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第十四章 五歳の祝いとマロード温泉
二百二十九話 食事会ともうそろそろ出産
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「皆、お疲れ様ね。さあ、庭に移動してね」
「はーい」
僕達の事をイザベラ様が出迎えてくれて、庭に誘導してくれる。
ここでもいの一番でリズとスラちゃんが動き始めるので、皆リズとスラちゃんの後に続いていった。
辺境伯様の屋敷に入るので大人の方が屋敷に入る事に遠慮していたけど、子どもは早くも広い庭で走っている子もいるくらいだ。
僕達は必然的に一番前の方に座り、その周りをルーカスお兄様とルーシーお姉様とアイビー様が固めていた。
「アレク、儀式はどうだった?」
「何事もなく無事に終わりました。子ども達も大人しかったですよ」
「静かにしていれば、ご褒美が貰えると言われたのかもね」
「ふふふ、その可能性が高そうですわね」
「皆、料理に目が釘付けだね」
もうね、出てきた料理に子ども達の視線が釘付けなんですよ。
ルーカスお兄様とアイビー様の推理を肯定しているかの様だ。
「はは、待ちきれないようだな」
「ほほ、そうですな」
「こういうキラキラした子どもの表情は良いですわね」
「本当ですわね」
「元気があって良いわね」
隣のテーブルには、ティナおばあさまと辺境伯様とイザベラ様に司祭様とシスターが座っている。
待ちきれない子ども達の為に、準備ができたら直ぐにパーティを始める様だ。
「お兄ちゃん、料理楽しみだね」
「そうだね、いっぱい食べてね」
リズとスラちゃんも、目の前に出された料理に目が釘付けだ。
エレノアとサンディも待ちきれない様で、僕は思わず苦笑してしまった。
全員に飲み物が配られて、いよいよパーティの始まりです。
因みに子ども達が主役なので、保護者向けにもお酒はないですよ。
グラスを持った辺境伯様が席から立ち上がり、いよいよパーティの始まりです。
「ごほん。今日はここにいる皆が主役だ。今日まで育ててくれた両親や保護者に感謝しながら、食事を楽しんでくれ。では、乾杯だ!」
「「「乾杯!」」」
乾杯の合図で一斉に目の前の料理を食べ始める子ども達。
料理がとても美味しいのは、その笑顔が物語っている。
「うーん、料理美味しいよ!」
「そうだね、今日は格別に美味しいね」
「うん!」
勿論、リズも料理にご満悦。
僕はリズとエレノアとサンディの口元を拭いてあげながら、食事を楽しんでいく。
子どもが主役だから、お肉もハンバーグだしパンやご飯も小さめに準備してある。
なので、子ども達もドンドンと料理を食べている。
おかわりをする子もいて、侍従が笑顔で応対している。
「流石は領主様の料理だ」
「そうね。子ども向けなのに、大人でもとても美味しく食べられるわ」
勿論、大人も料理に大満足していて、大人にもおかわりをしている人がいる。
万人に受け入れられる料理を作るのだから、流石は辺境伯様の料理人だと思った。
そんな時、僕と辺境伯様の所に侍従が急いで駆け寄ってきた。
何か僕達に急ぎの事がある様だ。
「大変でございます。ハンナさんとマヤさんが同時に破水をしました」
「「え!」」
その事を聞いた僕と辺境伯様はびっくり仰天。
逆に冷静だったのはイザベラ様とシスターだった。
「ちょうど忙しいタイミングも過ぎたし、手伝いの侍従を向かわせましょう」
「私が出産に立ち会う予定でしたので、このまま屋敷に向かいますわ」
直ぐにそれぞれ行動を開始して、イザベラ様は勉強といってソフィアさんも僕の屋敷に連れていった。
急に僕達がザワザワし始めたので、ルーカスお兄様とアイビー様はともかくとして、リズ達も僕に何があったかと聞いてきた。
「お兄ちゃん、何かあったの?」
「侍従のお姉さん達の赤ちゃんが産まれそうなんだって。だから、屋敷に手伝いに行ったんだよ」
「え、赤ちゃんが産まれるの!」
リズが大声でびっくりした様に叫んだので、子ども達も大人達も一斉にこちらと侍従が駆け込んでいった屋敷を見ている。
「リズちゃんの所で赤ちゃんが産まれるの?」
「そうなの。お姉さんの赤ちゃんなの!」
「へえ、そうなんだ」
「楽しみだね」
儀式の時にリズと話をしていた子ども達がこちらに来て、リズから色々と話を聞いている。
もう、リズとスラちゃんは赤ちゃんが産まれるとあってまたもやテンションが上がっている。
そんな中、僕とティナおばあさまは屋敷に向かって状況を確認しに行った。
「あ、ティナ様とアレク君。こっちは大丈夫よ」
「シスターさんが、思ったより早く産まれるかもって言っていたわ」
「すみません、よろしくお願いします」
屋敷の中では出産に必要な物が事前に揃えられていて、更に治癒魔法が使えるカミラさん達も手伝いにきていた。
女性陣は至って冷静に対処している。
「ああ、大丈夫かな……」
「心配だよ……」
冷静な女性陣に対して、お姉さん達の旦那さんは屋敷の中でオロオロしていた。
出産を行なっている部屋の中に入る訳にもいかず、とても不安な様だ。
因みに、屋敷の門番はジンさんが代わりを勤めているけど、何故かジンさんもオロオロしていた。
「この様子なら大丈夫だわ。出産には時間がかかるし、ひとまず戻りましょう」
「そうですね。ミカエルも連れて行きます」
ティナおばあさまも大丈夫だと判断したので、出産の邪魔になってはいけないのでミカエルも一緒に連れてパーティ会場に戻った。
「ああ、心配だ……」
「「……」」
席に戻ると、何故か辺境伯様までがオロオロとしていた。
「はーい」
僕達の事をイザベラ様が出迎えてくれて、庭に誘導してくれる。
ここでもいの一番でリズとスラちゃんが動き始めるので、皆リズとスラちゃんの後に続いていった。
辺境伯様の屋敷に入るので大人の方が屋敷に入る事に遠慮していたけど、子どもは早くも広い庭で走っている子もいるくらいだ。
僕達は必然的に一番前の方に座り、その周りをルーカスお兄様とルーシーお姉様とアイビー様が固めていた。
「アレク、儀式はどうだった?」
「何事もなく無事に終わりました。子ども達も大人しかったですよ」
「静かにしていれば、ご褒美が貰えると言われたのかもね」
「ふふふ、その可能性が高そうですわね」
「皆、料理に目が釘付けだね」
もうね、出てきた料理に子ども達の視線が釘付けなんですよ。
ルーカスお兄様とアイビー様の推理を肯定しているかの様だ。
「はは、待ちきれないようだな」
「ほほ、そうですな」
「こういうキラキラした子どもの表情は良いですわね」
「本当ですわね」
「元気があって良いわね」
隣のテーブルには、ティナおばあさまと辺境伯様とイザベラ様に司祭様とシスターが座っている。
待ちきれない子ども達の為に、準備ができたら直ぐにパーティを始める様だ。
「お兄ちゃん、料理楽しみだね」
「そうだね、いっぱい食べてね」
リズとスラちゃんも、目の前に出された料理に目が釘付けだ。
エレノアとサンディも待ちきれない様で、僕は思わず苦笑してしまった。
全員に飲み物が配られて、いよいよパーティの始まりです。
因みに子ども達が主役なので、保護者向けにもお酒はないですよ。
グラスを持った辺境伯様が席から立ち上がり、いよいよパーティの始まりです。
「ごほん。今日はここにいる皆が主役だ。今日まで育ててくれた両親や保護者に感謝しながら、食事を楽しんでくれ。では、乾杯だ!」
「「「乾杯!」」」
乾杯の合図で一斉に目の前の料理を食べ始める子ども達。
料理がとても美味しいのは、その笑顔が物語っている。
「うーん、料理美味しいよ!」
「そうだね、今日は格別に美味しいね」
「うん!」
勿論、リズも料理にご満悦。
僕はリズとエレノアとサンディの口元を拭いてあげながら、食事を楽しんでいく。
子どもが主役だから、お肉もハンバーグだしパンやご飯も小さめに準備してある。
なので、子ども達もドンドンと料理を食べている。
おかわりをする子もいて、侍従が笑顔で応対している。
「流石は領主様の料理だ」
「そうね。子ども向けなのに、大人でもとても美味しく食べられるわ」
勿論、大人も料理に大満足していて、大人にもおかわりをしている人がいる。
万人に受け入れられる料理を作るのだから、流石は辺境伯様の料理人だと思った。
そんな時、僕と辺境伯様の所に侍従が急いで駆け寄ってきた。
何か僕達に急ぎの事がある様だ。
「大変でございます。ハンナさんとマヤさんが同時に破水をしました」
「「え!」」
その事を聞いた僕と辺境伯様はびっくり仰天。
逆に冷静だったのはイザベラ様とシスターだった。
「ちょうど忙しいタイミングも過ぎたし、手伝いの侍従を向かわせましょう」
「私が出産に立ち会う予定でしたので、このまま屋敷に向かいますわ」
直ぐにそれぞれ行動を開始して、イザベラ様は勉強といってソフィアさんも僕の屋敷に連れていった。
急に僕達がザワザワし始めたので、ルーカスお兄様とアイビー様はともかくとして、リズ達も僕に何があったかと聞いてきた。
「お兄ちゃん、何かあったの?」
「侍従のお姉さん達の赤ちゃんが産まれそうなんだって。だから、屋敷に手伝いに行ったんだよ」
「え、赤ちゃんが産まれるの!」
リズが大声でびっくりした様に叫んだので、子ども達も大人達も一斉にこちらと侍従が駆け込んでいった屋敷を見ている。
「リズちゃんの所で赤ちゃんが産まれるの?」
「そうなの。お姉さんの赤ちゃんなの!」
「へえ、そうなんだ」
「楽しみだね」
儀式の時にリズと話をしていた子ども達がこちらに来て、リズから色々と話を聞いている。
もう、リズとスラちゃんは赤ちゃんが産まれるとあってまたもやテンションが上がっている。
そんな中、僕とティナおばあさまは屋敷に向かって状況を確認しに行った。
「あ、ティナ様とアレク君。こっちは大丈夫よ」
「シスターさんが、思ったより早く産まれるかもって言っていたわ」
「すみません、よろしくお願いします」
屋敷の中では出産に必要な物が事前に揃えられていて、更に治癒魔法が使えるカミラさん達も手伝いにきていた。
女性陣は至って冷静に対処している。
「ああ、大丈夫かな……」
「心配だよ……」
冷静な女性陣に対して、お姉さん達の旦那さんは屋敷の中でオロオロしていた。
出産を行なっている部屋の中に入る訳にもいかず、とても不安な様だ。
因みに、屋敷の門番はジンさんが代わりを勤めているけど、何故かジンさんもオロオロしていた。
「この様子なら大丈夫だわ。出産には時間がかかるし、ひとまず戻りましょう」
「そうですね。ミカエルも連れて行きます」
ティナおばあさまも大丈夫だと判断したので、出産の邪魔になってはいけないのでミカエルも一緒に連れてパーティ会場に戻った。
「ああ、心配だ……」
「「……」」
席に戻ると、何故か辺境伯様までがオロオロとしていた。
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