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空舞う花に思いを込めて
空舞う花に想いを込めて④
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日が暮れれば夏と言えど少し涼しくなる。
そのため冷房など付けずに窓を開放したいのだが、それは出来ない。
と言うのは、外には沢山の虫達がおり、窓を開けたが最後、部屋が虫だらけになってしまう。
もちろん網戸には専用の虫よけスプレーをふっているし、網のすき間が空いていないかなどにも気を配っているが、なぜが奴らは入り込んでくるのだ。
別に虫が苦手なわけではないが、単純に駆除するのが面倒なのだ。
現在は虫が入ってこれぬよう窓を閉めており、その代わりに冷房を入れている。
その中で優雅に読書に勤しんでいるわけだが、その時一通の通知が来る。
それは東雲からだった。
東雲から連絡が来るなんて珍しいなと思いながら連絡用のアプリを開ける。
そこにはこう記載されていた。
東雲:時枝さん。今、ご自宅でしょうか?
東雲:もしよろしければ一緒に花火を見に行きませんか?
既読をつけた上で悩む。
これはどういう意図で連絡を寄越しているんだ?
これは俗に言うデートというやつなのか、それとも人数合わせなのか。
とりあえず東雲の真意を探るためにも返信する。
時枝:今は家にいる
時枝:急にどうしたんだ?
すると、すぐに既読がつき返信が来る。
東雲:それは良かったです。
東雲:実は先程仕事を終えて帰ってきたんですが思ったより早く帰宅出来まして。
なるほど。多分だが、東雲の仲の良い人達は全員隣町まで花火を見に行ってしまったので、まだ枝垂町に残っていそうな人に連絡を取ったのだろう。
時枝:花火を見るのは構わないが、今から電車で向かってもギリギリだぞ
東雲:はい。ですが、とっておきの場所を祖母からお聞きしたのでそちらに行こうかと。
とっておきの場所?
今からでも間に合って、かつ花火の見える場所、か。
時枝:もしかして枝垂神社か?
東雲:え! どうして分かったんですか!?
時枝:自分は生粋の枝垂町民だぞ
東雲:確かに。
東雲:では、今から二十分後に合田商店前にお願いします。
時枝:分かった
後、もう一つ聞きたいんだが、自分以外に誰かいるのか。と打ち送信ボタンを押そうとする。
しかし、その直前で思い留まる。
これじゃあ、まるで自分が意識しているみたいじゃないか。
それでも少し送るか送らまいか悩んだ末、文章を消去した。
商店の隣にただ一人佇む街灯の下で東雲の到着を待つ。
その街灯を中心に羽虫達は踊り狂い、夜の宴を興じていた。
闇の向こうから一つの光とカツカツという下駄の音が近づいてくる。
怪異の類が散歩でもしているのかと思ったが、目を凝らすと懐中電灯を持った一人の女性が歩いて来ているようだった。
その女性は白地に赤い模様がある着物を着ており、その人の持つ純粋さとその中にある情熱を表現しているようだ。
その模様には、朝顔の模様が描かれている。
帯や下駄の鼻緒は朝顔の色に合わせるような赤色で染められていた。
「東雲か?」
「こんばんは。私ですよ」
そう言って手に持った巾着袋に懐中電灯を収める。
「すみません。お待たせしましたか?」
「いや、別に」
東雲の方から目を逸らし答える。
確か前に着物を着た人を見たいといったが、あんなものを見てしまっては今後他の人の着物は見られなくなってしまう。
まさに着物が映えるというのはこの事だろう。
東雲はそんな自分の様子に気付く事なく、
「では、行きましょうか」
と歩き出す。
幸い手を繋ごうなどとはしないため距離は取れるが、あまり離れると東雲は何か勘違いして傷付くかもしれない。
その葛藤の中で色々と試した結果、東雲の右隣半歩前というポジションに落ち着いた。
もっとも、その位置取りが決まった頃には枝垂神社の近くまで着ていたのだが。
枝垂神社はこの坂をもう少し登り、本格的に山に入る手前の場所に位置している。
元々枝垂町自体は標高が高いのだが、そこから坂道を上った先にある枝垂神社はそれよりも高い。
その為、隣町に上がる打上花火も見えるという訳だ。
また、絶妙に隣町の町明かりが隠れるため、より綺麗に見えるのだ。
枝垂神社付近に来ると、他の人の姿も見えてくる。
普段はこの時間にこの場所を出歩く人はほとんどいないが、花火大会というイベントがこの神社に人を呼び寄せていた。
「他にも人がいますね」
周りをきょろきょろしながら尋ねる。
「この町に住む人で、枝垂神社からの景色を知っている人はみんなこっち来るぞ」
「凄いですね。これは期待出来ます!」
「実際、期待していていいよ」
「はい!」
表情を少し見る限り、子供のような無邪気さを浮かべているように見える。
その割には大人しい印象を受けるが、手にかけられた巾着袋が頻繁に左右に揺れる。
着物を着ているせいか普段より身体表現が少ないが、その代わり末端に影響が出ているのだろう。
そんな東雲を迎えるかのように枝垂神社の鳥居が目の前に現れた。
所詮は小さな田舎町にある神社なので、皆が想像するような鳥居や本殿ではないが、それでも山の上から自分達を見守ってくれている。そのことに感謝しながら鳥居をくぐる。
「ここが噂の枝垂神社ですか」
初めて見るかのような眼差しをしていた。
いや、今年の四月からこの町に来たのなら本当に初めてなのかもしれない。
「東雲はこの神社は初めてか?」
「そうなんです。本当はこちらに来た時にお参りが出来ればよかったのですが」
「そうか。それなら見物の場所に行く前にお参りしとくか?」
「はい。そうします」
そう言って東雲は神社の本殿に向かった。
枝垂神社の神主は毎年見物客が来ることを見越して、普段は付けていない電気を花火が上がる直前まで付けている。
そのため、現在はこの一帯は明るく境内もよく見える。
見物客の多くは歳を召した方や家族連れが多い。
やはり、自分達の年代になると隣町にまで見に行く人が多いのだろう。
隣町は人がごった返しており、落ち着いて花火を見られたものじゃないが、沢山の屋台が立ち並ぶためいかにも祭りという雰囲気がある。
花火を見るというよりも単に祭りを楽しみたいという人にはうってつけだ。
一通り境内の様子を確認した所で、東雲は帰ってくる。
「只今戻りました」
「お帰り。じゃあ、もう少し向こうまで行くか」
そう言って人の集まっている所へと向かう。
そこは本殿の正面にあり、小さな広場となっている。
その広場は丁度山からせり出した形となっているため木々が邪魔することなく視野を確保する事が出来る。
「ここ広いですね」
入り口が狭い分、ここの広場がより広く感じるのだろうか。
東雲は本来走りにくい格好のはずだが、それでもその足を懸命に動かして広場の端に向かう。
そこから先は崖になっており、危険と安全の境界は太い木の柵によって作られている。
東雲はその柵の方まで駆けていった。
特に慌てる必要はないためゆっくりと東雲に近付く。
「何か見えるのか?」
東雲は柵に掴まりながら眼下に広がる景色を見る。
「いえ、何も見えません」
少し残念そうに見える。
そもそも俗に言う夜景というのは建物に明かりが付いてこそ成り立つものであり、夜はあまり光が灯らないこの町ではむしろ闇に近いだろう。
その代わりに夜景が見える場所では見えない景色もある。
「東雲、上を見てみろ」
東雲はその言葉に従い空を見る。
「凄く綺麗ですね! 前々から星が良く見えるとは思っていましたが、ここだとより一層綺麗に見える気がします」
実際の所、あまり変わらないのかもしれないが自分も東雲に同感だった。
その時、神社の周りの電気が一斉に消える。
どうやらそろそろ花火が空に上がる時間のようだ。
自分達だけでなくその場にいる人達が今か今かと打ち上げの時を待つかのように会話が止まり、沈黙と期待がこの広場に充満する。
その期待に答えるように空に大きな赤い花が咲いた。
そして、少し遅れて花火の破裂音が聞こえる。やはり、少し隣町から距離はあるため、音は遅れてくる。
その欠点はあるが、それをかき消すほどの美点がここにはあった。
目線を東雲の方に向ける。
その瞳は空に咲く花々を見つめている。
瞳に映る花にそっと微笑みかけた後、空へと意識を向けた。
日が暮れれば夏と言えど少し涼しくなる。
そのため冷房など付けずに窓を開放したいのだが、それは出来ない。
と言うのは、外には沢山の虫達がおり、窓を開けたが最後、部屋が虫だらけになってしまう。
もちろん網戸には専用の虫よけスプレーをふっているし、網のすき間が空いていないかなどにも気を配っているが、なぜが奴らは入り込んでくるのだ。
別に虫が苦手なわけではないが、単純に駆除するのが面倒なのだ。
現在は虫が入ってこれぬよう窓を閉めており、その代わりに冷房を入れている。
その中で優雅に読書に勤しんでいるわけだが、その時一通の通知が来る。
それは東雲からだった。
東雲から連絡が来るなんて珍しいなと思いながら連絡用のアプリを開ける。
そこにはこう記載されていた。
東雲:時枝さん。今、ご自宅でしょうか?
東雲:もしよろしければ一緒に花火を見に行きませんか?
既読をつけた上で悩む。
これはどういう意図で連絡を寄越しているんだ?
これは俗に言うデートというやつなのか、それとも人数合わせなのか。
とりあえず東雲の真意を探るためにも返信する。
時枝:今は家にいる
時枝:急にどうしたんだ?
すると、すぐに既読がつき返信が来る。
東雲:それは良かったです。
東雲:実は先程仕事を終えて帰ってきたんですが思ったより早く帰宅出来まして。
なるほど。多分だが、東雲の仲の良い人達は全員隣町まで花火を見に行ってしまったので、まだ枝垂町に残っていそうな人に連絡を取ったのだろう。
時枝:花火を見るのは構わないが、今から電車で向かってもギリギリだぞ
東雲:はい。ですが、とっておきの場所を祖母からお聞きしたのでそちらに行こうかと。
とっておきの場所?
今からでも間に合って、かつ花火の見える場所、か。
時枝:もしかして枝垂神社か?
東雲:え! どうして分かったんですか!?
時枝:自分は生粋の枝垂町民だぞ
東雲:確かに。
東雲:では、今から二十分後に合田商店前にお願いします。
時枝:分かった
後、もう一つ聞きたいんだが、自分以外に誰かいるのか。と打ち送信ボタンを押そうとする。
しかし、その直前で思い留まる。
これじゃあ、まるで自分が意識しているみたいじゃないか。
それでも少し送るか送らまいか悩んだ末、文章を消去した。
商店の隣にただ一人佇む街灯の下で東雲の到着を待つ。
その街灯を中心に羽虫達は踊り狂い、夜の宴を興じていた。
闇の向こうから一つの光とカツカツという下駄の音が近づいてくる。
怪異の類が散歩でもしているのかと思ったが、目を凝らすと懐中電灯を持った一人の女性が歩いて来ているようだった。
その女性は白地に赤い模様がある着物を着ており、その人の持つ純粋さとその中にある情熱を表現しているようだ。
その模様には、朝顔の模様が描かれている。
帯や下駄の鼻緒は朝顔の色に合わせるような赤色で染められていた。
「東雲か?」
「こんばんは。私ですよ」
そう言って手に持った巾着袋に懐中電灯を収める。
「すみません。お待たせしましたか?」
「いや、別に」
東雲の方から目を逸らし答える。
確か前に着物を着た人を見たいといったが、あんなものを見てしまっては今後他の人の着物は見られなくなってしまう。
まさに着物が映えるというのはこの事だろう。
東雲はそんな自分の様子に気付く事なく、
「では、行きましょうか」
と歩き出す。
幸い手を繋ごうなどとはしないため距離は取れるが、あまり離れると東雲は何か勘違いして傷付くかもしれない。
その葛藤の中で色々と試した結果、東雲の右隣半歩前というポジションに落ち着いた。
もっとも、その位置取りが決まった頃には枝垂神社の近くまで着ていたのだが。
枝垂神社はこの坂をもう少し登り、本格的に山に入る手前の場所に位置している。
元々枝垂町自体は標高が高いのだが、そこから坂道を上った先にある枝垂神社はそれよりも高い。
その為、隣町に上がる打上花火も見えるという訳だ。
また、絶妙に隣町の町明かりが隠れるため、より綺麗に見えるのだ。
枝垂神社付近に来ると、他の人の姿も見えてくる。
普段はこの時間にこの場所を出歩く人はほとんどいないが、花火大会というイベントがこの神社に人を呼び寄せていた。
「他にも人がいますね」
周りをきょろきょろしながら尋ねる。
「この町に住む人で、枝垂神社からの景色を知っている人はみんなこっち来るぞ」
「凄いですね。これは期待出来ます!」
「実際、期待していていいよ」
「はい!」
表情を少し見る限り、子供のような無邪気さを浮かべているように見える。
その割には大人しい印象を受けるが、手にかけられた巾着袋が頻繁に左右に揺れる。
着物を着ているせいか普段より身体表現が少ないが、その代わり末端に影響が出ているのだろう。
そんな東雲を迎えるかのように枝垂神社の鳥居が目の前に現れた。
所詮は小さな田舎町にある神社なので、皆が想像するような鳥居や本殿ではないが、それでも山の上から自分達を見守ってくれている。そのことに感謝しながら鳥居をくぐる。
「ここが噂の枝垂神社ですか」
初めて見るかのような眼差しをしていた。
いや、今年の四月からこの町に来たのなら本当に初めてなのかもしれない。
「東雲はこの神社は初めてか?」
「そうなんです。本当はこちらに来た時にお参りが出来ればよかったのですが」
「そうか。それなら見物の場所に行く前にお参りしとくか?」
「はい。そうします」
そう言って東雲は神社の本殿に向かった。
枝垂神社の神主は毎年見物客が来ることを見越して、普段は付けていない電気を花火が上がる直前まで付けている。
そのため、現在はこの一帯は明るく境内もよく見える。
見物客の多くは歳を召した方や家族連れが多い。
やはり、自分達の年代になると隣町にまで見に行く人が多いのだろう。
隣町は人がごった返しており、落ち着いて花火を見られたものじゃないが、沢山の屋台が立ち並ぶためいかにも祭りという雰囲気がある。
花火を見るというよりも単に祭りを楽しみたいという人にはうってつけだ。
一通り境内の様子を確認した所で、東雲は帰ってくる。
「只今戻りました」
「お帰り。じゃあ、もう少し向こうまで行くか」
そう言って人の集まっている所へと向かう。
そこは本殿の正面にあり、小さな広場となっている。
その広場は丁度山からせり出した形となっているため木々が邪魔することなく視野を確保する事が出来る。
「ここ広いですね」
入り口が狭い分、ここの広場がより広く感じるのだろうか。
東雲は本来走りにくい格好のはずだが、それでもその足を懸命に動かして広場の端に向かう。
そこから先は崖になっており、危険と安全の境界は太い木の柵によって作られている。
東雲はその柵の方まで駆けていった。
特に慌てる必要はないためゆっくりと東雲に近付く。
「何か見えるのか?」
東雲は柵に掴まりながら眼下に広がる景色を見る。
「いえ、何も見えません」
少し残念そうに見える。
そもそも俗に言う夜景というのは建物に明かりが付いてこそ成り立つものであり、夜はあまり光が灯らないこの町ではむしろ闇に近いだろう。
その代わりに夜景が見える場所では見えない景色もある。
「東雲、上を見てみろ」
東雲はその言葉に従い空を見る。
「凄く綺麗ですね! 前々から星が良く見えるとは思っていましたが、ここだとより一層綺麗に見える気がします」
実際の所、あまり変わらないのかもしれないが自分も東雲に同感だった。
その時、神社の周りの電気が一斉に消える。
どうやらそろそろ花火が空に上がる時間のようだ。
自分達だけでなくその場にいる人達が今か今かと打ち上げの時を待つかのように会話が止まり、沈黙と期待がこの広場に充満する。
その期待に答えるように空に大きな赤い花が咲いた。
そして、少し遅れて花火の破裂音が聞こえる。やはり、少し隣町から距離はあるため、音は遅れてくる。
その欠点はあるが、それをかき消すほどの美点がここにはあった。
目線を東雲の方に向ける。
その瞳は空に咲く花々を見つめている。
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