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第十三章 貴族主義派の不正
二百六話 防壁を打ち破れ
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流石にリズとスラちゃんは勝手に突っ走った事を反省してか、大人しく兵の治療を行っていた。
しかしながら、怪我した兵も目の前でならずものを相手に無双した子どもが治療しているので、少しおっかなびっくりで治療を受けていた。
その間に僕は、王都郊外の駐屯地にゲートを繋いで準備していた兵を呼び寄せた。
兵は襲撃があった事に驚いていたけど、リズとスラちゃんとプリンが撃退したと聞いたら、何故か納得していたよ。
そういえば、王都の兵は何回も僕達の戦いを見ていたんだっけ。
「とはいえ、最近のあの子の強さは半端ないな」
「あのスライムも強いのは分かっているが、下手すれば下級の竜よりも強いのではないか」
「あはは、否定できません……」
魔法の扱いも上手くなってきて体も少し大きくなったからか、リズは強くなったよな。
スラちゃんもこの前の共和国で大量にネズミを吸収したからか、更に強くなっている。
しかも二人はともに、本来は後衛のはずなのだ。
軍務卿と内務卿が呆れるのもよく分かるよ。
「軍務卿閣下、出撃の準備が整いました」
「うむ。奴らは何をしてくるか分からない。充分に警戒する様に」
「はっ」
ここで王都から来た兵の指揮官が、軍務卿に準備完了の報告をしてきた。
既に魔導船の着陸を阻止してならずものを仕掛けてきたので、代官が何をするのかわからないぞ。
と、ここで治療を終えたリズとスラちゃんが戻ってきた。
流石にしょぼんとしていた。
「お兄ちゃん、全部終わったよ。あと、勝手に走っていっちゃってごめんなさい」
「リズに悪気がないのは分かっているけど、もう少し気をつけようね」
「うん……」
僕は、しょぼんとしているリズとスラちゃんの頭を撫でてあげた。
頭を撫でている内に、リズとスラちゃんも少しずつ元気を取り戻した様で、表情も元に戻ってきた。
「さて、これからが本番だ。皆も充分に気をつけるように」
「「はい」」
内務卿からも気を引き締める様に言われたので、僕とリズも返事をする。
「よし、では出発するぞ」
軍務の合図によって、軍の本体が出発した。
既に先遣隊が出発しているのだが、どうも街の防壁を閉じていて街の中に入れないとの報告が上がってきた。
そこで、僕達の出番となった訳だ。
駐屯地から軽く小走りで十分で、ポートコールの街に到着。
防壁の向こうから塩の香りがするので、海が近くにあるのは分かる。
しかし、防壁は固く閉ざされていて、僕達は中に入ることができない。
「それではやってみますね」
「うむ、頼んだぞ」
「お兄ちゃん、頑張ってね」
作戦はこうだ。
僕とプリンの雷魔法で防壁を護っている兵を無効化し、スラちゃんとプリンで門を開けるのだ。
「では、いきます!」
バリバリバリ!
「「「ギャー!」」」
「おー、ピカピカしているよ」
「ほほ、これはまた凄い魔法だな」
「アレク君も、魔法使いとして成長しているね」
「「「すげー、流石はアレク殿下だ」」」
僕とプリンの合体魔法のエリアスタンで、一気に広範囲の兵を痺れさせる。
見た目は派手な魔法なので、一緒にきた兵も驚いていた。
そして、間髪入れずにスラちゃんとプリンが兵の隙間から忍び込む。
バリバリバリ。
「「「ギャー」」」
おっと、まだ動ける兵がいたのでプリンがショートスタンを放っている様だ。
兵の悲鳴が聞こえるぞ。
ガガガ。
「おお、流石はスラちゃん」
その間に、スラちゃんが防壁の門を開けた。
リズがぴょんぴょんと跳ねて喜んでいるが、こんなデカい門をどうやって開けたのだろうか。
ドヤ顔でこちらを見ているスラちゃんに、後で聞いてみよう。
しかしながら、怪我した兵も目の前でならずものを相手に無双した子どもが治療しているので、少しおっかなびっくりで治療を受けていた。
その間に僕は、王都郊外の駐屯地にゲートを繋いで準備していた兵を呼び寄せた。
兵は襲撃があった事に驚いていたけど、リズとスラちゃんとプリンが撃退したと聞いたら、何故か納得していたよ。
そういえば、王都の兵は何回も僕達の戦いを見ていたんだっけ。
「とはいえ、最近のあの子の強さは半端ないな」
「あのスライムも強いのは分かっているが、下手すれば下級の竜よりも強いのではないか」
「あはは、否定できません……」
魔法の扱いも上手くなってきて体も少し大きくなったからか、リズは強くなったよな。
スラちゃんもこの前の共和国で大量にネズミを吸収したからか、更に強くなっている。
しかも二人はともに、本来は後衛のはずなのだ。
軍務卿と内務卿が呆れるのもよく分かるよ。
「軍務卿閣下、出撃の準備が整いました」
「うむ。奴らは何をしてくるか分からない。充分に警戒する様に」
「はっ」
ここで王都から来た兵の指揮官が、軍務卿に準備完了の報告をしてきた。
既に魔導船の着陸を阻止してならずものを仕掛けてきたので、代官が何をするのかわからないぞ。
と、ここで治療を終えたリズとスラちゃんが戻ってきた。
流石にしょぼんとしていた。
「お兄ちゃん、全部終わったよ。あと、勝手に走っていっちゃってごめんなさい」
「リズに悪気がないのは分かっているけど、もう少し気をつけようね」
「うん……」
僕は、しょぼんとしているリズとスラちゃんの頭を撫でてあげた。
頭を撫でている内に、リズとスラちゃんも少しずつ元気を取り戻した様で、表情も元に戻ってきた。
「さて、これからが本番だ。皆も充分に気をつけるように」
「「はい」」
内務卿からも気を引き締める様に言われたので、僕とリズも返事をする。
「よし、では出発するぞ」
軍務の合図によって、軍の本体が出発した。
既に先遣隊が出発しているのだが、どうも街の防壁を閉じていて街の中に入れないとの報告が上がってきた。
そこで、僕達の出番となった訳だ。
駐屯地から軽く小走りで十分で、ポートコールの街に到着。
防壁の向こうから塩の香りがするので、海が近くにあるのは分かる。
しかし、防壁は固く閉ざされていて、僕達は中に入ることができない。
「それではやってみますね」
「うむ、頼んだぞ」
「お兄ちゃん、頑張ってね」
作戦はこうだ。
僕とプリンの雷魔法で防壁を護っている兵を無効化し、スラちゃんとプリンで門を開けるのだ。
「では、いきます!」
バリバリバリ!
「「「ギャー!」」」
「おー、ピカピカしているよ」
「ほほ、これはまた凄い魔法だな」
「アレク君も、魔法使いとして成長しているね」
「「「すげー、流石はアレク殿下だ」」」
僕とプリンの合体魔法のエリアスタンで、一気に広範囲の兵を痺れさせる。
見た目は派手な魔法なので、一緒にきた兵も驚いていた。
そして、間髪入れずにスラちゃんとプリンが兵の隙間から忍び込む。
バリバリバリ。
「「「ギャー」」」
おっと、まだ動ける兵がいたのでプリンがショートスタンを放っている様だ。
兵の悲鳴が聞こえるぞ。
ガガガ。
「おお、流石はスラちゃん」
その間に、スラちゃんが防壁の門を開けた。
リズがぴょんぴょんと跳ねて喜んでいるが、こんなデカい門をどうやって開けたのだろうか。
ドヤ顔でこちらを見ているスラちゃんに、後で聞いてみよう。
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