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第二十一章 ちょっと平和な日々
四百九十三話 ざわざわとしている冒険者ギルド
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久々にルーカスお兄様達とミカエルとブリットも薬草採取に行くので、ジンさん達とポニさん達も一緒についてきました。
「このメンバーで動くのも久しぶりだね」
「でも、学園が始まったら薬草採取をする暇もなくなりますわ」
「そっかー、じゃあ今日はいっぱい薬草を採ろうね!」
アイビー様の言葉にリズは残念そうにしていたけど、直ぐに気持ちを切り替えて今日一日楽しもうという事になりました。
「あら、今日は殿下も一緒なんですね」
「はい、久しぶりに皆と一緒です」
「そうなんですね、アイビー様といつも仲良しで羨ましいわ」
「ありがとうございます」
商店街の人も、ちょっと久々になったルーカスお兄様の事を見かけて話しかけてきました。
アイビー様と仲良しな様子に、商店街の人も目を細めていました。
そして、僕達は冒険者ギルドに到着しました。
ざわざわ、ざわざわ。
「あれ? 何だか騒がしいな」
「何があったのかな?」
何だろう?
ギルドに入ったら、ギルドにいる人がとってもざわざわしているよ。
冒険者も、ある一点を見つめていた。
でも、人がいっぱいで背の小さい僕には何が起きているか分からないなあ。
「にーに、いってくる!」
「ぶりも!」
「あ、ちょっと」
と、ここで僕達よりももっと小さいミカエルが、ブリットと一緒に大人の足元をすり抜けて行ってしまった。
「あー、どれちゅだ!」
「どれちゅ!」
「これはドレスじゃありませんの。ドレスアーマーですのよ」
「あわわ、ルシちゃん落ち着いて」
うん?
ドレス? ドレスアーマー?
ミカエルの話からして女性二人の様だけど、何だか奇抜なファッションをしているのかな?
でも、ドレスアーマーなら前にいたビキニアーマーよりも普通なはずだよ。
と、ここで女性の声を聞いて、動き出した人がいた。
「はあ、たぶんあの二人だわ。ちょっと行ってきますわ」
動き始めたのはクラヴィーアさんだった。
頭をぽりぽりして一つため息をついてから、集団の中に入っていった。
どうも、二人の女性はクラヴィーアさんの知り合いっぽい。
「ちょっと、ごめんなさい。通らせて下さいね」
「あ、くらちゃ!」
「クラヴィーア先輩。お久しぶりです」
「げっ、クラヴィーア先輩! 何でここに!」
「ルシア! げっ、じゃないでしょ!」
ごちん。
「いたー!」
「「おおー」」
うーん、クラヴィーアさんが人混みの中に入ったら、何だかコントみたいな声が聞こえて来たぞ。
とにかく、二人の女性はクラヴィーアさんの後輩で間違いないようです。
「はあ、何が何だか。俺らも行くぞ」
「そうだね。危険性はなさそうだし」
僕達も、ジンさんを先頭にして人混みの中に入って行きました。
確かにこのやり取りを聞いていれば、危険人物ではない事は分かりました。
「お、ジンか。丁度良い所に来たぞ」
「おう、何があった?」
「あのねーちゃんが、ルーキーなのにいきなり魔物討伐やりたいっていきがっているんだよ」
「はあ、そういうことか」
ついでにジンさんと顔なじみの冒険者とのやり取りで、何があったかも分かってしまった。
初心者なのに自信満々な人なんだね。
ごちん。
「あんた、ルーキーなのに無理な依頼を受けようとしたのね」
「痛い、痛いですわクラヴィーア先輩!」
「「よしよし」」
ぺこぺこ。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
そして僕達が見たのは、ぷりぷりに怒っているクラヴィーアさんに容赦ないげんこつをくらって膝をついて涙目の青いロングヘアの女性と、周囲の人にぺこぺこと謝っている栗毛おかっぱの魔法使いの女性だった。
因みにミカエルとブリットは、涙目の女性の頭を回復魔法をかけながらなでなでしていた。
「このメンバーで動くのも久しぶりだね」
「でも、学園が始まったら薬草採取をする暇もなくなりますわ」
「そっかー、じゃあ今日はいっぱい薬草を採ろうね!」
アイビー様の言葉にリズは残念そうにしていたけど、直ぐに気持ちを切り替えて今日一日楽しもうという事になりました。
「あら、今日は殿下も一緒なんですね」
「はい、久しぶりに皆と一緒です」
「そうなんですね、アイビー様といつも仲良しで羨ましいわ」
「ありがとうございます」
商店街の人も、ちょっと久々になったルーカスお兄様の事を見かけて話しかけてきました。
アイビー様と仲良しな様子に、商店街の人も目を細めていました。
そして、僕達は冒険者ギルドに到着しました。
ざわざわ、ざわざわ。
「あれ? 何だか騒がしいな」
「何があったのかな?」
何だろう?
ギルドに入ったら、ギルドにいる人がとってもざわざわしているよ。
冒険者も、ある一点を見つめていた。
でも、人がいっぱいで背の小さい僕には何が起きているか分からないなあ。
「にーに、いってくる!」
「ぶりも!」
「あ、ちょっと」
と、ここで僕達よりももっと小さいミカエルが、ブリットと一緒に大人の足元をすり抜けて行ってしまった。
「あー、どれちゅだ!」
「どれちゅ!」
「これはドレスじゃありませんの。ドレスアーマーですのよ」
「あわわ、ルシちゃん落ち着いて」
うん?
ドレス? ドレスアーマー?
ミカエルの話からして女性二人の様だけど、何だか奇抜なファッションをしているのかな?
でも、ドレスアーマーなら前にいたビキニアーマーよりも普通なはずだよ。
と、ここで女性の声を聞いて、動き出した人がいた。
「はあ、たぶんあの二人だわ。ちょっと行ってきますわ」
動き始めたのはクラヴィーアさんだった。
頭をぽりぽりして一つため息をついてから、集団の中に入っていった。
どうも、二人の女性はクラヴィーアさんの知り合いっぽい。
「ちょっと、ごめんなさい。通らせて下さいね」
「あ、くらちゃ!」
「クラヴィーア先輩。お久しぶりです」
「げっ、クラヴィーア先輩! 何でここに!」
「ルシア! げっ、じゃないでしょ!」
ごちん。
「いたー!」
「「おおー」」
うーん、クラヴィーアさんが人混みの中に入ったら、何だかコントみたいな声が聞こえて来たぞ。
とにかく、二人の女性はクラヴィーアさんの後輩で間違いないようです。
「はあ、何が何だか。俺らも行くぞ」
「そうだね。危険性はなさそうだし」
僕達も、ジンさんを先頭にして人混みの中に入って行きました。
確かにこのやり取りを聞いていれば、危険人物ではない事は分かりました。
「お、ジンか。丁度良い所に来たぞ」
「おう、何があった?」
「あのねーちゃんが、ルーキーなのにいきなり魔物討伐やりたいっていきがっているんだよ」
「はあ、そういうことか」
ついでにジンさんと顔なじみの冒険者とのやり取りで、何があったかも分かってしまった。
初心者なのに自信満々な人なんだね。
ごちん。
「あんた、ルーキーなのに無理な依頼を受けようとしたのね」
「痛い、痛いですわクラヴィーア先輩!」
「「よしよし」」
ぺこぺこ。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
そして僕達が見たのは、ぷりぷりに怒っているクラヴィーアさんに容赦ないげんこつをくらって膝をついて涙目の青いロングヘアの女性と、周囲の人にぺこぺこと謝っている栗毛おかっぱの魔法使いの女性だった。
因みにミカエルとブリットは、涙目の女性の頭を回復魔法をかけながらなでなでしていた。
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