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第二章 バスク子爵領
第六十話 昼寝の邪魔をしたもの
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ガラガラガラ。
馬車は農村を抜けて、周囲を森に囲まれたエリアに入った。
「ここからは、魔物が出てくる可能性もあるので気をつけて下さい」
「「はーい」」
御者を交代したマリリさんが、俺達に注意を促す。
街道沿いにある野営ポイントまであと少しだけど、ここは気を抜かないでいないと。
流石にエステル殿下も、お菓子を食べるのは止めて辺りを気にする様にした。
と、その時従魔の一匹が何かに気がついた様だ。
「ビアンカ様、この先に何かの気配があります」
「む、そうか。フランソワ、分かったぞ」
ビアンカ殿下の従魔であるフランソワが、何か気配を感じた様だ。
馬車の中のメンバーに、緊張が走った。
すると、街道の少し先にオオカミの群れが現れたのだ。
現れたオオカミは、十頭以上はいるな。
「馬車を止めます。馬を守る様に陣形を取りましょう」
「「「はい」」」
マリリさんの指示に従って、俺達は馬車から馬を守る様に陣形を取った。
「「ブルルル」」
「お馬さんが、俺もやるって言っているよ」
「やる気満々だって」
「やめておけ。馬達は別に仕事があるだろうが」
何故に、馬がオオカミを倒す事にやる気になっているんだよ。
俺の言葉に馬が不満そうな顔をしているけど、馬車を引く馬が怪我をしたらどうするんですか。
シュッ、シュッ、シュッ。
俺が呆れながら馬の事を見ていたら、馬車の中から何かが飛び出して俺達の前に出てきた。
飛び出してきたのは、どう見てもスライム達とタラちゃんとホワイトにリーフだよね。
「せっかく、気持ちよく寝ていたのに!」
ちゅどーん、ちゅどーん、ちゅどーん。
リーフが叫ぶと、突如としてスライム達とタラちゃんとホワイトがオオカミに向けて魔法を一斉掃射したのだった。
オオカミは突然の魔法攻撃に逃げる事もできず、あっという間に駆逐されたのだった。
そしてオオカミを倒し終わると、リーフやスライム達は馬車の中に戻っていった。
「どうやらリーフ達は寝ていた所を起こされたから、それで怒った様だな」
「うわあ、オオカミがボロボロになっているよ」
「これは凄いね、穴だらけだよ」
リーフ達の魔法攻撃に思わずシロとミケもびっくりしているけど、オオカミは魔法を大量に受けて蜂の巣状態だ。
うーん、これではこのオオカミは素材として使い物にならないだろうな。
念の為に、ボロボロになったオオカミをアイテムボックスに収納しておこう。
「では、出発しましょう。次の野営ポイントで、本日は宿泊しましょう」
「「はーい」」
本日の宿泊するところまであと少しらしいので、このままマリリさんが御者で馬車は発進する。
直ぐに野営できるように、俺は馬車の中でアイテムボックスの中を確認していた。
他のメンバーも各々荷物を確認していた。
そして、本日の野営ポイントにもう直ぐ着くというタイミングで、今度はシロとミケが何かに気がついた様だ。
「あ、前に何かがいるよ」
「誰かが襲われているよ」
「えっ!」
シロとミケの言葉に、俺も他のメンバーもびっくり。
どうも従魔達も何かに気がついた様で、馬車の前の方に移動してきた。
「マリリ、急ぐ事はできる?」
「お任せを」
リンさんはマリリさんに急ぐように指示をした。
何とか現場に間に合ってほしい。
馬車は農村を抜けて、周囲を森に囲まれたエリアに入った。
「ここからは、魔物が出てくる可能性もあるので気をつけて下さい」
「「はーい」」
御者を交代したマリリさんが、俺達に注意を促す。
街道沿いにある野営ポイントまであと少しだけど、ここは気を抜かないでいないと。
流石にエステル殿下も、お菓子を食べるのは止めて辺りを気にする様にした。
と、その時従魔の一匹が何かに気がついた様だ。
「ビアンカ様、この先に何かの気配があります」
「む、そうか。フランソワ、分かったぞ」
ビアンカ殿下の従魔であるフランソワが、何か気配を感じた様だ。
馬車の中のメンバーに、緊張が走った。
すると、街道の少し先にオオカミの群れが現れたのだ。
現れたオオカミは、十頭以上はいるな。
「馬車を止めます。馬を守る様に陣形を取りましょう」
「「「はい」」」
マリリさんの指示に従って、俺達は馬車から馬を守る様に陣形を取った。
「「ブルルル」」
「お馬さんが、俺もやるって言っているよ」
「やる気満々だって」
「やめておけ。馬達は別に仕事があるだろうが」
何故に、馬がオオカミを倒す事にやる気になっているんだよ。
俺の言葉に馬が不満そうな顔をしているけど、馬車を引く馬が怪我をしたらどうするんですか。
シュッ、シュッ、シュッ。
俺が呆れながら馬の事を見ていたら、馬車の中から何かが飛び出して俺達の前に出てきた。
飛び出してきたのは、どう見てもスライム達とタラちゃんとホワイトにリーフだよね。
「せっかく、気持ちよく寝ていたのに!」
ちゅどーん、ちゅどーん、ちゅどーん。
リーフが叫ぶと、突如としてスライム達とタラちゃんとホワイトがオオカミに向けて魔法を一斉掃射したのだった。
オオカミは突然の魔法攻撃に逃げる事もできず、あっという間に駆逐されたのだった。
そしてオオカミを倒し終わると、リーフやスライム達は馬車の中に戻っていった。
「どうやらリーフ達は寝ていた所を起こされたから、それで怒った様だな」
「うわあ、オオカミがボロボロになっているよ」
「これは凄いね、穴だらけだよ」
リーフ達の魔法攻撃に思わずシロとミケもびっくりしているけど、オオカミは魔法を大量に受けて蜂の巣状態だ。
うーん、これではこのオオカミは素材として使い物にならないだろうな。
念の為に、ボロボロになったオオカミをアイテムボックスに収納しておこう。
「では、出発しましょう。次の野営ポイントで、本日は宿泊しましょう」
「「はーい」」
本日の宿泊するところまであと少しらしいので、このままマリリさんが御者で馬車は発進する。
直ぐに野営できるように、俺は馬車の中でアイテムボックスの中を確認していた。
他のメンバーも各々荷物を確認していた。
そして、本日の野営ポイントにもう直ぐ着くというタイミングで、今度はシロとミケが何かに気がついた様だ。
「あ、前に何かがいるよ」
「誰かが襲われているよ」
「えっ!」
シロとミケの言葉に、俺も他のメンバーもびっくり。
どうも従魔達も何かに気がついた様で、馬車の前の方に移動してきた。
「マリリ、急ぐ事はできる?」
「お任せを」
リンさんはマリリさんに急ぐように指示をした。
何とか現場に間に合ってほしい。
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