82 / 143
第二章 バスク子爵領
第八十二話 今日の成果報告
しおりを挟む
夕方になったので、ホワイトとタラちゃんとフランソワの帰りを待ってから冒険者ギルドに向かった。
「おお、お嬢ちゃん達か。今日荷物運びをしている所を見たが、お嬢ちゃん達は力持ちだな」
「ふふふ、シロは力持ちなのだ」
「ミケも力持ちだよ」
「ワハハ。そうかそうか、そりゃすげーな」
「「えへへ」」
冒険者ギルドについて手続きを済ませている間、シロとミケの周りには沢山の屈強な冒険者が集まっていた。
どうも自分の仕事の合間にシロとミケの荷物運びを見ていた様で、シロとミケも屈強な冒険者に頭を撫でられてご機嫌だった。
シロとミケは悪い人ではなければ、どんな人にも積極的に接するからな。
「シロ、ミケ、帰るぞ」
「「じゃーね!」」
シロとミケは、冒険者に挨拶してから俺の所にやってきた。
シロとミケは、屈強な冒険者達とはすっかり友達になったみたいだ。
さて、屋敷に戻ってテリー様と今後の事を話さないと。
「おかえりなさーい!」
「お、リーフか。ただいま」
屋敷に戻ると、防壁の警備から帰ってきていたリーフが俺達を出迎えてくれた。
リーフは、ご機嫌な様子で俺の周りをくるくると回っていた。
「おお、帰ってきたか」
「はい、今戻りました」
ちょうどテリー様も、俺達の事を出迎えてくれた。
どうやら、テリー様からも俺達に話があるらしい。
俺達も渡りに船という事で、皆で応接室に向かいます。
「先ずはサトー殿から話を伺おうか」
応接室に入って出された紅茶を飲んでから、テリー様は俺に話しかけてきた。
俺は、ホワイトとタラちゃんとフランソワの報告を混ぜながら話し始めた。
「ワース商会は、オース商会の前に構えている店舗の他にバスクの街にもう一つ拠点を構えている様です。どうやら、もう一つの拠点が奴らの本命の様です」
「ふむ、奴らは店舗を隠れ蓑として別の所で暗躍しているのか」
「はい、因みにワース商会への潜入調査の結果、奴らは明後日の夜に何か動きがあるそうです」
ホワイトとタラちゃんとフランソワの潜入調査の結果、明後日の夜に店舗からもう一つの拠点に馬車を出すという事が分かった。
明らかに何かあると予想していいだろう。
「では、次はこちらの番だな。サトー殿の従魔達が、防壁の警備を頑張ってくれた。お陰で多くの不審者を捕らえる事ができた」
「むふー」
テリー様がリーフやスライム達の事を褒めると、リーフがドヤ顔で俺の事を見ていた。
スライム達も触手をふりふりして、俺達にやったぞとアピールしていた。
「捕らえた者の多くは普通の犯罪者だが、数人闇組織の構成員がいた。尋問した結果、どうやら王都側の門に近いスラム街に奴らの拠点がある事が分かった」
「となると、ワース商会がこの街に持っているもう一つの拠点は、尋問した結果と所になりそうですね」
「うむ、その場所へ兵の巡回を強化した。奴らが尻尾を出すとは考え難いが、やらないよりかは良いだろう」
「人の目があるだけで、犯罪者は警戒しますからね」
拠点の目安が分かるだけで、俺達としても動きやすくなる。
そして、現場突入のタイミングも決定した。
「となると、明後日の夜に奴らを押さえる事になるな」
「はい、ワース商会から出た馬車の後を追い、拠点が発覚次第突入ですね」
「調査継続だが、もう一つの拠点の方が本命じゃな。店舗は騎士や兵に任せて、妾達はもう一つの拠点に向かうとするか」
「ふふふ、これは腕がなるわね」
「「悪い人は、全部捕まえるよ」」
ビアンカ殿下とも話をして、これからの方針が決定した。
現場突入の方針が決定したら、何故かエステル殿下とシロとミケがやる気を出していた。
「因みに、サトー殿は明日は如何なされますか?」
「実は、本日のオース商会の手伝いを頑張ったら他の商会からも声をかけられまして。明日もワース商会の監視をしつつ、商会の手伝いになります」
「うむ、分かった。リンよ、地元の人の為にしっかりと働くのだぞ」
「はい、お父様」
これで明日行う事も確定し、話し合いは終了です。
しかし、リンさんにしっかりと働く様に言うテリー様は、やっぱり凄いなと思った。
「はい、フルーツの盛り合わせですよ」
「一杯食べて下さいね」
「「「わーい!」」」
因みに今日は皆頑張ったという事で、シロとミケに従魔達全員にご褒美が配られていた。
サーシャさんとエルシーさんが皆の前へフルーツの盛り合わせを配っているが、何故かエステル殿下の前にもフルーツの盛り合わせが配られていた。
因みにリーフ達が捕まえた犯罪者には賞金首がいたらしいが、賞金は辞退して寄付するという。
オース商会も今日は大儲けした筈だが、俺達は依頼料以外は受け取らなかった。
なので、皆にはこのご褒美はたっぷりと食べて貰いたい。
「うーん、労働の後の甘い物は格別だなあ」
「あの、エステルお姉様。もう少し遠慮して貰うとありがたいのだが」
因みに、エステル殿下はビアンカ殿下の忠告もスルーして、フルーツの盛り合わせをお代わりまでしていた。
「おお、お嬢ちゃん達か。今日荷物運びをしている所を見たが、お嬢ちゃん達は力持ちだな」
「ふふふ、シロは力持ちなのだ」
「ミケも力持ちだよ」
「ワハハ。そうかそうか、そりゃすげーな」
「「えへへ」」
冒険者ギルドについて手続きを済ませている間、シロとミケの周りには沢山の屈強な冒険者が集まっていた。
どうも自分の仕事の合間にシロとミケの荷物運びを見ていた様で、シロとミケも屈強な冒険者に頭を撫でられてご機嫌だった。
シロとミケは悪い人ではなければ、どんな人にも積極的に接するからな。
「シロ、ミケ、帰るぞ」
「「じゃーね!」」
シロとミケは、冒険者に挨拶してから俺の所にやってきた。
シロとミケは、屈強な冒険者達とはすっかり友達になったみたいだ。
さて、屋敷に戻ってテリー様と今後の事を話さないと。
「おかえりなさーい!」
「お、リーフか。ただいま」
屋敷に戻ると、防壁の警備から帰ってきていたリーフが俺達を出迎えてくれた。
リーフは、ご機嫌な様子で俺の周りをくるくると回っていた。
「おお、帰ってきたか」
「はい、今戻りました」
ちょうどテリー様も、俺達の事を出迎えてくれた。
どうやら、テリー様からも俺達に話があるらしい。
俺達も渡りに船という事で、皆で応接室に向かいます。
「先ずはサトー殿から話を伺おうか」
応接室に入って出された紅茶を飲んでから、テリー様は俺に話しかけてきた。
俺は、ホワイトとタラちゃんとフランソワの報告を混ぜながら話し始めた。
「ワース商会は、オース商会の前に構えている店舗の他にバスクの街にもう一つ拠点を構えている様です。どうやら、もう一つの拠点が奴らの本命の様です」
「ふむ、奴らは店舗を隠れ蓑として別の所で暗躍しているのか」
「はい、因みにワース商会への潜入調査の結果、奴らは明後日の夜に何か動きがあるそうです」
ホワイトとタラちゃんとフランソワの潜入調査の結果、明後日の夜に店舗からもう一つの拠点に馬車を出すという事が分かった。
明らかに何かあると予想していいだろう。
「では、次はこちらの番だな。サトー殿の従魔達が、防壁の警備を頑張ってくれた。お陰で多くの不審者を捕らえる事ができた」
「むふー」
テリー様がリーフやスライム達の事を褒めると、リーフがドヤ顔で俺の事を見ていた。
スライム達も触手をふりふりして、俺達にやったぞとアピールしていた。
「捕らえた者の多くは普通の犯罪者だが、数人闇組織の構成員がいた。尋問した結果、どうやら王都側の門に近いスラム街に奴らの拠点がある事が分かった」
「となると、ワース商会がこの街に持っているもう一つの拠点は、尋問した結果と所になりそうですね」
「うむ、その場所へ兵の巡回を強化した。奴らが尻尾を出すとは考え難いが、やらないよりかは良いだろう」
「人の目があるだけで、犯罪者は警戒しますからね」
拠点の目安が分かるだけで、俺達としても動きやすくなる。
そして、現場突入のタイミングも決定した。
「となると、明後日の夜に奴らを押さえる事になるな」
「はい、ワース商会から出た馬車の後を追い、拠点が発覚次第突入ですね」
「調査継続だが、もう一つの拠点の方が本命じゃな。店舗は騎士や兵に任せて、妾達はもう一つの拠点に向かうとするか」
「ふふふ、これは腕がなるわね」
「「悪い人は、全部捕まえるよ」」
ビアンカ殿下とも話をして、これからの方針が決定した。
現場突入の方針が決定したら、何故かエステル殿下とシロとミケがやる気を出していた。
「因みに、サトー殿は明日は如何なされますか?」
「実は、本日のオース商会の手伝いを頑張ったら他の商会からも声をかけられまして。明日もワース商会の監視をしつつ、商会の手伝いになります」
「うむ、分かった。リンよ、地元の人の為にしっかりと働くのだぞ」
「はい、お父様」
これで明日行う事も確定し、話し合いは終了です。
しかし、リンさんにしっかりと働く様に言うテリー様は、やっぱり凄いなと思った。
「はい、フルーツの盛り合わせですよ」
「一杯食べて下さいね」
「「「わーい!」」」
因みに今日は皆頑張ったという事で、シロとミケに従魔達全員にご褒美が配られていた。
サーシャさんとエルシーさんが皆の前へフルーツの盛り合わせを配っているが、何故かエステル殿下の前にもフルーツの盛り合わせが配られていた。
因みにリーフ達が捕まえた犯罪者には賞金首がいたらしいが、賞金は辞退して寄付するという。
オース商会も今日は大儲けした筈だが、俺達は依頼料以外は受け取らなかった。
なので、皆にはこのご褒美はたっぷりと食べて貰いたい。
「うーん、労働の後の甘い物は格別だなあ」
「あの、エステルお姉様。もう少し遠慮して貰うとありがたいのだが」
因みに、エステル殿下はビアンカ殿下の忠告もスルーして、フルーツの盛り合わせをお代わりまでしていた。
79
お気に入りに追加
366
あなたにおすすめの小説
異世界まったり冒険記~魔法創造で快適無双~
南郷 聖
ファンタジー
普通の学校に通う普通のオタクな高校生「坂本 匠」16歳は童貞だ。
将来の夢は可愛い女の子と付き合ってあんなことやこんなことをすること。
しかしその夢は、放火の魔の手によってもろくも崩れ去る。
焼死した匠の目の前に現れたのは、ナイスバディな女神様。
その女神様の計らいで異世界に転生することになった主人公。
次の人生では女の子にモテるような人生を歩むことを心に誓い、転生を決意する。
果たして匠は異世界で童貞を捨てることはできるのか!?
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~
御峰。
ファンタジー
不遇な職場で働いていた神楽湊はリフレッシュのため山に登ったのだが、石に躓いてしまい転げ落ちて異世界転生を果たす事となった。
異世界転生を果たした神楽湊だったが…………朱雀の卵!? どうやら神獣に生まれ変わったようだ……。
前世で人だった記憶があり、新しい人生も人として行きたいと願った湊は、進化の選択肢から『半神半人(デミゴット)』を選択する。
神獣朱雀エインフェリアの息子として生まれた湊は、名前アルマを与えられ、妹クレアと弟ルークとともに育つ事となる。
朱雀との生活を楽しんでいたアルマだったが、母エインフェリアの死と「世界を見て回ってほしい」という頼みにより、妹弟と共に旅に出る事を決意する。
そうしてアルマは新しい第二の人生を歩き始めたのである。
究極スキル『道しるべ』を使い、地図を埋めつつ、色んな種族の街に行っては美味しいモノを食べたり、時には自然から採れたての素材で料理をしたりと自由を満喫しながらも、色んな事件に巻き込まれていくのであった。
田舎で師匠にボコされ続けた結果、気づいたら世界最強になっていました
七星点灯
ファンタジー
俺は屋上から飛び降りた。いつからか始まった、凄惨たるイジメの被害者だったから。
天国でゆっくり休もう。そう思って飛び降りたのだが──
俺は赤子に転生した。そしてとあるお爺さんに拾われるのだった。
──数年後
自由に動けるようになった俺に対して、お爺さんは『指導』を行うようになる。
それは過酷で、辛くて、もしかしたらイジメられていた頃の方が楽だったかもと思ってしまうくらい。
だけど、俺は強くなりたかった。
イジメられて、それに負けて自殺した自分を変えたかった。
だから死にたくなっても踏ん張った。
俺は次第に、拾ってくれたおじいさんのことを『師匠』と呼ぶようになり、厳しい指導にも喰らいつけるようになってゆく。
ドラゴンとの戦いや、クロコダイルとの戦いは日常茶飯事だった。
──更に数年後
師匠は死んだ。寿命だった。
結局俺は、師匠が生きているうちに、師匠に勝つことができなかった。
師匠は最後に、こんな言葉を遺した。
「──外の世界には、ワシより強い奴がうじゃうじゃいる。どれ、ワシが居なくなっても、お前はまだまだ強くなれるぞ」
俺はまだ、強くなれる!
外の世界には、師匠よりも強い人がうじゃうじゃいる!
──俺はその言葉を聞いて、外の世界へ出る決意を固めた。
だけど、この時の俺は知らなかった。
まさか師匠が、『かつて最強と呼ばれた冒険者』だったなんて。
世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
前世の記憶で異世界を発展させます!~のんびり開発で世界最強~
櫻木零
ファンタジー
20XX年。特にこれといった長所もない主人公『朝比奈陽翔』は二人の幼なじみと充実した毎日をおくっていた。しかしある日、朝起きてみるとそこは異世界だった!?異世界アリストタパスでは陽翔はグランと名付けられ、生活をおくっていた。陽翔として住んでいた日本より生活水準が低く、人々は充実した生活をおくっていたが元の日本の暮らしを知っている陽翔は耐えられなかった。「生活水準が低いなら前世の知識で発展させよう!」グランは異世界にはなかったものをチートともいえる能力をつかい世に送り出していく。そんなこの物語はまあまあ地頭のいい少年グランの異世界建国?冒険譚である。小説家になろう様、カクヨム様、ノベマ様、ツギクル様でも掲載させていただいております。そちらもよろしくお願いします。
これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる