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第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式
四百五十二話 襲撃された人の正体
しおりを挟むレルの村は湿地に面しており、大きな沼に連なって家々が並んでいる。
ちょうど雨季ということもあってか、深々とした緑に囲まれ、水辺には大きな葉が浮かんでいた。
どこからかカエルの鳴き声が聴こえてくる。
少し蒸し暑さはあったが、緑が爽やかで嫌な感じはしない。
馬を降り村長の家に挨拶に行く途中、カニをまつった珍しい祠があった。
「カニ…」
任務以外あまり喋る事のない寡黙な団長から発せられた突然のカニという呟き。
ただカニという単語を発しただけなのに、本当にこの人が喋ったのか?と戸惑った。
2年程一緒に働いて遠征もしているが、そういえば、団長の好みについて一切しらない。
「本来ならばこの時期、カニ漁を行っているのですが、
奥地にいるはずの大きな蛇が生息場所を変えて以来……。
漁ができなくなってしまったんです。
沼に近づくと体調を崩すものも現れるようになりました。
周囲の村も漁で生計を立てています。
無闇に助けを求めるわけにもいかず……備蓄は、ここにある分で底をつきます」
がたいがよく、日焼けした村長は本来ならば漁をしているのだろう。
顔はこけていて、疲れているようだった。
団長はそのまま村長の話を聞き残りの団員は各人、村と周囲を調査し
最後に集会所に行き、そこで情報をまとめることになった。
「皆さんの様子を見る限り、蛇の毒ですね。
いくつか持ち合わせの薬草があるので、調合してみます。場所は……どうしましょう」
村長の家から出る際に渡されたいくつかの薬品を運ぶため、ユーノとレウスを引き連れ
病に倒れた者たちがいる小さな診療所へ向かい、彼らの病状や体調を確認させて貰った。
「村長から集会所を自由に使ってくれと言われたから、そこで調合したらどうだ?
セイリオスもいるから色々手伝ってくれるよ」
ネアの村での一見以来、ユーノは極端に委縮する事がなくなり
ハキハキと喋るようになっていた。
「すぐ治してやりゃいいじゃねえか。お前の力でぱぱっとよ」
俺も気になっていた事をレウスがサラッと口にする。
以前聞いた時は、聖職者として秘密にしなければいけない事があるとだけ言われ
診療所を追い出された。
手伝っていたセイリオスもユーノの主張を汲み取ってか、濁すばかりで
結局なにも分からずじまいだった。
「なんでもかんでも、すぐ力にすがるのは良くありませんよ」
「あぁ?どういうことだ。俺様にもわかるように説明しろ」
「ち、治癒の力は本来、対象者の体力や気力がある事を前提にしているんです。
戦闘中は外傷を認知する前に、即効でかける事で皆さんの脳を騙せています。
戦うことで興奮してますし、元々訓練を積んでいるので融通がきくんです…。
ですが既に異常を認知、衰弱している一般の方の場合。それはできません…。
治したところで、回復に体力が追いつかず元も子もなくなってしまう。
体力を戻しながら、薬でゆっくり治す方が確実なんです」
若干生意気にもなっているような気はするが……元気な事はいいことだ。
「てめえなりの考えがあるってわけか」
レウスは撫でているのか揺らしているのか分からない調子でユーノの頭を掴んでいる。
「ひええ……!頭に触れるなんて!!無礼です!!サイッテーです!」
懐いた相手以外と話すことを滅多にしなかったユーノが誰かと会話している。
その様子につい頬が緩んでしまう。
「副団長、なんで、なんで笑ってるの……っ。助けて…!」
「レウス。そうやって人の頭を抑えるのは良くないぞ」
「撫でてやったついでに、つけあがる頭を引っ込めてやったんだよ。しつけだ、しつけ」
明らかに面白がっていたように見えたが…。
「……ふんっ、ぼ、僕は調合があるので失礼します。
えっと……副団長たちは、どうするんですか?」
「水質調査にいくよ。レウス。ついてきてくれ」
「はあ?」
沼に近づくにつれ霧が濃くなり、視界が霞み、奥の方にあるはずの木々はぼやけて見えた。
以前と違い村に早く着いたからだろうか?
あからさまに嫌な顔をするレウスに前回は折れてしまったが、
どこで風紀が乱れるか分からないからこそ、ここでサボらせる訳にはいかない。
「荒事以外、俺の出る幕はねえ」
不貞腐れてる…?
思えば彼は王都にいた時から職務はしっかりこなしていたが、
どこか戦い以外に興味のない問題児だと決めつけていた。
騎士団が編成されてまもない頃、喧嘩をする団員もいた中で、
彼が人に危害をを加える事は一度もなかった事を知っていたのに。
闘技場。
戦う姿をお客に見せる空間ということ以外、俺はよく知らない。
騎士団の仲間になった以上、そこに身を置いていたレウスに対して、偏見を持たないようにと考えていた。
いつ暴れ出すのかわからない猛獣を起こさないよう接していたのは、団員ではなく、俺自身だ。
やる前から、できないと決めつけられていれば。
不貞腐れて当然だ。
「……ちゃんとやってくれるからレウスに頼んでるんだよ」
「ッチ、どっかの頭巾ジジイと同じようなこと言うんだな。流石は腰巾着だ。
ビビリチビがてめえで考えるようになったんだから、てめえも、てめえの考え持てや」
「ユーノのことも、その……興味持ってくれて嬉しいよ」
「はぁ?とっとと行くぞ」
相変わらずの悪態だが、断る事はしない。
水質調査用のキットを取りに沼の近くに建てられた備蓄倉庫へと行く。
村長から使ってくれと言われたキットはどれも、新品ではあったが、古めかしい物だった。
形もそれぞれバラバラで、中には魔力を探知するだの呪いがどうとか
もはや何を調査するのかわからない物まである。
「おい、それ使い物にならねーだろ。ここ、見ろよ。
目が良い癖に劣化してんの選んでんじゃねえよ」
「あ、本当だ。ありがとうな。ちなみに俺は視力が良い訳じゃないぞ。広範囲を見れるだけで」
「うるせえ、一言多いんだよ!」
渋々ついて来てたとは思えない足取りで、レウスは備蓄倉庫から出て行く。
ついていくように劣化していない調査キットを一通り持って沼へと向かった。
ちょうど雨季ということもあってか、深々とした緑に囲まれ、水辺には大きな葉が浮かんでいた。
どこからかカエルの鳴き声が聴こえてくる。
少し蒸し暑さはあったが、緑が爽やかで嫌な感じはしない。
馬を降り村長の家に挨拶に行く途中、カニをまつった珍しい祠があった。
「カニ…」
任務以外あまり喋る事のない寡黙な団長から発せられた突然のカニという呟き。
ただカニという単語を発しただけなのに、本当にこの人が喋ったのか?と戸惑った。
2年程一緒に働いて遠征もしているが、そういえば、団長の好みについて一切しらない。
「本来ならばこの時期、カニ漁を行っているのですが、
奥地にいるはずの大きな蛇が生息場所を変えて以来……。
漁ができなくなってしまったんです。
沼に近づくと体調を崩すものも現れるようになりました。
周囲の村も漁で生計を立てています。
無闇に助けを求めるわけにもいかず……備蓄は、ここにある分で底をつきます」
がたいがよく、日焼けした村長は本来ならば漁をしているのだろう。
顔はこけていて、疲れているようだった。
団長はそのまま村長の話を聞き残りの団員は各人、村と周囲を調査し
最後に集会所に行き、そこで情報をまとめることになった。
「皆さんの様子を見る限り、蛇の毒ですね。
いくつか持ち合わせの薬草があるので、調合してみます。場所は……どうしましょう」
村長の家から出る際に渡されたいくつかの薬品を運ぶため、ユーノとレウスを引き連れ
病に倒れた者たちがいる小さな診療所へ向かい、彼らの病状や体調を確認させて貰った。
「村長から集会所を自由に使ってくれと言われたから、そこで調合したらどうだ?
セイリオスもいるから色々手伝ってくれるよ」
ネアの村での一見以来、ユーノは極端に委縮する事がなくなり
ハキハキと喋るようになっていた。
「すぐ治してやりゃいいじゃねえか。お前の力でぱぱっとよ」
俺も気になっていた事をレウスがサラッと口にする。
以前聞いた時は、聖職者として秘密にしなければいけない事があるとだけ言われ
診療所を追い出された。
手伝っていたセイリオスもユーノの主張を汲み取ってか、濁すばかりで
結局なにも分からずじまいだった。
「なんでもかんでも、すぐ力にすがるのは良くありませんよ」
「あぁ?どういうことだ。俺様にもわかるように説明しろ」
「ち、治癒の力は本来、対象者の体力や気力がある事を前提にしているんです。
戦闘中は外傷を認知する前に、即効でかける事で皆さんの脳を騙せています。
戦うことで興奮してますし、元々訓練を積んでいるので融通がきくんです…。
ですが既に異常を認知、衰弱している一般の方の場合。それはできません…。
治したところで、回復に体力が追いつかず元も子もなくなってしまう。
体力を戻しながら、薬でゆっくり治す方が確実なんです」
若干生意気にもなっているような気はするが……元気な事はいいことだ。
「てめえなりの考えがあるってわけか」
レウスは撫でているのか揺らしているのか分からない調子でユーノの頭を掴んでいる。
「ひええ……!頭に触れるなんて!!無礼です!!サイッテーです!」
懐いた相手以外と話すことを滅多にしなかったユーノが誰かと会話している。
その様子につい頬が緩んでしまう。
「副団長、なんで、なんで笑ってるの……っ。助けて…!」
「レウス。そうやって人の頭を抑えるのは良くないぞ」
「撫でてやったついでに、つけあがる頭を引っ込めてやったんだよ。しつけだ、しつけ」
明らかに面白がっていたように見えたが…。
「……ふんっ、ぼ、僕は調合があるので失礼します。
えっと……副団長たちは、どうするんですか?」
「水質調査にいくよ。レウス。ついてきてくれ」
「はあ?」
沼に近づくにつれ霧が濃くなり、視界が霞み、奥の方にあるはずの木々はぼやけて見えた。
以前と違い村に早く着いたからだろうか?
あからさまに嫌な顔をするレウスに前回は折れてしまったが、
どこで風紀が乱れるか分からないからこそ、ここでサボらせる訳にはいかない。
「荒事以外、俺の出る幕はねえ」
不貞腐れてる…?
思えば彼は王都にいた時から職務はしっかりこなしていたが、
どこか戦い以外に興味のない問題児だと決めつけていた。
騎士団が編成されてまもない頃、喧嘩をする団員もいた中で、
彼が人に危害をを加える事は一度もなかった事を知っていたのに。
闘技場。
戦う姿をお客に見せる空間ということ以外、俺はよく知らない。
騎士団の仲間になった以上、そこに身を置いていたレウスに対して、偏見を持たないようにと考えていた。
いつ暴れ出すのかわからない猛獣を起こさないよう接していたのは、団員ではなく、俺自身だ。
やる前から、できないと決めつけられていれば。
不貞腐れて当然だ。
「……ちゃんとやってくれるからレウスに頼んでるんだよ」
「ッチ、どっかの頭巾ジジイと同じようなこと言うんだな。流石は腰巾着だ。
ビビリチビがてめえで考えるようになったんだから、てめえも、てめえの考え持てや」
「ユーノのことも、その……興味持ってくれて嬉しいよ」
「はぁ?とっとと行くぞ」
相変わらずの悪態だが、断る事はしない。
水質調査用のキットを取りに沼の近くに建てられた備蓄倉庫へと行く。
村長から使ってくれと言われたキットはどれも、新品ではあったが、古めかしい物だった。
形もそれぞれバラバラで、中には魔力を探知するだの呪いがどうとか
もはや何を調査するのかわからない物まである。
「おい、それ使い物にならねーだろ。ここ、見ろよ。
目が良い癖に劣化してんの選んでんじゃねえよ」
「あ、本当だ。ありがとうな。ちなみに俺は視力が良い訳じゃないぞ。広範囲を見れるだけで」
「うるせえ、一言多いんだよ!」
渋々ついて来てたとは思えない足取りで、レウスは備蓄倉庫から出て行く。
ついていくように劣化していない調査キットを一通り持って沼へと向かった。
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