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第十九章 懐古派の砦編
四百二十七話 ジンさんとアレクサさんの婚姻
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「まあ俺もだけど、アレクサの俺に対する気持ちは何となく分かっていたよ。アレクサはとても頑張っていたから、良い子だとは思っていたぞ」
「ジン様……」
ジンさんが頭をぽりぽりとかきながら、アレクサさんに話をしていた。
アレクサさんが旅でも訓練でも頑張っていたのは、誰もが知っているからな。
そして、アレクサさんが心の内を話してくれました。
「私はバカスタイル枢機卿によって殺されそうになった所を、皆様に助けられました。そして皆様が教皇国を救って下さった時に、私はジン様にお仕えしたいと心から思いました」
僕達がバカスタイル枢機卿を倒した時、多くの人が歓喜の声を上げていたっけ。
直接命を救われたアレクサさんが、ジンさんの事を思うのは仕方ないだろう。
因みにアレクサさんを直接助けたのはスラちゃんなんだけど、無粋な事は言わない様にしよう。
「皆様がブレイクランドへ向かわれるのに伴い同行者を募ると聞いた時、私は皆様に会えると思い志願しました。訓練はキツかったですが、皆様に会えると思い頑張りました」
アレクサさんは僕達の旅の間に行った訓練も頑張っていたし、皆も認めていたよね。
スラちゃんがアレクサさんに剣をあげただけでも、本当に凄い事だよね。
「ジン、アレクサにここまで言われたら男の見せ所だよ」
「そうそう。私達も認めているし、聖剣にも認められているんだから」
「そうだな、ここは俺も腹をくくるか」
「ジン様!」
「「「わーい!」」」
レイナさんとカミラさんに言われて、ジンさんもアレクサさんを側室にする事を決めた様だ。
リズやエレノアやサンディの様に一緒にいた人は勿論の事、ルーカスお兄様やルーシーお姉様にアイビー様も二人の事を喜んでいた。
ミカエル達も何故かエドちゃんとルカちゃんも手を上げて喜んでいた。
ガチャ。
「おお、皆ここにいたのか。おやつの時間……え?」
と、ここで部屋に入ってきたのは陛下だった。
中にいる人の視線を一斉に浴びた陛下は、何が何だか分からなかった。
「あなた、ジンとアレクサが婚姻する事になったのよ」
「おお、そうか。それは良かったな。何せアレクサがジンに好意を持ってるのは、余にも分かっていたからなあ」
王妃様がこの場の事を説明すると、陛下も直ぐに納得してくれた。
陛下は数回しかアレクサさんと会っていないのに、ジンさんへの好意を見抜いていたのか。
しかし、陛下への悲劇はここから始まった。
ガシ。
「それよりも、ドアを開ける時はノックして下さいと、何回申した事だか」
「あっ」
「ちょっとお話しが必要ですわね」
「ちょっと、待って、あー!」
バタン。
陛下は、良い笑顔の王妃様とアリア様によって部屋の外に連れ出されてしまった。
長時間のお説教コースだろう。
「これからこんな場面を何回も見るぞ」
「そうですね、ジン様」
「あと、様つけは不要だぞ」
「はい、ジンさん」
皆で王妃様とアリア様に引きずられる陛下を見送りながら、ジンさんがアレクサさんに話をしていた。
こうして、ジンさんとアレクサさんは婚姻を結ぶ事になりました。
「ジン様……」
ジンさんが頭をぽりぽりとかきながら、アレクサさんに話をしていた。
アレクサさんが旅でも訓練でも頑張っていたのは、誰もが知っているからな。
そして、アレクサさんが心の内を話してくれました。
「私はバカスタイル枢機卿によって殺されそうになった所を、皆様に助けられました。そして皆様が教皇国を救って下さった時に、私はジン様にお仕えしたいと心から思いました」
僕達がバカスタイル枢機卿を倒した時、多くの人が歓喜の声を上げていたっけ。
直接命を救われたアレクサさんが、ジンさんの事を思うのは仕方ないだろう。
因みにアレクサさんを直接助けたのはスラちゃんなんだけど、無粋な事は言わない様にしよう。
「皆様がブレイクランドへ向かわれるのに伴い同行者を募ると聞いた時、私は皆様に会えると思い志願しました。訓練はキツかったですが、皆様に会えると思い頑張りました」
アレクサさんは僕達の旅の間に行った訓練も頑張っていたし、皆も認めていたよね。
スラちゃんがアレクサさんに剣をあげただけでも、本当に凄い事だよね。
「ジン、アレクサにここまで言われたら男の見せ所だよ」
「そうそう。私達も認めているし、聖剣にも認められているんだから」
「そうだな、ここは俺も腹をくくるか」
「ジン様!」
「「「わーい!」」」
レイナさんとカミラさんに言われて、ジンさんもアレクサさんを側室にする事を決めた様だ。
リズやエレノアやサンディの様に一緒にいた人は勿論の事、ルーカスお兄様やルーシーお姉様にアイビー様も二人の事を喜んでいた。
ミカエル達も何故かエドちゃんとルカちゃんも手を上げて喜んでいた。
ガチャ。
「おお、皆ここにいたのか。おやつの時間……え?」
と、ここで部屋に入ってきたのは陛下だった。
中にいる人の視線を一斉に浴びた陛下は、何が何だか分からなかった。
「あなた、ジンとアレクサが婚姻する事になったのよ」
「おお、そうか。それは良かったな。何せアレクサがジンに好意を持ってるのは、余にも分かっていたからなあ」
王妃様がこの場の事を説明すると、陛下も直ぐに納得してくれた。
陛下は数回しかアレクサさんと会っていないのに、ジンさんへの好意を見抜いていたのか。
しかし、陛下への悲劇はここから始まった。
ガシ。
「それよりも、ドアを開ける時はノックして下さいと、何回申した事だか」
「あっ」
「ちょっとお話しが必要ですわね」
「ちょっと、待って、あー!」
バタン。
陛下は、良い笑顔の王妃様とアリア様によって部屋の外に連れ出されてしまった。
長時間のお説教コースだろう。
「これからこんな場面を何回も見るぞ」
「そうですね、ジン様」
「あと、様つけは不要だぞ」
「はい、ジンさん」
皆で王妃様とアリア様に引きずられる陛下を見送りながら、ジンさんがアレクサさんに話をしていた。
こうして、ジンさんとアレクサさんは婚姻を結ぶ事になりました。
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