299 / 878
第十九章 懐古派の砦編
四百二十五話 小さな尋問官
しおりを挟む
会議も終わったので、皆がいるルカちゃんとエドちゃんの部屋に向かいます。
皆はイヨと仲良くしているかな?
そんな事を思いながら、僕とルーカスお兄様とティナおばあさまとジンさんは部屋のドアを開けました。
「いよちゃは、にーにのことがちゅき?」
「うーん、好きかどうか分からない」
「じゃー、にーにのことがきらい?」
「嫌いじゃないよ」
「じゃー、いよちゃはにーにのことがちゅきなんだ!」
僕達が部屋に入ると、何故かミカエルによるイヨへの可愛い尋問が行われていた。
ミカエルの場合は、嫌いじゃないイコール好きって事らしい。
周りの人もミカエルが積極的にイヨに質問しているので、成り行きを見守っている。
「あ、にーにだ!」
と、僕の事を見つけたミカエルが、トコトコと僕の所にやってきて抱きついてきた。
「あのね、いよちゃはにーにのことがちゅきなんだって!」
「だから、イヨは僕の事が好きかどうか分からないんだよ」
「そーなの?」
うーん、ミカエルは不思議そうな顔で僕の事を見上げている。
まだミカエルに色々な事を説明するのは難しい。
どうやってミカエルに説明しようと思ったら、助太刀してくれた人が現れたを
「ミカエルちゃん。イヨちゃんはね、まだお兄ちゃんと会ったばっかりなのよ」
「そーなんだ!」
オカマさんからイヨの事情を直接聞いていたアリア様が、ミカエルに説明してくれた。
「だからね、ミカエルちゃんもお兄ちゃんとイヨちゃんが仲良くなれる様に頑張らないとね」
「うん! みかがんばりゅ!」
流石はアリア様だ。
上手くミカエルの関心を反らしてくれた。
僕としてもイヨと仲良くなる事には賛成だし、この位なら全然大丈夫だ。
しかし、今日のミカエルは何故か冴え渡っていた。
違う人に爆弾が飛び火してしまったのだ。
「じゃー、じーとあれちゃはなかよし?」
「ぶっ!」
「じー、きちゃないよ!」
「お前が余計な事を言うからだよ!」
そう、ミカエルはジンさんとアレクサさんの事をぶっ込んできたのだ。
正確には、アレクサさんがジンさんの事を思っている事に関してだ。
一斉に視線がアレクサさんの方に向いた。
「わ、私は、その、あの、その……」
おお、アレクサさんが顔を真っ赤にして手を振ってワタワタとしていた。
アレクサさんは、完全にパニックになっているなあ。
「あれちゃは、じーのことちゅきー!」
「ちゅきー!」
「「あうー」」
「ふぇ」
ミカエルに加えてブリッドと共に、何故かルカちゃんとエドちゃんもアレクサさんの事を指さしていた。
アレクサさんはミカエル達に指摘されて、更にパニックになっている。
うーん、話の話題が完全にイヨからアレクサさんの事に切り替わってしまったぞ。
皆はイヨと仲良くしているかな?
そんな事を思いながら、僕とルーカスお兄様とティナおばあさまとジンさんは部屋のドアを開けました。
「いよちゃは、にーにのことがちゅき?」
「うーん、好きかどうか分からない」
「じゃー、にーにのことがきらい?」
「嫌いじゃないよ」
「じゃー、いよちゃはにーにのことがちゅきなんだ!」
僕達が部屋に入ると、何故かミカエルによるイヨへの可愛い尋問が行われていた。
ミカエルの場合は、嫌いじゃないイコール好きって事らしい。
周りの人もミカエルが積極的にイヨに質問しているので、成り行きを見守っている。
「あ、にーにだ!」
と、僕の事を見つけたミカエルが、トコトコと僕の所にやってきて抱きついてきた。
「あのね、いよちゃはにーにのことがちゅきなんだって!」
「だから、イヨは僕の事が好きかどうか分からないんだよ」
「そーなの?」
うーん、ミカエルは不思議そうな顔で僕の事を見上げている。
まだミカエルに色々な事を説明するのは難しい。
どうやってミカエルに説明しようと思ったら、助太刀してくれた人が現れたを
「ミカエルちゃん。イヨちゃんはね、まだお兄ちゃんと会ったばっかりなのよ」
「そーなんだ!」
オカマさんからイヨの事情を直接聞いていたアリア様が、ミカエルに説明してくれた。
「だからね、ミカエルちゃんもお兄ちゃんとイヨちゃんが仲良くなれる様に頑張らないとね」
「うん! みかがんばりゅ!」
流石はアリア様だ。
上手くミカエルの関心を反らしてくれた。
僕としてもイヨと仲良くなる事には賛成だし、この位なら全然大丈夫だ。
しかし、今日のミカエルは何故か冴え渡っていた。
違う人に爆弾が飛び火してしまったのだ。
「じゃー、じーとあれちゃはなかよし?」
「ぶっ!」
「じー、きちゃないよ!」
「お前が余計な事を言うからだよ!」
そう、ミカエルはジンさんとアレクサさんの事をぶっ込んできたのだ。
正確には、アレクサさんがジンさんの事を思っている事に関してだ。
一斉に視線がアレクサさんの方に向いた。
「わ、私は、その、あの、その……」
おお、アレクサさんが顔を真っ赤にして手を振ってワタワタとしていた。
アレクサさんは、完全にパニックになっているなあ。
「あれちゃは、じーのことちゅきー!」
「ちゅきー!」
「「あうー」」
「ふぇ」
ミカエルに加えてブリッドと共に、何故かルカちゃんとエドちゃんもアレクサさんの事を指さしていた。
アレクサさんはミカエル達に指摘されて、更にパニックになっている。
うーん、話の話題が完全にイヨからアレクサさんの事に切り替わってしまったぞ。
345
お気に入りに追加
8,638
あなたにおすすめの小説
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。