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第9話
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「あっ」
持っていたスマホを思わず落としてしまい、慌てて拾い上げる。
―――あ~・・・・緊張しすぎて腹いてぇ・・・
待ち合わせ場所の駅前で、俺は落ち着きなく何度もスマホを見ては周りをきょろきょろ見回していた。
まだ約束の時間まで20分もある。
30分前についてしまい、どれだけ楽しみにしてるんだと自分に呆れていた。
でも本当に楽しみなんだからしょうがない。
5分前。
まだ現れない篤人に、ちょっと心配になってきた。
―――何か、あったのかな。
メールもないし、着信もない。
それでも俺は心配で、電話してみようか、なんて本気で思い始めた頃―――
「たけるくん!」
凜としたその声に、俺の心臓が跳ねる。
「あ―――」
きれいな薄紫のシャツにジーパンという格好の篤人が、息を切らせて立っていた。
「ご、ごめん、待った?」
「いや、全然!俺も今来たばっかりだから!」
「ほんと?よかった」
篤人の笑顔に、胸が高鳴る。
―――可愛い
「あ、じゃあ行こうか。映画、コメディーなんだけど―――」
「そうなんだ。俺、コメディー好きだよ」
「ほんと?よかった!」
俺は心底ほっとして胸をなでおろしたけれど・・・
雑談しながら映画館へと向かう途中、なんとなく篤人の元気がないことに気付いた。
「・・・何かあった?」
「え?」
「いや、なんか元気ないから」
「え・・・そんなことないよ?元気元気」
「そ・・・?ならいいけど・・・」
無理して笑っているように見えた。
何かあったんだろうか?
篤人の心配をしながらも、まだ俺に心の内を見せてくれない篤人に、寂しさを覚える。
仕方がない。
まだそんな関係じゃないんだから・・・・。
映画は大いに笑える作品で、隣にいた篤人も顔をくしゃくしゃにして爆笑していたので、俺はホッとしていた。
体全体で感情表現をする篤人が、本当に可愛いと思った。
同じ時間を共有できることが嬉しくて、もっとこの時間が続けばいいのにと。
でもそれも映画が終わるまでのことで・・・・
映画館を出た俺たちは、俺が予約していたレストランへ向かうことになった。
「パスタとか、好き?」
「うん、好きだよ」
「よかった。そんな大したとこじゃないけど、イタリアンレストラン予約しておいたんだ」
その言葉に、篤人は一瞬すごく嬉しそうな、それでいて照れたような表情を見せたのだけれど―――
すぐに何か思い出したように俺から目をそらせた。
「あ・・・なんか予定あった?」
俺の言葉に、慌てて首を振る篤人。
「そんなこと、ないよ!予想してなかったからびっくりしただけで・・・すごく嬉しいよ」
「ほんと?ならいいけど・・・・」
それでもどこかしっくりこないままにレストランに入る。
料理はどれもなかなかおいしかったし、店の雰囲気も悪くなかった。
なのに、篤人はずっと心ここにあらずといった感じでぼんやりしていることが多かった。
やっぱり何か気になることがあるとしか思えなかった。
そうじゃなかったら、俺といることに不満があるとしか・・・・
もしかして、他の誰かと約束してた・・・とか?
もやもやとする心をそのままにしておくのはよくない。
それはわかっていても、俺はなかなか言い出すことができなかった。
そしてとうとう食事も終盤にさしかかり、デザートが運ばれてきた頃・・・
「おいしそうだなぁ。あ、でもショコラムースってことは篤人くんの舌に敵うものか―――篤人くん?」
俺の言葉に、篤人がはっと顔を上げた。
「あ―――ごめん、何?」
「・・・あのさ、やっぱり何か気になることあるんじゃない?」
「そんなこと・・・・」
「別に、俺怒らないよ?それよりも、ずっと何かを気にしてるみたいでいられる方が気になる」
「・・・・ごめん、なさい・・・・」
しゅんと下を向いてしまった篤人に、俺は慌てて腰を浮かせた。
「あ、だから、怒ってないから!ただ、何か気になることがあるなら言って欲しいなって・・・その、俺とはまだそんな仲じゃないけど、でも・・・・」
「―――樹が、また旅に出るんだ」
「え・・・・」
「・・・今日の夜の便で、中国に・・・・。いつものことなんだ。急に帰って来て、行くときも急で・・・・だから、別に見送りに行く必要も・・・・」
「でも、行きたいんじゃないの?」
篤人が、ちょっと目を見開いて俺を見た。
「・・・・ときどきしか、会えないんでしょ?だから、日本にいる間はできるだけ一緒にいたい・・・そう言ってたよね?」
「・・・・・」
「本当は、空港まで見送りに行きたいんじゃないの?今度はいつ帰ってくるかわからないから・・・・」
「でも・・・・樹は、来なくていいって・・・・」
「でも、篤人は行きたいんだろう?」
思わず、呼び捨てにしてしまった。
でも篤人はそんなこと気にも留めてない様子で俯いていたし、俺も自分で気付かなかった。
「なら、行かなくちゃ。もしこのまま会わずに別れて・・・旅先で樹くんが事故にでもあったらどうすんの?もし、このまま会えなくなったら―――」
―――ガタンッ
篤人が、音をたてて椅子から立ち上がり、周りにいた客がぎょっとしてこちらを見ていた。
「尊くん、俺・・・・・」
「・・・タクシー、呼んでもらおう。俺も一緒に行く」
微かに瞳を潤ませた篤人が、きゅっと唇を噛んだ。
俺は急いで店のスタッフにタクシーを呼んでくれるよう指示し、篤人と一緒に店を出た。
―――ずっと、忙しい両親の代わりに自分の面倒を見てくれていたって
そう嬉しそうに語っていた篤人。
樹くんにとって篤人は何よりも大切な存在。
きっとまた絶対に篤人に会いに戻ってくるけれど―――
その日まで、篤人に見送りに行けなかったという後悔を背負ったままでいて欲しくない。
これは、俺の独占欲なのかもしれないと、思った・・・・・。
「樹!!」
搭乗口へ消えようとしていたその後ろ姿が、ゆっくりとこちらを振り返った。
「篤人?尊くんも・・・・どうした?」
こんなときでも、全くいつもと変わらないふにゃっとした笑顔に、俺はこけそうになった。
「やっぱり、俺、樹を見送りたくて・・・・」
ぐっと拳を握りしめる篤人を見て樹くんが優しく笑い、ゆっくり歩いて傍へ来た。
「そんで、尊くんと一緒に来てくれたんだ?尊くん、ありがとね」
「いや、俺は・・・・」
「篤人、いつも見送りに来てくれてありがと。さっき1人で座っててさ、やっぱり寂しいなあって思ってたとこだったんだ。最後はやっぱ、篤人に見送って欲しかったなぁって・・・・だから、嬉しい」
「樹・・・・ごめん、俺、今回あんまり樹といれなかった気がして・・・・」
「んー?んなことないよ?俺、今回はかっこいい制服着た篤人が働いてるとこいっぱい見れて、超嬉しかったもん」
「ほんと?」
「ん。篤人が、夢をかなえてがんばってる姿見れて、良かった。篤人ががんばってるから俺もがんばろうって思えたし」
「・・・・だから、中国に行くの?」
「そうだよ。俺も篤人に負けてらんない。俺は篤人の兄ちゃんだからね。兄ちゃんらしいことしてないと。そんで、尊くんにも負けらんねえし」
―――え・・・・
篤人が、きょとんとして首を傾げる。
「尊くん?樹と尊くんて、なんか勝負でもしてるの?」
「え、いや、俺は別に―――」
「してるよ。絶対負けらんねぇ勝負。今回は引き分け。尊くんは手ごわいからね。今度帰って来る時には・・・・俺のが、勝つけどね」
そう言って俺を見た樹くんの目は、いつもみたいに穏やかじゃなくて、勝負師のように鋭い・・・・
「・・・俺も、負けないよ。今度樹くんが帰ってるまでに・・・・もっと自信が持てるようになってるから」
「ふふ・・・・楽しみにしてる」
「・・・なんの話してるの?2人とも」
俺と樹くんの話の意味がわからない篤人が、不満そうに口を尖らせる。
「なんでもないよ。篤人、向こう着いたら電話するから」
「・・・うん、待ってる」
「仕事がんばって。あ、無理はすんなよ」
「んふふ・・・うん、樹もね」
2人がどちらからともなくハグし合うのを、俺はちょっと離れて見ていた。
相変わらずスキンシップの激しい2人。
でも、この光景もしばらくは見ないで―――
その瞬間。
樹くんとバッチリ目が合い、俺を見てにやりと笑う。
「―――篤人」
「ん?」
篤人が樹くんからちょっと体を離した瞬間。
樹くんが、篤人の顔を両手ではさみこむようにしてぐいっと自分の方に引き寄せると―――
ちゅっ
音をたてて、2人の唇が重なった。
「―――ちょっ!」
「もう、人が見てる時はやめろよ、樹ぃ~~~」
「いいじゃん、最後くらい」
「・・・最後って言うなよ」
「ふふ、ごめん・・・・じゃ、もう時間だから行くよ」
今度こそ、樹くんが篤人から離れ軽く手を上げた。
「じゃあね、篤人」
「ん・・・元気でね」
「ん。―――尊くん、またね」
「あ、うん、また・・・」
「今度会う時には、尊くんもこれくらいできるようになってっといいね」
「は―――」
何を突然!
楽しそうに笑いながら、遠ざかっていく樹くん。
その後ろ姿は、小さいのに大きく見えて、俺はまだまだ敵わないと思った・・・・。
持っていたスマホを思わず落としてしまい、慌てて拾い上げる。
―――あ~・・・・緊張しすぎて腹いてぇ・・・
待ち合わせ場所の駅前で、俺は落ち着きなく何度もスマホを見ては周りをきょろきょろ見回していた。
まだ約束の時間まで20分もある。
30分前についてしまい、どれだけ楽しみにしてるんだと自分に呆れていた。
でも本当に楽しみなんだからしょうがない。
5分前。
まだ現れない篤人に、ちょっと心配になってきた。
―――何か、あったのかな。
メールもないし、着信もない。
それでも俺は心配で、電話してみようか、なんて本気で思い始めた頃―――
「たけるくん!」
凜としたその声に、俺の心臓が跳ねる。
「あ―――」
きれいな薄紫のシャツにジーパンという格好の篤人が、息を切らせて立っていた。
「ご、ごめん、待った?」
「いや、全然!俺も今来たばっかりだから!」
「ほんと?よかった」
篤人の笑顔に、胸が高鳴る。
―――可愛い
「あ、じゃあ行こうか。映画、コメディーなんだけど―――」
「そうなんだ。俺、コメディー好きだよ」
「ほんと?よかった!」
俺は心底ほっとして胸をなでおろしたけれど・・・
雑談しながら映画館へと向かう途中、なんとなく篤人の元気がないことに気付いた。
「・・・何かあった?」
「え?」
「いや、なんか元気ないから」
「え・・・そんなことないよ?元気元気」
「そ・・・?ならいいけど・・・」
無理して笑っているように見えた。
何かあったんだろうか?
篤人の心配をしながらも、まだ俺に心の内を見せてくれない篤人に、寂しさを覚える。
仕方がない。
まだそんな関係じゃないんだから・・・・。
映画は大いに笑える作品で、隣にいた篤人も顔をくしゃくしゃにして爆笑していたので、俺はホッとしていた。
体全体で感情表現をする篤人が、本当に可愛いと思った。
同じ時間を共有できることが嬉しくて、もっとこの時間が続けばいいのにと。
でもそれも映画が終わるまでのことで・・・・
映画館を出た俺たちは、俺が予約していたレストランへ向かうことになった。
「パスタとか、好き?」
「うん、好きだよ」
「よかった。そんな大したとこじゃないけど、イタリアンレストラン予約しておいたんだ」
その言葉に、篤人は一瞬すごく嬉しそうな、それでいて照れたような表情を見せたのだけれど―――
すぐに何か思い出したように俺から目をそらせた。
「あ・・・なんか予定あった?」
俺の言葉に、慌てて首を振る篤人。
「そんなこと、ないよ!予想してなかったからびっくりしただけで・・・すごく嬉しいよ」
「ほんと?ならいいけど・・・・」
それでもどこかしっくりこないままにレストランに入る。
料理はどれもなかなかおいしかったし、店の雰囲気も悪くなかった。
なのに、篤人はずっと心ここにあらずといった感じでぼんやりしていることが多かった。
やっぱり何か気になることがあるとしか思えなかった。
そうじゃなかったら、俺といることに不満があるとしか・・・・
もしかして、他の誰かと約束してた・・・とか?
もやもやとする心をそのままにしておくのはよくない。
それはわかっていても、俺はなかなか言い出すことができなかった。
そしてとうとう食事も終盤にさしかかり、デザートが運ばれてきた頃・・・
「おいしそうだなぁ。あ、でもショコラムースってことは篤人くんの舌に敵うものか―――篤人くん?」
俺の言葉に、篤人がはっと顔を上げた。
「あ―――ごめん、何?」
「・・・あのさ、やっぱり何か気になることあるんじゃない?」
「そんなこと・・・・」
「別に、俺怒らないよ?それよりも、ずっと何かを気にしてるみたいでいられる方が気になる」
「・・・・ごめん、なさい・・・・」
しゅんと下を向いてしまった篤人に、俺は慌てて腰を浮かせた。
「あ、だから、怒ってないから!ただ、何か気になることがあるなら言って欲しいなって・・・その、俺とはまだそんな仲じゃないけど、でも・・・・」
「―――樹が、また旅に出るんだ」
「え・・・・」
「・・・今日の夜の便で、中国に・・・・。いつものことなんだ。急に帰って来て、行くときも急で・・・・だから、別に見送りに行く必要も・・・・」
「でも、行きたいんじゃないの?」
篤人が、ちょっと目を見開いて俺を見た。
「・・・・ときどきしか、会えないんでしょ?だから、日本にいる間はできるだけ一緒にいたい・・・そう言ってたよね?」
「・・・・・」
「本当は、空港まで見送りに行きたいんじゃないの?今度はいつ帰ってくるかわからないから・・・・」
「でも・・・・樹は、来なくていいって・・・・」
「でも、篤人は行きたいんだろう?」
思わず、呼び捨てにしてしまった。
でも篤人はそんなこと気にも留めてない様子で俯いていたし、俺も自分で気付かなかった。
「なら、行かなくちゃ。もしこのまま会わずに別れて・・・旅先で樹くんが事故にでもあったらどうすんの?もし、このまま会えなくなったら―――」
―――ガタンッ
篤人が、音をたてて椅子から立ち上がり、周りにいた客がぎょっとしてこちらを見ていた。
「尊くん、俺・・・・・」
「・・・タクシー、呼んでもらおう。俺も一緒に行く」
微かに瞳を潤ませた篤人が、きゅっと唇を噛んだ。
俺は急いで店のスタッフにタクシーを呼んでくれるよう指示し、篤人と一緒に店を出た。
―――ずっと、忙しい両親の代わりに自分の面倒を見てくれていたって
そう嬉しそうに語っていた篤人。
樹くんにとって篤人は何よりも大切な存在。
きっとまた絶対に篤人に会いに戻ってくるけれど―――
その日まで、篤人に見送りに行けなかったという後悔を背負ったままでいて欲しくない。
これは、俺の独占欲なのかもしれないと、思った・・・・・。
「樹!!」
搭乗口へ消えようとしていたその後ろ姿が、ゆっくりとこちらを振り返った。
「篤人?尊くんも・・・・どうした?」
こんなときでも、全くいつもと変わらないふにゃっとした笑顔に、俺はこけそうになった。
「やっぱり、俺、樹を見送りたくて・・・・」
ぐっと拳を握りしめる篤人を見て樹くんが優しく笑い、ゆっくり歩いて傍へ来た。
「そんで、尊くんと一緒に来てくれたんだ?尊くん、ありがとね」
「いや、俺は・・・・」
「篤人、いつも見送りに来てくれてありがと。さっき1人で座っててさ、やっぱり寂しいなあって思ってたとこだったんだ。最後はやっぱ、篤人に見送って欲しかったなぁって・・・・だから、嬉しい」
「樹・・・・ごめん、俺、今回あんまり樹といれなかった気がして・・・・」
「んー?んなことないよ?俺、今回はかっこいい制服着た篤人が働いてるとこいっぱい見れて、超嬉しかったもん」
「ほんと?」
「ん。篤人が、夢をかなえてがんばってる姿見れて、良かった。篤人ががんばってるから俺もがんばろうって思えたし」
「・・・・だから、中国に行くの?」
「そうだよ。俺も篤人に負けてらんない。俺は篤人の兄ちゃんだからね。兄ちゃんらしいことしてないと。そんで、尊くんにも負けらんねえし」
―――え・・・・
篤人が、きょとんとして首を傾げる。
「尊くん?樹と尊くんて、なんか勝負でもしてるの?」
「え、いや、俺は別に―――」
「してるよ。絶対負けらんねぇ勝負。今回は引き分け。尊くんは手ごわいからね。今度帰って来る時には・・・・俺のが、勝つけどね」
そう言って俺を見た樹くんの目は、いつもみたいに穏やかじゃなくて、勝負師のように鋭い・・・・
「・・・俺も、負けないよ。今度樹くんが帰ってるまでに・・・・もっと自信が持てるようになってるから」
「ふふ・・・・楽しみにしてる」
「・・・なんの話してるの?2人とも」
俺と樹くんの話の意味がわからない篤人が、不満そうに口を尖らせる。
「なんでもないよ。篤人、向こう着いたら電話するから」
「・・・うん、待ってる」
「仕事がんばって。あ、無理はすんなよ」
「んふふ・・・うん、樹もね」
2人がどちらからともなくハグし合うのを、俺はちょっと離れて見ていた。
相変わらずスキンシップの激しい2人。
でも、この光景もしばらくは見ないで―――
その瞬間。
樹くんとバッチリ目が合い、俺を見てにやりと笑う。
「―――篤人」
「ん?」
篤人が樹くんからちょっと体を離した瞬間。
樹くんが、篤人の顔を両手ではさみこむようにしてぐいっと自分の方に引き寄せると―――
ちゅっ
音をたてて、2人の唇が重なった。
「―――ちょっ!」
「もう、人が見てる時はやめろよ、樹ぃ~~~」
「いいじゃん、最後くらい」
「・・・最後って言うなよ」
「ふふ、ごめん・・・・じゃ、もう時間だから行くよ」
今度こそ、樹くんが篤人から離れ軽く手を上げた。
「じゃあね、篤人」
「ん・・・元気でね」
「ん。―――尊くん、またね」
「あ、うん、また・・・」
「今度会う時には、尊くんもこれくらいできるようになってっといいね」
「は―――」
何を突然!
楽しそうに笑いながら、遠ざかっていく樹くん。
その後ろ姿は、小さいのに大きく見えて、俺はまだまだ敵わないと思った・・・・。
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