転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第十七章 教皇国編

三百四十七話 明日の予定

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 夕方になり、ポニさんとスラちゃんと達も帰ってきた。
 ポニさんにスラちゃん達はミカエルが二つ名をあげるほどの活躍に、ミカエルと一緒になって喜んでいた。
 しかし、内心はプリンがミカエルと一緒に功績を上げたのを悔しがっていたのだ。
 ポニさんとスラちゃんと達は、明日はより一層不審者を捕まえると意気込んでいた。

「それでも、不審者をかなり捕まえています。指名手配犯も捕まえていますし、既に大きな功績を上げています」

 これは、ポニさんとスラちゃん達が同行した聖騎士の談話です。
 普通はこういった大きなイベントがあると犯罪組織が便乗するのもあるけど、懐古派が派手に暴れているので普段の教皇選挙時よりも大人しいという。
 それでもポニさんとスラちゃん達は不審者を検挙するので、聖騎士は大忙しらしい。
 とりあえず今日の活動はこれで終わりです。

「「「シスター様、ブリット!」」」

 どうやらシスターも目を覚ました様で、ブリットと共に車椅子で迎賓館にきていた。
 またもや孤児院の子どもが泣きながら二人に駆け寄るけど、今度は喜びと安堵の涙だからきっと大丈夫だね。
 そして、皆で夕食を食べます。

「レリーフ枢機卿、孤児院と教会の再建はどうなりますか?」
「まだ瓦礫の撤去も終わっていないので、なんとも言えません。幸いにして孤児院の近くに空き家があるので、当面の間はそちらを使ってもらう事になりました」
「そうですか。それは良かったです」

 孤児院爆破事件の影響で、隣接する教会も被害を受けていた。
 壁にポッカリと穴が空いてしまったので、教会も修復には時間がかかりそうだ。
 でも、生活の拠点が確保できたのは大きいな。

「しかし、少しの間誰も住んでいなかったので、清掃が必要です」
「なら、リズがお掃除をするよ!」
「そうですね。明日は一日空きますので、僕達もできる限りお手伝いします」
「ありがとうございます。明後日の教皇選挙の準備が優先されるので、どうしても人手が足らないのです」

 ある程度の準備はできているのだけど、警備の問題もあって担当者に限らずかなり忙しいという。
 僕達も明日は公式行事はないし、明後日に向けて無理をしない為にもお掃除はちょうど良いかもしれない。

「ミカもがんばりゅ!」

 ミカエルも張り切って掃除をすると言っているが、できる事は少ないから応援要員かな?
 口の周りをベタベタにしながら、両手を上げていた。
 そしてミカエルはブリットととても仲良しになっていて、仲良く夕食を食べていた。
 というか、ブリットがミカエルに夢中って感じだ。
 ブリットにとってミカエルは白馬に乗った王子様なんだろうね。

「今日はミカエル大活躍だったね。頑張ったね」
「うみゅ……」

 夕食後になると、魔法を使ったのもあってかミカエルは既に半分夢の中だ。
 僕に抱きつきながら、こっくりこっくりとしている。
 ミカエルをベッドに寝かせると、直ぐに寝てしまった。

「明日はルーカス達も掃除を手伝うわ。早めに終われば良いわね」
「そうですね。早くゆっくりと休める所ができれば良いですね」

 ティナおばあさまから助っ人の事を教えて貰った。
 ルーカスお兄様達も、孤児院爆破事件を悲しんでいたからなあ。
 既に夢の中のリズの横で、僕はティナおばあさまと共に眠りについた。
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