転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式

四百四十五話 ジンさんとアレクサさんの結婚式の内容

　さてさて、マイク様とセシルさんの結婚式が終わったら、次はジンさんとアレクサさんの結婚式です。
　僕達は、ジンさんと共に王城で結婚式の打ち合わせを行います。

「あの、本当にこの方針で問題ないのですか？」
「全く問題ない。寧ろ参加者がジンの結婚式に合わせると言ってきている」

　ジンさんの結婚式は、レイナさんとカミラさんの時と同じく辺境伯領の教会で結婚式を挙げてから冒険者ギルドで披露宴をする事になった。
　各国の要人も、このスタイルに合わせるらしい。

「いや、帝国の皇族や教皇様に共和国の外国担当も来るのに、本当にこのスタイルで良いのですか？」
「寧ろ、冒険者ギルドで披露宴をするのが面白そうと言っている。冒険者も多いし、何かあっても警備は万全だろう」

　そっか、皆は貴族スタイルの結婚式以外の披露宴に参加したいのか。
　ジンさんの結婚式は国内外から多くの要人が集まるけど、だからこそ豪華じゃない結婚式に興味があるのだろう。
　まあ、参加する人が良いっていっているので、結婚式の方針は決定です。
　
「神父役は、本当に私で良いのでしょうか？」
「教皇が普通にやってくれと言っている。そなたも、普通にしておればよい」

　今度は一緒についてきた辺境伯領の司祭様が、陛下に質問をしていた。
　教会のトップである教皇様を差し置いて、司祭である自分が結婚式を執り行って良いか不安になったそうだ。
　教皇様は、この前のカレン様と同じく参加する方を体験したいのだろうな。

「後はギルドと話をつけてくれ。料理も普通のを出して欲しいとの要望だ」
「わ、分かりました」

　王城での話し合いは終わったので、僕達は冒険者ギルドに移動して話し合いをする事になりました。
　冒険者ギルドの人達も、参加者にびっくりするかな？

「普通にしていいのね。なら大丈夫よ」
「そうだな。前のジンの結婚式で良いのなら、俺達も特に気にしないぞ」
「料理は多めに作った方が良いな。腕がなるぜ」

　あれ？
　冒険者ギルドの皆は普通にジンさんの結婚式の事を受け入れていた。
　これには僕だけでなくジンさんもびっくりしています。

「アレクにジンよ。お前らが王族や聖女様を連れてくるから、俺達もいい加減偉い人耐性がついたぞ」
「そうだぞ。この前は王妃様がやってきたしなあ」

　あっ、そうか。
　ティナおばあさまは勿論の事、ルーカスお兄様やルーシーお姉様も辺境伯領の冒険者ギルドには良く来るもんなあ。
　街の人も、普通に偉い人への耐性がついているんだ。

「結婚式は一ヶ月後だな。準備も含めるとちょうど良いな」
「どうせ街の人も冒険者も参加するんだ。ジンが貴族になっても、特に変わらないぞ」

　という事で、ギルドマスターと食堂のおっちゃんも問題ないと言ってきました。
　冒険者の結婚式だけど、来賓は超豪華。
　ジンさんの結婚式は、中々面白い結婚式になりそうだなあ。
　ここで、僕達の話を聞いていた冒険者が話しかけてきた。

「ジン、アレク、この前の結婚式と同じと考えれば良いんだな？」
「そうだな。派手な事は控える様にするけどな」
「よっしゃー、また街中に飾りをつけるぞ。領主様に頼んで馬車も出すぞ！」
「「「おー！」」」
「だから、派手な結婚式にはしないんだって！」

　あーあ、冒険者のやる気に火がついてしまった。
　皆であれこれ話し合いを始めてしまった。
　この街の人達はお祭り大好きだからなあ。
　ジンさんの思いとは関係なく、またもや街の人が勝手に派手な結婚式にしてしまいそうだ。