234 / 944
第十八章 少し平和な日々
三百九十三話 領民に認められた小さな領主様
しおりを挟む
一方の炊き出しに治療の方も、順調な滑り出しをしている。
色々な所で炊き出しに治療を行っているから、もう慣れっこになっている。
「どーぞー」
「おお、小さな領主様自ら治療なさるとは」
今日のメインはミカエルなので、僕達はできるだけ目立たない様に気をつけています。
ミカエルはとても張り切っていて、ブリットと共に魔法を使った治療を行っています。
小さいミカエルが頑張って治療している姿を見て、特に年配の人は感激している様です。
「今は順調に進んでいますね」
「そうだな。ならず者もどんどん捕縛しているし、今の所は問題ないな」
僕はジンさんと炊き出しの調理をしつつ、全体の様子を見ています。
ここ暫く王国で大きなイベントがなかったのだが、今日は久々に大きめのイベントだ。
闇ギルドとは関係ないならず者も、スリとかの犯罪を行う為に集まっている様です。
ポニさん達とアマリリスとならず者捕縛部隊は、想定外のならず者の多さに大忙しです。
「そうですか。そんな事があったんですね」
「はい。でも、最近はだいぶ良くなってきました」
イザベラ様とソフィアさんにティナおばあさまが、街の人から色々話を聞いています。
元々バイザー子爵領の街の経済状況は良くなかったのだが、最近はだいぶ改善しているそうです。
各地との交易も盛んになっていて、辺境伯領と共に地域の要となっていた時のバイザー領に近付いている様です。
と、ここで軍務卿がやってきて、ジンさんに声をかけてきた。
「ジン、すまんがレイナとカミラを借りるぞ。尋問する人員が足りなくなってきた」
「良いですよ。どうせあいつらは列の整理しかできませんので」
「そうか。良い情報も手に入ったので、後で教えるな」
軍務卿はとても良い笑顔でジンさんに話しかけていた。
何やら重要な情報を掴んだらしい。
そして尋問部隊には、レイナさんとカミラさんの他にも冒険者のおばちゃんがついて行った。
三人ともとても良い笑顔で屋敷の庭に向かって行ったので、捕縛されたならず者はこれから厳しい尋問を受ける事になるんだろうな。
炊き出しと無料治療も順調にいってもうそろそろ終わりになろうとした時、ある事件が起きた。
「くそ、もう他に誰もいないのかよ。ガキが、死ねー!」
無料治療に並んでいた中年の男が、突然ナイフを抜いてミカエルに襲いかかったのだ。
他のならず者が捕まったので、中年の男はだいぶ焦っている様だ。
とはいえ、ミカエルを守る布陣は万全だ。
「動きを止めます!」
「くそ、動けねえ」
先ずは僕が中年男性の靴だけを凍らせて、地面に縫い付けます。
これでだいぶ時間が取れそうです。
後は、ならず者捕縛部隊がこの中年の男を捕まえるだけだと思ったら、想像を超えた事態に。
「「「えーい!」」」
ズドドドーン!
ズドン、ズドン、ズドン!
スドーン!
「ぐっはぁ!」
動けなくなった中年の男を目掛けて、一斉に魔法が放たれたのだ。
魔法を放ったのは、ルーカスお兄様とアイビー様とルーシーお姉様。
更にはリズとエレノアとサンディも魔法を放っている。
ついでといわんばかりに、スラちゃんとプリンとアマリリスも魔法を放っていた。
そして、この二人も魔法を放っています。
「わりゅもの、やつけた!」
「やつけた!」
そう、ミカエルとブリットも中年の男目掛けて魔法を放っています。
魔法を放ったミカエルは治療している所から一歩出て、自分なりの格好いいポーズを決めています。
「領主ミカエル様を襲った賊を捕らえよ」
「「「はっ」」」
ランカーさんは、あえてミカエルが領主という事を強調して兵を指揮していた。
魔法を沢山受けたならず者は、ピクピクと動いているので死んではいないようだ。
ホッと一安心と胸を撫で下ろすと、大きな歓声が沸き起こった。
「おお、ミカエル様がならず者を倒したぞ」
「あんなに小さいのに、勇敢だなあ」
「流石は勇敢な天使様だ」
ポーズを決めているミカエルに向かって、街の人が拍手や歓声を送っています。
すると、ミカエルと顔見知りの大柄な冒険者が、ヒョイっとミカエルの事を肩に乗せました。
「この方が、王国で聖女様をお守りし教皇国では聖女候補様をお守りしたバイザー子爵領領主ミカエル様だ」
「だー!」
「「「わー! ミカエル様!」」」
「「「ミカエル様、ばんざーい!」」」
おお、冒険者は背が高いので、後ろの方までミカエルの顔が良く見えている。
ミカエルも、両手を一生懸命に伸ばして駆けつけた人に応えていた。
周りの人も、大盛り上がりでミカエルの事を讃えていた。
もうミカエルは、立派なバイザー子爵家の領主様だな。
色々な所で炊き出しに治療を行っているから、もう慣れっこになっている。
「どーぞー」
「おお、小さな領主様自ら治療なさるとは」
今日のメインはミカエルなので、僕達はできるだけ目立たない様に気をつけています。
ミカエルはとても張り切っていて、ブリットと共に魔法を使った治療を行っています。
小さいミカエルが頑張って治療している姿を見て、特に年配の人は感激している様です。
「今は順調に進んでいますね」
「そうだな。ならず者もどんどん捕縛しているし、今の所は問題ないな」
僕はジンさんと炊き出しの調理をしつつ、全体の様子を見ています。
ここ暫く王国で大きなイベントがなかったのだが、今日は久々に大きめのイベントだ。
闇ギルドとは関係ないならず者も、スリとかの犯罪を行う為に集まっている様です。
ポニさん達とアマリリスとならず者捕縛部隊は、想定外のならず者の多さに大忙しです。
「そうですか。そんな事があったんですね」
「はい。でも、最近はだいぶ良くなってきました」
イザベラ様とソフィアさんにティナおばあさまが、街の人から色々話を聞いています。
元々バイザー子爵領の街の経済状況は良くなかったのだが、最近はだいぶ改善しているそうです。
各地との交易も盛んになっていて、辺境伯領と共に地域の要となっていた時のバイザー領に近付いている様です。
と、ここで軍務卿がやってきて、ジンさんに声をかけてきた。
「ジン、すまんがレイナとカミラを借りるぞ。尋問する人員が足りなくなってきた」
「良いですよ。どうせあいつらは列の整理しかできませんので」
「そうか。良い情報も手に入ったので、後で教えるな」
軍務卿はとても良い笑顔でジンさんに話しかけていた。
何やら重要な情報を掴んだらしい。
そして尋問部隊には、レイナさんとカミラさんの他にも冒険者のおばちゃんがついて行った。
三人ともとても良い笑顔で屋敷の庭に向かって行ったので、捕縛されたならず者はこれから厳しい尋問を受ける事になるんだろうな。
炊き出しと無料治療も順調にいってもうそろそろ終わりになろうとした時、ある事件が起きた。
「くそ、もう他に誰もいないのかよ。ガキが、死ねー!」
無料治療に並んでいた中年の男が、突然ナイフを抜いてミカエルに襲いかかったのだ。
他のならず者が捕まったので、中年の男はだいぶ焦っている様だ。
とはいえ、ミカエルを守る布陣は万全だ。
「動きを止めます!」
「くそ、動けねえ」
先ずは僕が中年男性の靴だけを凍らせて、地面に縫い付けます。
これでだいぶ時間が取れそうです。
後は、ならず者捕縛部隊がこの中年の男を捕まえるだけだと思ったら、想像を超えた事態に。
「「「えーい!」」」
ズドドドーン!
ズドン、ズドン、ズドン!
スドーン!
「ぐっはぁ!」
動けなくなった中年の男を目掛けて、一斉に魔法が放たれたのだ。
魔法を放ったのは、ルーカスお兄様とアイビー様とルーシーお姉様。
更にはリズとエレノアとサンディも魔法を放っている。
ついでといわんばかりに、スラちゃんとプリンとアマリリスも魔法を放っていた。
そして、この二人も魔法を放っています。
「わりゅもの、やつけた!」
「やつけた!」
そう、ミカエルとブリットも中年の男目掛けて魔法を放っています。
魔法を放ったミカエルは治療している所から一歩出て、自分なりの格好いいポーズを決めています。
「領主ミカエル様を襲った賊を捕らえよ」
「「「はっ」」」
ランカーさんは、あえてミカエルが領主という事を強調して兵を指揮していた。
魔法を沢山受けたならず者は、ピクピクと動いているので死んではいないようだ。
ホッと一安心と胸を撫で下ろすと、大きな歓声が沸き起こった。
「おお、ミカエル様がならず者を倒したぞ」
「あんなに小さいのに、勇敢だなあ」
「流石は勇敢な天使様だ」
ポーズを決めているミカエルに向かって、街の人が拍手や歓声を送っています。
すると、ミカエルと顔見知りの大柄な冒険者が、ヒョイっとミカエルの事を肩に乗せました。
「この方が、王国で聖女様をお守りし教皇国では聖女候補様をお守りしたバイザー子爵領領主ミカエル様だ」
「だー!」
「「「わー! ミカエル様!」」」
「「「ミカエル様、ばんざーい!」」」
おお、冒険者は背が高いので、後ろの方までミカエルの顔が良く見えている。
ミカエルも、両手を一生懸命に伸ばして駆けつけた人に応えていた。
周りの人も、大盛り上がりでミカエルの事を讃えていた。
もうミカエルは、立派なバイザー子爵家の領主様だな。
448
お気に入りに追加
8,902
あなたにおすすめの小説

元捨て子の新米王子様、今日もお仕事頑張ります!
藤なごみ
ファンタジー
簡易説明
転生前も転生後も捨て子として育てられた少年が、大きく成長する物語です
詳細説明
生まれた直後に病院に遺棄されるという運命を背負った少年は、様々な境遇の子どもが集まった孤児院で成長していった。
そして孤児院を退寮後に働いていたのだが、本人が気が付かないうちに就寝中に病気で亡くなってしまいす。
そして再び少年が目を覚ますと、前世の記憶を持ったまま全く別の世界で新たな生を受ける事に。
しかし、ここでも再び少年は生後直ぐに遺棄される運命を辿って行く事になります。
赤ん坊となった少年は、果たして家族と再会する事が出来るのか。
色々な視点が出てきて読みにくいと思いますがご了承ください。
家族の絆、血のつながりのある絆、血のつながらない絆とかを書いて行く予定です。
※小説家になろう様でも投稿しております


追放された令嬢は愛し子になりました。
豆狸
恋愛
「婚約破棄した上に冤罪で追放して悪かった! だが私は魅了から解放された。そなたを王妃に迎えよう。だから国へ戻ってきて助けてくれ!」
「……国王陛下が頭を下げてはいけませんわ。どうかお顔を上げてください」
「おお!」
顔を上げた元婚約者の頬に、私は全体重をかけた右の拳を叩き込んだ。
なろう様でも公開中です。

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

その最弱冒険者、実は査定不能の規格外~カースト最底辺のG級冒険者ですが、実力を知った周りの人たちが俺を放っておいてくれません~
詩葉 豊庸(旧名:堅茹でパスタ)
ファンタジー
※おかげさまでコミカライズが決定致しました!
時は魔法適正を査定することによって冒険者ランクが決まっていた時代。
冒険者である少年ランスはたった一人の魔法適正Gの最弱冒険者としてギルドでは逆の意味で有名人だった。なのでランスはパーティーにも誘われず、常に一人でクエストをこなし、ひっそりと冒険者をやっていた。
実はあまりの魔力数値に測定不可能だったということを知らずに。
しかしある日のこと。ランスはある少女を偶然助けたことで、魔法を教えてほしいと頼まれる。自分の力に無自覚だったランスは困惑するが、この出来事こそ彼の伝説の始まりだった。
「是非とも我がパーティーに!」
「我が貴族家の護衛魔術師にならぬか!?」
彼の真の実力を知り、次第にランスの周りには色々な人たちが。
そしてどんどんと広がっている波紋。
もちろん、ランスにはそれを止められるわけもなく……。
彼はG級冒険者でありながらいつしかとんでもない地位になっていく。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。