血のつながらない弟に誘惑されてしまいました。【完結】

まつも☆きらら

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泡のように消えて

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陽向が倒れたと聞いたとき、心臓が止まるかと思った。
おおげさじゃなく、本当に陽向が俺の前からいなくなってしまうんじゃないかって、そんな風に考えてしまったんだ。

「京ちゃん!今日は生徒会が―――」

小坂の声も耳には届かなかった。
雄介の隣を歩く陽向の顔色は悪く、どこかふわふわしている様子が熱が高いことを現しているようで、つい強い言い方をしてしまった。
もう、陽向がいなくなってしまうことなんて考えられなかった。
俺の中で、陽向は何よりも大切な存在になっていたんだ・・・・。


「保健室でちょっと寝たから、そんなに眠くないよ」

家に帰ってから家政婦にお粥を作ってもらい陽向に食べさせ、薬を飲ませた後ベッドに寝かせた。

「横になって、目を瞑れば自然に眠れるよ。眠るまで、俺が傍にいるから」

そう言うと、陽向はちょっと不満そうに口を窄めた。

「きょおくん、一緒に寝てくれないの?」
「・・・一緒に寝て欲しいのか?」
「うん。きょおくんが隣にいてくれないと、寝れないもん」
「ふ・・・嘘ばっかり」

言いながらも俺は陽向の隣に滑り込む。
陽向の額に自分の額をピタリとつける。

「まだ熱いな。―――風邪かな」
「・・・かなぁ」
「しっかり休まないと良くならないぞ」
「きょおくんが看病してくれたらすぐに治るよ」
「・・・・俺に看病なんて、できると思う?」
「なんで?今もしてくれてるじゃん」
「でも、お前の隣にいたら・・・」
「・・・いたら?」
「・・・触れたくなる」
「っ・・・・・・・ん・・・・・」

陽向の唇を塞ぎ舌を差し込むと、すぐに陽向の熱い舌に触れる。

―――やっぱり、熱が高い。

「んぁ・・・・ッ」

陽向が苦しそうに身じろぎし、唇が離れる。

「はぁ・・・・・ッ」
「・・・ほら、看病にならない。やっぱり俺は傍にいない方が―――」
「・・・いいもん」
「え?」

首を傾げると、陽向が腕を俺の首に絡め、そっと唇を合わせた。

「きょおくんが傍にいてくれるなら・・・・熱なんて、どうってことない」
「・・・もっと悪くなったら困るだろ?」
「そしたら、病院に行く。ちゃんとお薬も飲む」
「・・・本当に?」
「うん、約束」

陽向の言葉に、俺は溜息をつく。
言い出したら、聞かないんだよな・・・・

ていうかさ。

熱のせいでいつもよりも潤んだ瞳、微かに開いた唇から覗く赤い舌、朱色に色づいた頬といつもよりも荒い息遣いが、俺を落ち着かなくさせる。

「陽向・・・・優しくできなかったら・・・ごめん」
「きょおくん・・・・きょおくんになら、何をされてもへーき・・・・」

そんなことを言って抱きつくから、もう俺の理性なんか泡のように消えてなくなってしまった。

「ん・・・・・ぁッ・・・・・きょ、くん・・・・ッ」

舌足らずな声で俺の名前を呼ばれれば、俺の頭の芯まで蕩けて―――

「あ・・・・・んッ・・・・・」

熱い体を気遣う余裕もなく俺は陽向に溺れ、気付けば陽向は気を失ってしまっていたのだった・・・・・。
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