を使った料理を楽しんでいたけど、ルーシーお姉様の言う通りあのナイツ子爵と嫡男はお肉とお酒ばっかりだったんだろうね。
「しかし、これだけ美味い料理なら、マロード男爵領の米酒が飲みたくなるなあ」
「あっ、それは言えているわね。帰りにお土産として持ち帰りたいわ」
「じゃあ、料理長に頼んでおきましょう」
ジンさん、レイナさん、ティナおばあさまの大人組は、既に夕食の事まで考えていました。
因みに侍従経由でジンさん達の要望が伝えられると、私の料理が認められたと料理長が感涙していたそうです。
机を破壊して中身を調べていたジンさんとプリンが、机の下に落ちていて脚に踏まれていた紙を見つけました。
僕とティナおばあさまも、ジンさんとプリンが見つけた紙を覗き込みます。
「こりゃ、闇ギルドがあのナイツ子爵を幹部にするという手紙だな。どうもナイツ子爵は、金で闇ギルドの幹部職を買った様だな」
「更にお金を納めると、大幹部にするとも書いてありますね」
「ナイツ子爵が、街から金を集めていた理由が分かったわね。贅沢をする為と、闇ギルドの幹部の地位を得る為ね」
思わずため息が出る内容だったが、闇ギルドがお金を集めている方法の一つなんだろう。
重要書類になるので、スラちゃんに頼んで王城の軍の詰め所に送って貰いました。
さてさて、他の人はというと……
「うーん、流石にこれ以上は無さそうだよ」
「全部探したわ!」
「ベッドもあったよね。カビ臭いけど」
もはや、テーブルに乗り切れない程の金品財宝が押収されていました。
リズとルーシーお姉様とエレノアは、満足した表情でハイタッチをしていました。
押収品はポッキーがアイテムボックスに仕舞って、戻ってきたスラちゃんと共に再び王城に向かいました。
「さて、帳簿も押収したから、暫くすれば街の人に返金する金額も算出できるわ。じゃあ、昼食にしましょう」
「「「はーい」」」
ティナおばあさまが僕達に話しかけると、ミカエル達と共にルシアさんも元気よく手をあげていました。
クラヴィーアさんが頭を押さえながらあちゃーって顔をしていたけど、もう誰も気にしていません。
階段をのぼって、執務室に戻りました。
「皆様、お帰りなさいませ」
「何か変わったことはありましたか?」
「何もございません」
「そう、ありがとうね」
ティナおばあさまが執務室の警備をしていた兵に話しかけていたけど、屋敷内も特に変わりないみたいです。
今日はキチンと昼食をとろうと言う事になったので、皆で食堂に移動しました。
「今日は、ナイツ子爵領特産の海の幸をふんだんに使用した昼食をご用意いたしました」
「「「おー!」」」
料理人が昼食のメニューを言っていたけど、僕も海の幸はポートコール直轄領以来だね。
ミカエルとブリット用に、食べやすく魚を切り分けてくれています。
「にーに、おいしー!」
「とっても柔らかいの」
お魚の煮付けを食べたミカエルとブリットは、僕に満面の笑みを見せてきました。
ミカエルとブリットの側に控えている侍従も、思わず笑顔になります。
「お兄ちゃん、後でお魚買って帰ろう!」
「アレク様、お家でも食べたいです」
「最低でも、十匹は必要」
リズ達もとても美味しい魚料理を気に入ったみたいで、僕に購入を勧めてきました。
僕よりも、スラちゃんとプリンが魚介類の購入を既に心に決めていそうです。
「うーん、こんなにも美味しい料理なのに、ナイツ子爵と嫡男は何で気に入らなかったのだろう?」
「きっと、お肉とお酒が好きだったんだよ。リズちゃんに聞いたらぶくぶくに太っていたって」
エレノアとルーシーお姉様も海の幸を使った料理を楽しんでいたけど、ルーシーお姉様の言う通りあのナイツ子爵と嫡男はお肉とお酒ばっかりだったんだろうね。
「しかし、これだけ美味い料理なら、マロード男爵領の米酒が飲みたくなるなあ」
「あっ、それは言えているわね。帰りにお土産として持ち帰りたいわ」
「じゃあ、料理長に頼んでおきましょう」
ジンさん、レイナさん、ティナおばあさまの大人組は、既に夕食の事まで考えていました。
因みに侍従経由でジンさん達の要望が伝えられると、私の料理が認められたと料理長が感涙していたそうです。
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