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第五章 四角三角
第11話
しおりを挟むぱら。
ーなるべく1人で行動する事で、相手に話し掛け易い状況を作り出すことが必要不可欠である。逆に、1人で行動しがちな相手は…。
ぱら。
ーサークルの後輩に対しては、多少冷たく接しつつも時折優しくするという基本行動を重ねる。繰り返す事でギャップ効果 注3 を生み、スムースに恋愛準備段階に移行出来る。ここからの行動は適宜…。
ぱら。
ー寮の管理人さんが…。
ぱら。
ー幼馴染とは大抵の場合、元々好感度が高く設定されている。このことから、誰とも恋仲にならなかった場合の受け皿として扱われることが多いが、稀に最も難しい相手になることがある。ずっと一緒に居る事で、家族の様に認識されているからだ。この場合には、以下の様な対策を取る必要がある。1、男であることを意識させる。2、嫉妬心を煽る。3、劇的な変身…。
ぱら。
ー義理の姉、妹は年齢差に関わらず…。
ぱら…ぱたん。
違うのよ。俺は女の子の口説き方より、今の状況をなんとかする方法を知りたい。なんとかするというか、そろそろ俺自身どうしたいのかもよく解らなくなってきた。
とりあえずミコとしたいんだけど、したらしたで面倒臭い。そう、面倒臭い。そりゃ?僕も男の子ですから?えっちな事には興味がある訳で?こっそりえっちな本を嗜む程度の事はするつもりですけど?普通に何人もとか、そういうつもりじゃ無かった訳で。周りにそんな人も居ないから相談しようにも…。
王様か…。
王妃様以外にもお妾さん?やらが居ても良さそうなものだが、仲良さそうだからどんなもんだか解らない。解らないけど、今度聞いてみるのも良いかも知れない…。
ガチャ。
「ただいまぁ。」
ミコ達が帰ってきたらしい。
「おかえり…あれ?ブルゼットは?」
スカートの中のショートパンツを見た俺達は我に返り、のそのそと定位置に戻り、何事も無かったようにブルゼットの宿題の続きを始め、そしてお昼を食べた後に、ミコはブルゼットと買い物に出掛けた。いつ何時タキ君に見られるか解らないからブルの普通の下着を買いに行くわ!とのこと。
てことは普通の下着なら見ても良いのだろう、と大人しく家で待っていたのだが、当の本人の姿が見えない。
「マキに会いたいって言うからお茶がてら寄ったら、オズの家でそのまま働き始めちゃったの。」
「働き始めた?ブルゼットが?なんで?」
「学生達がお休みでしょう?この時期は毎年それなりに忙しいらしくて。で、まぁ丁度良いところに、みたいな?あの子可愛いし、2番目だし、シン君もお兄さんのこと知ってるしで話がとんとん決まってね。」
「無理矢理働かせたんじゃないよね?」
「ブルも何か働いてみたかったんですって。それに、あそこは服が可愛いでしょ?この服着てみてって着せられて、可愛いって大喜びだったわ。」
さぞや可愛かろう。
「着替えたの見たの?」
「見た見た。それがすっごく似合うのよ。後で迎えに行くことになってるから、一緒に行きましょ?それで、沢山褒めてあげなさいな。」
「それは行くけど…ブルゼットはマキちゃんと仲良く出来そうだった?」
「オリアがマキに話してたみたいで、すぐマキの方が気に入っちゃってね。全然心配いらないわ。」
「それなら良かった。お茶飲む?」
「そうね。でもその前に…。」
ぎゅう。
「…久々ですな。」
「ですな…おはようの挨拶もまだして貰って無いですな…ん…。」
「…ちゅ。ミコに聞きたいことがあるんだけど…。」
「うん、なぁに?」
「俺が今からしたいって言ったらどうする?」
「…お風呂入る、けどそういう話じゃ無さそうね…私がしたいって言ったら?」
「お風呂に入らせない。くんくん…うん、ミコの匂い。」
頭のてっぺんの匂いを嗅ぐ。
甘い匂いに混じって少し汗の匂いのするのが堪らん。
「ちょっ!だ、駄目!今日暑いから!汗かいてるから!それに、そうじゃないんでしょ?」
「まぁ、勿論良いんだけど、なんか気が進まないというかさ。お風呂には入らせないけど。」
「その気持ちは解らないでも無いわ。でも不安になったので一応これからお風呂に入ります。」
「では一緒に入ります。」
「駄目です。」
「何故だ?」
「恥ずかしいからだ。」
「ミコの身体に恥ずかしいところなど無い。」
「そのからだでは無い。まぁ、身体も恥ずかしいけど。」
「なんで?」
「他の3人より全然小さいし…。」
「気にしないで?俺はミコが好きなんだから。さ、お風呂入ろ?」
「入りません。」
「では、このままということで?」
「違います。なんとなく後のことが気になって気が進まないんでしょ?言われてみると私もそうかも。」
「では、我慢出来ると?」
「我慢は出来…ます。」
「それでは、ミコさんにお願いがあります。」
「うん?」
「ちょっとやってみたいことがあるんだけど。」
「何?」
「膝枕というやつを少々。」
「ふふっ、良いわよ。ソファで?」
「おお、言ってみるもんだ。うん、ソファで。」
「別に膝枕くらい、いつでも良いのに。それじゃ、どうぞ。」
「お邪魔します。」
膝を揃えたミコの太腿に恐る恐る頭を乗せてみると…これは凄ひ!何時間でも寝られるやつだ!何で今までやって貰わなかったんだろう!勿体無い!
「まさか上向きとは…。」
「うん?」
見るとミコの顔が赤い。俺が横向いてる予定だったんだろうか?いやいや、折角なので仰向けでミコの顔を見ます。横向けって言われたらお腹の方を向いてやれば良い。
「なかなかミコの顔を下からまじまじと見る機会無いから新鮮だね。下からでも可愛いです。」
「それはどうも…。」
ミコは新鮮というよりは、いつもと違う感覚で照れるらしい。
「いやぁなんかこう、のんびりしたいちゃいちゃって感じで良いね。ミコは?」
「それはまぁ私も…ただ、素肌に直じゃなくても、ちょっとちくちくしてくすぐったいのね。」
スカートでは無いので生足では無い。
まぁミコはスカートでも基本的に膝下位までの長いやつが多いから、スカートでも生足ってことは無いだろうけど。
「嫌な感じ?それなら…。」
「ううん、良い感じ。だからこのままで良いわ。頭撫でても良い?」
ついでに撫でてくれるとか!
「俺、ロクラーンに居た時にさ、公園とかでこうやってる恋人達見て、良いなって思ってたんだよね。その夢が今、叶いました!」
「ふふっ、大袈裟。でもその頃なら、ブルとお散歩してたんでしょ?お願いしなかったの?」
「これは恋人同士でやるものでしょ?」
「ふふっ。普段やりたい放題やる癖に、変なこだわりがあるのね。」
「俺のこだわりはミコだけだからね。」
「もう…でも、さ。」
「うん?」
「でも、もしあの時私が違うことを言ってたら、今あなたに膝を貸してるのはブルだったのかしら?」
「…どうかな?」
「正直に言うと?」
「そうだと思う。」
「…ふぅん。本当に危なかった訳だ。」
「危なかった訳だ。でも、結果としては今、ミコが膝枕をしてる訳で。」
「そうね。」
「捨てちゃ駄目だよ?」
「ふふっ。頼んだって捨ててあげないから。」
「それじゃ、絶対に捨てないっていう、約束のしるしが欲しいな。」
「…今日は随分甘えるじゃない?」
「あんまりミコからって無いでしょ?駄目?」
「駄目ってことは無いけど…ちょっと恥ずかしいと言いますか…。」
「約束のしるしだからさ。」
「約束のしるしなら仕方ないけど、目は閉じててね?」
「閉じろって言われてもミコの手しか見えな…。」
・・・。
「ねぇ?私なりに考えてみたんだけど。」
あの後、本当に寝てしまった。撫でる手も、風も、後頭部も全て気持ち良くて、すとんと落ちた。しばらく寝てた筈なのに、ミコは膝枕を続けてくれていた。謝ったのだけど、ご馳走様という妙な答えが返ってきた。何かしたらしい。
それからブルゼットを迎えに行くことになって、しばらく黙って歩いていたのだけど、何やら考え事が纏まったらしく、話し掛けてきた。
「タキ君が他の子達もちゃんと可愛がってあげれば、私達も気を遣わずにいちゃいちゃしても良いんじゃないかな?」
「むむ、慧眼です。でも、それってどうなの?」
「タキ君はきっと、そうなったとしても私のことをちゃんと大事にしてくれる。違う?」
「違わないけど、そんなこと出来るのかな?そっちが自信無いわ。」
「嘘は駄目だけど、ちゃんと褒めたりするだけでも良いと思うのよね。偶に2人きりの時に手を繋いだりとか。そうしたらきっと、私達がいちゃいちゃしていても、まぁ文句は言えないわよね?」
「なるほど…ミコもなかなか策士だね。」
「…私ね、そろそろ綺麗なケーキを眺めてるだけも限界なの。だから、食べる為には策士でも何にでもなるわ。」
「それは同感。では、俺達の為に。」
「ええ。でも、嘘とか騙すようなことは駄目よ?可愛がってあげるってことなんだから。」
「それでミコは妬かないの?」
「それは…多分妬くけど、別に良いわ。その分もっと可愛がって貰うから。駄目?」
おねだりかよ。可愛過ぎかよ。
「駄目な訳無いでしょ?それに、我慢しなくて良いってなったらそんなことなくったって、馬鹿になるまで可愛がるから。まぁこんなこと言う俺はもう馬鹿なんだけどさ。」
「ふふっ、私ももう馬鹿だけど、もう馬鹿でも良いかなって。それじゃ、頑張ってね。タキ君次第なんだから。」
「うん。まぁ最初は加減が解らないから、ミコがやり過ぎだと思ったら止めてね。」
「解った。なるべく刺さないようにするわね… いしょっと。」
からん。
ミコが怖いことを言いながら、オズの家のドアを開ける。
「いらっしゃいませ!あ、ミコ!…と、タッ君!なになに?早速可愛い服着たブルを見に来たのかしら?」
「うん。マキちゃんも綺麗だけど、ブルゼットは同じ綺麗でもちょっと違うというか…」
「タッ君?今私のこと綺麗って…。」
「うん。あれ?言ったこと無かったっけ?俺はいつもマキちゃんのこと、綺麗だなって思ってるよ。」
「タタタタッ君!?」
「その可愛い服着てるマキちゃんはちょっとエロいなって思ってたし…そうだ、ちょっとマキちゃんに膝の上に座って貰いたいんだけど、駄目?」
「え、ちょっ、えぇっ!?」
「良いでしょ?ほら、来て?」
「…ちなみに何をするつもりで?」
「後ろから抱き締めて…。」
「えぇっ!?そ、それはまぁ、嬉しいと言えば嬉しいけど…。」
「後ろから抱き締めて…。」
「…それじゃ失礼して…。」
「それでは、ぎゅう。」
「タッ君…えへへ。」
「そして耳をぱくっと。」
「うひゃあっ!…ちょっとタッ君?私なんかした?何か気に障ることしたなら謝るから!」
「じゃ、下りる?」
「…おりない。」
「うん。」
「……。」
「……。」
「……あの。」
「うん?」
「これだけ?」
「これだけとは?」
「いやまぁ、また何かされるのかと…。」
「さっきはごめんね。」
「それはまぁ良いんだけど…。」
「……。」
「……。」
「……。」
「た、大変!お仕事に戻らなきゃ!うん戻ろう!そうだそうだそうしよう!」
「あら?マキ?もう良いの?」
「み、ミコ!?いつから!?」
「最初から居たでしょ?マキったら嬉しそうに顔真っ赤にしちゃって、可愛いんだから。」
「えぇっ!?いや、そんな、えとえと、違うのよ?別にタッ君といちゃいちゃしてた訳じゃ…。」
「良いの良いの。それにしても失敗したわ。マキのこんな姿が見られるなら、もっと早くにこうすれば良かった。ね?タキ君。」
「そうだね。綺麗なのに反応が可愛いとか、ずるい。」
「ちょっ、タッ、かわっ、ミッ…。」
「ずるいと言えば、こないだパンツ下ろされたね。仕返しに今度マキちゃんのパンツも下ろそうね。」
「ひっ!お、お仕事、そうだお皿!お皿洗おうそうしよう!それじゃまた!」
「あっ、もう…タキ君?最後はやり過ぎ。」
「すみませんつい…。」
「まぁでも、これくらい大丈夫ね。思ったより妬かないっていうか、マキも良かったねって思った。何だろ?妹とかそういう感じなのかな?」
「家族ってこと?」
「そんな感じかな?家族…本当に一夫多妻なのかも。それなら確かに家族だしね。」
ミコにとっての他の子達に対する考え方が変わってきているらしい。それは俺と存分にいちゃいちゃしたいという気持ちから来るものだけど、嫌な思いをしてる訳じゃないなら、それで良いと思う。
俺はぼちぼち女の子に触れて満足。
ミコは気兼ねなくいちゃいちゃ出来て満足。
「よし!次はブルゼットだね。」
「そうね。ブルの可愛い顔、見られるかしら?」
「今度はやり過ぎないようにしないと。ブルゼットは気を抜くとすぐにスカートを上げる癖があるから…ちゃんと普通のに履き替えたのかな?」
「多分そのままよ?さっき私が持って帰っちゃったから。」
「なるほど。俺に良い考えがある。」
「まぁ、ちょっとくらい大目に見ましょ。」
「あの…物凄く声掛けにくいんですけど…。」
噂をすれば、えっちな下着を履いてスカートを上げる癖のあるブルゼットだった。
何気にこの子が一番えっちよな。
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