369 / 878
第二十一章 ちょっと平和な日々
四百九十五話 ルシアさんとククリさんの実力
しおりを挟む
ぽくぽくぽくぽく。
「ルシちゃはクラちゃのこーはい?」
「ええ、そうですよ。私とククリは、クラヴィーア先輩の三つ下の後輩ですわ」
「そーなんだ!」
ミカエルがブッチーに乗りながらルシアさんと話をしているけど、ミカエルが積極的に話しかけるということはルシアさんは良い人なんだよね。
それに、クラヴィーアさんとルシアさんが三つ違うと言うことは、ルシアさんはブランダーク男爵領のランディさんと同じ歳じゃないかな?
「ルシアはちょっと猪突猛進タイプなので、思い込んだら一直線なんですよ」
「そんなルシアを、幼馴染の私が止めるパターンが定番なんです」
「そうなんですね」
「ちょっと、クラヴィーア先輩もククリも私の評価が滅茶苦茶だよ」
「あはは……」
まあ冒険者ギルドの行動を見れば、ルシアさんはまさにクラヴィーアさんとククリさんの言う通りの性格だよなあ。
ルシアさんが抗議しているけど、ここは無視をしておこう。
ということで、いつもの森に到着します。
「うーん、今日は周囲に危険な動物とかはいないですね。こちらを伺っているだけで、襲ってくる気配はないですよ」
「じゃあ、ついでにこの二人の実力を見るか。ポニー軍団に護衛を頼んでおこう」
「「「ブルル!」」」
今日は周囲に危険がないので、ポニさん達に護衛をお願いします。
ポニさん達も、任せろと気合十分です。
ルーカスお兄様達は早速薬草採取を始めたので、ジンさんとカミラさんとクラヴィーアさんと僕でルシアさんとククリさんの実力を確認します。
ルーカスお兄様の所にはスラちゃんとプリンとアマリリスもいるし、何かあった時の対応もバッチリです。
「ククリ、先ずは魔力制御をみるから小さな魔力玉を指先に出してみて」
「えっと、こうですか?」
「そうそう、そのまま違う指にも魔力玉を出して見ましょう」
「な、中々難しいです」
「でも、キチンと出来ていますね。少なくとも初級魔法使いは卒業していますわ」
「あ、ありがとうございます!」
ククリさんは、魔力制御がキチンと出来ています。
カミラさんに褒められて、ククリさんは嬉しそうな表情をしています。
でも、僕もリズも毎日訓練しているけど、制御を上達させるのって中々難しいんだよね。
「せい、やあ!」
「ほらほら、力任せに剣を振るわない。相手の動きを予測して、最小の動きで剣を振るうのだぞ」
「はっ、はい」
「学園じゃあその剣術で通じても、実戦はそうは行かないぞ。大剣だからこそ、力任せで扱わない事だ」
「はい!」
一方のルシアさんはと言うと、同じ大剣使いのジンさんと手合わせをしていた。
ルシアさんは大剣を振るうだけの力があるけど、何というか動きが雑で余計な力が入っているよ。
「うーん、ルシアの場合は自分の剣術に自信を持ち過ぎだわ。お義兄様の言う通り、力が入り過ぎですね」
「実戦経験が少ないのもありますね。学園では力任せに押し切ってこれましたけど、一流の剣士とぶつかると軽くいなされますね」
僕とクラヴィーアさんの意見は一致していて、ジンさんの指摘通りに自分の力を過信し過ぎているようです。
この分だと、ルシアさんはミカエルはともかくとしてサンディにも敵わないだろうな。
「はぁはぁはぁ……」
「ルシア、課題が明確になって良かったわ。先ずは無駄な動きを無くす為に、日々の訓練をしないとね」
「はい、身にしみました……」
ジンさんとの手合わせが終わって片膝をついて息を整えているルシアさんに、クラヴィーアさんが声をかけていた。
ルシアさんも、自分の課題を既に分かっている様です。
「素質はあるから、後はどれだけ鍛錬するかだな。身体強化の使い方もまだまだだし、逆に言えばその状態で学園では剣術が通じたと思えば良い」
「はい、自分の未熟さを知りました。ありがとうございました」
そしてルシアさんはジンさんの指摘を聞いた後、綺麗なお辞儀をしてお礼を言っていた。
ジンさんはお世辞は言わないから、本当に素質はあるんだろうね。
「じゃあ、実力確認はこの位にして薬草集めをしましょう。薬草集めは、リズちゃんが先生だよ」
「「はい!」」
「薬草採取なら、リズにお任せだよ!」
こうして、薬草集めは無事に進んでいきました。
何とか平和に終わったかと思ったけど、ルシアさんとククリさんにはまだまだイベントが待っていました。
「ルシちゃはクラちゃのこーはい?」
「ええ、そうですよ。私とククリは、クラヴィーア先輩の三つ下の後輩ですわ」
「そーなんだ!」
ミカエルがブッチーに乗りながらルシアさんと話をしているけど、ミカエルが積極的に話しかけるということはルシアさんは良い人なんだよね。
それに、クラヴィーアさんとルシアさんが三つ違うと言うことは、ルシアさんはブランダーク男爵領のランディさんと同じ歳じゃないかな?
「ルシアはちょっと猪突猛進タイプなので、思い込んだら一直線なんですよ」
「そんなルシアを、幼馴染の私が止めるパターンが定番なんです」
「そうなんですね」
「ちょっと、クラヴィーア先輩もククリも私の評価が滅茶苦茶だよ」
「あはは……」
まあ冒険者ギルドの行動を見れば、ルシアさんはまさにクラヴィーアさんとククリさんの言う通りの性格だよなあ。
ルシアさんが抗議しているけど、ここは無視をしておこう。
ということで、いつもの森に到着します。
「うーん、今日は周囲に危険な動物とかはいないですね。こちらを伺っているだけで、襲ってくる気配はないですよ」
「じゃあ、ついでにこの二人の実力を見るか。ポニー軍団に護衛を頼んでおこう」
「「「ブルル!」」」
今日は周囲に危険がないので、ポニさん達に護衛をお願いします。
ポニさん達も、任せろと気合十分です。
ルーカスお兄様達は早速薬草採取を始めたので、ジンさんとカミラさんとクラヴィーアさんと僕でルシアさんとククリさんの実力を確認します。
ルーカスお兄様の所にはスラちゃんとプリンとアマリリスもいるし、何かあった時の対応もバッチリです。
「ククリ、先ずは魔力制御をみるから小さな魔力玉を指先に出してみて」
「えっと、こうですか?」
「そうそう、そのまま違う指にも魔力玉を出して見ましょう」
「な、中々難しいです」
「でも、キチンと出来ていますね。少なくとも初級魔法使いは卒業していますわ」
「あ、ありがとうございます!」
ククリさんは、魔力制御がキチンと出来ています。
カミラさんに褒められて、ククリさんは嬉しそうな表情をしています。
でも、僕もリズも毎日訓練しているけど、制御を上達させるのって中々難しいんだよね。
「せい、やあ!」
「ほらほら、力任せに剣を振るわない。相手の動きを予測して、最小の動きで剣を振るうのだぞ」
「はっ、はい」
「学園じゃあその剣術で通じても、実戦はそうは行かないぞ。大剣だからこそ、力任せで扱わない事だ」
「はい!」
一方のルシアさんはと言うと、同じ大剣使いのジンさんと手合わせをしていた。
ルシアさんは大剣を振るうだけの力があるけど、何というか動きが雑で余計な力が入っているよ。
「うーん、ルシアの場合は自分の剣術に自信を持ち過ぎだわ。お義兄様の言う通り、力が入り過ぎですね」
「実戦経験が少ないのもありますね。学園では力任せに押し切ってこれましたけど、一流の剣士とぶつかると軽くいなされますね」
僕とクラヴィーアさんの意見は一致していて、ジンさんの指摘通りに自分の力を過信し過ぎているようです。
この分だと、ルシアさんはミカエルはともかくとしてサンディにも敵わないだろうな。
「はぁはぁはぁ……」
「ルシア、課題が明確になって良かったわ。先ずは無駄な動きを無くす為に、日々の訓練をしないとね」
「はい、身にしみました……」
ジンさんとの手合わせが終わって片膝をついて息を整えているルシアさんに、クラヴィーアさんが声をかけていた。
ルシアさんも、自分の課題を既に分かっている様です。
「素質はあるから、後はどれだけ鍛錬するかだな。身体強化の使い方もまだまだだし、逆に言えばその状態で学園では剣術が通じたと思えば良い」
「はい、自分の未熟さを知りました。ありがとうございました」
そしてルシアさんはジンさんの指摘を聞いた後、綺麗なお辞儀をしてお礼を言っていた。
ジンさんはお世辞は言わないから、本当に素質はあるんだろうね。
「じゃあ、実力確認はこの位にして薬草集めをしましょう。薬草集めは、リズちゃんが先生だよ」
「「はい!」」
「薬草採取なら、リズにお任せだよ!」
こうして、薬草集めは無事に進んでいきました。
何とか平和に終わったかと思ったけど、ルシアさんとククリさんにはまだまだイベントが待っていました。
328
お気に入りに追加
8,638
あなたにおすすめの小説
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
妹に出ていけと言われたので守護霊を全員引き連れて出ていきます
兎屋亀吉
恋愛
ヨナーク伯爵家の令嬢アリシアは幼い頃に顔に大怪我を負ってから、霊を視認し使役する能力を身に着けていた。顔の傷によって政略結婚の駒としては使えなくなってしまったアリシアは当然のように冷遇されたが、アリシアを守る守護霊の力によって生活はどんどん豊かになっていった。しかしそんなある日、アリシアの父アビゲイルが亡くなる。次に伯爵家当主となったのはアリシアの妹ミーシャのところに婿入りしていたケインという男。ミーシャとケインはアリシアのことを邪魔に思っており、アリシアは着の身着のままの状態で伯爵家から放り出されてしまう。そこからヨナーク伯爵家の没落が始まった。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!
ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー]
特別賞受賞 書籍化決定!!
応援くださった皆様、ありがとうございます!!
望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。
そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。
神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。
そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。
これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、
たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
貧乏男爵家の四男に転生したが、奴隷として売られてしまった
竹桜
ファンタジー
林業に従事していた主人公は倒木に押し潰されて死んでしまった。
死んだ筈の主人公は異世界に転生したのだ。
貧乏男爵四男に。
転生したのは良いが、奴隷商に売れてしまう。
そんな主人公は何気ない斧を持ち、異世界を生き抜く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。