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第二十一章 ちょっと平和な日々

五百話 会議が終了

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 次の会議は、街の整備に関するものです。
 内務卿や商務卿も、部下を連れて会議室に入ってきました。

「さて、次の会議は王都の拡張に関するものだったな」
「さようでございます」

 陛下の言葉に、宰相が答えます。
 最近王都に集まる人が多くなってきて、住宅問題が出てきたんだよね。

「辺境伯領でも人が多く集まってきて、街の区画を増やしました」
「人は便利な所に流れるものだ。貧しい人が領地を抜け出して、王都で一旗揚げようとするのと一緒だ」

 ふと辺境伯領でも同じ様な問題があったけど、やっぱり発展している所に人は集まるんだね。

「一番困るのがスラム街の拡大だ。スラム街は犯罪の温床になっている」
「しかし、王都は拡張できるスペースが限られています」

 辺境伯領はまだ土地の拡張の余地があるけど、王都はもうスペースがないそうです。
 前世の僕も都会に住んでいたけど、同じく住宅問題があったよね。
 あ、この方法はどうかな?

「労働者向けの集合住宅を建設するのはどうでしょうか。王都に仕事を探しにきている人は、単身者が多いと思いますので。集合住宅じゃないですけど、辺境伯領でも似たような建物を建てていました。」
「ふむ、その案は採用しよう。何もしないより遥かにマシじゃな」

 僕が提案したのは前世でいうアパートの様なものだけど、辺境伯領は土地があるから平屋で作っていました。
 王都で建築が進めば労働力の確保にもなって、犯罪の減少にもつながるはず。
 宰相が早速採用すると言ったので、思い切って提案して良かった。

「衛星都市の建設計画も進めましょう。元々計画しておりましたので、防衛力を強化したものにしましょう」
「確か確保してある土地があったな。計画を進めよう」

 おお、この話は知らなかった。
 王都近くの衛星都市建設は、今の状況を考えると進めた方が無難でしょうね。
 幸いにして税収が安定しているので、予算はあるそうです。
 他にも幾つか話をして、午前中の会議は終了です。

「「戻りました」」
「お帰りなさい。遅かったわね」
「会議が二つ続いたので」
「そう、それは大変だったわね」

 リズ達が勉強している部屋に僕とルーカスお兄様が戻ると、王妃様が出迎えてくれて労ってくれました。
 
 ぽす。

「にーに、おかえりー」
「おっと、ミカエルはちゃんと勉強したかな?」
「うん!」

 今日も元気一杯のミカエルが、僕の所に走ってきました。
 ブリットはまだ勉強中なので、ミカエルが先に課題を終えた様ですね。
 因みに、ルカちゃんとエドちゃんもアリア様と一緒に絵本を読んでいました。
 さてさて、リズ達はどうかな?

「「「はふぅ……」」」

 あらら、また全員が燃え尽きちゃっているよ。

「リズ、勉強大変だった?」
「だって、問題の数が多いんだもん!」

 リズが机から起き上がってプリプリしているけど、問題数を解くのは勉強の基本だもんなあ。

「はいはい、じゃあ昼食にしましょうね」
「「「はーい」」」

 いつもの事で、食事になると全員が元気を取り戻した。
 美味しい食事って偉大ですね。
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