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空舞う花に思いを込めて
空舞う花に想いを込めて②
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呉服屋の中は様々な彩りの着物が飾られておりとても華やかだ。飾られることのなかった着物達も棚の中で鮮やかな光を放つ。
赤色、青色、黒色、白色、紫色など数えきれないほどの色と着物独特の紋様が目を奪う。布の状態でさえこうなのに実際に着た所を見ればもっと映えるだろう。
一応今から姉の着物を吟味する事になっているので、その姿を見ることになるのだが、欲を言うなら初詣や祭りといった場所で見てみたい。
ちらりと姉の様子を伺うとまだ着物を選んでいるようで、もう暫く時間がかかりそうだ。
出来れば早く選び終えて欲しい所だが、お礼のためなら仕方がない。
かと言って特にやることもない為、迷惑ならない程度に店内をぶらぶらする。
特に目的もなく店内を彷徨っていると店の入口から四人の女性達が入ってくる。
普段なら気にも止める事なくただ視界に写る人形と化すのだが、今回は普段の枠に収まらないようだった。
向こうもこちらの存在に気付いたようで驚いているのがよくわかる。
「あれ? 時枝?」
自分の名前を知っているという事はやはり見間違いではないみたいだ。
「え、どうして時枝がここにいるの?」
見る人によっては小学生とも捉えられかねないほど身長が低く、その上童顔の女性――青木夢乃はまるで珍しいものを見ているかのような視線を自分に送る。
確かに男子の自分が一人でこんな所にいたらそんな目にもなるだろう。
「ああ、少し用事があってな」
「用事? あ、もしかして」
何か変な事でも考えたのか悪い笑みを浮かべる。
「時枝の、こ、れ?」
後方の三人も見えるように小指を立てる。
「いや、断じて違う」
すぐに否定する。
だが、それは聞こえなかったのか、もしくは聞き流されたのか、
「え、時枝君って今彼女といるの?」
と別の女性が首を傾げる。
この真面目そうな女性は梅野遥だ。かけている眼鏡がキラッと光ったようにみえた。
「これはこれは、隅に置けないねぇ」
もう一人の背の高い素朴な顔立ちの女性――笹木未来も彼女らに便乗する。
「お前らな」
不機嫌さを抑えることなく表に出す。
「あの、皆さん。そろそろ止めてあげませんか? 時枝さんも困っていますし」
苦笑いしながら彼女達を制止するのは自分と同じ写真部の一員であり、星野志乃という女優である事を隠して高校生活を送る東雲美咲だ。
少し前まで友達が一人もいなかったのに、友達とショッピングに行くようになるまで成長していたとは驚きだ。
「美咲ちゃんの頼みじゃ仕方ないね」
青木そう言った後、梅野と笹木も頷く。
彼女らにとって東雲の意見はそれほど大きいものなのだろうか。
何があったのかは推察しかねるが、それで四人が楽しんでいるなら別にこれ以上詮索することはない。
ともあれようやくこの絡みから手を引いてくれるようだ。
「でもどうして時枝がこんな所にいるの? もしかして家では着物を着て生活するタイプ?」
残念ながら着物を着て生活するほど和の中で生きているわけじゃない。
「姉の祭り用の着物選びだよ」
青木はその発言に驚きながらもそのまま質問を飛ばしてくる。
「時枝ってお姉さんと仲が良いんだね」
「まあ、そう、なのかな?」
金と権力によって動かされているだけな気もするが、決して悪いわけではないと思う。
「時枝君。それなら私達の着物も評価してよ。お姉さんに頼りにされる位だし詳しいのよね?」
梅野の発言でいきなり仕事が増えたような気が。
しかも評価しろだと。
それは難題すぎる。
「それは無理だ」
急いで否定する。
「そんなに謙遜しないで。お願いね」
梅野はこちらの了承を取る事なくそのまま店内へ行ってしまう。
「それだったら私も見て貰おうかな」
そんなことを言いながら笹木も店内へ向かってしまった。青木も知らぬ間に入ってしまったようだ。
「大変な事になりましたね」
この四人の中で唯一の良心である東雲の言葉が胸に染みる。
「本当に無茶苦茶な奴らだな」
「決して悪気がある訳ではないと思うので許してあげてくださいね」
東雲の方を少し見る。本心からそう言っているように見える。
怒りに似た感情はあるが、この事を東雲に言っても仕方がない。
「まあいいさ。怒る事でもない」
心の中の感情をバレないように嘘をつく。
「それよりも東雲は行かなくていいのか?」
いつまでも自分の傍にいる東雲を不思議に思い尋ねる。
「あ、言っていませんでしたね。今日は私も時枝さんと同じで皆さんの着物の評価をする為にここに来たんです」
「そうなのか。もう自前の着物を持っているとかか?」
「ええ、それもあるのですが」
少し言葉を濁す。その時点で察する。
「仕事、か?」
「はい。当日は夜遅くに枝垂町に帰ってくる事になると思いますので」
少し寂しそうに見える。
本当は花火大会に行きたいのだろう。そこまでは察してあげる事が出来るようになったが、こういう時どういう言葉をかけたら良いのだろうか。
今までの経験や知識から探すが見つからない。知恵に頼ろうにも思い浮かばない。
そんな不甲斐ない自分に嫌気が刺す。とは言え思いつくまで時間は待ってくれない。
ギリギリまで考えた所で、
「そういう時もあるさ。花火は毎年上がっているしな」
そう返す。
毎年の花火ではなく、今、この瞬間の花火にこそ意味があるのは分かっている。
だが、それらを包括して東雲に伝えられるほど言葉に長けている訳ではないのだ。
「はい。そうですね。高校生活は今年で最後という訳でもありませんし」
東雲は微笑みながら自分の言葉を肯定する。
その微笑みは完璧であったが、女優である事を知っている自分からすれば、作り物なのかもしれないと感じてしまった。
その時、携帯電話の着信メロディが流れる。画面を見ると姉からのようだ。
「はい。もしもし」
「あ、翔? あんた今どこにいるのよ」
「店の前」
「そうなの。着物いくつか選び終わったから見に来てよ」
「わかった。今から向かう」
最後にそう返事を返し通話を終える。
それを終えた後東雲に、
「すまん、今から姉の所にいかなきゃならないんだが」
と伝える。
東雲も自分のセリフから姉に呼ばれたと察したのだろう。
「はい。大丈夫ですよ。みんなには伝えておきますね」
と返し笑顔を見せる。
「ありがとう」と礼を残して店内に入った。
試着室の前に着くと姉は数着の着物を持って待っていた。
その顔を見ると、待たされている事に気分を害したのか不服そうだ。
「あ、遅いよ」
こちらに気付くと第一声としてそう言い放った。
「仕方ないだろ。待っている間暇なんだから」
「それはごめんね。でも、色々着物があるから見ていて楽しかったでしょ?」
人によって違うのだろうが、自分は服を見ていても楽しいとは思わない。
故に、
「いや、そんなことはない」
と即答した。
「あら……。まあ、いいや。少し着替えるから待っていてね」
切り替えの早い姉らしい。そう言って試着室のカーテンを閉めた。
「やっぱりこれじゃない?」
「自分が着る訳じゃないしどっちでもいいよ。自分的には姉貴は寒色系の方が似合うから青色の方が良いって言っただけだ」
「そうか。そう言われるとそうよね」
五着あった着物から二着まで絞ったが、最後の一着を決めるために姉弟で相談している。
今残っているのは橙色の着物と青色の着物だ。
姉はこの二着だと橙色が良いと言っているのだが、五着から一つ選ぶ際に自分が青色を選んでしまったせいでややこしい事になっている。
「やっぱり夜だし明るい方がいいよ」
あくまでも橙色を押すので、
「じゃあ、それでいいんじゃないか?」
と返す。
すると、
「あんたは自分の選んだ色に誇りを持ちなさいよ」
と諭される。
この着物は自分が着る訳じゃあるまいし姉が自分の押している方を選べばいいのだと思うが、どうやらそれが納得いっていないらしい。
姉だけに当てはまるのか、それとも全ての女性に当てはまるのかは分からないが、女心を理解するのは難しいなと感じるのであった。
あれから数十分経ち結局姉の選んだ橙色の着物になった。
本人が満足そうなのでそれでよいが、結局あの議論は必要だったのかは疑問だ。
姉の機嫌が良さそうなので、とりあえずは良しとしよう。
「じゃあ、帰ろうか」
レンタルの手続きを終えたらしく店外へ出てくる。
ようやく帰れる。その気持ちが胸の中を占めていた。
「ああ」
と喜びを隠し切れていない声で返す。
そのまま店を出ようとしたのだが、ふと先程の事を思い出し、店内を見える範囲で見回す。
すると、とある一角で女性四人が戯れているのが視界に入る。
楽しそうに着物を選んでいる所を見ると、疾うに自分の存在など忘れているようでよかったと思う半面悲しくもある。
しかし明日にはその感情すら忘れているのだろう。
だからこそ届くはずがないと分かっていてもそこで笑う一人の女子生徒を見て、「良かったな」と呟くのだった。
赤色、青色、黒色、白色、紫色など数えきれないほどの色と着物独特の紋様が目を奪う。布の状態でさえこうなのに実際に着た所を見ればもっと映えるだろう。
一応今から姉の着物を吟味する事になっているので、その姿を見ることになるのだが、欲を言うなら初詣や祭りといった場所で見てみたい。
ちらりと姉の様子を伺うとまだ着物を選んでいるようで、もう暫く時間がかかりそうだ。
出来れば早く選び終えて欲しい所だが、お礼のためなら仕方がない。
かと言って特にやることもない為、迷惑ならない程度に店内をぶらぶらする。
特に目的もなく店内を彷徨っていると店の入口から四人の女性達が入ってくる。
普段なら気にも止める事なくただ視界に写る人形と化すのだが、今回は普段の枠に収まらないようだった。
向こうもこちらの存在に気付いたようで驚いているのがよくわかる。
「あれ? 時枝?」
自分の名前を知っているという事はやはり見間違いではないみたいだ。
「え、どうして時枝がここにいるの?」
見る人によっては小学生とも捉えられかねないほど身長が低く、その上童顔の女性――青木夢乃はまるで珍しいものを見ているかのような視線を自分に送る。
確かに男子の自分が一人でこんな所にいたらそんな目にもなるだろう。
「ああ、少し用事があってな」
「用事? あ、もしかして」
何か変な事でも考えたのか悪い笑みを浮かべる。
「時枝の、こ、れ?」
後方の三人も見えるように小指を立てる。
「いや、断じて違う」
すぐに否定する。
だが、それは聞こえなかったのか、もしくは聞き流されたのか、
「え、時枝君って今彼女といるの?」
と別の女性が首を傾げる。
この真面目そうな女性は梅野遥だ。かけている眼鏡がキラッと光ったようにみえた。
「これはこれは、隅に置けないねぇ」
もう一人の背の高い素朴な顔立ちの女性――笹木未来も彼女らに便乗する。
「お前らな」
不機嫌さを抑えることなく表に出す。
「あの、皆さん。そろそろ止めてあげませんか? 時枝さんも困っていますし」
苦笑いしながら彼女達を制止するのは自分と同じ写真部の一員であり、星野志乃という女優である事を隠して高校生活を送る東雲美咲だ。
少し前まで友達が一人もいなかったのに、友達とショッピングに行くようになるまで成長していたとは驚きだ。
「美咲ちゃんの頼みじゃ仕方ないね」
青木そう言った後、梅野と笹木も頷く。
彼女らにとって東雲の意見はそれほど大きいものなのだろうか。
何があったのかは推察しかねるが、それで四人が楽しんでいるなら別にこれ以上詮索することはない。
ともあれようやくこの絡みから手を引いてくれるようだ。
「でもどうして時枝がこんな所にいるの? もしかして家では着物を着て生活するタイプ?」
残念ながら着物を着て生活するほど和の中で生きているわけじゃない。
「姉の祭り用の着物選びだよ」
青木はその発言に驚きながらもそのまま質問を飛ばしてくる。
「時枝ってお姉さんと仲が良いんだね」
「まあ、そう、なのかな?」
金と権力によって動かされているだけな気もするが、決して悪いわけではないと思う。
「時枝君。それなら私達の着物も評価してよ。お姉さんに頼りにされる位だし詳しいのよね?」
梅野の発言でいきなり仕事が増えたような気が。
しかも評価しろだと。
それは難題すぎる。
「それは無理だ」
急いで否定する。
「そんなに謙遜しないで。お願いね」
梅野はこちらの了承を取る事なくそのまま店内へ行ってしまう。
「それだったら私も見て貰おうかな」
そんなことを言いながら笹木も店内へ向かってしまった。青木も知らぬ間に入ってしまったようだ。
「大変な事になりましたね」
この四人の中で唯一の良心である東雲の言葉が胸に染みる。
「本当に無茶苦茶な奴らだな」
「決して悪気がある訳ではないと思うので許してあげてくださいね」
東雲の方を少し見る。本心からそう言っているように見える。
怒りに似た感情はあるが、この事を東雲に言っても仕方がない。
「まあいいさ。怒る事でもない」
心の中の感情をバレないように嘘をつく。
「それよりも東雲は行かなくていいのか?」
いつまでも自分の傍にいる東雲を不思議に思い尋ねる。
「あ、言っていませんでしたね。今日は私も時枝さんと同じで皆さんの着物の評価をする為にここに来たんです」
「そうなのか。もう自前の着物を持っているとかか?」
「ええ、それもあるのですが」
少し言葉を濁す。その時点で察する。
「仕事、か?」
「はい。当日は夜遅くに枝垂町に帰ってくる事になると思いますので」
少し寂しそうに見える。
本当は花火大会に行きたいのだろう。そこまでは察してあげる事が出来るようになったが、こういう時どういう言葉をかけたら良いのだろうか。
今までの経験や知識から探すが見つからない。知恵に頼ろうにも思い浮かばない。
そんな不甲斐ない自分に嫌気が刺す。とは言え思いつくまで時間は待ってくれない。
ギリギリまで考えた所で、
「そういう時もあるさ。花火は毎年上がっているしな」
そう返す。
毎年の花火ではなく、今、この瞬間の花火にこそ意味があるのは分かっている。
だが、それらを包括して東雲に伝えられるほど言葉に長けている訳ではないのだ。
「はい。そうですね。高校生活は今年で最後という訳でもありませんし」
東雲は微笑みながら自分の言葉を肯定する。
その微笑みは完璧であったが、女優である事を知っている自分からすれば、作り物なのかもしれないと感じてしまった。
その時、携帯電話の着信メロディが流れる。画面を見ると姉からのようだ。
「はい。もしもし」
「あ、翔? あんた今どこにいるのよ」
「店の前」
「そうなの。着物いくつか選び終わったから見に来てよ」
「わかった。今から向かう」
最後にそう返事を返し通話を終える。
それを終えた後東雲に、
「すまん、今から姉の所にいかなきゃならないんだが」
と伝える。
東雲も自分のセリフから姉に呼ばれたと察したのだろう。
「はい。大丈夫ですよ。みんなには伝えておきますね」
と返し笑顔を見せる。
「ありがとう」と礼を残して店内に入った。
試着室の前に着くと姉は数着の着物を持って待っていた。
その顔を見ると、待たされている事に気分を害したのか不服そうだ。
「あ、遅いよ」
こちらに気付くと第一声としてそう言い放った。
「仕方ないだろ。待っている間暇なんだから」
「それはごめんね。でも、色々着物があるから見ていて楽しかったでしょ?」
人によって違うのだろうが、自分は服を見ていても楽しいとは思わない。
故に、
「いや、そんなことはない」
と即答した。
「あら……。まあ、いいや。少し着替えるから待っていてね」
切り替えの早い姉らしい。そう言って試着室のカーテンを閉めた。
「やっぱりこれじゃない?」
「自分が着る訳じゃないしどっちでもいいよ。自分的には姉貴は寒色系の方が似合うから青色の方が良いって言っただけだ」
「そうか。そう言われるとそうよね」
五着あった着物から二着まで絞ったが、最後の一着を決めるために姉弟で相談している。
今残っているのは橙色の着物と青色の着物だ。
姉はこの二着だと橙色が良いと言っているのだが、五着から一つ選ぶ際に自分が青色を選んでしまったせいでややこしい事になっている。
「やっぱり夜だし明るい方がいいよ」
あくまでも橙色を押すので、
「じゃあ、それでいいんじゃないか?」
と返す。
すると、
「あんたは自分の選んだ色に誇りを持ちなさいよ」
と諭される。
この着物は自分が着る訳じゃあるまいし姉が自分の押している方を選べばいいのだと思うが、どうやらそれが納得いっていないらしい。
姉だけに当てはまるのか、それとも全ての女性に当てはまるのかは分からないが、女心を理解するのは難しいなと感じるのであった。
あれから数十分経ち結局姉の選んだ橙色の着物になった。
本人が満足そうなのでそれでよいが、結局あの議論は必要だったのかは疑問だ。
姉の機嫌が良さそうなので、とりあえずは良しとしよう。
「じゃあ、帰ろうか」
レンタルの手続きを終えたらしく店外へ出てくる。
ようやく帰れる。その気持ちが胸の中を占めていた。
「ああ」
と喜びを隠し切れていない声で返す。
そのまま店を出ようとしたのだが、ふと先程の事を思い出し、店内を見える範囲で見回す。
すると、とある一角で女性四人が戯れているのが視界に入る。
楽しそうに着物を選んでいる所を見ると、疾うに自分の存在など忘れているようでよかったと思う半面悲しくもある。
しかし明日にはその感情すら忘れているのだろう。
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