304 / 880
第十九章 懐古派の砦編
四百三十話 アレクサさんを冒険者ギルドに連れてくる事に
しおりを挟む
「おい、ジン! アレちゃって誰だよ!」
「何だよ! お互いに好きって何だよ!」
「だから、お前ら落ち着け、落ち着けって」
嗚呼、ミカエルの爆弾発言を聞いた沢山の冒険者がジンさんに詰め寄ってきた。
中には、涙目でジンさんに詰め寄っている冒険者もいるぞ。
「レイナさん、カミラさん。アレクサさんを連れてきた方がいいですよね?」
「そうね、下手に隠すよりもはっきりとさせた方が良いわね」
「まあ、はっきりとさせれば騒動は収まるでしょうね」
レイナさんとカミラさんの許可も取ったので、僕は教皇国へゲートを繋いでアレクサさんを迎えに行きます。
運が良いのか悪いのか、アレクサさんは朝のお勤めを終えてこの後は引き継ぎもなく一日フリーでした。
という事で、皆にアレクサさんを紹介します。
「皆様、初めまして。教皇国の大教会に仕えるシスターのアレクサと申します。その、この度ジンさんと婚約を結ぶ事になりました」
「「「ジン、もげろ! はげろ!」」」
アレクサさんが少し頬を赤くして自己紹介をすると、主に男性冒険者からジンさんへ罵声が飛びました。
まあ、アレクサさんは美人だもんなあ。
「新たな婚約者かよ! レイナやカミラよりも遥かに巨乳じゃないか!」
「「うるさい」」
「ぶべら」
あ、余計な事を言った冒険者が、レイナさんとカミラさんから鉄拳制裁を受けていた。
同じ男性として気持ちは分かるけど、声に出しては駄目ですよ。
「実際の所、どうなんだい?」
冒険者のおばちゃんが、僕にジンさんとアレクサさんの事を聞いてきた。
ここは下手に取り繕っても、後でボロが出そうだね。
「教皇国でバカスタイル枢機卿を倒した時に、僕達が直接救ったのがアレクサさんです。それで、アレクサさんはジンさんの事が好きになった様ですよ」
「つまりは、ジンは白馬に乗った王子様ってか」
「因みに、レイナさんとカミラさんは勿論ですけど、王族も教皇国も二人の婚姻を認めていますよ」
「まあ、王国の貴族と教皇国のシスターとの結婚だから、両国の承認は必要だろうね」
おばちゃんはティナおばあさまや他の王族とも仲が良いし、ジンさんの事も分かっている。
僕の説明を聞いて、色々と納得してくれた様だ。
「ほらほら、独身者の妬みは醜いよ。ジンの事を妬む前に、相手を見つけなさい」
「「「へーい」」」
そしてジンさんに詰め寄っていた冒険者は、おばちゃんに促されてジンさんの所から離れていった。
しかし、まだアレクサさんの事が気になる様で、多くの冒険者がこの後の僕達の薬草採取に同行する事になったのだった。
「何だよ! お互いに好きって何だよ!」
「だから、お前ら落ち着け、落ち着けって」
嗚呼、ミカエルの爆弾発言を聞いた沢山の冒険者がジンさんに詰め寄ってきた。
中には、涙目でジンさんに詰め寄っている冒険者もいるぞ。
「レイナさん、カミラさん。アレクサさんを連れてきた方がいいですよね?」
「そうね、下手に隠すよりもはっきりとさせた方が良いわね」
「まあ、はっきりとさせれば騒動は収まるでしょうね」
レイナさんとカミラさんの許可も取ったので、僕は教皇国へゲートを繋いでアレクサさんを迎えに行きます。
運が良いのか悪いのか、アレクサさんは朝のお勤めを終えてこの後は引き継ぎもなく一日フリーでした。
という事で、皆にアレクサさんを紹介します。
「皆様、初めまして。教皇国の大教会に仕えるシスターのアレクサと申します。その、この度ジンさんと婚約を結ぶ事になりました」
「「「ジン、もげろ! はげろ!」」」
アレクサさんが少し頬を赤くして自己紹介をすると、主に男性冒険者からジンさんへ罵声が飛びました。
まあ、アレクサさんは美人だもんなあ。
「新たな婚約者かよ! レイナやカミラよりも遥かに巨乳じゃないか!」
「「うるさい」」
「ぶべら」
あ、余計な事を言った冒険者が、レイナさんとカミラさんから鉄拳制裁を受けていた。
同じ男性として気持ちは分かるけど、声に出しては駄目ですよ。
「実際の所、どうなんだい?」
冒険者のおばちゃんが、僕にジンさんとアレクサさんの事を聞いてきた。
ここは下手に取り繕っても、後でボロが出そうだね。
「教皇国でバカスタイル枢機卿を倒した時に、僕達が直接救ったのがアレクサさんです。それで、アレクサさんはジンさんの事が好きになった様ですよ」
「つまりは、ジンは白馬に乗った王子様ってか」
「因みに、レイナさんとカミラさんは勿論ですけど、王族も教皇国も二人の婚姻を認めていますよ」
「まあ、王国の貴族と教皇国のシスターとの結婚だから、両国の承認は必要だろうね」
おばちゃんはティナおばあさまや他の王族とも仲が良いし、ジンさんの事も分かっている。
僕の説明を聞いて、色々と納得してくれた様だ。
「ほらほら、独身者の妬みは醜いよ。ジンの事を妬む前に、相手を見つけなさい」
「「「へーい」」」
そしてジンさんに詰め寄っていた冒険者は、おばちゃんに促されてジンさんの所から離れていった。
しかし、まだアレクサさんの事が気になる様で、多くの冒険者がこの後の僕達の薬草採取に同行する事になったのだった。
344
お気に入りに追加
8,640
あなたにおすすめの小説
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。