メクレロ!

ふしかのとう

文字の大きさ
上 下
32 / 118
第三章 血

第1話

しおりを挟む

 人が何か新しいことを始めようとする時に春を選ぶのは、草木の逞しく萌える様が俺達を勇気付け、何か良いことがありそうな気持ちにさせるからだ。


 …だから俺は、勇気を持って、隣に座る博士に話し掛ける。


 「あの…。」

 「今本を読んでるので。」


 誰だよ、良いことがありそうとか言ったの。外はこんなにも夕陽が綺麗で、広大な緑の絨毯を染める様は大らかで、些細なことはどうでも良いと思わせられるのに、博士は機嫌を治さない。

 …まぁ俺が悪いのだが。

 発端は朝。手紙での打ち合わせ通りに引越し用の馬車に俺の家で荷物を積んだ後に博士の家に行ったところ、大好きないつものポニーテールではなく、三つ編みにした長い2つの房を頭の後ろで留めた髪型の博士が居た。輪っかになってて、可愛いことこの上無い。

 これは恐らく、俺のことが好きだから俺好みのポニーテールにしてるのでは?という先日の指摘に対する博士なりの抵抗なのだろう。

 「おはようございます。その髪型も凄く可愛いですね、大好きです。もしかして博士は…。」

 「おはよ。そして違います。」

 「まだ何も言ってないんですけど。」

 「俺好みのポニーテールにしてた訳じゃないことを証明する為に違う髪型にしようと思ったけど折角だから可愛いって言ってくれそうな髪型にしようって思いました?って言おうとしたんでしょ?違います。」

 俺のこと意識し過ぎだろ。

 「深読みし過ぎでしょう。そんなこと考えてたんですか?もう博士ったら可愛いんだから。」

 「ち・が・い・ま・す!…早く始めましょ。お昼の便に間に合わなくなるわ。もう荷造りは終わってるから運ぶだけだけど。」

 「手伝いますね…思ったより荷物が少ないですね。」

 「こっちに来た時になるべく買う物減らしたかったから色々揃ってる家にしたの。食器は置いてって良いみたいだし。だから衣類と小物と本位なのよ。」

 「なるほど。それじゃ博士は…。」

 「待って。さっきから言おうと思ってたんだけど、私はもう辞めたから博士じゃないわ。」

 「でも慣れちゃったし。」

 「でも知らない人が聞いたら勘違いしちゃうでしょ?」

 「それじゃ…ミコーディア。」

 「!」

 驚いた顔をしたあと、赤くなった。

 「そ、それはちょっと、仲が良さそう過ぎると言うか、恋人みたい過ぎると言うか…良くないです。」

 「えー?どうせもうじきですよ?慣れておきましょうよ。」

 「もうじきじゃありません。慣れる必要も無いので。」

 むぅ…。

 「でもミコちゃんだと普通過ぎません?皆そう呼んでるし。」

 「普通で良いじゃない。」

 「でもなんか特別感が欲しいなと。」

 「特別感は要りません。ミコちゃんでこれから永久にどうぞ。」

 永久ですって…。

 「じゃあ、ミコたんで。」

 「!」

 「ほらミコたん、早く運ばないと終わりませんよ?…ん?」

 「ミコたんはちっぱいミコたんはちっぱいミコたんはちっぱい…。」

 …やっちまったのはこちら、というか元々はあのクソジジイのせいだけど、そんなに気にすることないのに。ちっぱいだろうがなんだろうが博士のことを好きなことには違いないのに。そうだ、俺は博士が好きなんだ。

 しかし、どう伝えれば良いのか?

 ちっぱいでも好きですよ?だと、タキトルトお前もか!?になって良くない。大きいですよ?だと嘘を吐いてしまうし、馬鹿にしてると思われる可能性もある。必要充分ですよ?だとちょっと生々しい…そうだ!確か…。

 
 「博士、博士。」

 「ミコたんはちっ…何?」

 「俺は博士が好きです。恋人になってくれませんか?」

 「…その話はこないだ…。」

 「最後まで聞いて下さい。俺と恋人になって、大人な関係になれば良いんです。」

 「大人…って、ききき、急に何言うのよ!?」

 「いや、恋人が揉めば大きくなるらしいですよ?」

 ばちーん。




 ・・・・・。




 「あの、さっきはすみませんでした。」

 「…何がですか?どすけべ変態肉食獣さん?」

 「いやさっきのは別に、博士のが小さいとか言うつもりは全然無くてですね…。」

 「それ以外に何か?」

 「いや、何かって言われると困りますけど、そもそも気にする必要あります?」

 「…いつも皆が、何年経ってもそこも変わらないよねって馬鹿にするんだもん…。」

 「皆博士が好きなんですよ。変わらなくて嬉しいって。でもほら、人間だと体型変わっちゃったりしますでしょ?羨ましいから軽く嫌味のひとつも言いたくなっちゃうんですって。」

 「……。」

 「俺はそういうの関係無く博士を好きですし、折角の長旅だから楽しく行けたらなって思うんですけど。」

 「…悪かったわよ。」

 「解ってくれましたか。」

 「…まぁその、意地張って面倒臭い女になってたわね。ごめんなさい。あと…ホントは私も折角なのに、って思ってたから、その、アリガト。」

 「お礼ならほっぺにチューがお勧めです。」

 「ふふっ、それは気が進みませんので。」

 「それは残念…ところで予約の手紙は送ったんですよね?」

 「ええ。届いてる筈よ。」


 シンの実家の宿兼レストランであるオズの家に泊まろうってことで俺がシンに近況報告がてら予約しようと思ったんだけど博士が、あなたに任せてダブルにされると困るから私が予約しますとか全然信用が無かったので任せた。


 「でも、オズの家はマキちゃんが居るんですよ?例え俺がダブルなんて予約取っても却下されそうですけど。」

 「…シン君が居るじゃない。」

 「いや、例え俺がそういうことしようとしても、あいつは乗らないと思うんですよね。」

 博士を尊重してるというかなんというか、そしてそれが結果として俺の為になるみたいなことを言ってたし。

 「…タキ君あなた、シン君に私が結婚してないこと言ってないの?」

 「え?いや、まだ手紙書いてないから辞めたことすら伝えてないですからね。でも前からあいつも疑ってたというか、博士が実は結婚してないんじゃないかって話はしてましたけど。」

 「…タキ君が言ってないなら良いんだけど。」

 「…何か隠してます?」

 「…何かとは?」

 冷静っぽく装いながら目が泳ぎまくってる博士。

 誤魔化すつもりならこちらにも考えがある。

 「…なるほどね。そういうことだったか。」

 「…え?まさかシン君から何か…。」

 「え?シンと何かあったんですか?」

 「え?な、何も?何も無いわよ?」

 「ふぅん…じゃあ俺も何も無いかな?」

 にやにや。

 「な、何よ?そんな顔してたら何かある、って思うでしょうが。」

 「博士は何も無いんですよね?それなら俺も、何も無いかな?」

 ホントに何も無いけど、にやにや。

 「……違うから。」

 「え?何がです?」

 「その、私がちょっと、これ以上嘘を吐くのは悪いなと思っただけだから。だからシン君には私から、そうね、嘘を吐いてた私が悪いんだから私の方から謝って本当のことを言うのが筋ってものだわ。」

 別にそんなの、俺の予想当たってたよって言えば良いのに。元々シンはマキちゃんが学校に来た時以外直接会ってないし、博士が結婚してるかどうかなんてシンにとっては、変な話どうでも良いから博士が謝るほどの…待てよ?

 「俺から言いますよ。元々は俺があいつに、博士は結婚してるって言ったんだし。任せて下さい。」

 「だ、ダメダメ!約束が、いや、何でも無いけど、良いの!いーのいーの!私が言うから!」

 約束?シンとの約束…そうか!前にシンが、博士が結婚してないって言う時は博士は落ちてるって言ってたけど、それ絡みで何か言ってあるんだな?

 「なら任せますね。」

 「ほっ…任されます…。」

 …博士の目の前でシンに言ってやろ。

 



 ・・・・・。




 「…で、博士は俺とダブルベッドで寝たかった、と。どっちがどすけべ変態肉食獣なんですかねぇ?俺は勿論構いませんが。」

 「ち、違います!私はちゃんとシングル2部屋で予約って書きました!」


 夕方にフリジールに着いてオズの家に行くと、夕食時の混雑でシンは見えないしマキちゃんも忙しそうなので、とりあえずリズィちゃんに声を掛けた。

 ーーあ、いらっしゃいまタキさん!…と、ミコーディア・ミックさんですか?いらっしゃいませ!宿泊のご予約ありがとうございます!お話は伺ってますから、すぐに案内しますね!…はい、え、えっとこちらですごごごごゆっくり…え?ダブルでのご予約で受け付けてますけど?……。


 「でも、ダブルでの予約って…。」

 「違うの!何かの間違いよ!流石にまだ早い…違うから!」

 「…まぁ良いですけど。あとでご飯の時に他の部屋空いてるか聞いてみましょう。」

 「ええ…でもおかしいわ?ホントに私は2部屋って書いたのに…まさかシン君が勝手に?」

 「いや、シンは絶対違いますよ。」

 「でもマキちゃんがこんなこと…。」

 「…いや…これマキちゃんだ。」

 「え?でもあの子がタキ君と私を同じ部屋になんてするかしら?」

 「それですよ。きっと、あら間違えちゃったとか言います。そして、博士が困るから2部屋にしてって言うけど、恐らく空きは無いから満室です。」

 「でもそれだとここに泊まるしか無いじゃない。」

 「いや、そこできっとマキちゃんは、仕方ないから博士がここに泊まってタッ君は私の部屋に…いや違うな。そんなこと言っても俺が断るのは解ってるだろうから多分、シンの部屋かどっかで寝ろって言うんだ。そして、俺の寝込みを襲う。」

 「…やられたわね。」

 「やられるのは俺だし、やられてませんけど。」

 「そ、そういうことじゃなくて…でもそれだとタキ君が魔法使いになれなくなっちゃう…。」

 「いや別になりたくないですけど。」

 「じゃあマキちゃんとするって言うの!?」

 「しませんよ。俺は生涯ひとりと決めてますから…誰だと思います?」

 「…し、知らない。」

 「…まぁ良いや。とにかく、そんな訳で俺はマキちゃんとはしません。」

 「じゃあ、どうするの?」

 「……どうしましょう?」

 「どうしましょうって言っても…。」

 マキちゃんのことだ。逃げられないようにと色々考えてる気がする。マキちゃんの好意は有り難いが、行為は有り難くない。俺は博士以外は考えられないし…。

 「…仕方ない、諦めましょ。」

 「え?博士は俺の童貞がどうでも良いって言うんですか!?」

 「違うわよ!ここにふたりで泊まりましょってこと。」

 「え?博士が俺の童貞を?」

 「違います!今日は今更動けないから明日からのことはまた考えるとして、とりあえず今晩はここで私がソファででも寝るわ。」

 「いや、それなら俺がソファで寝ますけど…良いんですか?」

 「良いも悪いも、しょうがないじゃない。それに予約取ったのは私だし、それに…とにかく良いの。」

 「ありがとうございます。博士、好きです。」

 「…ちょ、ちょっと!こんな所でそういうこと、言わないでくれる?」

 「今が攻め時ってことですか?」

 「違います!その、変な空気になっちゃうでしょ!?」

 「まぁなったらなったで仕方ないですよ。」

 「仕方なくないの!…ホントに大丈夫かしらね?」


 コンコン。

 ーーあ、あの、ししし失礼します、今大丈夫ですか?ほっ、タキさん、と、ミック博士?席の用意が出来ましたので一階へどうぞ……。

 
 作法を気にする程肩肘張らなきゃいけない訳ではないけど、御馳走と呼べる程に豪華な料理は素晴らしいもので、噂のローストなどはロクラーンでシンが作ってくれたのより確かに美味かった。こんなとこに居たら太るわ。



 「いらっしゃいませ。お料理の方はお口に合いましたか?」




 その声に振り返ると…。



 本物のどすけべ変態肉食獣が居た。
 
 
 
 

 
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話

kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。 ※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。 ※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 異世界帰りのオッサン冒険者。 二見敬三。 彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。 彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。 彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。 そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。 S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。 オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?

人生負け組のスローライフ

雪那 由多
青春
バアちゃんが体調を悪くした! 俺は長男だからバアちゃんの面倒みなくては!! ある日オヤジの叫びと共に突如引越しが決まって隣の家まで車で十分以上、ライフラインはあれどメインは湧水、ぼっとん便所に鍵のない家。 じゃあバアちゃんを頼むなと言って一人単身赴任で東京に帰るオヤジと新しいパート見つけたから実家から通うけど高校受験をすててまで来た俺に高校生なら一人でも大丈夫よね?と言って育児拒否をするオフクロ。  ほぼ病院生活となったバアちゃんが他界してから築百年以上の古民家で一人引きこもる俺の日常。 ―――――――――――――――――――――― 第12回ドリーム小説大賞 読者賞を頂きました! 皆様の応援ありがとうございます! ――――――――――――――――――――――

【完結】魔王様、溺愛しすぎです!

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
「パパと結婚する!」  8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!  拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。  シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。 【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう 【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264) 挿絵★あり 【完結】2021/12/02 ※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過 ※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過 ※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位 ※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品 ※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24) ※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品 ※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品 ※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します

あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。 異世界パルメディアは、大魔法文明時代。 だが、その時代は崩壊寸前だった。 なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。 マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。 追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。 ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。 世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。 無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。 化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。 そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。 当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。 ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

処理中です...