3 / 7
幼馴染の恋
しおりを挟む
そわそわ
そわそわ
もう、ずっとそわそわしてるんですけど。
俺の幼馴染の龍斗さん。
昨日はあの店がお休みで桜庭さんと会えなかったから、ずっとご機嫌斜めで。
今日は朝からずっとあの調子。
まったくわかりやすいというか、おめでたいというか・・・・。
ま、正直者ってことなんでしょうけど。
小さなころから近所で親同士も仲がよくて、明るい龍斗さんは人気者で。
ゲームばっかりやって引きこもりがちだった俺にもなぜか優しくて
1こ上の龍斗さんと遊ぶのは俺にとって唯一外に出る理由になっていた。
そんな龍斗さんは女子にも人気があって中学生のころから何人もの彼女と付き合っていたけど、あまり長続きはしなかった。
それはたぶん、彼の優し過ぎる性格が原因なんだと思う。
彼女がいても、他の女の子に頼られたら優しくしてしまう。
それで彼女を怒らせてしまって、振られて終わり。
そのたびに俺の部屋に来て泣いてた龍斗さんを慰めるのは俺の役目だった。
その龍斗さんが大学を出て、親父さんが細々とやっていた中華料理の店をたたみ、なんとペットショップを開くと言い出した時にはさすがの俺も驚いた。
だけど龍斗さんの決心は固く、小さなペットショップが無事オープンできた時には思わず俺も涙してしまったくらいだ。
そして。
ペットショップの経営がようやく軌道に乗り始めたところに、あのバーのオープンだ。
まさか、あの龍斗さんが男に恋をすることがあるなんて、さすがに予想できなかった。
だけどまあ、あの桜庭さんを見てると納得できなくもない。
きれいだし、かわいい、と思う。
なんだろうな、あんなに整った顔をしてるのに、それを思い切り崩して笑った顔とか、ちょっと怖がってる時の表情とか。
黙ってればきっと『すげえイケメンだな』くらいにしか思わなかったかもしれない。
だけど動いて、話してるのを見てしまうと、『可愛い』という形容詞がぴったり合うなんて。
「ねえはっしー、雅くんていつも何時くらいに来てたっけ?もう来るかな?」
「バーの開店が7時だから、6時くらいじゃないの?あと30分くらいあるんだからちょっと落ち着きなさいよ」
「わかってるけど~」
「まったく・・・・あ」
外に視線を向けると、そこには桜庭さんが。
そしてその横には、あのとき俺を『犬』と言った田村仁・・・・。
「・・・最悪」
「え、何言ってんの、はっしー!最高じゃん!雅くん、入って入って!―――てか、あれ、誰?」
桜庭さんを手招きしながら、龍斗さんが首を傾げた。
「おっそ・・・あれだよ、俺を犬って言ったやつ。田村仁とかいう、桜庭さんの幼馴染」
「へえ・・・・いらっしゃい!」
店内に入ってきた桜庭さんを満面の笑顔で迎える龍斗さん。
桜庭さんはちょっと恥ずかしそうにはにかむように微笑んだ。
その隣の田村は、物珍しげに店内を見回している。
「ほら仁見て、この子可愛いでしょ?」
桜庭さんが柴犬を指差すと、田村がケースの中を覗きこむ。
さりげなく、桜庭さんの腰に添えられる木村の手。
龍斗さんの顔が微かに曇る。
「・・・抱っこしてみます?」
龍斗さんの言葉に、田村がきょとんとして振り向く。
「え・・・俺?」
「はい、よかったら。その子、すごく人懐こいんで」
「え~、でも雅は嫌われてるって」
「俺、動物に懐かれないから。でも噛まれたりはしなかったよ?」
「んー、でも、やめとく。懐かれたら、飼いたくなっちゃう」
ふにゃっとした笑顔に、俺は意外な気がして驚いた。
ぼんやりしてそうなやつだとは思ったけど、笑顔は見たことが無かったから。
桜庭さんに向ける笑顔は、ずいぶん優しそうなんだな。
「あ、やっぱりマンションに住まわれてるんですか?」
「んにゃ、実家は普通の一軒家だけど、仕事でいないことが多いし、寂しい思いをさせんのはかわいそうだから」
「あー・・・そうですね」
龍斗さんの顔にも笑顔が浮かぶ。
飼いたくないわけじゃなくて、犬を思いやってのことだとわかり田村に好感を持ったみたいだ。
俺も・・・第一印象とはだいぶ違うような気がしてきた。
あ、そうだ。
「だったら、龍斗さんの家に遊びに行けばいいじゃないですか」
俺の言葉に、3人が驚いて俺を見る。
「え・・・・園原くんの家・・・?」
「ちょ、はっしー!?何言ってんだよ?」
「だって、あんたの家犬がいっぱいいるじゃない」
「え、いっぱいいるの?ほんと?園原くん」
桜庭さんの目が好奇心でキラキラと輝く。
そんな目で見られたら、ほら・・・龍斗さんが真っ赤になっちゃった。
「いっぱいっていうか・・・ほら、うちで売ってる犬たち、大きくなったら売れなくなっちゃうから・・・そうしたらうちで引き取ることにしてるんだ・・・」
「え・・・・それって、大変な数になっちゃうんじゃない?」
「いや、全部ってわけじゃなくて、大体はもともといたブリーダーさんのところに返すことになってて、ブリーダーさんの方で飼い主さんを探したりするんだけど、ときどき引き取りを拒否されるブリーダーさんがいてさ・・・」
「それで、仕方なく・・・?」
「うん。あ、でも俺は基本動物大好きだから、うちの子になったら思いっきり可愛がるけどね」
そう言ってちょっと照れくさそうに笑った龍斗さんを、桜庭さんがその大きな目を瞬かせて見つめた。
「園原くんて・・・・優しいんだ」
「え、いや、そんなこと・・・・」
照れる龍斗さんをキラキラした瞳で見つめる桜庭さん。
あれ?
なんかいい雰囲気かも・・・・
なんて思ってたら、田村が桜庭さんの腰をぐっと引き寄せた。
「雅、そろそろいこ」
「ん?うん。―――じゃ、また」
「あ、うん・・・・」
ちょっと寂しげな龍斗さんを残し、2人は店を出ようとして―――
寸前で、桜庭さんがこちらを振り返った。
「あの、よかったら・・・うちの店にも遊びに来て。何か、ご馳走するから」
そう言って桜庭さんはひらひらと手を振り、田村と一緒に出て行った。
「よかったじゃん。今日あたり、店閉めたら行ってみれば?」
俺が龍斗さんの背中を叩くと、龍斗さんが微妙な顔で俺を見た。
「うん。でも・・・・あの、田村さんもいるんでしょ?」
「まぁ、いるでしょうね。でも悪いやつじゃなさそうだし、場合によっちゃあ味方になるかもよ?」
「え~、そうかなあ。もうなんか、雅くんにずっとくっついてたよ?」
「まぁ、兄弟みたいな感じなんじゃない?あのお兄さんもすげえ弟可愛がってるって感じだし。でもだからこそ、味方にしたらすげえ心強いんじゃないの?」
「・・・じゃあ、はっしーも一緒に来てよ」
心細げに俺を見る龍斗さん。
まぁ、気持ちはわかるけど。
あのお兄さんも怖そうだしね。
「しょうがないなあ。協力してあげる代わりに、今度新しいゲーム買ってよ」
「う・・・・了解」
取引成立。
大丈夫。
約束したからにはちゃんと協力するし。
あのバーに行けるのも、ちょっと楽しみだしね。
そんなワクワク感と、不安も入り混じったドキドキ感を抱えながら。
俺たちは今日もペットショップで働いている。
そわそわ
もう、ずっとそわそわしてるんですけど。
俺の幼馴染の龍斗さん。
昨日はあの店がお休みで桜庭さんと会えなかったから、ずっとご機嫌斜めで。
今日は朝からずっとあの調子。
まったくわかりやすいというか、おめでたいというか・・・・。
ま、正直者ってことなんでしょうけど。
小さなころから近所で親同士も仲がよくて、明るい龍斗さんは人気者で。
ゲームばっかりやって引きこもりがちだった俺にもなぜか優しくて
1こ上の龍斗さんと遊ぶのは俺にとって唯一外に出る理由になっていた。
そんな龍斗さんは女子にも人気があって中学生のころから何人もの彼女と付き合っていたけど、あまり長続きはしなかった。
それはたぶん、彼の優し過ぎる性格が原因なんだと思う。
彼女がいても、他の女の子に頼られたら優しくしてしまう。
それで彼女を怒らせてしまって、振られて終わり。
そのたびに俺の部屋に来て泣いてた龍斗さんを慰めるのは俺の役目だった。
その龍斗さんが大学を出て、親父さんが細々とやっていた中華料理の店をたたみ、なんとペットショップを開くと言い出した時にはさすがの俺も驚いた。
だけど龍斗さんの決心は固く、小さなペットショップが無事オープンできた時には思わず俺も涙してしまったくらいだ。
そして。
ペットショップの経営がようやく軌道に乗り始めたところに、あのバーのオープンだ。
まさか、あの龍斗さんが男に恋をすることがあるなんて、さすがに予想できなかった。
だけどまあ、あの桜庭さんを見てると納得できなくもない。
きれいだし、かわいい、と思う。
なんだろうな、あんなに整った顔をしてるのに、それを思い切り崩して笑った顔とか、ちょっと怖がってる時の表情とか。
黙ってればきっと『すげえイケメンだな』くらいにしか思わなかったかもしれない。
だけど動いて、話してるのを見てしまうと、『可愛い』という形容詞がぴったり合うなんて。
「ねえはっしー、雅くんていつも何時くらいに来てたっけ?もう来るかな?」
「バーの開店が7時だから、6時くらいじゃないの?あと30分くらいあるんだからちょっと落ち着きなさいよ」
「わかってるけど~」
「まったく・・・・あ」
外に視線を向けると、そこには桜庭さんが。
そしてその横には、あのとき俺を『犬』と言った田村仁・・・・。
「・・・最悪」
「え、何言ってんの、はっしー!最高じゃん!雅くん、入って入って!―――てか、あれ、誰?」
桜庭さんを手招きしながら、龍斗さんが首を傾げた。
「おっそ・・・あれだよ、俺を犬って言ったやつ。田村仁とかいう、桜庭さんの幼馴染」
「へえ・・・・いらっしゃい!」
店内に入ってきた桜庭さんを満面の笑顔で迎える龍斗さん。
桜庭さんはちょっと恥ずかしそうにはにかむように微笑んだ。
その隣の田村は、物珍しげに店内を見回している。
「ほら仁見て、この子可愛いでしょ?」
桜庭さんが柴犬を指差すと、田村がケースの中を覗きこむ。
さりげなく、桜庭さんの腰に添えられる木村の手。
龍斗さんの顔が微かに曇る。
「・・・抱っこしてみます?」
龍斗さんの言葉に、田村がきょとんとして振り向く。
「え・・・俺?」
「はい、よかったら。その子、すごく人懐こいんで」
「え~、でも雅は嫌われてるって」
「俺、動物に懐かれないから。でも噛まれたりはしなかったよ?」
「んー、でも、やめとく。懐かれたら、飼いたくなっちゃう」
ふにゃっとした笑顔に、俺は意外な気がして驚いた。
ぼんやりしてそうなやつだとは思ったけど、笑顔は見たことが無かったから。
桜庭さんに向ける笑顔は、ずいぶん優しそうなんだな。
「あ、やっぱりマンションに住まわれてるんですか?」
「んにゃ、実家は普通の一軒家だけど、仕事でいないことが多いし、寂しい思いをさせんのはかわいそうだから」
「あー・・・そうですね」
龍斗さんの顔にも笑顔が浮かぶ。
飼いたくないわけじゃなくて、犬を思いやってのことだとわかり田村に好感を持ったみたいだ。
俺も・・・第一印象とはだいぶ違うような気がしてきた。
あ、そうだ。
「だったら、龍斗さんの家に遊びに行けばいいじゃないですか」
俺の言葉に、3人が驚いて俺を見る。
「え・・・・園原くんの家・・・?」
「ちょ、はっしー!?何言ってんだよ?」
「だって、あんたの家犬がいっぱいいるじゃない」
「え、いっぱいいるの?ほんと?園原くん」
桜庭さんの目が好奇心でキラキラと輝く。
そんな目で見られたら、ほら・・・龍斗さんが真っ赤になっちゃった。
「いっぱいっていうか・・・ほら、うちで売ってる犬たち、大きくなったら売れなくなっちゃうから・・・そうしたらうちで引き取ることにしてるんだ・・・」
「え・・・・それって、大変な数になっちゃうんじゃない?」
「いや、全部ってわけじゃなくて、大体はもともといたブリーダーさんのところに返すことになってて、ブリーダーさんの方で飼い主さんを探したりするんだけど、ときどき引き取りを拒否されるブリーダーさんがいてさ・・・」
「それで、仕方なく・・・?」
「うん。あ、でも俺は基本動物大好きだから、うちの子になったら思いっきり可愛がるけどね」
そう言ってちょっと照れくさそうに笑った龍斗さんを、桜庭さんがその大きな目を瞬かせて見つめた。
「園原くんて・・・・優しいんだ」
「え、いや、そんなこと・・・・」
照れる龍斗さんをキラキラした瞳で見つめる桜庭さん。
あれ?
なんかいい雰囲気かも・・・・
なんて思ってたら、田村が桜庭さんの腰をぐっと引き寄せた。
「雅、そろそろいこ」
「ん?うん。―――じゃ、また」
「あ、うん・・・・」
ちょっと寂しげな龍斗さんを残し、2人は店を出ようとして―――
寸前で、桜庭さんがこちらを振り返った。
「あの、よかったら・・・うちの店にも遊びに来て。何か、ご馳走するから」
そう言って桜庭さんはひらひらと手を振り、田村と一緒に出て行った。
「よかったじゃん。今日あたり、店閉めたら行ってみれば?」
俺が龍斗さんの背中を叩くと、龍斗さんが微妙な顔で俺を見た。
「うん。でも・・・・あの、田村さんもいるんでしょ?」
「まぁ、いるでしょうね。でも悪いやつじゃなさそうだし、場合によっちゃあ味方になるかもよ?」
「え~、そうかなあ。もうなんか、雅くんにずっとくっついてたよ?」
「まぁ、兄弟みたいな感じなんじゃない?あのお兄さんもすげえ弟可愛がってるって感じだし。でもだからこそ、味方にしたらすげえ心強いんじゃないの?」
「・・・じゃあ、はっしーも一緒に来てよ」
心細げに俺を見る龍斗さん。
まぁ、気持ちはわかるけど。
あのお兄さんも怖そうだしね。
「しょうがないなあ。協力してあげる代わりに、今度新しいゲーム買ってよ」
「う・・・・了解」
取引成立。
大丈夫。
約束したからにはちゃんと協力するし。
あのバーに行けるのも、ちょっと楽しみだしね。
そんなワクワク感と、不安も入り混じったドキドキ感を抱えながら。
俺たちは今日もペットショップで働いている。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
親友の弟を騙して抱いて、
ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照
BL
「お前さんは随分と、いやらしい男だな?」/世話焼きだけど不器用な年上×クールで不愛想な年下
*表紙*
題字&イラスト:もち丼 様
( Twitter → @mochi_don_ )
※ 表紙の持ち出しはご遠慮ください
(拡大版は1ページ目に挿入させていただいております!)
人気モデル火乃宮平兵衛(ひのみや へいべえ)はある日突然、同居人の月島冬樹(つきしま ふゆき)を交通事故で亡くしてしまう。
冬樹の死を受け止められない平兵衛は、彼の葬式で弟の冬人(ふゆと)を冬樹と間違えて抱き締めてしまう。
今後二度と会うことはないと思っていた冬人と、平兵衛は数日後、再会を果たす。その場所は、冬樹が撮影するはず予定の現場だった。
突然芸能界へやって来た冬人に驚く平兵衛だったが、またしても冬人は驚きの言葉を口にする。
「──私を、火乃宮さんと一緒に住まわせてほしい」
そう言う冬人には、ある【目的】があったのだ。
その【目的】は、平兵衛にとって受け止められないものだった。
──だからこそ、平兵衛は冬人を【騙す】しかなかったのだ。
大切な友人を亡くした男と、兄の死に思うところがある弟のお話です!
シリアスな展開が多いですが、端々にニコッとできるような要素もちりばめました!
楽しんでいただけましたら幸いです!
※ アダルト表現のあるページにはタイトルの後ろに * と表記しておりますので、読む時はお気を付けください!!
※ この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※ 2022.07.24 レイアウトを変更いたしました!!
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
本日のディナーは勇者さんです。
木樫
BL
〈12/8 完結〉
純情ツンデレ溺愛魔王✕素直な鈍感天然勇者で、魔王に負けたら飼われた話。
【あらすじ】
異世界に強制召喚され酷使される日々に辟易していた社畜勇者の勝流は、魔王を殺ってこいと城を追い出され、単身、魔王城へ乗り込んだ……が、あっさり敗北。
死を覚悟した勝流が目を覚ますと、鉄の檻に閉じ込められ、やたら豪奢なベッドに檻ごとのせられていた。
「なにも怪我人檻に入れるこたねぇだろ!? うっかり最終形態になっちまった俺が悪いんだ……ッ!」
「いけません魔王様! 勇者というのは魔物をサーチアンドデストロイするデンジャラスバーサーカーなんです! 噛みつかれたらどうするのですか!」
「か、噛むのか!?」
※ただいまレイアウト修正中!
途中からレイアウトが変わっていて読みにくいかもしれません。申し訳ねぇ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる